玄関の引き戸リフォームをする際に知っておくべき事柄について

玄関の引き戸リフォーム

「玄関の引き戸をリフォームしたいけど費用はどれくらいかかる?」

「引き戸のままにすべきか、開き戸にすべきか?」

玄関の扉をリフォームするにあたって、誰もが最初に悩むポイントなのではないでしょうか。引き戸には、扉を開けた際もスペースを取られることなく、開口部を大きく確保できるといったメリットがあります。

こちらでは、引き戸の魅力や特徴とリフォーム費用について説明しております。玄関の引き戸リフォームを検討する際にお役立てください。


1.玄関引き戸の種類と特徴について

玄関扉は開閉スタイルの違う「引き戸」と「開き戸」の2種類に分類できます。開き戸は洋風、引き戸は和風のイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし昨今では、洋風のおしゃれなデザインの引き戸も多く揃いますので様々な住まいに自由に合わせることが可能となっています。こちらでは引き戸の魅力や特徴について紹介させていただきます。

1-1.玄関引き戸の種類

まず、引き戸の種類には以下の4種類があります。

引き違い扉

2枚の戸を左右どちらでも移動させ開閉することができる扉スタイル。最も一般的なタイプで広く利用されています。

片開き扉

2枚ある戸のうち1枚を、左右どちらかに滑らせて開閉するスタイル。

2枚(3枚)片開き扉

2〜3枚の複数枚の戸が連動して開閉するスタイル。開口部を広く得られるので、ベビーカーや車椅子でも利用がしやすくなります。

両引込み扉

2枚の戸を左右の壁側に引き込んで開閉するスタイル。こちらも広い開口部が得られます。

1-2.玄関引き戸のメリットとデメリット

次に、引き戸の特徴をメリットとデメリットに分けて説明させていただきます。デメリットが少ない点も引き戸の大きな魅力といえるのではないでしょうか。

メリット

  • 開口部を広く得られる
    限られたスペースでも間口を広く得られ、扉を開け放しておいても邪魔になりません。小さな子供の出入りも安心で、ベビーカーや車椅子の出入りにも便利です。
  • 扉の開閉で邪魔にならない
    玄関のすぐ外に門扉があるような場合でも扉は横に開くので開閉に支障が出ません。
  • 開閉時の危険性が少ない
    指などを挟みケガをする危険性も引き戸に比べると少ないので、高齢の方や、小さなお子様のいらっしゃるご家庭でも安心です。

デメリット

  • 気密性が乏しい
    開いてもすぐに閉じる「開き戸」と比べると、引き戸は開閉時間が長くなってしまうため気密性については下がってしまいます。

1-3. 玄関引き戸の採光性・断熱性・防犯性について

昨今では、引き戸においても、断熱性や防犯性を考慮した上で、機能性を追求した製品が多く出回っています。引き戸へのリフォームの際は、現状の玄関に抱える悩み「寒い(暑い)、暗い、玄関の施錠が一ヵ所だけで不安」などのうち、まず何を一番に解消したいのか優先順位をつけて選ぶようにすると良いでしょう。

引き戸の採光性

玄関の明るさといった「採光」の観点から考えると、引き戸は開口部が大きく得られるので自然の光を取り込む仕様にしやすいと言えます。

開き戸に比べて、開口部が広くとれる引戸。扉のデザインによっては、更に多くの光を取り込むことができ、明るい玄関を実現してくれます。

引き戸の断熱性

玄関扉自体の断熱性を考えた際、引き戸や開き戸といった種類においての差は、ありません。玄関扉の各商品は断熱対策として、標準で断熱仕様が規格されている商品があります。各メーカー統一の規格条件で、住居のある地域エリアを対象に種類分けされています。

お住まいのエリアや断熱性の高さなど、性能別の断熱規格で商品を選ぶという方法もあります。

出典:LIXIL

K4仕様は関東以南の比較的暖かいエリアで、K3仕様は寒い地域にすすめです。またK2仕様は主に北海道や東北地方など寒冷地で利用されています。

引き戸の防犯性

引き戸の防犯性には下記のような弱点があります。

  • ガラス部分を割られて鍵を操作されてしまいやすい
  • ドア同士の密着が甘いので隙間から鍵を操作されやすい
  • 扉の厚さが薄く、かつキーが短いためピッキングされやすい

対策としては、以上の点を踏まえて鍵にこだわるのが良いでしょう。昨今では各メーカーとも防犯性に配慮された様々な引き戸を用意しています。現状の不安や、ご自宅の家人の在宅時間なども考慮して選びましょう。

ディンプルキー

ディンプルキー

ピッキングによる錠破りを防ぐため、シリンダー内部がカギを破られにくい構造になっています。また、カギ穴壊しにも強い構造です。

(※ピッキングとは鍵穴から針金などを差し込み無理やり開錠する空き巣などの手口です)

脱着サムターン

出典:YKK AP

サムターンそのものが取外しできる錠セットです。外出時や就寝時に取外しておけば、ガラスを破って手や工具を入れて、サムターンを回されるような心配もありません。

また、鍵の締め忘れに対して、扉が閉まると自動施錠できるキーレスのエントリーシステムもあります。鍵のかけ忘れが多い方は、検討してみる価値はあるでしょう。

このように、玄関の鍵も日々進歩しております。各メーカー商品ともキー自体の特色は同じです、実際に選ぶ際はキー自体の効力や性能を基準に選ぶと良いでしょう。着脱サムターンとキーレスエントリー機能に関してはオプション仕様となるケースが多いので予算との兼ね合いで検討してみてください。

更なる対策を検討するなら、ピッキングなどによる錠破りを防ぐため、室内側から2ヵ所以上で施錠できると安心です。鎌錠が枠と障子のかみ合せを強固にし、こじ開けにも強さを発揮します。

費用は掛かりますが、もともと2か所以上の施錠が可能な引き戸もありますので検討する際の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

1-4. 玄関ドアの防火基準について

火災から人命・財産の安全を確保する上で建築物の火災に関する法規制が定められています・その点を受け、お住まいのエリアによっては玄関扉が防火基準の対象になるケースがあります。その際は規定の防火基準を満たした玄関ドアにする必要があります。

通常は、リフォーム会社、メーカー、販売店など心得ておりますし、既存商品でもこちらの基準を満たす商品が多くなっています。該当する際は相談してみましょう。

法令基準に関して詳しくはこちらも参考にしてください。 

リクシル(防火基準)


2.玄関を引き戸にリフォームする際の費用

「現状の開き戸から引き戸へリフォームしたい」など、玄関を引き戸へリフォームする際の具体的な種類とその費用について紹介したいと思います。

2-1引き戸にリフォームする際の方法について

玄関の引き戸リフォームには、玄関の間口を変えずに行う方法と、間口のサイズ自体を変更する方法の2種類があります。費用面でも違いが出てくるので、いずれの方法がよいのか、それぞれの特徴を見ながら考える必要があります。

ドアのみを入れ替えるリフォーム

出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2797

通常は現状の玄関の間口サイズに合わせてドアのみ新たに変更する方法が最も一般的です。

その場合は「カバー工法」と呼ばれる今あるドアや引戸の枠に新しい枠をかぶせる工法でを用いることが増えています。壁を壊さないため工事はほぼ1日あれば終了する上、費用を抑えやすい方法です。

玄関や間口の大きさを変える引き戸のリフォーム

玄関の間口自体を変更するケースでは、工事が外壁にまで及びますので、工期は長くなり、工事費など費用も高くなります。一方で玄関ドアのデザインや開閉の仕様も多種多様に揃うので、玄関を大きく変更したい場合には良いでしょう。

2-2.玄関を引き戸にリフォームする際の費用

引き戸のリフォーム費用は「ドアのグレード」と「間口サイズの変更の有無」によって決まります。間口のサイズを変える必要が無ければ引き戸のリフォーム費用は30万円台が平均的で、間口の変更が必要な場合は50万円台までかかることが多くなってきます。

玄関を引き戸にリフォームする際の費用

玄関ドアも種類が多く出てきているので、選ぶドアのグレードによっても費用の幅はあります。また間口の変更が発生する場合は、変更の度合いによっても費用は増減します。正確な予算を知りたい場合は、リフォーム会社に見積もってもらうとよいでしょう。


3.まとめ

引き戸の特徴や魅力、実際の交換時の費用などについて紹介させていただきました。良くも悪くも「和」のイメージを強くお持ちの方も多かったのではないでしょうか?

ここ数年、見違えるほどお洒落で機能的な引き戸が増えております。また、引き戸は本来、日本の住宅の造りに適した仕様です。こちらで説明させていただいた引き戸の解説で、その魅力の一端でもお伝えできていれば幸いです。

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