
東京都足立区に本社を置き、神奈川県、千葉県、埼玉県など関東一円で計12店舗を展開する山商リフォームサービス株式会社。1983年の創業以来約40年、時代のニーズに応える形で進化を続けてきました。
ポリシーは「お客様の立場に立ちきる力」。現在はフルリフォームや水回りの複合リフォームを得意としている実力派企業です。
今回は熊谷社長に、同社ならではの強みやお客様へのご提案で大切にしていることについてお話を伺いました。
間取り変更を伴うフルリフォームに注力
一口に「リフォーム」と言っても、蛇口の交換やキッチン・お風呂の取り替えといった部分的な工事から、間取りを変更する大規模な工事まで、その内容はさまざま。
そんな中、同社が約10年前から注力しているのが、間取り変更を伴うフルリフォームです。全国に数多くのリフォーム会社がある中で、何か他社との差別化を図りたいと、フルリフォームに特化することに決めたと熊谷社長はいいます。
「フルリフォームの場合、核となるのはプランニングやデザインです。弊社では増築や耐震リフォームをはじめ、二世帯リフォーム、間取り変更リフォーム、バリアフリーリフォームなど数多くの実績を積み上げており、プランニングやデザインには絶対の自信があります。得意分野に特化することで、弊社にしかできない方法でお客様に還元できるのではないかと考えました」
そしてフルリフォームで培ったノウハウを活かし、同社では住まいづくりの新たな選択肢として「中古物件購入 × リフォーム」という新しい手法を提案。
この手法は、新築をご希望されるお客様にも好評だといいます。近年本格的に不動産事業部も立ち上げ、物件探しからリフォームまでをワンストップで提供できる体制を整えました。
(同社の打ち合わせ風景)
7ヶ月の充実研修で、優秀な人材を育成
フルリフォームに注力するとなると、非常に高度な知識を持つスタッフが必要です。そこで同社では、それまで3ヶ月だった研修期間を7ヶ月に延長するなど、人材教育制度を強化しました。
「7ヶ月の研修では、基本的なビジネスマナーはもちろん、プランニングの基礎的な知識や補助金、各メーカーについてなど、必要な知識を習得します。
その後はさらに先輩社員に同行して、実際の現場で現地調査などを3ヶ月研修。不安なまま現場に出すのではなく、一人一人が自信を持ってお客様と向き合えるよう、じっくりと時間をかけて育てていきます」
「現場で覚える」という考え方が一般的なリフォーム業界において、7ヶ月という長期の研修期間は異例です。
しかしこれこそが、同社の強みを支える秘密。より丁寧な教育を行うようにしたところ、お客様への対応力も格段に向上したと熊谷社長はいいます。
「大切なのは、続けること。継続して学び続ければ、必ずお客様に喜んでいただける提案ができるようになります。
新卒社員でも、補助金を活用した提案や、お客様の生活スタイルに合わせた的確なプランニングができるようになっている姿を見ると、研修の成果を実感しますね。
多くの時間を同期で過ごすため、チームワークも自然と育まれ、会社全体の士気も上がっています」
同社では2023年から営業部と工務部に分けた「販工分離」を導入しており、新入社員は研修でしっかりと適性を見極められたのちに、2年目の8月にどちらに就くかを決定するそう。営業・施工それぞれのプロフェッショナルを育てることで、よりお客様に良いサービスを提供できる体制が整ったといいます。
(同社の研修風景)
「なぜ」を深掘りし、本当に必要なリフォームだけをご提案
いざリフォームをしようとなると、あれもしたい、これもしたい、と夢は膨らむもの。同社ではそういったお客様の思いに寄り添いながら、ご要望をじっくりとお伺いし、本当に必要なリフォームを提案することを大切にしているといいます。
「すべての物事には必ずメリット・デメリットが存在しますが、リフォームにおいても、このメリット・デメリットをきちんとお客様に伝えることが大切です。
例えば、広いリビングへのリフォームを希望されるお客様に対しては、光熱費の上昇というデメリットも説明した上で、本当にその広さが必要かを一緒に考えます」
リフォームのメリット・デメリットをきちんと伝えた上で、それでもお客様が希望されれば、その中でも最高のリフォームを提案する。
お客様には「そんなふうに寄り添ってくれるのは山商さんが初めて」と言っていただくことも多いそうですが、その誠実な姿勢には、まさに同社のポリシーである「お客様の立場に立ちきる力」を感じます。
「大切なのは“何を”したいかではなく“なぜ”したいのか。その“なぜ”を掘り下げていくと、当初の要望の3〜4割は実は必要ないことが見えてきます。これからも本当に必要なリフォームを見極め、無駄のない価値あるリフォームをご提案していきたいです」
(同社の施工事例)