キッチンの水漏れの原因は?修理・予防まで徹底解説

キッチン 水漏れ

キッチンの床が濡れている、水道の下からポタポタと音がする…。
そんな「もしかして水漏れかも?」という不安を感じていませんか?

キッチンからの突然水漏れが出ると焦りますし、このまま放っておいていいのか、他に影響が出ないかと悩んでしまいますよね。
この記事では、キッチンの水漏れのよくある原因や応急処置の方法、今後のトラブルを防ぐための予防策まで、わかりやすく解説します。


1.【部位別】キッチンの水漏れで考えられる原因

キッチンで水漏れを発見した場合は、まず「どの部位から、どのように漏れ出しているのか」を特定し、そのうえで部品の交換や修理を行うことがポイントです。
シンク下の収納や蛇口周り、排水口など、定期的にチェックして早めの対処を心掛けましょう。

キッチン水漏れの原因

[1]シンクに穴が空いている

シンクに長年の汚れがこびりつくとステンレスが腐食し、穴が開くことがあります​。古いシンクに重い鍋や包丁を落とした衝撃で穴が開くこともあくので、心当たりがある場合はシンクから水漏れしていないか確認してみましょう。

シンクに穴が空くと、その穴からシンク下の収納や床へ水が漏れ出します。小さな穴であれば補修シートや水回り用パテで塞ぐ応急処置が可能ですが、根本的にはシンクの交換などを検討する必要があります

[2]排水トラップの緩み・パッキンの劣化

シンク下の排水トラップ(S字やP字の曲がった排水管)とシンクの接続部が緩んだり、間のゴムパッキン(ゴム製の密閉部品)が劣化したりすると、隙間から水漏れが起こります​。
ゴムパッキンは経年で硬化・ひび割れを起こすため、パッキンの劣化が原因の水漏れは非常によく見られます​。

症状としては排水トラップ上部から水が滴り、シンク下の収納内が濡れる形で現れます。ナットが緩んでいる場合は手で締め直しましょう​

[3]排水ホースの破損

排水ホース(蛇腹ホース)は塩ビ製(ポリ塩化ビニル)で、長年使用したり高温のお湯や油を頻繁に流したりすると劣化が進み、亀裂や穴があくことがあります​。また、劣化したホースに物をぶつけてしまい、破損が生じる場合もあります。

ホースの途中が破れていれば、その箇所から水が漏れ出し、シンク下の収納やキッチンの床まで水浸しになる恐れがあります​。
排水ホースが破損している場合は、新しいホースに交換するのが確実な対策です。

[4]止水栓のトラブル

シンク下の止水栓(蛇口の下にある水の流れを調整するバルブ)からの水漏れ原因は、内部のパッキンの劣化や接続ナットの緩みが代表的です​。ゴムパッキンが古くなると水をせき止める力が弱まり、隙間から水滴が漏れ出します。
また、止水栓と配管をつなぐナットが緩むと、接合部からじわじわと水がにじみ出てきます。

いずれの場合もシンク下の収納内で水漏れが発生します。対策としては、ナットの緩みであればレンチで締め直し、パッキンの劣化であれば新品のパッキンに交換することで改善できます​。

[5]給水管・給湯管のトラブル

キッチンの給水管・給湯管からの水漏れ原因も、接続部の劣化と配管自体の破損に大別されます。
シンク下で配管をつないでいる箇所のパッキンが劣化すると、接続部から水が漏れて収納内部を濡らすことがあります​。また、冬場に配管内部の水が凍結・膨張すると配管が破裂し、床下や壁の近くから水がしみ出すような漏水が起こります​。

接続部の緩みやパッキン劣化が原因の場合は、該当部品の締め直しや交換で対処可能です。

[6]シンクと蛇口の隙間のコーキング劣化

シンクと蛇口の取り付け部やシンクと天板の隙間には、防水のためコーキング材(シーリング剤)が充填されています。このコーキング材が経年でひび割れたり剥がれたりすると、隙間から水が染み込み水漏れの原因となります​。

調理中や掃除中にシンク周りにかかった水がこうした隙間から漏れてしまい、シンク周囲のカウンターや下の収納が濡れることがあります。対策として、古いシーリングを除去して新しいコーキング材を隙間なく塗り直すことで、水漏れを防ぐことができます


2.水漏れ発生時に自分でできる対処法

水漏れを発見したら、以下の手順で素早く対処しましょう。

賃貸住宅での水漏れは管理会社へ連絡

賃貸住宅にお住まいの場合、水漏れを発見したらまず水を止め、管理会社や大家さんに連絡しましょう。無断で修理を行うと、トラブルの原因になることがあります。

[1]水漏れ箇所を特定

まずは水漏れしている箇所を特定します。シンク下の収納を開けて、どの部分から水が漏れているのかを確認しましょう。
手で触れて濡れている箇所を探すか、ペーパータオルで拭いて水気を確認する方法もあります。

[2]止水栓・元栓を閉める

水漏れを確認したら、すぐに止水栓を閉めて水の供給を止めます。止水栓はシンク下にあることが多いです。

止水栓が見つからない場合や、止水栓を閉めても水漏れが止まらない場合は、家全体の元栓を閉めましょう。

[3]水気を拭き取る

水漏れした箇所の周辺の水気をしっかり拭き取ります。放置すると床や壁、家具などを傷める原因になります。また、電気製品の近くに水が溜まっている場合は、感電の危険があるのでまずコンセントを抜いたりブレーカーを落とすなどの対策をしてからふき取りを進めましょう。

[4]パッキンを交換する

排水トラップからの水漏れの場合、パッキンの交換で解決できることがあります。

【パッキンの交換方法】

  1. シンク下にタオルを敷いておく
  2. 流し排水栓スパナを使って排水トラップを取り外す。
    (水が漏れてくることがあるため、バケツで受ける)
  3. 古いパッキンを取り出して新しいものに交換する
  4. 排水トラップを元に戻して水を流し、水漏れがないか確認する

[5]ダクトテープで補修

一時的な応急処置として、ダクトテープを使って漏れている部分を塞ぐ方法もあります。ただし、これはあくまで一時的な対処法であり、根本的な修理が必要です。

パッキンの交換で解決する水漏れなら自分でも対処できますが、それで解決しない場合は応急処置をしたうえで修繕業者を手配しましょう
回答

 

(参考)排水口の詰まりを解消する方法

排水口が詰まって水が流れないことが原因で、水漏れが発生することがあります。
そのため、水漏れを解消するためには、排水溝内部の詰まりも解消しておく必要があります。
詰まりを解消する方法をいくつかご紹介します。

[1]重曹とお酢を使った方法

【必要なもの】
  • 重曹 1/2カップ
  • お酢(クエン酸) 1カップ
  • お湯 1カップ
【手順】
  1. 重曹を排水口のゴミ受けにまんべんなく振りかける。
  2. 重曹の上からお酢を注ぎ入れる。
  3. 泡がぶくぶくと出てきたら少し待つ。
  4. 時間が経つと泡が落ち着いてくる。
  5. 酢と同じ分量(カップ1杯)のお湯を注ぐ。
  6. そのまま1時間程度放置する。
  7. 時間が経ったら、蛇口の水できれいに洗い流す。

[2]液体パイプクリーナーを使った方法

【必要なもの】
  • 液体パイプクリーナー
  • ゴム手袋
【手順】
  1. ゴム手袋をつけて排水口のふた、ゴミ受け、ワントラップを外す。
  2. 歯ブラシでふたやゴミ受け、ワントラップをきれいに掃除する。
  3. 排水管に説明書に記載された分量の液体パイプクリーナーを注ぎ入れる。(長時間放置すると取り除いた汚れ
  4. がつまることがある。時間には十分注意する)
  5. そのまま15~30分放置して、時間が経ったら大量の水で洗い流す。

[3]ワイヤーブラシを使った方法

【必要なもの】
  • ワイヤーブラシ
【手順】
  1. 排水口のふた・ゴミ受け・トラップを外す。
  2. 排水パイプの中にワイヤーブラシを入れる。先端がつまりに当たるまで、ワイヤー部分を差し込んでいく。
  3. つまりに当たったら、蛇口から水を出しながら、ワイヤーブラシの柄を上下に動かしたり回転させてつまりを削る。
  4. つまりが削れたら、排水口に水を流して流れ方を確認する
    このほか、「シンクに熱湯を溜めて一気に流す」方法が紹介されることもありますが、熱湯で配管が傷む恐れがあるためお勧めできません。
    回答

    3.水漏れを未然に防ぐための点検習慣

    キッチンの水漏れは、日頃の点検で予防することができます。日常的に以下のポイントをチェックしましょう。

    [1]蛇口の点検

    蛇口の根元や接続部分からの水漏れは、早期発見できれば軽微な修繕で済ませられます。
    使用後に蛇口の周りを乾いた布で拭き、水気が残っていないか確認する習慣をつけましょう。定期的にパッキンの状態をチェックし、劣化が見られる場合は早めに交換することをおすすめします

    [2]排水口の点検

    排水口は日々の使用で髪の毛や食べカスなどが蓄積しやすい場所です。週に1回程度、排水口のゴミ受けを取り外して掃除すると、詰まりを防ぎ、水漏れのリスクを減らすことができます。

    [3]シンク下の点検

    シンク下の収納スペースは、水漏れに気づきにくい場所です。月に1回程度、収納を空にして底や壁面に水気がないか確認しましょう。また、配管や接続部分に異常がないかもチェックすることが大切です。

    (参考)冬場は水道の凍結にも注意

    水道の凍結が水漏れの原因となることもあります。冷え込みが予想される日は水道の凍結対策をしておきましょう。

    [1]保温材を巻く

    屋外でむきだしになっている水道管があるようなら、専用の保温材を巻くことで、凍結を防ぐことができます。保温材はホームセンターなどで入手可能です。

    [2]水を少量出し続ける

    外気温が氷点下になる冬の夜間は、蛇口から少量の水を流し続けることで凍結を防ぐことができます。特に北向きの水道管は凍結しやすいので注意が必要です。

    [3]家を空ける場合は水抜きをする

    長期間家を空ける場合は、水道の元栓を閉めて水抜き栓を開け、配管内の水を抜いておくと安心です。
    水抜き方法がわからない場合は、水道業者に相談しましょう。


    4.パッキンやカートリッジの交換は専門業者に依頼

    簡単な水漏れなら自分で対処できますが、パッキンやカートリッジの交換など専門的な修理は、業者に依頼することをおすすめします。

    4-1.業者に依頼した場合の費用相場

    業者
    地域や業者、水漏れ箇所によって異なります。緊急対応の場合は、割増料金がかかることもあるため、事前に確認しましょう。

    修理内容 費用相場
    パッキン交換 5,000円~10,000円
    蛇口カートリッジ交換 10,000円~15,000円
    蛇口本体の交換 10,000円~50,000円
    排水トラップ交換 10,000円~20,000円
    シンク交換 50,000円~150,000円
    配管修理 10,000円~20,000円

    ※2025年3月時点での費用相場です。エリアや現況によって異なる場合があります。

    4-2.業者に依頼する場合のポイント

    水漏れの修理を業者に依頼する際は、以下のポイントに注意しましょう。

    [1]複数の業者から見積もりを取る

    一社だけに見積もりを依頼すると、適正価格かどうか判断できません。少なくとも3社程度から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較することをおすすめします。急を要する場合でも、可能な限り複数の業者に連絡しましょう。

    [2]口コミや評判をチェックする

    インターネットの口コミサイトや知人の紹介など、実際に利用した人の評判を確認することが重要です。特に「対応が丁寧」「説明がわかりやすい」「アフターフォローがしっかりしている」などの評価が高い業者を選ぶと安心です。

    [3]保証・サポート内容を確認する

    修理後のトラブルに備えて、保証期間やアフターサポートの内容を事前に確認しておきましょう。無料で再修理に対応してくれる期間や、24時間対応の緊急サービスがあるかなども重要なポイントです。


    5.まとめ

    キッチンの水漏れは日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、放置すると住宅の深刻な損傷につながる可能性があります。水漏れを発見したら、まずは水を止めて応急処置を行い、状況に応じて専門業者に相談しましょう。

    また、日頃からの点検や適切なメンテナンスによって、水漏れを未然に防ぐこともできます。特に冬場は凍結による配管破損に注意し、適切な対策を講じましょう。水回りのトラブルは早期発見・早期対応が鍵となります。

    この記事を参考に、キッチンの水漏れに適切に対処し、快適な生活環境を維持しましょう。

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