
ここ数年、建築資材の値上がりや職人不足、建材メーカーの相次ぐ値上げなどにより、リフォーム費用は大きく変化しています。
しかし、インターネット上で紹介されている「リフォーム費用の相場」には、最近の値上がりが反映されていないものも多く、「実際に見積もりを取ったら相場より高かった」と戸惑う方も少なくありません。
そこで今回リフォームガイド編集部では、リフォームガイドに蓄積された4,000件以上の見積書をもとに、費用の推移を独自に分析しました。その結果、リフォームの種類によって価格の動き方が異なり、大きく3つの傾向に分かれることが分かりました。
【調査概要】
分析対象:リフォームガイドに蓄積された見積書データ
対象期間:2020年1月~2026年9月
対象件数:見積書4,380件
対象地域:全国
分析方法:見積書単位で工事内容を分類し、カテゴリごとの見積金額の推移を分析
※分析にあたっては、お客様やリフォーム会社が特定されないよう、データを統計的に処理しています。
<調査結果の引用・転載時のお願い>
本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「リフォームガイド」の名前を明記のうえ、引用元として本記事のリンク設置をお願いいたします。
1.調査データから見えた3つの価格動向
工事の種類ごとに見積金額の推移を比べたところ、価格の動き方は大きく3つのタイプに分かれました。
※本記事では、金額を税抜き・中央値で比較しています。
①【お風呂】設備の値上がりが見積もりに表れているタイプ|中央値は約100万円から約130万円台へ

お風呂のリフォームの中央値は、2020〜2021年は約100万円でしたが、2022年に約117万円へと上がり、その後も約117万~123万円の高い水準で推移しています。さらに2026年(1~9月)は約132万円と、これまでで最も高くなっています。
お風呂のリフォームは、ユニットバスなどの設備の価格が費用の多くを占めます。ここ数年、設備メーカー各社が値上げを続けてきたことが、見積金額に表れていると考えられます。
特に2026年は、中東情勢の悪化によって、接着剤やコーティング剤などの原料となるナフサが手に入りにくくなる「ナフサショック」が起こりました。4月以降は大手メーカーでユニットバスの受注停止が相次ぎ、輸送費の値上がりも重なっています。
2026年の大きな上昇には、こうした影響が表れている可能性があります。
ユニットバスの受注停止に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。


②【窓】手軽な工事が増えているタイプ|見積もり全体に占める件数割合は約1.7倍に、中央値は約67万円から約42万円へ
すべての見積もりのうち、窓のリフォームが占める割合は、2022年の約2.3%から2023年には約3.1%へと増え、2025年には約4.0%と、3年で約1.7倍になりました。
2026年(1~9月)も、割合は約4.1%と高い水準が続いています。

一方で、1件あたりの中央値は2023年の約67万円をピークに、2025年には約42万円まで下がっています。2026年(1~9月)も、中央値は約30万円とさらに下がっています。

先進的窓リノベ事業などの補助金制度が広く知られるようになり、家じゅうの窓をまとめて交換する工事だけでなく、「寒い部屋だけ内窓を付ける」といった手軽な工事を選ぶ方が増えたことで、1件あたりの工事が小さくなっていると考えられます。
窓の断熱リフォームについては、実際にリフォーム経験者に内容や効果を伺う調査を実施しています。
詳しくはこちらからご覧ください。


③【全面リフォーム(複合リフォーム)】予算に合わせて中身を調整するタイプ|中央値は350万~450万円の範囲で推移、明確な上昇は見られず
水回りや内装など、複数の種類の工事をまとめて行う大規模なリフォームの中央値は、年によって約350万~450万円の間で上下しているものの、お風呂のように価格が上がり続ける傾向は見られませんでした。

一方で、①「設備の値上がりが見積もりに表れているタイプ」で見たように、同じ期間にお風呂など単体の工事の費用は上がっています。
それでも全面リフォーム(複合リフォーム)の総額が変わらないのは、全面リフォームの場合は「400万円まで」のように先に予算を決めてから工事内容を考えるケースが多く、予算内に収まるよう工事の範囲や設備のグレードを調整しているためと推測されます。
実際の現場ではどうなのか、リフォームガイド加盟店の株式会社ナンバーセカンド 伊藤様にお話を伺いました。
お客様から予算内に収めたいとご要望をいただいた場合は、『水回りの設備は標準グレードにする』『今あるドアや建具をそのまま活かす』『あまり使わない部屋の内装は次の機会にする』といった調整をしながらプランを考えています。
資材の価格は上がっていても、予算に合わせて設備のグレードを見直す、リフォーム箇所を絞るなど、プランの中身を調整しているということですね。
⬛︎その他の工事について
キッチン、洗面所、床・廊下などその他の工事については、年によって金額の上下が大きく、今回の調査でははっきりとした傾向は見られませんでした。
(1)キッチンのリフォーム費用推移

(2)洗面所のリフォーム費用推移

(3)床・廊下のリフォーム費用推移

2. 「リフォームの費用と相場」ページを、毎月最新データに更新する形へリニューアル
今回の調査で、リフォーム費用は工事の種類によって動き方が大きく異なり、年ごとに変化していることが分かりました。
そこでリフォームガイドでは、これからリフォームを考えている方が、「今」の費用感をもとに予算を立てられるよう、サイト内の「リフォームの費用と相場」ページを、毎月最新のデータに更新する形へリニューアルします。
<リニューアル後「費用と相場」ページの活用方法>
- 今の費用感が分かる:数年前のデータではなく、直近の見積もりをもとにした費用を確認できます。
- 実際の金額に近い目安が分かる:一部の高額な工事に引っ張られやすい平均値ではなく、中央値で費用を紹介します。
- 予算や設備選びの参考になる:最新の費用を知っておくことで、無理のない予算を立てたり、設備のグレードを検討したりしやすくなります。

工事の種類ごとの最新の費用相場は、こちらからご確認いただけます。








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