先進的窓リノベ2025事業を詳しく解説|補助金額・対象工事・申請方法は?

2025年に実施される予定の「先進的窓リノベ事業」は、住宅の省エネ性能を高めるための窓リフォーム工事で最大200万円の補助金を受け取ることができます。

こちらでは、申請条件、対象者、補助金額の詳細などをわかりやすく表でまとめてご紹介いたします。

  • 既存住宅の省エネ性能を高めるリフォームをお得にしたい
  • 「先進的窓リノベ事業」の知識を身につけてスムーズに工事を依頼したい

という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。


1.先進的窓リノベ事業の対象工事と補助額

「先進的窓リノベ事業」は、既存住宅の省エネ化を目的として、窓のリフォームに対して補助金を支給する事業です。
家庭の光熱費負担の軽減や住みやすさの向上、2030年度の家庭部門からのCO2排出量約7割削減を目指しています。

先進的窓リノベ2025事業公式サイト

補助額の上限は1戸あたり200万円で、工事内容によりそれぞれ補助額の上限が定められています。

以下で、先進的窓リノベの対象工事と補助額について解説します。

補助対象の窓リノベ工事内容と補助上限額
工事内容 1箇所あたりの補助上限額* 工事詳細
ガラス交換 55,000円 既存サッシはそのままで、
複層ガラスなどに交換
内窓設置 106,000円 既存窓の内側に、新しい内窓を
新設または交換
外窓交換 カバー工法 220,000円 既存窓のガラスを外し、既存窓枠の上から
新しい窓枠を被せ、複層ガラスなどに交換
はつり工法 183,000円 既存窓のガラスおよび窓枠を外し、
新たな窓枠を取り付け、複層ガラスなどに交換
ドア交換 カバー工法 220,000円 既存ドアについて枠を残して取り除き、
既存枠の上から新たな枠を取り付け、​ドアを交換
はつり工法 183,000円 既存ドアを枠ごと取り外し、
新たな枠を取り付け、​​ドアを交換

*住宅の建て方、窓の性能、サイズによって補助額が変わります

補助額を決める3つの要素

対象工事の補助額は、下記3つの要素で決まります。

補助額を決める3つの要素

①住宅の建て方

  • 戸建て住宅
  • 低層集合住宅(3階以下の建物)
  • 中高層集合住宅(4階以上の建物)

②設備の性能区分(熱貫流率)

対象製品に対してメーカーが発行する「性能証明書」に記載されており、性能区分はP(SS),S,Aで表示されています。

  • P(SS) Uw(Ud)・1.1以下
  • S Uw(Ud)・1.5以下
  • A Uw(Ud)・1.9以下

*Uw/Ud:熱貫流率の1つの指標。Uwは窓、Udはドアに用いられ、値が低いほど高い断熱性能を表します。

③設備のサイズ

ガラス(窓)

  • 大(L) 1.4㎡以上
  • 中(M) 0.8㎡以上1.4㎡未満
  • 小(S) 0.1㎡以上0.8㎡未満

ドア

  • 大(L) 2.8㎡以上
  • 中(M) 1.6㎡以上2.8㎡未満
  • 小(S) 1.0㎡以上1.6㎡未満

以下で各工事の補助額についての詳細を表にまとめます。

1-1.ガラス交換

ガラス交換の補助額
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
55,000円 36,000円 30,000円
34,000円 24,000円 19,000円
11,000円 7,000円 5,000円

*住宅の建て方の違いによる補助額の違いはありません。

1-2.内窓設置

内窓設置の補助額
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
106,000円 65,000円 26,000円
72,000円 44,000円 18,000円
46,000円 28,000円 12,000円

*住宅の建て方の違いによる補助額の違いはありません。

*内窓の設置に関しては、補助単価が2024年度より減額しています。

1-3.外窓交換

カバー工法の場合

窓のカバー工法とは

既存サッシの上に新しいサッシを被せる方法です。外壁に手を加える必要がないため、1日で工事が終わる場合が多いです。

外窓交換(カバー工法)の補助額:
戸建て住宅・低層集合住宅(3階建て以下の建物)
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
220,000円 149,000円 117,000円
163,000円 110,000円 87,000円
109,000円 74,000円 58,000円
外窓交換(カバー工法)の補助額:
中高層集合住宅(4階以上の建物)
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
266,000円 180,000円 148,000円
181,000円 122,000円 101,000円
112,000円 75,000円 62,000円

 

はつり工法の場合

はつり工法とは

既存サッシを取り外してサッシごと交換する方法です。サッシ自体を交換するため、段差を作りたくない場合(掃き出し窓の交換など)や、ガラス面を小さくしたくない場合などに用いられます。
ただし外壁工事を伴うため、カバー工法に比べ日数や費用がかかったり騒音がともないます。

外窓交換(はつり工法)の補助額:
戸建て住宅・低層集合住宅(3階建て以下の建物)
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
183,000円 118,000円 92,000円
136,000円 87,000円 69,000円
91,000円 59,000円 46,000円
外窓交換(はつり工法)の補助額:
中高層集合住宅(4階以上の建物)
ガラスのサイズ 窓の性能区分
P(SS) S A
266,000円 180,000円 148,000円
181,000円 122,000円 101,000円
112,000円 75,000円 62,000円

▼窓のリフォームについて詳しくはこちらも参考にしてください。

窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
記事を読む

1-4.ドア交換

玄関ドアの交換は、他の窓の工事と同一の契約かつ、一緒に申請する場合のみ補助対象となります。

カバー工法の場合

ドア交換(カバー工法)の補助額:
戸建て住宅・低層集合住宅(3階建て以下の建物)
ドアのサイズ ドアの性能区分
P(SS) S A
220,000円 149,000円 117,000円
163,000円 110,000円 87,000円
109,000円 74,000円 58,000円
ドア交換(カバー工法)の補助額:
中高層集合住宅(4階以上の建物)
ドアのサイズ ドアの性能区分
P(SS) S A
266,000円 180,000円 148,000円
181,000円 122,000円 101,000円
112,000円 75,000円 62,000円

はつり工法の場合

ドア交換(はつり工法)の補助額:
戸建て住宅・低層集合住宅(3階建て以下の建物)
ドアのサイズ ドアの性能区分
P(SS) S A
183,000円 118,000円 92,000円
136,000円 87,000円 69,000円
91,000円 59,000円 46,000円
ドア交換(はつり工法)の補助額:
中高層層集合住宅(4階建て以上の建物)
ドアのサイズ ドアの性能区分
P(SS) S A
226,000円 180,000円 148,000円
181,000円 122,000円 101,000円
112,000円 75,000円 62,000円

2.補助金の申請条件

ここでは、補助金の申請条件について

の3項目に分けて解説します。

2-1.補助金がもらえる人の条件

補助金がもらえる対象は、以下の①、②を満たす方になります。

①「窓リノベ事業者と工事請負契約を締結」し窓リフォームをする方

「窓リノベ事業者」とは、事務局に登録された施工業者のことです。施工業者が、交付申請手続きや、補助金の交付を受け、補助対象者に還元します。

リフォーム工事をされる方に補助金が交付されるのではなく、業者に交付され、業者側はお客様に還元するという形になります。

②窓リフォームをする既存住宅の「所有者」

既存住宅は、リフォーム工事の【工事請負契約日】時点で、建築から1年が経過した住宅または過去に人が居住した住宅を言います。

所有者は、個人またはその家族、賃貸に供する個人または法人、賃借人、集合住宅等の管理組合・管理組合法人を指します。

*買取再販事業者も対象ですが、別の施工業者にリフォーム工事を発注する場合に限ります。

2-2.その他の要件

特に知っておくべき、その他の要件について2つご紹介いたします。

・補助額が5万円以上

先進的窓リノベ事業を利用する場合は、補助額が5万円以上である必要があります。

また、この事業は子育てグリーン住宅支援事業との併用が可能です。
複数の窓工事を実施して、先進的窓リノベ事業と子育てグリーン住宅支援事業に分けて申請する場合でも、先進的窓リノベ事業単独で申請する補助額は5万円以上が必要です。

さらに、同一開口部に複数の対象製品を設置する場合でも、補助金対象となるのは1つの製品に限ります。

・工事着工の期間が2024年11月22日〜2025年12月31日

補助の対象になるには、契約を交わした施工業者が最初の工事に着手する日が、以下の期間内であることが必要です。

2024年11月22日〜遅くとも2025年12月31日まで
*予算上限に応じて締め切りが公表されます。

工事は、断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体を言います。

2-3.補助金の申請期間

補助金の申請期間は、以下の通りです。

申請受付開始〜遅くとも2025年12月31日

*2025年度の受付開始日はまだ公表されていません。

*予算の執行状況により、申請受付が早めに終了する場合があります。

▼関連記事

窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説
記事を読む

3.補助金を申請する流れ

「先進的窓リノベ事業」の補助金申請は、登録事業者が行いますお客様は、施工業者に申請を任せることになりますが、どのような手順になるか把握しておき、リフォーム工事をスムーズに進めましょう。

①リフォーム業者に「先進的窓リノベ事業」を利用した工事の相談

施工業者に補助金事業を利用したい旨を伝えることで、事務局に登録している業者かを確認することができます。

とはいえ、実際にインターネットなどで探した会社に1社ずつ確認していくのは手間も時間もかかります。
リフォームガイドでは、先進的窓リノベ事業に登録している事業者に絞って会社をご紹介することができますので手間なくスムーズに会社探しを進めることができますよ!

 

 

 

②現地確認、見積もりを受領

工事箇所の確認および実測、採用する商品などを選定して、見積もりを受け取ります。

③工事請負契約および共同事業実施規約の締結

見積もり内容に納得したのち、工事請負契約を締結し、「先進的窓リノベ事業」の共同事業者として実施規約を締結します。

④工事着工

工事日を決定し、工事開始となります。

-以下は主に施工業者が行います-

⑤補助金の交付申請の予約(任意)

交付申請の予約をすることで、3ヶ月間予算を確保しておいてもらえます。
【予約受付期間】申請受付開始~遅くとも2025年11月30日まで
※予算の執行状況により、早めに受付終了となることもあります。

⑥工事完了・引き渡し

工事完了した際に、一旦工事金額を施工業者に支払う場合と、交付金還元の際に充当される場合があります。施工業者によって異なりますので、事前に確認しましょう。

⑦補助金の交付申請

施工業者が交付申請を行います。

*予算上限に達している場合には、補助金が受け取れませんので、年末に近づくにつれ、申請予約をしておいた方が安心です。

⑧交付決定

交付が決定し、施工業者とお客様にお知らせが届きます。

⑨実績報告

工事内容の実績報告と補助金の請求を行います。

⑩補助金の交付・還元

施工業者に補助金が交付されます。

 


4.まとめ

「先進的窓リノベ事業」は、既存住宅の省エネ性を高めるための窓リフォーム工事に対して、最大200万円の補助金を受け取ることができる事業です。

先進的窓リノベ事業を利用することで、住宅の省エネ性能を高めることができ、光熱費の軽減や住みやすい快適な住まいの実現につながります。窓の性能によって、断熱・省エネ性能は大きく変わりますので、ぜひこの機会にリフォームを検討してみてください。

各工事の補助金額は、工事方法、住宅の建て方、窓性能、窓のサイズによって変わりますので、予算と性能、補助金額を考慮して一番お得なプランを施工業者と相談しましょう。

あなたにぴったりの会社を、
プロが無料で選定!

厳しい審査をくぐり抜けた優良リフォーム会社の中から、
プロのコンシェルジュがあなたにぴったりのリフォーム会社をご紹介!
有力候補・複数社の、お見積もりの手配を代行します!

  • リフォーム業界に精通したコンシェルジュが、各会社の
    得意分野や評判などを元にあなたに合ったリフォーム会社をご紹介します!
  • 豊富な対応実績から、見積もり後の会社選びの判断にもアドバイスできます!
  • 見積比較後、気に入るものが無ければ追加紹介も可能です!

厳しい審査をくぐり抜けた優良リフォーム会社の中から、プロのコンシェルジュがあなたにぴったりのリフォーム会社を選び、複数社のお見積もりの手配まで対応いたします!

  • リフォーム業界に精通したコンシェルジュが、各会社の得意分野や評判などを元にあなたに合ったリフォーム会社をご紹介します!
  • 豊富な対応実績から、見積もり後の
    会社選びの判断にもアドバイスできます!
  • 見積比較後、気に入るものが無ければ
    追加紹介も可能です!