
「バリアフリーのために引き戸にしたいけれど、どんな種類の引き戸にするのがいいの?」
「引き戸リフォームにかかる費用の相場はいくら?」
このような疑問を抱いて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
実は、引き戸には4つの種類があり、目的や使う場所によって選ぶべきタイプが異なります。
また、引き戸の種類によって扉の枚数も変わってくるため、どのタイプ選ぶかによって費用も異なってきます。
この記事では、引き戸にリフォームするときに気になる、このような内容を解説いたします。
- あなたの目的に合う引き戸はどのタイプか
- 引き戸のタイプによって費用はどのように変わるのか
- 費用を抑えるために工夫できるポイント
1.引き戸リフォームの費用
引き戸リフォームをしたい人がまず気になるのは費用でしょう。
引き戸リフォームの費用は、どのタイプの引き戸を選ぶかと、施工方法によって決まります。
この章では、まず引き戸リフォームの費用相場をご紹介します。さらに、実際の見積もり例を踏まえ、何にいくらかかるのかを具体的にご説明します。
1-1.引き戸リフォームの費用相場
引き戸リフォームの費用相場は以下の通りです。
片引き戸や引込み戸は、戸一枚から施工することができます。一方、引き違い戸や両引き戸では最低二枚の戸が必要になり、比較的費用が高めになります。
また、ガラス付きの引き戸を選んだ場合は、上記の費用からさらに2~5万円程度かかります。ガラス付きの引き戸は、ほかのタイプに比べて高値であるため、施工費用が割高になるのです。
1-2.引き戸リフォームの内訳
大まかな費用相場を前項でご紹介しました。この項では詳細な見積もり例をもとに、何にいくらかかっているのかを解説します。
引き戸リフォームにかかる費用内訳は以下の通りです。
- 引き戸本体代 5~35万円程度
- 養生費 0.5~1万円程度
- 既存建具撤去及び廃材処分費 1~3万円程度
- 控え壁造作及び下地調整費 1.5~4.8万円程度
- 引き渡し清掃費 1万円程度
- 諸経費 1.5~4万円程度
次に、実際に行われた引き戸リフォームの見積もり例を見ていきましょう。
リフォーム内容 | 費用 | |
---|---|---|
商品代 | 開口枠/木製化粧材(材工共・建具金物含む) | 28,000 |
引き込み戸 | 90,000 | |
工事費 | 養生費 | 7,000 |
既存撤去及び廃材処分費用 | 48,000 | |
控え壁造作及び下地処理(材工共) | 28,000 | |
引き渡し清掃費 | 9,108 | |
資材運搬費及諸経費 | 23,464 | |
小計 | 233,572 | |
消費税 | 23,357 | |
合計 | 256,929 |
これは、もともと開き戸(ドア)であった室内ドアを引き込み戸にリフォームしたケースの見積もりです。
一般的に、商品代そのものは業者によってそれほど大きく変わりません。しかし、工事費の各項目でいくらかかるかは、業者によってばらつきがあります。
また、引き戸のリフォームにあわせて周辺の壁紙や床の張り替えリフォームを行う場合は、そのぶん追加で費用が発生します。費用を抑えるために引き戸がある壁面の壁紙だけを張り替えると、ほかの壁面と色が合わずに浮いてしまうおそれがあります。一方で、部屋全体のクロスを張り替えれば仕上がりは美しくなりますが、そのぶん追加費用がかかる点に注意が必要です。
2.引き戸の種類と目的別の選び方
4種類の引き戸は、設置する部屋や目的に応じて選びます。
この章では、部屋や目的に応じてどのタイプを選ぶのがよいかを解説します。
2-1.最もスタンダードなタイプを選ぶなら片引き戸
片開き戸とは、壁に扉をスライドさせるスペースがあるタイプを指します。
出典:http://sumai.panasonic.jp/interior/door/
【向いている場合・部屋】
玄関、居室、キッチン、トイレなど
玄関から室内ドアまで、比較的どの場所にも使用できる引き戸です。
片引き戸はドアをスライドさせる壁のスペースが必要となるため、広さにあまり余裕のない場合は、狭い場所でもスペースを取らない引込み戸がおすすめです。
2-2.壁を有効活用するなら引き違い戸を選ぼう
引き違い戸とは、2枚または3枚分の扉のスペースがあり、左右両方から開けられるようになっているものです。
【向いている場合・部屋】
玄関、居室など
引き違い戸は開口部を広めに取るタイプの引き戸です。玄関や、居室同士をつなぐ間仕切りに向いています。
戸は開口部に収まるので、壁を有効活用することもできます。
ただし、通行できるスペースは実質的に扉1枚分です。人が一度に多く通れるようにしたい場合は両引き戸がおすすめです。
2-3.スペースの有効活用なら引込み戸を選ぼう
引込み戸とは、戸を開けた際に壁に戸が収納されるタイプの引き戸です。
出典:https://www.daiken.jp/product/door.html
【向いている場合・部屋】
玄関、居室、キッチン、トイレなど
デッドスペースを活用できる引き戸なので、手狭な場所から広い場所まで設置できます。ただし、引き戸を引き込むスペースにほこりが溜まりやすく掃除の手間がかかります。掃除の手間が気になる場合は片引き戸がおすすめです。
2-4.開口部を広く取りたいなら両引き戸を選ぼう
両引き戸とは、2枚の扉を両側にスライドさせて開き、開口部を広く確保出来るタイプの引き戸です。
【向いている場合・部屋】
玄関、居室など
扉を広く開けられるので、リビングとダイニングの仕切りや広い玄関に向いています。
一方で、手狭な場所ではかえってきゅうくつにになってしまいます。十分なスペースが確保できない場合は、引き込戸や片引き戸がおすすめです。
3.引き戸リフォームの注意点
ここまでの章で、引き戸にするメリットや引き戸それぞれのタイプの特徴がおわかりいただけたことと思います。この章では、リフォームする際に気をつけるべきポイントや知っておくべきことを解説します。
ここで挙げた注意点に気をつければ、引き戸リフォームで失敗することはありません!
■バリアフリーにする場合は車椅子が通れる幅を確保しよう
自宅をバリアフリーにするために引き戸リフォームをする方は多いです。
その場合、引き戸を開けた幅は、車椅子が通れる幅850mmを確保して下さい。
車椅子を利用することを忘れて人が通れる幅しか取らないと、せっかくのリフォームが無駄になってしまいます。
車椅子を利用する方がいらっしゃるご家庭では、戸を開けた際にどのくらい幅が必要となるのかをきちんと確認しましょう。
■風や音を遮断したい場合は気密性の高い商品を選ぼう
引き戸にリフォームをしたいと考えた際に問題となるのが、気密性の低さです。引き戸は開き戸(ドア)に比べて気密性が低いので、音や風を通しやすいです。
引き戸にしたいけれど寒さや騒音は防ぎたいとお考えの方は、気密性の高い引き戸を検討しましょう。
このタイプの引き戸は、一般的なタイプに比べると費用は高くなります。しかし、引き戸をリフォームしたら少なくとも8年程度*は同じものを使います。何年間にもわたって騒音やすき間風を我慢することを考えると、多少高くてもよいものを選ぶメリットは大いにあります。
*室内ドアの耐用年数は8年といわれている。
4.和室のふすまを引き戸にするリフォーム
和室を洋風にしたい場合や、ふすまを開けやすくしたい場合、引き戸に交換するのがおすすめです。
ふすまや障子のレール部分(敷居・鴨居)にそのまま取り付けることのできる引き戸があり、簡単に交換ができます
かかる費用は、引き戸の枚数やグレードによって変わります。
引き戸のグレードは、窓ガラスがありガラス面積が大きいものほど高くなります。
引き戸の枚数 | 窓ガラスなし | 窓ガラスあり |
---|---|---|
2枚 | 6~7万円 | 7~9万円 |
3枚 | 8~9.5万円 | 9.5~12.5万円 |
4枚 | 10~12万円 | 12~16万円 |
5.満足度の高いリフォームをお得に行うには?
引き戸のリフォームには結構費用がかかるのだな、と思われた方も多いのではないでしょうか。
「仕上がりはきれいにしてほしいけれどなるべく費用は抑えたい」とは誰もが悩むところです。
そのようなお悩みは、業者選びで解決できます!
費用を抑えながらも満足度の高いリフォームをしてくれる業者選びのポイントは、以下の2点です。
- 地元の工務店に依頼する
- リフォーム会社紹介サイトを利用する
■地元のリフォーム会社に頼もう
費用を抑えて仕上がりのきれいなリフォームをするなら、地元のリフォーム会社に依頼しましょう!
引き戸のリフォームは工事の規模が大きくなく、施工もそれほど難しくありません。業者の規模によって施工品質が左右されないのです。高い費用を払って名前の知られた大手リフォーム会社に依頼しなければよいリフォームができない、ということはありません。
大手リフォーム会社の工事費用は、広告費や下請け業者に支払うマージンが上乗せされるぶん割高です。一方、地元のリフォーム会社・工務店に依頼すれば上乗せされるコストが少ないため、比較的安い金額で仕上がりの良い引き戸リフォームをすることができます。
上記のことから、引き戸のリフォームでは地元の工務店に依頼するのがおすすめです。
■リフォーム紹介サイトを活用しよう
専門家ではないお客様が、優良リフォーム会社をご自身で見つけるのは難しいものです。
工務店選びに迷った際は、紹介サイトを活用しましょう。
紹介サイトは、各工務店が公開している情報だけでなく、お客様からの口コミや独自取材の情報も持っています。どの工務店が引き戸のリフォームが得意か、お客様からの評判がよいかという情報も紹介サイトで知ることができます。また、複数一括で紹介を受けることで、自分に合う工務店を比較検討して選ぶことができます。
紹介サイトを利用すれば、あなたも手間をかけずに失敗しないリフォーム会社探しができるようになります。
(ご参考)リフォームガイドのご紹介
どこのリフォーム会社が提案力が高く、高品質で施工できるかとお悩みの際は、ぜひとも弊社リフォームガイドをご活用ください。
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6.まとめ
引き戸リフォームを検討するにあたって知っておきたい費用相場や引き戸の選び方、リフォームにおける注意点や費用を抑えるポイントをご紹介しました。
引き戸のリフォームは、どのタイプを選ぶかによって工事内容も費用も異なります。また、使いたい部屋や目的によっても選ぶべき引き戸は変わってきます。
この記事でご紹介した引き戸リフォームのポイントや注意点が、皆さまの引き戸リフォームを成功させるお役に立てれば幸いです。