階段リフォームを完全解説!事例や費用相場、押さえるべきポイントも

階段リフォーム

「階段をリフォームしたいけど何を基準に考えたら良いのかわからない」

リフォームする際、このような戸惑いを覚える方は多いのではないでしょうか。

こちらでは、その戸惑いを少しでも解消できるよう、階段リフォームの前に知っておきたい考え方や、選び方の基準となる知識や費用について紹介させていただいております。


1.階段リフォームの前に知っておくべきポイント

具体的な階段リフォームの検討に入る前に、まず抑えておきたい基本的なポイントをまとめております。具体的な事例を参考に、費用を検討する前の情報としてお役立ていただければと思います。

1-1.階段リフォームで知っておくべきこと

階段リフォームの前に最低限知っておきたい事として、建築基準法上の階段の各パーツのサイズがあります。階段は昇り降りのしやすさや安全面などを配慮し法律上、規定のサイズが定められています。

階段の各パーツの名前

  • 階段の横幅75㎝以上
  • 蹴上げ(ケアゲ:一段の高さ)23㎝以下
  • 踏み面(フミズラ:足をのせる部分の奥行き)15㎝以上

※建築基準法「階段の蹴上げおよび踏面の寸法についての規定」の第23条にて規定されています。

参考までに、昇りやすい階段のサイズとして、「蹴上げ18〜20㎝、踏み面20〜22㎝」との基準が一般的です。駅の階段の蹴上げは17㎝に設定してあるそうです。足への負担を心配する方、体力のない方であれば18㎝がちょうど良いでしょう。

階段は、傾斜が緩いほど昇りやすいと思われがちですが、蹴上げと踏み面のサイズの関係がとても重要です。サイズに関してはリフォーム会社との打ち合わせを重ね、よく検討する必要があると言えます。また、手すりに関しても同様に以下のように義務づけられています。

  • 手すりの設置を義務づけ
  • 手すりのない側は側壁その他これに代わるものとすること

ご自宅の階段といえ、この規定に則りデザインやサイズなどを決定する必要があるこことを覚えておいてください。

1-2.階段リフォームの安全面に配慮するポイント

滑りにくさに関する注意点

階段の床材はフローリングやカーペット、人造大理石などを使う場合や、踏み面の部分を木製など滑りにくい素材を使用しましょう。安全面を特に重視するなら木材やコルク、カーペットなど滑りにくく柔らかい物を選ぶと安心です。

階段の暗さに関する注意点

段差が多く勾配のある階段は足元が暗くなりがちで、躓いたり踏み外したりして転倒する恐れがあります。それらに対する安全対策として階段自体の暗さを解消するために照明器具を増やしたり、採光のための窓を設置したり、床材自体を明るいトーンにすると良いでしょう。


2.階段リフォームの目的別に応じた事例と費用について

こちらでは、階段リフォームの目的別に事例と費用を紹介いたします。安全性や見た目へのこだわり、収納を増やしたいなど、階段に求める具体的なニーズがそれぞれのリフォームプランとなっています。

2-1.勾配を緩やかに安全な階段へリフォーム

階段の数を増やすリフォーム費用:20万円台半ば〜50万円
階段を撤去し勾配をゆるめて再構築する費用:100万円〜150万円

階段の昇り降りが辛い、転倒の危険を感じるなどで階段の勾配を緩やかにしたいとお考えの方は少なくないでしょう。勾配を緩やかにするリフォームにはスペースが必要となります。現状の階段スペースを活かしながら勾配を緩やかにするリフォームは蹴上げ寸法を見直し、階段の段数を1〜2段増やすケースがあります。

これ以外には、今ある階段を一度撤去して勾配をゆるめて設計・構築するケースがあります。費用の差額は勾配を緩くする際の段数の増減の状態や使用する床材のグレードなどによるものです。

また階段の勾配は緩ければ緩いほど良いかというと、実はそうでもありません。勾配が緩いということは蹴上げが短くて踏面が長いということになりますが、蹴上が短いということは、段数が多くなるので、2階に到達するまでの歩数が増えてしまいます。加えて踏面が長いと大股に歩かなければいけない上に、階段の面積を大きくとる必要があるので他の空間の面積が圧迫されることにもなります。

「自分にとって適当なサイズ」は体格や性別、年齢によっても異なりますので、検討段階では、いろいろな階段で実際に昇り降りしてサイズを測るなどして決めるのが一番良いように思います。

階段を1段増やして緩やかに変更した事例
出典:http://kurashiki-nikka.com/

2-2.玄関などを含め階段回りの印象を変えるリフォーム

階段回りのデザインを見直すリフォーム:20万円台後半〜110万円

費用に差がある要因は、デザインや意匠性へのこだわりです。こだわりが多いほど変更点も増えますので、費用もかさみます。まずご自身の優先順位と予算をしっかりと決定した上でリフォーム会社と相談するようにしてください。

階段は玄関近隣に設置されているケースが多いと思います。玄関付近にある階段のみをリフォームすると他の部分が必要以上にくすんで見えてしまうこともあると思いますので、玄関の壁クロスも一緒に貼り替えるなど、少し範囲を広げて検討すると良いかもしれません。

階段のクロスと床材の貼り替えを行った事例
出典:http://itsukaichi-nikka.com/

2-3. 収納を増やす階段リフォーム

階段に収納を増やすリフォームの費用:5万円~30万円

費用の差額は、既存の階段下にあった設備を撤去もしくは移転する、新たに作った階段下スペースに納戸としての棚や建具を設置するか否かなどで発生します。

階段下スペースは、収納として活用する以外にも、書斎やちょっとした休憩スペースなどアイデア次第で様々な活用方法があります。

階段下に新たな収納を確保した事例
出典:http://suikoubou.co.jp/

2-4.老朽化による架け替えなど大掛かりな階段リフォーム

階段の架け替えリフォーム費用:60万円~100万円

位置はそのままに、丸ごと新しい階段に架け替える比較的大掛かりなリフォームで費用は60万~100万円程度です。費用の上限は変更内容によって変わってきます。大掛かりな分、勾配やデザイン、色など、好みや住まいの雰囲気に合わせて自由に変更する楽しみが味わえます。

階段を新たに架け替えるリフォームの場合、気を付けたい点として工事期間中は階段が使用できなくなるということです。工期がどのくらいになるのかを事前に確認して使用できない期間内の対策を検討しておくことが大切です。

階段を掛け変えて新しくした事例
出典:http://nagoyanakagawa-nikka.com/

2-5.位置や向きを変える階段リフォーム

階段の位置や向きを変更するリフォーム費用:150万円~300万円

階段の場所を変更するということは、2階を支える(家自体を支えている)壁や柱の移動も伴うパターンが多いので、お住まいの間取り全部を変更しなければならず、建て直しに近くなる可能性があります。当然ですが、費用もかさみますし、工期も長くなりますので家全体の間取りを変えるような大掛かりなリフォームとあわせて行うのが一般的と言えます。

戸建てのフルリフォームで階段の位置を変えた事例
出典:http://rokusa.jp/

2-6.既存の階段に上貼りをするリフォーム(カバー工法)

階段の床材を上貼りするリフォーム費用:15万円〜30万円

傷んできた床材は重ね張りをすることで架け替えに比べると安い費用できれいにすることが出来ます。転んだ時に備えて、滑りにくいものや柔らかく弾力のあるものを選ぶとよいでしょう。

階段の床材を上張りした事例
出典:http://fukuokachikushi-nikka.com/

2-7.カーペットなどの貼り替えリフォーム

階段のカーペットの張替え費用:4万円~8万円

経年劣化などで汚れが気になるカーペットは張り替えて新しくすることが出来ます。カーペットの場合はダニなどの心配もありますので、新たに使用するカーペット材は防ダニ仕様の物を選ぶのも選択肢の一つです。またこの際にフローリングタイプに変更することも可能ですので、リフォーム会社と相談しながら決めるとよいでしょう。工事は余程複雑でない限り一日で終了します。

階段のカーペットを張り替えた事例
出典:http://fukuokaminami-nikka.com/

2-8.手すりのみ変更・設置のリフォーム

階段の手すりのリフォーム費用:8万円~20万円

階段の昇り降りで転倒しそうになった時、掴まって身体を支えられる、手すりがあると安心です。手すりに関しては太くて円形の握りやすい物をしっかりとした下地の基に設置すると良いでしょう。可能な限り階段の両サイドに切れ目なく連続して設置しましょう。足腰に自信のない高齢の方も移動が楽になります。

階段の手すりを取り付けた事例
出典:http://machida-nikka.com/

階段のリフォームにかかる費用は「これだけは知っておきたい!階段リフォームの費用について」でも解説しています。あわせてお読みください。


3.自分で出来る階段リフォーム

滑り止めやキズ防止にシートを張るなど、ご自身でのリフォームをお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。接着剤や両面テープで貼り付けられる素材を用いてのリフォームは、キチンと採寸と裁断ができれば、DIYでの対応が可能でしょう。

階段の踏み面で使うすべり止め用のマットやシートを貼るだけなら、作業はそう難しくありませんし、ホームセンターなどに素材やデザインの違うさまざまな製品がそろっています。すべり止めは階段に付く傷の防止にもなります。価格も1mあたり1000円前後から入手できます。

階段の踏み台にシートを貼った事例

階段は、住まいにおいて使用頻度も高く、転んだり滑ったりしないよう特に安全に配慮する必要がある場所です。ほんの少しの凹凸や段差でも躓きの要因となりますし、階段での躓きは大けがに直結しかねません。これ以上本格的なリフォームをお考えなら、仕上がりの際の安全性なども考慮してプロに相談されることをお勧めいたします。

自分でやろうかプロに頼もうか迷っている方は「階段リフォームは「DIY」vs「プロに依頼」どっちがいい?費用や注意点も解説」もご覧ください。


4.まとめ

生活の導線としての役割を持つ階段。リフォームするとなると様々なケースや安全面など多くの点に配慮が必要となるでしょう。費用や工期もそれなりに必要なケースも多くなると思います。家族の意見など、ご自身の希望や予算をじっくりと検討し、新しい階段を手に入れてください。

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全ノウハウまとめ
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