
「子どもの習い事の道具が増えてきた」「家族みんなの服や季節ものを収納するスペースがほしい」などのお悩みを抱えていませんか?
マンションの収納力を増やすなら、使っていない部屋や、部屋の一部、押入れなどをクローゼットにリフォームする方法があります。
そこで今回は、マンションのクローゼットリフォームの実例を紹介しながら、費用目安やマンションならではの注意点を解説します。お住まいのマンションの収納力にお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.マンションにクローゼットを増設する方法
まずはマンションにクローゼットを増設する場合の、3つの方法をお伝えします。
1-1.押入れをクローゼットにリフォーム
和室があるマンションの場合、押入れをクローゼットにリフォームする方法があります。
元々押入れは布団や日用品を収納するのが大きな目的であるため、奥行きが80cmと深く、洋服などが取り出しにくいことも。
押入れをクローゼットにリフォームするには以下のようなアイデアがあります。
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中棚を外してパイプハンガーを設置する |
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奥行きの狭い通常のクローゼットにデザインし直す |
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拡張してウォークインクローゼットにする |
出典:(中)https://freshhouse.co.jp/case/20538/ / (下)https://www.reform-guide.jp/topics/case/saitama-i-mansion/
大掛かりなリフォームをしなくても、中棚を外してハンガーパイプを設置するだけでも洋服が出し入れしやすくなります。
押入れの奥行きを活かして、シーズンオフの日用品を収納できるのも魅力です。同時にふすまを扉に変更するとよいでしょう。
奥行きが不要な場合は、通常のクローゼットにデザインし直すのもひとつの手段。もっと収納力が欲しいのであれば、拡張してウォークインクローゼットにするのもおすすめです。


1-2.既存のクローゼットを拡張
既存のクローゼットを拡張するのもひとつの手段です。下記のような方法で、クローゼットが拡張できます。
クローゼットの拡張方法
- 単純に横幅を広げる
- 隣の部屋の一部を取り込む
- (2つの部屋の収納スペースが壁を隔てて隣り合う場合)壁を取り除いて一つの大きな収納スペースにする
ただしマンションの場合、規約上動かせない壁(耐力壁)があるので、場所によっては拡張できない可能性もあります。
どの部屋のクローゼットが拡張できるかは、業者に図面を見せて相談するとよいでしょう。
1-3.クローゼットを新設
収納スペースが少ない、あるいは必要な場所にクローゼットがない場合、新設する方法もあります。
新設できるクローゼットの種類
- 壁面クローゼット
- ウォークインクローゼット(通り抜けられない)
- ウォークスルークローゼット(通り抜けられる)
壁面クローゼットを新設するなら、壁の一面に奥行45~60cmの空間を確保し、クローゼットの扉や棚、パイプハンガーを設置します。限りあるスペースを活用でき、費用も比較的リーズナブルです。
ウォークインまたはウォークスルークローゼットを新設するには、新たに壁を作って新設します。ある程度の広さが必要になり、他の部屋を削ることになるので、設置しても生活に支障が出ないかよく検討するとよいでしょう。
ウォークインクローゼットの間取りや配置場所についての情報は、こちらの記事で詳しく説明しています。


2.マンションのクローゼットリフォームの事例
マンションのクローゼットリフォームのイメージをふくらませるために、事例を見ていきましょう。
2-1.押入れをクローゼットにリフォーム
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出典:https://freshhouse.co.jp/case/18950/
和室の押入れを拡張し、広々としたクローゼットにリフォームした事例です。元が押入れなので奥行きが十分にあり、人が移動できるほどゆとりのあるスぺースが実現できました。衣類だけでなく、シーズンオフの日用品や家電も収納できる広さです。
2-2.押入れをウォークスルークローゼットへリフォーム
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和室のリフォームに伴い、押入れを拡張してウォークスルークローゼットにリフォームした事例です。洋室とリビングのどちらからでもアクセスできるタイプで、身支度がスムーズに行えます。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/1097
2-3.押入れを拡張しファミリークローゼットへリフォーム
1.5畳あった押入れ部分を拡張し、約3畳のゆとりあるファミリークローゼットへとリフォームした事例です。夫婦2人の衣類が余裕を持って収納できるようになりました。洗濯物も一箇所にまとめて片付けられるので、家事時短にもつながります。
2-4.押入れとクローゼットをつなげてウォークスルークロ―ゼットへ
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出典:https://freshhouse.co.jp/case/8494/
隣り合っていた押入れとクローゼット。壁を取り除いてウォークスルークローゼットへとリフォームした事例です。両サイドにハンガーパイプと棚を設け、しっかりと衣類を収納できるようになりました。2部屋からアクセスできるタイプなので、家族の衣類を一箇所に固めて置いても、スムーズに身支度ができます。
2-5.壁面収納のクローゼットを新設


出典:https://www.8044.co.jp/gallery/75
単身赴任中のご主人の荷物を収納するために、クローゼットを増設したいとご希望された事例です。壁の一面をクローゼットにし、収納力をアップさせました。棚などを設けないシンプルな作りで、自由な使い方ができます。費用は23万円に収まりました。
2-6.ウォークインクローゼットを新設
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出典:https://www.8044.co.jp/gallery/1637
元々キッチンがあった場所にウォークインクローゼットを新設し、収納力をアップさせました。L型のレイアウトで限られたスペースも最大限活用できます。窓のない場所に増設したので、LDKからの光が差し込む採光用のステンドグラスをはめ込んでいるのもポイントです。
3.マンションのクローゼットリフォームで考えたいポイント
実際にリフォームしてクローゼットを作るとなった場合、どんなクローゼットにするのか詳細なプランを固める必要があります。ここではプランを立てるためのポイントを見ていきましょう。
クローゼットのリフォームプランで考えるべきポイント
3-1.クローゼットの種類を決める
まず、壁面クローゼットにするのか、ウォークインクローゼットにするのか決めます。
壁面クローゼットのメリットは、大きなスペースを必要としないところ。壁の一面を利用するか、元々ある押入れをリフォームするだけなので、費用も抑えられます。
一方、ウォークインクローゼットはある程度の広さが必要です。マンションはスぺースが限られるため、設置場所や広さを検討するとよいでしょう。
3-2.扉の有無を決める
次に扉の有無を考えます。
扉をつけると外部から見えなくなり、スッキリと見せる効果がある反面、風通しが悪くなり湿度が高くなる原因に。
扉をつけないと風通しがよくなり、近くの家具にも干渉しないので場所の選択肢が広がります。ただし、中が見えるので気になる場合はカーテンやロールスクリーンを設置するとよいでしょう。
3-3.設置場所を決める
クローゼットの設置場所は、場所によっては不便に感じることもあるため、適切な場所をピックアップしなければなりません。
特にウォークインクローゼットの場合、広さが必要になるので、注意しましょう。
▼こちらの事例では、ベランダの近くにファミリークローゼット(ウォークインクローゼット)を作ったことで洗濯物を取り入れてから収納までの導線が楽になったとのことです。


玄関まわりや、洗面脱衣所の隣も人気の設置場所です。生活導線に合わせた場所を選ぶと良いでしょう。
3-4.ウォークインクローゼットは広さを決める
ウォークインクローゼットの場合、広さも考えましょう。
一般的に「家族の人数=畳数」がセオリーですが、広さに限りがあるマンションでは当てはまらないケースも。お住まいのマンションの広さと、収納したい物の量を考え、ウォークインクローゼットの広さを決めるとよいでしょう。
広さ | 収納量の目安 |
---|---|
2畳 | 約70着 |
3畳 | 約100着 |
4畳 | 約180着 |
3-5.クローゼットのレイアウトを考える
壁面クローゼットはパイプハンガーだけでなく、天袋や棚を設けるのか考えましょう。
ウォークインクローゼットは「Ⅰ型」「Ⅱ型」「コの字型」「L型」の4種類がありますが、ウォークインにするのか、ウォークスルーにするのかで適したレイアウトが異なります。
▼クローゼットの間取り・広さ・場所について詳しい情報が知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。


4.マンションのクローゼットリフォームの費用相場
マンションのクローゼットリフォームに必要な費用の目安は、以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用目安 |
---|---|
壁付けクローゼットを新設 | 約20万円 |
既存のクローゼットを拡張 | 約20万円 |
押入れ→クローゼット | 約8~20万円 |
押入れ→ウォークインクローゼット | 約25~50万円 |
和室の一部→ウォークインクローゼット | 約25~50万円 |
洋室の一部→ウォークインクローゼット | 約20~45万円 |
クローゼットの広さや棚の数によって費用が増減しますので、目安として考えてください。
5.マンションのクローゼットリフォームに関する注意点
クローゼットリフォームは、マンションならではの注意点があります。リフォーム後に「こんなはずじゃなかったのに…」をなくすためにも、チェックしておきましょう。
5-1.構造によって壁が取り除けない場合がある
構造の強さに関わる耐力壁は、マンションの規約上移動できません。
壁を取り除いてクローゼットを作りたい場合は、動かせる壁であるかどうか、リフォーム会社と確認しましょう。
5-2.北側に設置する場合はカビに注意
北側など日当たりが悪い場所にクローゼットを作る場合、カビに注意しましょう。
カビ対策には扉を付けない、あるいは換気扇を作って風通しをよくするなどの方法があります。
5-3.広くしすぎると他の部屋が狭くなる
マンションは戸建てよりもスぺースが限られる場合が多く、クローゼットを広くしすぎると他の部屋が狭くなり快適性が損なわれることも考えられます。
収納力を増やすことも大切ですが、他の部屋が狭くなりすぎないよう配慮も必要です。
6.まとめ
マンションは戸建てのように外部に倉庫を置いたりできず、収納力に限りがあります。もし、今のマンションの収納力に悩みや不満があれば、クローゼットのリフォームも検討してみましょう。使いやすさを考えてクローゼットを作れば、収納力が増えて家の中がスッキリと片付き、気持ちよく過ごせるでしょう。
クローゼットのリフォームを依頼するなら、リフォームガイドの利用もおすすめです。クローゼットをつくるには、生活動線までしっかりと考えて計画する必要があります。家全体のことを考えたプランを提案してくれる会社に依頼すると、満足のいくリフォームになるでしょう。
またリフォームガイドでは、クローゼットリフォームに関するさまざまな記事を紹介していますので、ぜひご覧ください。