
デザイン性が高く、住宅の外観にも合わせやすいタイルデッキ。
しかしタイルには高額なイメージがあるので、費用を心配している方も多いでしょう。
そこで本記事では、タイルデッキへのリフォーム費用や費用を抑える方法、導入の注意点などを解説します。タイルデッキが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1.メンテナンスの手間を省くなら、タイルデッキがおすすめ
庭のデッキとして代表的なのはやはりウッドデッキですが、雨水や紫外線による劣化しやすさが懸念点です。さらに天然木のウッドデッキなら、塗装や交換などの定期的なメンテナンスも欠かせません。耐用年数は天然木で5〜15年、人工木で20年程度です。
たしかにウッドデッキならではのメリットも多くありますが、「メンテナンスの手間をかけたくない」という方にはタイルデッキがおすすめです。
メリットを見てみましょう。
タイルデッキのメリット
- 耐久性に優れている
- 耐用年数が長い
- 汚れたときに掃除がしやすい
- 高級感があり、デザインラインナップが豊富
タイルデッキはコンクリートでつくった基礎土台の上にタイルを貼り付けるため、耐久性にとても優れています。陶磁器でできているため紫外線や雨風の影響を受けず、重いものを落とさない限りは割れる心配もありません。
外的要因がなければ、半永久的に使い続けられるでしょう。
また、掃除のしやすさやデザインラインナップの豊富さなど、タイル素材ならではのさまざまなメリットがあります。
2.タイルデッキの費用相場
続いてこの記事の本題である、タイルデッキの費用相場を見ていきましょう。
面積別、オプション品、ウッドデッキとの費用比較の3つをお伝えします。
2-1.面積別タイルデッキの費用相場
タイルデッキの施工費用は、1㎡あたり1.5〜8万円が相場です。
施工面積別の費用相場を見てみましょう。
施工面積 | 費用相場(施工費込み) |
---|---|
7㎡(約4.5畳) | 10.5~56万円 |
10㎡(約6畳) | 15~80万円 |
12㎡(約8畳) | 18~96万円 |
タイルデッキの施工面積は、7㎡(約4.5畳)以上が目安になります。
洗濯物を干すスペースとして利用するのならば3.6m×2m(約7㎡)、アウトドア用品を置いたりBBQをしたりするのなら、4.4m×3.6m(約15㎡)は必要だからです。
段差の解消やデザイン目的ならばコンパクトな庭にも設置できますが、機能性を持たせるのなら7㎡以上はほしいところ。目的に合わせた面積で設置しましょう。
2-2.デッキオプションの費用相場
タイルデッキにはいくつかオプションがありますが、それぞれ追加費用がかかります。
オプション | 費用相場 |
---|---|
屋根の設置 | 10~50万円 |
遮熱仕様の追加 | 屋根の設置費用+1万円~ |
耐積雪仕様の追加 | 屋根の設置費用+5万円~ |
グレーチング(排水設備) (1㎡あたり) |
施工費用:5万円~ 高さ変更費用:7,000~8,000円程度 |
タイルデッキでもっとも人気なオプションが、屋根の設置です。
費用は10〜50万ほどかかりますが、物干しスペースやアウトドアリビングとして利用するのなら、屋根をつけておくことをおすすめします。さらに日よけ目的や寒冷地などで遮熱仕様や耐積雪仕様にする場合は、それぞれ追加費用が必要です。
また、タイルデッキで水遊びやBBQをするのなら、デッキと窓の間に排水設備(グレーチング)の設置を検討したほうがよいでしょう。施工費用と高さ変更費用がそれぞれかかりますが、デッキとリビングをフラットにしても雨水の侵入を防ぐことができます。
2-3.ウッドデッキとの施工費用の比較
比較のために、ウッドデッキの費用も見てみましょう。
ウッドデッキの費用相場は、天然木で1〜3万円/㎡、人工木で2.5〜3.5/㎡です。
施工面積別の費用相場は以下のとおりです。
施工面積 | 費用相場(施工費込み) |
---|---|
7㎡(約4.5畳) | 天然木:7~21万円 樹脂:17.5~24.5万円 |
10㎡(約6畳) | 天然木:10~30万円 樹脂:25~35万円 |
12㎡(約8畳) | 天然木:12~36万円 樹脂:30~42万円 |
施工面積や種類にもよりますが、タイルデッキよりもウッドデッキのほうが費用を抑えられる場合がほとんどです。ただしウッドデッキの耐用年数は天然木で5〜15年、人工木で20年程度のため、劣化してくると再びリフォームが必要になります。
交換が必要になることも加味すると、半永久的に使えるタイルデッキのほうがコストパフォーマンスはよいかもしれません。
3.タイルデッキのリフォーム費用を抑えるポイント
タイルデッキのリフォームには高額な費用がかかるので、できれば抑えたいものです。ここでは費用を抑えるポイントを5つ紹介しますので、実践できるものがないかを考えてみてください。
3-1.高さを抑えて施工する
タイルデッキはコンクリートを土台につくるため、デッキに高さをつけるほど施工費用も高くなります。そのため費用を抑えるためには、高さを抑えるのがポイントです。
低いタイルデッキは庭との段差が少なく転倒のリスクを防げるほか、視覚的に庭を広く見せる効果もあります。
ただし庭との段差が少なくなる分、リビングとの段差は大きくなってしまうため、物干しやアウトドアリビングとして使いたい方は要注意。
費用だけにとらわれず、使用目的に合わせた高さに調整しましょう。
3-2.タイルのグレードを上げすぎない
タイルデッキの施工費用は1㎡あたり1.5〜8万円と、とても幅広くなっています。
これは種類によって費用が変わることが理由です。たとえば天然石調のもの、質感がよいものなど、デザイン性が高いものほど価格が高くなる傾向があります。
庭の印象を決めるタイルデッキはデザイン性も大切ですが、費用面を優先するのなら、グレードを上げすぎないよう注意しましょう。
3-3.不必要なオプションは付けない
先述の通り、オプションには高額な費用がかかります。費用を抑えるためには、本当に必要なものだけを取り入れることが大切です。
たとえば、グレーチングはデッキとリビングが同じ高さのときに必要な設備なので、段差ができていれば必要ありません。「せっかくだから」といろいろなオプションを付けたくなるかもしれませんが、予算内でおさまるように優先順位を決めておきましょう。
3-4.大量仕入れをしている業者に依頼する
施工費用がリフォーム会社ごとに異なるのは、人件費や仕入れ価格の差が関係しています。文房具などで単数よりもロット売りのほうが単価が安くなるのと同じで、メーカー品も少しだけ仕入れるよりも、同じ商品を多く仕入れるほうが単価が安くなるからです。
仕入れ額が低ければその分商品の割引率も大きくなるため、費用を抑えるためには大量仕入れをしている業者に依頼するのがポイントになります。
業者ごとに得意とするメーカーがあるはずなので、どの商品の割引率が大きいのかを尋ねてみるとよいでしょう。
3-5.複数の業者に見積もりを依頼する
前述のように、同じ施工内容でも業者ごとにリフォーム費用が異なります。少しでも費用を抑えるためには、複数業者に相見積もりを依頼するのがポイントです。
見積書を受け取ったら金額だけではなく、工事内容の内訳や追加費用の有無なども確認しておきましょう。
また、正式依頼する業者を決めるときには、担当者の態度や施工実績の多さ、アフターフォローの内容、口コミなどの確認も忘れずに。費用だけにとらわれないように注意してください。


4.タイルデッキ導入の注意点
最後に、タイルデッキを導入するときに知っておきたい注意点を説明します。
4-1.DIYでの施工もできるがプロへの依頼がおすすめ
最近ではDIYの流れを詳しく説明した動画も数多くあるので、「自分で設置すれば費用を抑えられるかも」と考える方も多くいます。たしかにDIYをすれば材料費のみで設置できるため、業者に依頼するよりも大幅に費用を抑えられるでしょう。
しかしDIYに不慣れな方や失敗しないか不安な方は、施工費用を払ってでもリフォーム会社に依頼することをおすすめします。
タイルデッキはただタイルを貼り付けるだけではなく、コンクリート基礎の設置や廃材処分などの専門知識も求められるからです。失敗だけではなくDIY中のケガや事故を防ぐためにも、専門家であるリフォーム会社への依頼を検討したほうがよいでしょう。


4-2.エリアや使用状況によっては必要なオプションがある
費用を抑えるポイントとしてオプションの取捨選択をお伝えしましたが、エリアや使用状況によっては必要なものもあります。
たとえば豪雪エリアのタイルデッキに屋根を設置するのなら、雪の重さにも耐えられる耐積雪仕様の屋根が必要です。逆に屋根を設けないのなら、雨水に濡れたときに滑らないよう滑り止め加工をするか、滑り止め効果が備わっている素材を選んだほうがよいでしょう。
たとえ追加費用がかかったとしても、安全性を確保するために必要なオプションは、デッキ設置時につけておくことをおすすめします。
5.まとめ
耐久性、メンテナンス性、デザイン性に優れたタイルデッキは、庭の外構にうってつけの素材です。費用はウッドデッキよりも高くなってしまいますが、外的要因がない限りは半永久的に使用できるので、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
「予算が足りるか心配」という方も、デッキ高さの調整やオプションの取捨選択、業者選びを意識すれば、費用を抑えられるでしょう。
そのためには、複数業者での比較検討が必須です。
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