
築年数がある程度経つと、これまで気にしていなかった屋根のメンテナンスについて気になってくる方も多いのではないでしょうか。
特に「陸屋根」のように雨水がたまりやすい屋根の場合、防水性能の低下が雨漏りや建物自体の劣化につながりやすいため、適切な対策が不可欠です。
こうした水平な屋根の雨水侵入を防ぐために行われるのが「防水塗装」。すでに防水層の剥がれや水の侵入が見られる場合は防水層の全面改修が必要ですが、早い段階なら表面のトップコートのみの再塗装で済む場合もあります。
今回は、防水層を長持ちさせるためのトップコートの塗り替えについて、必要なタイミングや費用相場などを詳しく解説します。
目次
1.屋根の防水塗装工事(トップコートの塗り替え)が必要なタイミングは5~10年が目安
トップコート塗り替えのタイミングは、5~10年程度が目安です。新築や前回の防水工事から5年以上経過している場合は、一度トップコートの状態を点検することをおすすめします。
トップコートの役割は、その下にある防水層(ウレタン防水・FRP防水など)を紫外線や雨などから守ること。適切なタイミングで塗り替えると、防水層の寿命を延ばすことにつながります。
トップコートの劣化の進み具合は、使われている塗料の種類や環境によっても異なります。色褪せやひび割れといった症状があれば、早めの塗り替えを検討しましょう。
<トップコート劣化の主な症状>
- チョーキング
- 色褪せ、変色
- 軽いひび割れ
- 水たまり
- 表面の浮き、剥がれ
2.屋根の防水塗装工事はDIYできる?
結論から言うと、屋根の防水塗装工事のDIYはおすすめできません。なぜなら、単に表面を塗り替えるだけで良いというものではなく、「防水層の種類」や「防水層の劣化の状態」を正しく見極めた上で作業する必要があるからです。
<防水層の種類>
陸屋根や屋上の防水機能は、防水層をトップコートで守る構造になっています。防水層にはウレタンやFRPなど複数の種類があり、それぞれに合わせたトップコートを選ばなければなりません。
<防水層の劣化状態>
防水層自体が劣化しているのに表面のトップコートの塗装だけで済ませてしまうと、防水効果が十分に得られず、雨漏りや建物の構造的なダメージを招く恐れがあります。こうした場合、後で大規模な修理が必要となり、費用や手間が大きく膨らんでしまうリスクが高いのです。

3.屋根の防水塗装の費用相場
ここまで主にトップコートの塗り替えについて解説してきましたが、実際に点検してみると防水層まで劣化しているケースもあります。
防水層の状態によって費用感は大きく変わってくるため、ここではトップコートのみを塗り替えるのにかかる費用だけでなく、防水層から塗り替える費用もご紹介します。
3-1.トップコートのみの塗り替え費用
防水層がまだ健全で、表面に軽いひび割れや色褪せなどが見られるだけの場合、トップコートの再塗装で防水性能を維持できる可能性があります。トップコートの塗り替え費用は、防水層やトップコートの種類によって変動します。
トップコートを塗り替える場合の費用相場は、以下のとおりです。
防水層の種類 | 費用相場 |
---|---|
ウレタン防水 | 1,500~2,800円/㎡ |
シート防水 | 900~1,500円/㎡ |
FRP防水 | 1,800~3,000円/㎡ |
※足場の設置には、別途15~30万円程度の費用が必要
3-2.防水層から塗り替える場合の費用
防水層まで劣化が進んでいる場合、トップコートの再塗装のみでは対応できず、防水層から塗り替える本格的な防水工事が必要です。
<防水層から塗り替えが必要なケース>
- 表面だけではないひび割れがある
- シートの浮きや剥がれが見られる
- 室内に雨漏りやシミが出ている
- 防水層の耐用年数をすでに超えている
防水層にはウレタン・シート・FRPなどいくつかの種類があり、それぞれおおよその耐用年数が決まっています。この耐用年数をすでに超えている場合にも、防水層からの塗り替えを検討したほうがよいでしょう。
防水層から塗り替える場合の費用相場と耐用年数は、以下のとおりです。
防水塗料の種類 | 費用相場 | 耐用年数 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 4,000~15,000円/㎡ | 8~15年 |
シート防水 | 5,000~15,000円/㎡ | 10~15年 |
FRP防水 | 4,000~10,000円/㎡ | 10~15年 |
※足場の設置には、別途15~30万円程度の費用が必要
さらに劣化が進行していて、防水層よりも下にあるモルタルの撤去や内部構造の修理が必要な場合は、より高額になります。
防水層の塗り替えについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。


4.屋根の防水塗装工事の業者選びのコツ
屋根の防水塗装工事を成功させるカギは、業者選びにあります。
以下のコツを押さえて信頼できる業者を選びましょう。
4-1.防水塗装工事の経験が豊富な業者に依頼する
屋根の防水塗装工事では、どこからの塗り替えが必要かの見極めが大切です。表面だけで十分なのか、防水層まで修復が必要なのかを正確に判断できる、経験豊富な業者を選びましょう。
防水工事の施工実績や同様の陸屋根での工事経験を、ホームページなどで確認することをおすすめします。
4-2.プラン説明に納得感があるかどうか確認する
業者選びで重要なのは、工事について詳細な説明がきちんとされるかどうかです。信頼できる業者は、以下のようなポイントをしっかりと伝えてくれます。
<提案内容のチェックポイント>
- 現状の劣化状況と必要な工事範囲
- 使用する材料とその理由
- 最適な工法とその理由
- 施工手順、工期
- アフターフォローや保証内容、今後のメンテナンス時期
一方、専門用語ばかりで説明が分かりにくい、質問に対して曖昧な回答しかしない業者は注意が必要です。納得できるまで質問し、すべての疑問が解消されてから契約することをおすすめします。
4-3.相見積もりを取る
屋根の防水塗装工事では、1社だけに依頼するのではなく、2〜3社から見積もりを取るのがおすすめです。業者によって、費用はもちろん、提案される工事内容や使用する材料が異なるため、比較することで適正な価格帯や納得のいく工事プランが見えてきます。
<見積書のチェックポイント>
- 工事範囲や施工内容の詳細が明記されているか
- 使用する材料の種類や数量は具体的に書かれているか
- 足場の設置費用や撤去費用が含まれているか
- 保証内容やアフターフォローの記載はあるか
特に、「一式」などのあいまいな表現が多い見積もりは注意が必要です。また、相場より極端に安い・高い場合は、その根拠をしっかりと確認しておきましょう。



4-4.訪問業者に注意する
最近では、突然の訪問で「屋根を無料で点検します」「今すぐ工事しないと危険です」などと急かす営業が増えています。このようなケースでは、工事の内容や価格が不透明のまま、急いで契約を迫られ、のちに高額な請求をされることがあるため注意が必要です。
信頼できる業者は、事前にアポイントを取り丁寧な現地調査を実施し、現状の説明や根拠のある見積もりをしっかり提示してくれます。急かすことなく、十分に検討する時間をくれるのが特徴です。
こうした点を見極めて、安心して任せられる業者を選びましょう。


5.まとめ
屋根の防水塗装は、建物を雨水から守る重要な工事です。
トップコートの塗り替えは、適切な判断と丁寧な施工が必要なため、DIYではなく専門業者に依頼することをおすすめします。
また、屋根の防水工事は、費用相場を把握し複数の業者から相見積もりを取ることで、適正価格での工事が可能になります。あわせて、経験豊富で信頼できる業者を選ぶことで、長期的に安心できる防水性能を確保できるでしょう。
業者選びに悩んだら、優良企業に相見積もりが取れるリフォームガイドをお役立てください。大切な住まいを長く守るために、適切な屋根の防水塗装工事を行いましょう。
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