
ここ数年、自分で家をリフォームする「DIYリフォーム」をよく耳にするようになりました。
なかでも、「天井のDIYリフォーム」に注目が集まっています。コツさえつかめれば、天井のDIYは比較的カンタンにできるからです。
とはいえ、DIY未経験者には敷居が高く感じてしまうと思います。
「本当にDIYで天井をリフォームできるのかな?」「どれくらいの費用がかかるんだろう?」「失敗するよりは、業者に頼んだほうが間違いないのでは?」と、分からないことだらけで、不安になってしまいますよね。
本記事は、天井のDIYについて、下記の内容を解説します。
- 天井のDIYにかかる費用は、どれくらいか
- 天井のDIYには、どんなやり方があるのか
- DIYに向いている人と、業者に頼んだほうがいい人の特徴
目次
1.天井をDIYする際の相場費用
天井のDIYにかかる費用相場は、だいたい「3万~5万円」です。
もちろん、DIYする範囲や施工の種類によっては、値段も変わってきます。
最低限のDIYなら3万円以下になりますし、本格的にDIYするなら5万円以上になります。
また、DIYをする前に”リフォームのゴールを”決めておくと良いでしょう。
ここからは、天井をDIYする際の方法をお伝えします。
リフォームの方法・予算と照らし合わせて、DIYの内容を決めましょう。
2.実際に天井をDIYする方法
天井のDIY方法には、いくつか種類があります。
ここでは、初心者でも比較的おこないやすいDIYをご紹介します。
天井DIYの種類 | 難易度 | 注意点 | 費用 |
---|---|---|---|
天井クロスの張替え | ★☆☆☆☆ 1人で作業可能 |
部屋の角や、クロスの継ぎ目などは、キレイに張るにはコツと、修正が必要になる。 | 20㎡(12畳) 2~5万円 |
穴あき補修 | ★☆☆☆☆ | 穴の大きさに合わせた適切な補修をする | 2~3万円 |
天井の塗装 | ★★☆☆☆ 1人で作業可能 |
塗料が床に垂れる。 マスキングをしっかりおこなう必要アリ |
20㎡(12畳) 2~5万円 |
天井石膏ボードの張替え | ★★☆☆☆ 1人~2人が望ましい |
石膏ボードは重量があり、高所での作業はキケンが伴う。 | 20㎡(12畳) 6万円 |
天井の解体作業 | ★★★★☆ | 配管・電気・ガスの確認、粉塵・ごみ処理・屋根の構造理解など注意すべき点が多い | 5~10万※ |
天井の高さを変える | ★★★★★ | 専門的な知識が必要になる。 大がかりな作業なので、時間がかかる |
15~30万円 |
※アスベストが使用されている場合は、廃棄に別途費用がかかります
天井のDIYといっても、これだけの種類と難易度の違いがあるのです。
3.天井はDIYと業者依頼どっちがいい?
DIYの内容を知り、「業者に頼んだほうが早いのでは?」と感じた方もいらっしゃると思います。
結論から言えば、これはケースバイケースです。
DIYで大丈夫な人もいれば、業者へ依頼したほうがよいこともあります。
3-1.業者にリフォームを依頼すべき人
業者にリフォームを依頼したほうがいい人は、主に3つのパターンに分けられます。
- 専門業者による修理が必要な人
- 材料や道具を揃えるのがめんどうな人
- 部屋を使えない期間があるのが嫌な人
一つずつ、確認していきましょう。
専門業者による修理が必要な人
修理内容によっては、専門業者に依頼しなければなりません。
専門業者による修理が必要とされるのは、おおむね下記のとおりです。
- 断熱材の破損
- 直径20cmを超える穴が空いている
- 壁の中から切断された配線が出てきた
- カギ・施錠等の防犯箇所
こういったケースでは、専門業者に任せるべきです。業者以外が触れてしまうと、住環境が悪くなったり、防犯性が下がってしまいます。また、配線作業は有資格者でなければ作業そのものが出来ません。
材料や道具を揃えるのがめんどうな人
天井のDIYでは、材料や道具を揃えなければなりません。
必要なものは、おおむね下記のとおりです。
- カッター
- かなづち
- メジャー
- のこぎり
- 電動ドライバー
- 水平器
- ベニヤ板
- フローリング材
- カクシ釘
- フロア釘etc…
思っていた以上に、用意するものが多いと感じたのではないでしょうか?
天井をDIYする楽しみよりも「用意する段階からめんどくさい」という感覚が強いなら、業者へ依頼するのがよいでしょう。
DIY中、部屋を使えない期間があるのが嫌な人
天井のDIY中は、終わるまでたいていは部屋が使えなくなります。
業者に頼めば、短期間でリフォームは終わりますが、DIYになるとそうはいきません。やはり業者ほど手際よく天井をDIYできるわけではないので、どうしても作業に時間がかかってしまいます。
DIYが終わらないうちは、部屋が使えないので、しばらく不便な生活になる可能性も。
最近は在宅ワークも増えているので、仕事に支障をきたす方もいるでしょう。
部屋が使えず困るようでしたら、業者にたのんで早く終わらせることをおすすめします。
3-2.自分で天井をDIYしてもよい人
自分で天井をDIYしてもよい人の特徴は、下記のとおりです。
- 少しでも節約したい人(100均を有効活用する)
- 簡単なDIYでおしゃれにしたい人
- DIYすること自体が目的な人
該当される方はぜひ、天井のDIYにチャレンジしてみましょう。
少しでも節約したい人(100均を有効活用する)
天井について、リフォーム費用をおさえたい、お金をなるべくかけたくない人にはDIYに向いています。
この場合、100円均一を有効に活用するのがおすすめです。100均には、意外にも使用に耐えうる塗料やリメイクシートがあります。
これをうまく活用すれば、DIYを安価に済ませることが可能です。ただし、品質に関しては、専門的な資材と比べると、どうしても劣る部分があります。
この点を理解したうえで、上手く天井のDIYを進めていきましょう。
簡単なDIYでおしゃれにしたい人
- 天井の色
- 雰囲気を変える
こういった手軽なリフォームから始めたい方は、天井のDIYをしてもよいと言えます。
簡単でおしゃれな天井DIYには、下記のようなものがあります。
- マスキングテープによる装飾
- ペイント
- ウォールステッカー
- リメイクシート
- 板の貼り付け
- アイアンバーの設置
- ラダーの設置
- 流木アートの飾り付け
どれも、簡単で高い技術を必要としません。
簡単でオシャレな天井DIYを楽しみたい方にはかなりおすすめできます。
初心者の人でも、少し時間をかければトライできる内容です。
DIYすること自体が目的な人
「とにかくDIYを経験してみたい!」という方は、ぜひチャレンジしてみましょう。
天井のDIYは、先ほども触れたように初心者でもやりやすい部分です。
DIYに興味がある人なら、誰にとってもよい実践の場な訳ですね。
モチベーションが高ければ、たとえ初心者でもステキなDIYが実現できるはずです。
4.天井をDIYする際の注意点
天井をDIYする際には、注意すべき点が3つあります。
- DIYできない箇所や場所がある
- 採寸をしっかり測る
- 廃業ルールを確認する
これらを理解することが、天井のDIYでは重要となります。
また、最悪の場合は法律で罰則を科せられることもあるので、よく理解しておくことが重要です。
4-1.DIYできない箇所や作業がある
天井には、DIYできない、してはならない箇所や作業があります。
特に、天井のDIYで気を付けなければいけないのは、「電気配線が走る場所には触れてはいけない」ということ。
なぜなら、電気配線を触る場合には、「電気工事2種」の資格が必要だからです。
もし無資格者が、電気工事をした場合「3万円以下の罰金・または3ヶ月以下の懲役」に科せられます。
知識もなく修理をした結果、火災や死亡事故に繋がることもあります。
多くの人は電気工事2種を有していないはずなので、触らないようにしましょう。
4-2.採寸をしっかり測る
天井をDIYする際は、しっかり採寸をしてから行いましょう。
めんどくさがって、採寸せずにDIYを始めるのは危険です。
採寸せずにDIYを行うと、主に以下3つのデメリットが生じるからです。
- 非効率な作業になる(多すぎれば出費が増え、少なければ買い足す時間がかかる)
- 見た目が悪くなる
- スキマができてしまうかもしれない
メジャーなどを使い、きちんと採寸して記録しておきましょう。
その上で資材を購入するのが、DIYの基本となります。
4-3.廃棄ルールを確認する
天井をDIYすると、大量の廃材が出てきます。
特に天井を大掛かりに解体した場合は、相当な量になるでしょう。
こうして出た廃材を処分する場合は、きちんと廃棄のルールを確認しましょう。
廃材の種類によっては廃棄方法が違うからです。たとえば、大きな木材は基本的に産業廃棄物となります。
しかし、地域によっては「燃えるゴミ」として処理できたりするのです。
こういった点については、地方自治体のホームページで確認しておきましょう。
また、石膏ボードなどはほぼ確実に産業廃棄物になります。
この場合、処分方法はこの2パターンになります。
- 産業廃棄物処理の資格を有する業者に頼む
- 自分で、最終廃棄場に持っていく
もし処分方法を間違えると、産業廃棄物の不法投棄に該当するかもしれません。
その場合、5年以下の懲役もしくは1000万円の罰金、またはその両方が科せられます。
DIYで出たゴミの処理方法は、事前にしっかり調べておきましょう。
5.参考にしたい!天井をおしゃれにDIYした事例
続いて、天井における「おしゃれなDIY」の事例について解説します。
「DIYでここまで変わる」と分かれば、モチベーションも高まるでしょう。
また、完成形をイメージするといった部分でも役立つはずです。
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こちらは照明の取り付けですが、照明のデザインが部屋の雰囲気にマッチしています。
シャンデリア風のアイテムは、部屋の雰囲気を大きく様変わりさせるでしょう。
6.まとめ
本記事の内容は下記のとおりでした。
- 天井のDIY費用相場は「3万円~5万円」程度
- 天井DIYは、「クロスや石膏ボードの張替え・塗装・解体・天井の高低変更」など
- DIYをしてよいケースと、業者に任せたよいケースがある
- DIYをするなら、注意点についてきちんと知っておく
天井のDIYは難易度が低く、費用もさほどかかりません。
注意点などを理解しておけば、リフォーム業者に頼らなくても、じゅうぶんな仕上がりになるはずです
ぜひ本記事を参考にして、天井のDIYにチャレンジしてください。