
住まいの空間を有効活用するために、2階のリフォームを検討される方が増えています。
家族構成やライフスタイルの変化に合わせて2階スペースを最適化することで、よりスムーズな暮らしが実現できるでしょう。
この記事では、2階リフォームのタイミングから費用相場、メリット・デメリット、注意点、人気プランまで、計画立案に役立つ情報をご紹介します。
目次
1.2階をリフォームするタイミングって?
2階リフォームを検討するタイミングは、ライフステージの変化や家族の要望など様々です。
多くの場合、現在の住空間に不満や不便を感じ始めたときが、リフォームを考えるきっかけとなるでしょう。
2階をリフォームするタイミングの例
- 子どもが大きくなったので、子ども部屋をふやしたい
- 親世帯と同居するので二世帯住宅にしたい
- 在宅仕事が増えたので仕事部屋をつくりたい
2.2階リフォームの費用相場
2階リフォームの費用は、工事の規模や内容によって大きく異なります。
工事規模 | 費用相場 | 工事内容(内訳) |
---|---|---|
小規模 (内装のみ) |
約50~100万円 |
|
中規模 (間取り変更・設備追加) |
約100~300万円 |
|
大規模 (全面改装・耐震補強含む) |
300万円以上 |
|
※2025年3月時点での費用相場です。エリアや現況によっても変わってくる場合があります。
なお、「2階に部屋を増築する」リフォームの場合はもっと大きな工事になり、400万円以上が相場感です。「平屋に2階を増築する」場合は1,000万円を超える場合も。
増築のリフォームは建ぺい率と容積率が適法になるよう注意する必要があり、10㎡を超える増築であれば建築確認申請が必要になります(防火・準防火地域の場合は10㎡以下でも必要)。


3.2階リフォーム検討時に検討しておきたい効果・課題
2階リフォームを行うことで得られる効果と、考慮すべき課題について整理しておきましょう。計画段階でこれらを十分に検討できていないと、リフォーム後に思っていたのと違う使い勝手になってしまいます。
3-1.得られる効果(メリット):暮らしの変化に対応できる
2階の居室を整えたり増減したりするリフォームは、家族構成やライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのが最大の魅力です。
子どもの成長や独立などのライフステージ変化に合わせた住空間を実現したり、リモートワークへの対応などのライフスタイルの変化に対応したりと、今の暮らしに住まいを合わせるリフォームと言えるでしょう。
また、収納の見直しや採光を改善して使いづらい空間を有効活用するリフォームも考えられます。利便性を向上する目的では、大掛かりなものでは断熱性や防音性向上のリフォームを行うこともあります。
- 家族構成やライフスタイルの変化に柔軟に対応できる
- 間取りを最適化して快適性や利便性がアップ
- 断熱・防音対策による光熱費削減や住みやすさの向上
3-2.検討しておきたい課題(デメリット):追加工事が必要になることも
間取りの大幅変更や壁の撤去では、建物強度維持のための補強工事が必要になることもあります。特に古い住宅では耐震基準や省エネ基準を満たす改修費用がかさみ、水回りの新設には配管工事が発生します。
その他にも工事開始後に隠れた劣化が見つかり、予算がオーバーする可能性があることも念頭に置いておきましょう。
また、工事期間中は騒音や振動、粉塵が発生し、2階が使用できなくなるため、一時的な生活空間の確保が必要です。
- 耐震補強や構造の変更が必要になる場合がある
- 費用がかさむリスク(想定外の修繕が必要になることも)
- 施工期間中の騒音や生活動線の確保の問題
4.2階リフォームの注意点
2階リフォームは1階のリフォームにはない特有の注意点があります。計画段階で以下のポイントを十分に検討して、トラブルを未然に防いで安全にリフォームしましょう。
4-1.法的規制や建築基準法による制限がある
これは、2階の増築を考えるときに重要な確認事項です。
10㎡を超える増築や大規模な間取り変更には建築確認申請が法的に必須です。自治体・用途地域ごとの建ぺい率・容積率制限も確認が必要でしょう。また、防火地域での建材制限、日影規制なども計画に影響します。
増築時には特に、建築基準法をはじめとする建築に関する法律に詳しいリフォーム会社を選んで依頼しましょう。


なお、確認申請は1〜2ヶ月かかるため、工期には余裕を持たせておきましょう。
4-2.水回りの位置によって工事の難易度が変わる
2世帯住宅化などで2階に水回りを新設する際は、設置場所に注意しましょう。
1階の水回りのすぐ上に設置すると、配管が短くなり、費用を最低限に抑えることができます。水流や排水音は下の階に響きやすいため、配管を短くすることで騒音も最低限に抑えられます。配管が長くなる場合は、防音材を巻いたり制振材で対策しましょう。
また、下階への水漏れを防ぐために防水パンや防水シートによる漏水対策、さらに給湯器の容量が足りるかどうか、水圧に影響が出ないかなども確認しておきましょう。


4-3.耐震補強が必要になることも
間取り変更で耐力壁を撤去する際は、代替となる補強工事が必須です。特に1981年以前の旧耐震基準の住宅は耐震診断をおすすめします。また、水回りの新設や重い床材・壁材の使用時にも床の補強が必要な場合があります。
リフォーム前に基礎や土台の状態を確認し、シロアリ被害や腐食があれば先立って修繕しましょう。


5.2階リフォームの施工事例
2階のリフォームは、眺望の良さを活かした空間づくりや家族構成の変化に対応するための改修など、様々な目的で行われています。
ここでは、実際に行われた2階リフォームの事例をいくつかご紹介します。これらの事例をリフォームの参考にしてみてください。
5-1.2階の洋室に新たにキッチンを新設
費用 | 113万円 |
---|---|
築年数 | 16年 |
工期 | 1週間 |
洋室の床と壁を一部解体し、排気と配管の新設工事を実施。壁を加工してカウンターキッチンを新たに設置しました。リビング側の内装補修も丁寧に行われ、空間の一体感が生まれた美しい仕上がりになっています。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/221
5-2.2階浴室をリフォーム
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費用 | ー |
---|---|
築年数 | ー |
工期 | 1週間 |
2階の角に位置する開放的な浴室のリフォーム事例です。絶景を楽しめる大きな窓を活かすため、ハーフタイプのユニットバスを採用。浴槽が広くなって足を伸ばせるようになり、浴室暖房換気扇の設置により冬場も快適に。眺望を損なうことなく機能性を高めた、贅沢なバスタイムを実現した空間に生まれ変わりました。
出典:https://freshhouse.co.jp/case/12947/
6.まとめ
2階をリフォームすることで、今の家族構成やライフスタイルに合った住まいを作ったり、住まいの機能を向上して過ごしやすさを改善することができるでしょう。ただし、法規的な側面や構造的な安全性など、2階のリフォームならではの注意点もありますので、リフォーム会社からの見積もり提案時に確認して、安心してリフォームを進めましょう。
リフォームガイドでは、お客様のリフォームに関するお悩みを解決し、より快適な住まいを実現するためのお手伝いをしています。ぜひお気軽にご相談ください。