
庭を駐車場にリフォームして、車を置けるスペースを増やしたい。でも、工事費用がどのくらいかかるの?と不安を持っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、庭を駐車場にリフォームするための費用を、工事の種類ごとにご紹介します。リフォーム費用を抑える方法や、信頼できる業者選びのコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1.【工程別】庭を駐車場にリフォームするための費用
庭を駐車場にリフォームするとき、どこまでの工事を行うかによって費用は大きく変わってきます。
最低限必要な地面の舗装だけを行うのか、カーポートやゲートまで設置するのか。工事の内容に応じた予算の目安を、3つのステップに分けて解説します。
【ステップ1】既存物を撤去してスペースをつくる工事
出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-9733/
駐車場づくりの最初のステップは、現在の庭にある構造物や植物を撤去して、必要なスペースを確保することです。
撤去が必要な主な対象物と、その費用の目安は以下の通りです。
撤去が必要な対象物 | 費用 |
---|---|
石垣・庭石などの石材 | 20〜40円/1kg |
ブロック塀 | 5,000〜1万円/1㎡ |
門 | 3〜11万円/一式 |
植栽 | 5,000~3万円程度/本 |
※埋め戻し土の費用:2,000円〜5,000円/㎡
これらの撤去費用には人件費・運搬費用・廃材処理費用などが含まれ、廃材の量や重さによって決まります。
塀や門は地中に埋まっている部分まで掘り返さなければならず、植栽も根まで撤去しなければなりません。大きな木は重機での作業になり、1本で10万円を超えることも。
また、掘り返したあとは埋める作業も必要なため、予想以上に費用がかかることがあります。
【ステップ2】地面を舗装して使いやすくする工事
既存物を撤去した後は、駐車場としての機能を持たせる工事に入ります。
駐車場づくりの基本は地面の舗装です。土のままでは車や道路が汚れるため、快適に使うためには舗装が欠かせません。
駐車場は大きく2つのタイプに分けられ、それぞれ必要な工事と費用感が異なります。
それぞれの工事の特徴は以下の記事で詳しく説明しています。ぜひこちらの記事もご参照ください。


①オープンタイプの駐車場
出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-9642/
最も一般的で、コストを抑えやすいのがオープンタイプの駐車場です。地面の舗装方法によって、費用が変わります。
舗装方法 | 台数 | 費用 |
---|---|---|
砂利 | 1台用 | 約6~10.2万円 |
2台用 | 約12~20.4万円 | |
アスファルト | 1台用 | 約7.5~22.5万円 |
2台用 | 約15~45万円 | |
コンクリート | 1台用 | 約15~22.5万円 |
2台用 | 約30~45万円 | |
インターロッキング | 1台用 | 約22.5~37.5万円 |
2台用 | 約45~75万円 |
②ガレージタイプの駐車場
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2347
ガレージタイプとは、車を屋内で保管できる本格的な駐車スペースのこと。ガレージ内の空いたスペースに、車以外の物を収納することもできます。
住宅とは別に設置する独立型と、住宅とつながっているビルトインタイプの2種類があり、それぞれ費用が異なります。
ガレージの種類 | 費用 |
---|---|
独立型ガレージ | 100~300万円 |
ビルトインガレージ | 80~350万円 |
注意:ガレージの増築は建築確認申請が必要なケースも多い
原則としてガレージは“建築物”とみなされ、建築確認申請が求められます。
また、固定資産税が上がる可能性もあるため、ガレージタイプの駐車場を計画する際は、これらに詳しいリフォーム会社に相談しましょう。
【ステップ3】便利な駐車場にするためにプラスで行う工事
駐車場の計画では、基本的な舗装工事に加えて、より快適に使うための設備もあります。予算と相談しながら、次のような設備の導入も検討してみましょう。
①カーポートをつける
出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-11544/
オープンタイプの駐車場にカーポートを設置すれば、雨の日も快適に車から乗り降りできます。また、雪や紫外線から車を保護する役割も果たしてくれます。
カーポートの値段は使用している素材や性能によって大きく違い、耐久性やデザイン性が高いものでは100万円を超えることもあります。
台数 | 費用 |
---|---|
1台用 | 約13~65万円 |
2台用 | 約30~210万円 |
②ゲートをつける
出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-9781/
駐車場の入り口にゲートを設置すると、防犯対策に有効です。ゲートの種類によっては外部からの視線をさえぎったり、住宅に重厚感を持たせたりできるものもあります。
ゲートの種類 | タイプ | 費用 |
---|---|---|
チェーンポール | 1台用 | 4万円~ |
伸縮ゲート | 手動 | 7万円~ |
電動 | 30万円~ | |
跳ね上げ式ゲート | 手動 | 15万円~ |
電動 | 80万円~ | |
引き戸ゲート | 手動 | 25万円~ |
電動 | 70万円~ | |
シャッターゲート | 手動 | 55万円~ |
電動 | 90万円~ |
工事の内容については、以下の記事でも詳しく説明しています。


2.庭を駐車場にリフォームした事例・費用
実際に庭を駐車場にリフォームした事例を見てみましょう。それぞれにかかった費用と工期もあわせてご紹介します。
事例1:門柱やブロックを撤去して庭を駐車場へリフォーム
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出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-9642/
門柱やブロック塀を取り壊し、庭に駐車場を増設しました。
カーポートやゲート等のないシンプルな駐車場ですが、コンクリート舗装をすることで車も汚れにくくなっています。外壁の前には車停めを設置し、安全に駐車できるようになりました。
費用 | 135万円 (駐車場、玄関タイル、ポスト工事含む) |
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工期 | 10日 (駐車場、玄関タイル、ポスト工事含む) |
事例2:ブロック塀を解体してゲート付きの駐車場へリフォーム
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出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=3383
隣地と道路の境界にあったブロック塀を解体し、植物の生い茂った庭を駐車場にリフォーム。間口が広くなり、楽に駐車できるようになりました。
跳ね上げ式のゲートを設置して、セキュリティも強化しています。高さがあって危険なブロック塀の撤去には補助金を利用し、費用を抑えることができました。
費用 | 130万円 |
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工期 | 21日 |
事例3:庭を解体して駐車場と駐輪場を新設
【施工写真】
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【間取り】
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出典:https://www.yutoriform.com/products/outer/exterior/case/05
長年借りていた月極駐車場が遠くなったため、広い庭を駐車場として利用することに。
ブロック塀や植栽を撤去し、玄関も移設した結果、2台分を駐車できる広々としたスペースを確保。
道路面との高さを合わせるため土を掘削し、自転車もスムーズに停められるようになりました。
費用 | 620万円 (内装工事含む) |
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工期 | 40日 |
事例4:生垣を撤去して庭を駐車場へリフォーム
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出典:https://www.daiken-rs.jp/case_reform/slug-9ef5e9b29b62e63adfc7b1917e04f9ea
生垣に囲われていた立派な庭園。生垣とブロック塀を撤去し、駐車場へリフォームしました。
道路との境目には伸縮ゲートを設置。伸縮ゲートはリーズナブルかつ、このような広い境界線を仕切ることもできます。大きく開くことができるので、駐車もスムーズにできそうです。
費用 | 85万円 |
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工期 | 7日間 |
3.庭を駐車場にリフォームするときの費用を抑える方法
庭から駐車場へのリフォームは、工夫次第で予算を抑えることも可能です。ここでは、予算内で満足度の高い駐車場リフォームをする方法をご紹介します。
①予算の使い方にメリハリをつける
駐車場のリフォームでは、すべての部分に均等に予算をかける必要はありません。重要な部分に投資を集中し、それ以外の部分ではコストを抑えることで、予算内で理想的な駐車場を実現できます。
(1)限定した場所だけ舗装する
駐車場全体をコンクリートなどで舗装すると費用は高額に。車のタイヤが乗る部分のみ舗装し、そのほかの部分は砂利で仕上げるなど組み合わせるとコストダウンできます。
(2)費用をかける部分とかけない部分を明確に
道路に面した部分など人目につく場所に予算を集中させ、隣地との境界などはシンプルな素材で抑えるのがコツです。
カーポートやゲートなどの設備も、必要性を見極めて取捨選択することで、効率的な予算配分が可能になります。
こだわりたいポイントを業者に伝え、メリハリのある提案を求めましょう。
②補助金を利用する
自治体の補助金制度を利用することで、工事費用を削減する方法もあります。
特に道路に面したブロック塀の撤去は、地震時の安全対策として補助金の対象となることが多いです。補助金は自治体によって条件が異なり、撤去後のフェンス設置まで対象となる場合もあります。
工事前に自治体へ確認し、申請可能な補助金を活用しましょう。
③複数の会社から見積もりを取る
リフォームを始める前に、必ず複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
各社の見積もりを比較することで、工事費用の相場がわかり、適正な予算での発注が可能に。また、予算内で対応してもらえるかどうかを見極めることもできます。
見積もりのポイントは以下の記事でも紹介しています。ぜひご覧ください。


4.庭を駐車場にリフォームするときの注意点
駐車場へのリフォームを成功させるには、使い勝手の良さ、工事中の生活への影響、信頼できる業者選びなど、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。
ここでは、スムーズな工事を実現するための具体的な注意点を解説します。
①車が出し入れしやすい工夫をする
標準的な乗用車の駐車スペースは、およそ幅2.5m×長さ6.0m。車体のサイズに加えて周囲1m前後の余裕が必要です。
自転車やアウトドア用品などを置く場合、車の出し入れを邪魔しないかを確認しましょう。また、駐車場に照明を設置すれば、夜間も快適に利用できます。
②工事中の近隣への配慮と車の保管場所を考える
工事中は、近隣への配慮と車の一時的な保管場所の確保が重要です。工事による騒音や工事車両の影響を考え、近隣への事前説明は丁寧に行いましょう。
駐車場工事の工期の目安は7日~1ヵ月。悪天候が続いた場合や工事の内容などによっては1ヶ月以上必要になることもあるため、その間の駐車場所と費用も計画に入れておく必要があります。
③経験豊富で提案力のある業者を選ぶ
駐車場リフォームにおいて業者を選ぶ際には、施工実績が豊富で、予算に応じた適切な提案ができる業者を探すことが大切。
経験が少ない業者に依頼すると、納得のいく提案が得られずにデザインや予算面での不満が生じたり、無理やり低価格に抑えて後で追加工事が必要になったりと問題が起こることもあり得るでしょう。
また、打ち合わせ時の対応の丁寧さや、アフターフォロー体制なども重要な判断材料となります。
こうしたサイトでは、希望するリフォームの経験が豊富で対応に定評のある複数の業者を紹介しています。
さらに、気になった会社に一括で見積もり依頼ができるだけでなく、間に立ってやりとりのサポートをしてもらえたり、万が一のための保証があったりするサイトもあります。
リフォームガイドでもこのようなサポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。
5.まとめ
庭を駐車場にリフォームするには、既存物の撤去に始まり、舗装などのベースとなる工事から、利便性を向上するための工事まで、さまざまな選択肢があります。
ご自身の理想の駐車場と予算を照らし合わせて、リフォームの計画を考えてみましょう。
最適なプランで満足できるリフォームを行うために重要である業者選びを成功させたい方は、紹介サイトの利用も検討してみると良いです。
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