ガスコンロからIHに交換できる?費用やよくある質問を解説

「ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換できるのかな?」「どんな製品を選ぶべき?費用も高そうで不安。」
そんな疑問やお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言うと、ビルトインガスコンロをIHクッキングヒーターに交換することは可能です。
今回の記事では、ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換を検討している方に向けて、交換する際の費用相場やメーカーごとの製品の特長、注意点やよくある質問などを解説します。


1.IHクッキングヒーターのメリット・デメリット

火を使わないから安全というイメージがあるIHクッキングヒーター。
ここでは、IHクッキングヒーターのメリット・デメリット、それぞれどんな人におすすめなのかをまとめました。

1-1.IHクッキングヒーターのメリット・デメリット

■メリット
・火を使わないため火災リスク軽減
・調理時の暑さを軽減
・壁や換気扇が比較的汚れにくい
・掃除がしやすい
■デメリット
・鍋を振る料理に向いていない
・使える鍋の種類が限られる
・停電時に使用できない

IHクッキングヒーターの耐用年数は一般的に10~15年程度と言われており、ガスコンロよりも5年程度長めです。
ただし、使用頻度やメンテナンス状況によっては、耐用年数よりもはやく寿命が来ることもあります。

1-2.IHクッキングヒーターとガスコンロはどちらがおすすめ?

IHクッキングヒーターがおすすめな方、ガスコンロがおすすめな方を以下にまとめました。

■IHクッキングヒーターがおすすめな方
・料金が比較的高いプロパンガスを使っている方
・コンロの掃除をラクにして、手軽に清潔さを保ちたい方
・ガス漏れが心配な方
・火のリスクを避け、小さな子供やペットなどの安全性に配慮したい方
■ガスコンロがおすすめな方
・比較的低価格の都市ガスを使っている方
・火であおる調理がしたい方
・IHクッキングヒーター使用不可の調理器具を使用したい方
どちらも善し悪しがありますので、こちらを参考にして交換を検討してみましょう。
回答

2.ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換する費用相場

ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換する費用相場は、約13~37万円です。

価格帯は大きく分けると、「低価格タイプ」「バランスタイプ」「ハイスペックタイプ」に分けられます。

タイプ 価格
ベーシックモデル 13~18万円
ミドルグレードモデル 20~24万円
ハイグレードモデル 26~37万円

※設置・撤去費、電気工事費、ガス閉栓・撤去費込み価格(約8万円)
※別途諸経費がかかります。

交換費用は、IHクッキングヒーター本体のグレードによって大きく変動します。
また、IH専用回路配線費用や分電盤工事費用などの電気工事費用やガスの閉栓費用も必要となることを頭に入れておきましょう。

IHクッキングヒーターに交換した際、ガス会社との契約はどのようにすれば良い?

ガス会社との契約は、他の箇所にガスを使っているかどうかによって対応が異なります。

お風呂などでガスを利用している場合には、そのまま継続する必要があるため、特に契約を変更する必要はありません。
回答

コンロの交換と同時にその他の設備も交換し、オール電化に一本化する場合には、ガスの解約が必要になります。忘れずに手続きを行いましょう。


3.自分でビルトインガスコンロをIHクッキングヒーターに交換できる?

ビルトインガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換は、自身で行うことができません

交換作業には、専門的な電気設備工事やガスの閉栓工事が発生します。これらの工事を行うには電気工事士などの専門の資格が必要であり、特に電気工事を無資格で行うと法律に違反してしまいます。

正しく安全に工事をするためにも、必ず業者に依頼しましょう。


4.IHクッキングヒーターのメーカーごとの製品特徴

ここでは、IHクッキングヒーターの主なメーカー(パナソニック、日立、三菱電気)のそれぞれの製品特徴を以下にまとめました。

パナソニック
・火力の強さが一目でわかる「光るリング」
・温度と時間はIHが自動で設定、裏返すタイミングなどを音声で知らせてくれる「焼き物アシスト」
・凍ったままの食材の表面と内部の均一な焼き上げが可能な「凍ったままIHグリル」
日立
・奥までフラットでお手入れしやすいトッププレート
・ドア外側の温度上昇を抑える日立独自のグリルドア
・「おまかせワンプレ調理」で肉・魚と野菜を同時に焼き上げ可能
三菱電機
・5分割にエリア分けができる大口径のコイルで、多彩な加熱を実現。どんな料理も本格的な味に。
・三菱独自の熱風循環加熱式グリルでノンフライ調理が可能
・レンジ加熱とグリル加熱が同時にできるタイプでは、短時間で外はカリッ、中は香ばしい仕上がりに。
どの製品もたくさんの工夫が盛り込まれているので、気になるものがあれば実際にHPを確認して比較してみてください。
回答

5.ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換する際の注意点

ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換を検討する際にはいくつか注意すべき点があります。

ここでは、注意点を2つ紹介するのでしっかり確認しておきましょう。

5-1.電気容量が不足している場合は工事費用が高額になる

IHクッキングヒーターは高出力の電気機器で、200Vの電源が必要なため、古い住宅では電気容量が確保できない場合があります。

電気容量が確保できない場合には、別途配線工事を行うことで設置が可能になりますが、その分費用が膨らむため注意が必要です。

事前に、以下の点を確認しておきましょう。

  • 単相3線式の電気が送られているか
  • ブレーカーの容量が足りているか
  • 分電盤に空きブレーカーがあるか

また、分電盤と設置場所の階数が異なる場合に工事を受け付けていない業者もあるため、分電盤の場所も確認しましょう。

5-2.集合住宅では管理会社へ確認が必要になる

集合住宅では、建物全体でIHクッキングヒーターを使用できる戸数が限られていることがあるため、管理会社への事前確認が必要です。
また、建物全体で供給できる電気の総量が決まっているため、設置できてもブレーカーが頻繁に落ちる可能性もあります。

ほかにも、賃貸物件の場合は、設置は可能でも退去時に原状回復(ガスコンロに戻す作業)が必要になることがあります。

事前に契約書の内容確認や管理会社への確認をしっかりと行いましょう。
回答

6.ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換でよくある質問

ここでは、ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換する際によくある質問をご紹介します。

6-1.ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換する場合、オーブンは残せる?

IHクッキングヒーターとガスオーブンを組み合わせて使うことはできません。
回答

オーブンを使用する場合は、対応する電気オーブンレンジに交換する必要があります。

6-2.既存のガスコンロと天板のサイズを変えることは出来る?

既存のものと天板のサイズが異なっていても、ほとんどのケースで対応できます
回答

ただし、サイズを変更する場合は注意点もあるため、以下をご確認ください。

■60cmから75cmにサイズアップする場合はここに注意!

  • 自治体やメーカー基準で壁などの可燃物を、IHヒーターの外周から10cmまたは本体から2cm以上のいずれかの広い方の範囲を離さなければならない。
  • 消防法に基づき、天板のサイズはレンジフードの幅と同じにするかそれ以下にしなければならない。
  • 調理スペースが15cm狭くなる。

■75cmから60cmにサイズダウンする場合はここに注意!

  • 元のコンロの設置跡が見えるようになり、黒く目立つことがある。

6-3.工事は、どこに依頼したらいい?

IHクッキングヒーターへの交換は、リフォーム業者、家電量販店、メーカーに依頼することができます。

依頼先ごとの特徴は以下のとおりです。

依頼先 特徴
リフォーム業者 ・電気工事や住宅設備に関する専門性が高い
・コンロ以外の箇所も同時に工事ができる
家電量販店 ・実物を見ることができる
・ポイントが付くことがある
メーカー ・製品の知識が豊富
・こだわりがある場合は、確実に希望の製品を入手できる

それぞれ特徴が異なるため、自身の希望や状況にあったところに依頼すると良いでしょう。

リフォーム業者への依頼をお考えの場合は、キッチンリフォームが得意な業者を一括で探すことができる「リフォームガイド」もぜひご活用ください。

リフォームガイドでは、専任のコンシェルジュがご希望のリフォームに沿って、お住まいの地域で信頼できるリフォーム会社をご紹介しています。
回答

6-4.IHクッキングヒーターに交換してオール電化にする場合に必要なことは?

オール電化にするためには、ガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換に加えて、ガス給湯器から電気温水器やエコキュートへの交換が必要になります
回答

また、これらの設備交換と同時に契約中のガス会社に連絡して解約手続きと閉栓作業を依頼する必要もあるため、忘れずに行いましょう。

リフォームでオール電化にすると、いいことはある?

IHクッキングヒーター交換と同時にガス給湯器の交換も行いオール電化にリフォームすると、光熱費を一本化できるため、ガス・電気の両方に支払っていた基本料金を削減することができます。

同時に、契約する電力会社のプランもライフスタイルに合わせたものにすることで、光熱費の削減につながることもありますので、この機会に電気の契約プランの見直しもしてみるとよいでしょう。

また、オール電化に対応した給湯器「エコキュート」に貯められた水は災害時に生活用水として使えるため、災害の備えとしても役立つでしょう。

オール電化リフォームについてはこちらの記事もご覧ください。

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7.まとめ

今回は、ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換するメリット・デメリットや費用相場、注意点などをご紹介しました。

交換作業には資格が必要な電気工事が発生するため、必ず業者に依頼する必要があります。
また、事前に確認すべき点も多くあるため、キッチンまわりの工事経験が豊富な業者に依頼すると安心でしょう。

業者選びに悩んだ際には、キッチンリフォームが得意な業者に相見積もりが取れるリフォームガイドをぜひお役立てください。

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