
「1階のトイレまで行くのがつらい」
「夜中に階下のトイレに行くと昇り降りの時に音が響く」
「朝の支度時間にトイレが混みあう」
こんなお悩みありませんか?
1階にも2階にもトイレがあれば、夜中に階段を降りる必要もなく、来客時なども気兼ねなくトイレを利用できますので不要なストレスを感じることもありません。
この記事では、2階にトイレを増設する費用や、2階のどんなところに増設できるのかなどを解説します。
目次
1.トイレを2階に増設する際の費用
2階にトイレを増設する際の費用は50~100万円程度です。トイレの増設にかかる費用は以下によって変わります。
- トイレ本体のグレード
- 既存の給排水管への繋ぎやすさ
詳しい費用は下の表をご覧ください。
給排水管の工事 | トイレのグレード | |
---|---|---|
ベーシック (10~25万円) |
ハイグレード (20~30万円) |
|
既存の配管を繋ぎやすい | 50~70万円 | 60~80万円 |
既存の配管を繋ぎにくい | 65~85万円 | 75~100万円 |
2階に増設する時の費用は1階に増設する時に比べて割高になるケースが多くなります。
費用を抑えたい方は1階のトイレの真上に増設しましょう。1階のトイレの真上であれば、給排水管を上に延ばせば良いだけなので費用を安く抑えられます。検討してみると良いでしょう。
>>【データで見る戸建てのトイレリフォームの費用と相場】はこちら
2.トイレを2階に増設する設置場所のポイント|事例付きで解説
ご自宅の2階のどこに増設するのが良いのか、決めかねている方もいらっしゃるかと思います。ここでは4つのパターンに分けて増設場所をご紹介します。
- 廊下や階段付近のデッドスペースを活用
- 部屋の中にトイレを増設
- 収納スペースをトイレに変更
- ベランダなどに空間を増やして増設
それぞれのポイントを解説していきます。
2-1.廊下や階段付近のデッドスペースを活用
廊下や階段付近に設置できるスペースがあれば、ここに増設することが考えられます。
朝の支度でトイレが混みあう悩みがあるご家庭では、トイレを廊下や階段付近に増設すると、部屋に一度入る手間なくトイレを利用することができます。
ただし、ご高齢の方や移動に不自由のある方が利用する場合は、一度廊下に出ないといけないため、もう少し寝室に近い場所にするといいでしょう。
※横にスクロールできます


こちらの事例では耐震補強とともに大幅な間取り変更を実施し、もともと押入れだった部分にトイレを増設しました。
階段を上がってすぐの廊下に隣接する形で設置しました。スペースにゆとりを持たせ、開放感のある仕上がりになっています。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/411
2-2.部屋の中にトイレを増設
ご高齢の方や、移動に不自由のある方が利用するためのトイレの場合、寝室の中の増設を検討しましょう。
防音・防臭機能をしっかりすれば、寝室の中でも快適に使用できます。
※横にスクロールできます


リノベーションに伴い、2階洋室の一部にトイレを増設した事例です。手洗い場もついており、1階の洗面台を使う手間を省けました。
出典:https://www.hashimotokoumuten.jp/case_studies_reform/case64/
2-3.収納スペースをトイレに変更
押入れやクローゼットなどの収納スペースをトイレに変更するのもいいでしょう。普段あまり使われていないクローゼットや利用頻度の低い物置スペースを改装することで、部屋の面積を狭めることなくトイレを増やすことができます。
この場合、必要な給排水管の配置と内装の改修が求められますが、収納機能を兼ね備えた設計にすれば、トイレの利用頻度を高めながらもすっきり整理された空間を維持できます。
2-4.ベランダなどに空間を増やして増設
2階にはどうしてもスペースを確保できないという場合は、増築という手もあります。
こちらの事例では浴室・トイレ部を建物裏手に面する形で増築しました。水回りがまとまった場所に集まり移動の手間が省けます。
出典:http://www.o2ka.co.jp/archives/45
3.トイレを2階に増設する際にかかる期間は5~7日
2階にトイレを増設する場合の工期は、5~7日ほどです。給排水管の繋ぎやすさなどよって多少変わりますが、期間は概ねこの程度です。
リフォーム会社に見積もり依頼する際は費用と一緒に工期も確認するようにしましょう。
4.トイレを2階に増設する際におすすめなトイレの種類
2階にトイレを設置する場合、水圧の問題でタンクレストイレが設置できない場合があります。
2階のトイレにおすすめなコンパクトサイズのタンクありのトイレをご紹介します。
4-1.スペースを0.5帖以下しか確保できなかった場合
メーカー | TOTO | LIXIL |
---|---|---|
商品名 | GG | プレアスLS |
イメージ | ![]() |
![]() |
特徴 | ・コンパクトなデザイン ・狭いスペースでも広々使える |
・節水・節電機能が備わっている ・掃除しやすい |
4-2.スペースを.0.5帖以上確保できる場合
増設するスペースを0.5帖以上確保できる場合は、手洗い付きのトイレの増設も検討することができます。
メーカー | TOTO | LIXIL |
---|---|---|
商品名 | ピュアレストQR | アメージュ |
イメージ | ![]() |
|
特徴 | ・予算に合わせて便座を選べる ・独自の技術で大幅な節水が実現 |
・汚れや水垢がつきにくい ・掃除しやすいフォルム |
5.トイレを2階に増設する際におすすめなトイレのドアの形式と種類
2階のトイレにおすすめなトイレのドアをご紹介します。
5-1.ドアの形式【バリアフリーな引き戸がおすすめ】
結論から言うと、トイレのドアは「引き戸」がおすすめです。
主に高齢者の使用を考えて増設される方もいらっしゃると思います。高齢の方の利用のしやすさを考えて引き戸にすると良いでしょう。
内開きのドアですと中で人が倒れた時に開かなくなってしまいます。そして外開きのドアですと、開ける時にドアを後ろに引かなければなりません。高齢者の使用を目的とした増設の際にはドアの前から動かずに開閉できる引き戸にしましょう。
5-2.ドアの種類【防音性能のあるドアがおすすめ】
2階のトイレの排水の音は響くので、1階のトイレに比べ、音に配慮する必要があります。
防音機能を持ったドアがありますので、使用を検討してみてもいいでしょう。
特に引き戸は他の形式に比べて密閉性が低いため、引き戸にする場合は防音対策をしっかり行うようにしましょう。
6.トイレを2階に増設する際の注意点
2階にトイレを作る際に気をつけなければならない点を2つご紹介します。
6-1.階段の近くは転落の危険があるため注意
トイレの出入口付近に階段があると、夜中にトイレに行った際など転落の恐れがあり危険です。
特にご高齢の方やお子様の利用が多いと考えられるご家庭は、設置場所に配慮しましょう。
6-2.排水音が響かないよう、配管が通る場所や対策を確認する
2階にトイレを増設するということは、必ず給排水管が下の階から2階に伸びている状況です。そのため給排水管を伸ばす場所にも注意が必要です。
排水音の対策として、給排水管の周りに吸音材を巻いて音が響くのを軽減する方法もあります。
リフォーム業者とよく相談してみましょう。
7.トイレ増設に活用できる補助金の情報
トイレを2階に増設する際には、費用が問題になることがありますが、補助金を活用することで、経済的な負担を軽減できる場合があります。
例えば、三世代同居(二世帯住宅)になる場合や、省エネのため節水トイレを導入する場合などに補助金が用意されていることが多いです。
トイレの増設が補助対象の補助金事業(2025年度)
- 子育てグリーン住宅支援事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
そのほか、多くの地方自治体でも、リフォームやバリアフリー化、または省エネ改修に関する補助金を提供しています。
トイレの増設で申請できるものがないか事前に確認しましょう。
補助金の内容は毎年見直されるほか、申請受付期間であっても予算に達したら早めに締め切られます。最新情報を地域の役所や公式ウェブサイトでチェックしましょう。


8.まとめ
2階にトイレを増設する際の費用は50~100万円程度です。配管の繋ぎやすさが費用に大きく影響するため、1階のトイレの真上に増設すると費用を抑えられる可能性が高くなります。
2階にトイレがあるととても便利ですが、気を付けなければならないこともあります。もう一度確認しましょう。
- 階段の近くには増設しない
- 排水の音の対策をする
排水の音については、家族がよく利用するところの近くには排水管を通さない、防音対策をする、などの配慮をして計画するといいでしょう。
まずご自身が設置したいとお考えの所に本当にトイレが設置できるのか、リフォーム業者にみてもらうと良いでしょう。