
「L字型キッチンへのリフォームを検討している」「L字型キッチンって本当に自分に合っているの?」
このようにお悩みではありませんか?
L字型キッチンとは、名前の通りアルファベットの「L」の形をしたキッチンで、コンロとシンクの部分が90度で向かい合っています。
L字型キッチンは、効率よく調理したい人におすすめなキッチンです。この記事では、L字型キッチンのメリットデメリットや特徴の解説をしていきます。リフォームする際の費用や事例もご紹介していますので、ぜひご自身のキッチンをリフォームする際の参考にしてください。
目次
1.L字型キッチンとは?メリット・デメリットを徹底解説
L字型キッチンは、アルファベットの「L」の形をしたキッチンのことを指し、コンロ側・シンク側の二つの作業台が90度で向かい合っているのが大きな特徴です。
ここでは、L字型キッチンのメリット・デメリットを解説していきます。
1-1.L字型キッチンのメリット
◆一部対面/壁付けどちらにも設置可能
L字型キッチンは一部対面/壁付けのどちらにも設置可能なため、導入を検討しやすいキッチンといえます。
壁付け式の場合、壁に作業台が接しているため、壁面を利用した収納スペースを確保することも可能です。
一部対面式の場合、片方の作業台が対面式になっているため、調理しながらコミュニケーションがとりやすくなっています。
◆作業スペースが広い
L字型キッチンは二つの作業台があるため、作業スペースが他の種類のキッチンに比べて広いです。一つの作業台にシンクとコンロがどちらもある状態のI字型キッチンや対面キッチンに比べて、複数人での作業がしやすくなっています。
◆作業動線が短く作業効率が良い
L字型キッチンは、冷蔵庫・シンク・コンロの3点からなる三角形「ワークトライアングル」を短く設計することができます。
ワークトライアングルが短く設計されていることにより、調理~盛り付けまでの一連の作業を効率よく行うことができます。
I字型キッチンや対面キッチンの場合、冷蔵庫~コンロまで一直線であることが多いため、L字型キッチンのような効率の良いワークトライアングルが作りにくくなっています。
L字型キッチンがおすすめな人
- ホームベーカリーやミキサーなど調理家電が多く、スペースを広くとりたい人
- 料理中の動線を短くし効率よく料理をしたいお料理好きの人
- 同時に複数の料理を大量に作ることが多い人
- 子どもや友人と一緒に料理を楽しみたい人
1-2.L字型キッチンのデメリット
◆コーナーがデッドスペースになる
L字型キッチンのコーナー部分はデッドスペースになりやすく、奥行きもあるため、物の出し入れがしにくいです。
コーナー部分には普段あまり使用しないストック品を収納したり、専用のコーナーキャビネットを設置したりするなど、工夫が必要になります。
◆広いキッチンスペースが必要
L字型キッチンを設置するには、比較的広いキッチンスペースが必要となります。
L字型キッチンは、他の種類のキッチンに比べて奥行に余裕がないと設置は不可能です。
キッチンスペースが壁で挟まれている間取りの場合、壁を取り払う工事をしないと設置ができないかもしれません。
また、特に他の種類のキッチンからL字型キッチンに変更する場合、隣接したリビングやダイニングが狭くなってしまうこともあるので注意が必要です。
◆冷蔵庫や食器棚のスペースが確保しにくい
L字型キッチンの場合、キッチンの背面に並べたい冷蔵庫や食器棚などが配置しにくいことがあります。
【例】
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/136
上の画像のように、冷蔵庫や食器棚がキッチン本体と離れた場所にあると、作業動線が非常に長くなってしまい、大変不便です。
L字型キッチンのレイアウトを検討する際は、キッチンスペース全体を意識し、冷蔵庫や食器棚の位置も考慮する必要があります。
2.L型キッチン「コーナー部分」の活用アイデア
L型キッチンのデメリットとして、しばしばコーナー部分がデッドスペースになる点が上げられます。しかし、コーナー部分をうまく活用することでこのデメリットを解消することができます。
L型キッチンのコーナー部分の活用例を見ていきましょう。
2-1.かさばる調理家電の設置スペースに
L型キッチンのコーナー部分には奥行きがあります。この奥行きを利用し、炊飯器やオーブントースターなどかさばる調理家電の設置スペースとして活用する方法がおすすめです。調理家電のほかに、卓上食洗器を置いても良いでしょう。デザイン性の高い調理家電であれば、インテリアとしても楽しめます。
L型キッチンによっては電源が足りなかったり位置が悪かったりします。その際はコンセントの常設工事を検討しましょう。
2-2.ディスプレイ・ストックコーナーとして見せる収納に
コーナー部分を見せる収納スペースとして活用するアイディアもおすすめです。
調味料をスパイスラックにディスプレイしたり、シンプルモダンな容器に保存食材をストックしたりするだけでもおしゃれな空間ができあがります。また、コーヒーマシンと一緒に珈琲豆やお気に入りのマグカップをディスプレイすれば、収納兼ちょっとしたカフェスペースとしても使えます。
L型キッチンのコーナーは奥行きがあり一定の広さがある分、収納できる物の選択肢も広いです。
3.「壁付けI型」「対面型」キッチンとの比較
ここからは、L字型キッチンとI字型キッチン・対面型キッチンを比較していきます。
【キッチン種類】
キッチンの種類によって、特徴や設置にかかる費用などは異なります。
L字型キッチンとの違いを確認するために、ぜひ参考にしてください。
3-1.特徴からの比較
まずは、L字型キッチンとの違いをそれぞれのキッチンが持つ特徴から比較していきます。
◆I字型キッチン
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/457
特徴 | コンロ・シンク・調理スペースを横一列に並べたタイプのキッチン。アルファベットの「I」の形。 |
---|---|
メリット |
|
デメリット |
|
L字型キッチンとの比較 |
|
◆対面式キッチン
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/457
特徴 | リビングとキッチンが壁で仕切られていない開放的なキッチン。 壁が接する部分のないアイランドキッチンと、本体の一部が壁に接しているペニンシュラキッチンがある。 |
---|---|
メリット |
|
デメリット |
|
L字型キッチンとの比較 |
|
3-2.価格からの比較
次に、L字型キッチンとその他のキッチンの設置にかかる費用をグレード別に比較していきます。
【グレード別/種類別キッチン費用】(単位:万円)
シンプル | スタンダード | ハイグレード | |
---|---|---|---|
I字型キッチン | 50~80 | 60~90 | 70~120 |
L字型キッチン | 65~90 | 75~120 | 85~130 |
対面式キッチン | 70~100 | 80~130 | 90~160 |
キッチンリフォーム費用はキッチン本体のグレードにも左右されますが、L字型キッチンはシンプルなI字型キッチンに比べて高額になります。また、I字型キッチンからL字型キッチンに変更する場合は、壁や床などの内装工事にかかる費用も必要になります。
対面式キッチンの場合、キッチン本体がインテリアのように部屋の雰囲気を演出できるため、背面の壁に装飾タイルを施したり、ワークトップ(天板)を大理石やセラミックなどのハイグレード素材に変更したりすることが多くなります。このため費用が高額になりやすいです。
また、壁付けキッチンを対面型に変更する場合は、配管の移動も伴うため工事費がかさみます。
【対面式キッチンの例】
出典:https://www.yutoriform.com/products/water/kitchen/case/09/
▼それぞれのキッチンタイプについて詳しく知りたい場合はこちらの記事も参考にしてください。




4.人気なL字型キッチン6選をグレード別にご紹介
ここからは、おすすめのL字型キッチンをシンプル・スタンダード・ハイグレードの3つのグレード別にご紹介します。
「種類が多くてどのキッチンを選べば良いかわからない」「自分で選ぶのは不安なので、プロのお墨付きの製品にしたい」という場合は、ぜひ参考にしてください。
4-1.グレード【シンプル】のL字型キッチン2選
◆ラクエラ【クリナップ】

【特徴】
- 扉は30色の豊富なラインナップから選べる
- 壁パネルは水も油もサッと拭くだけでお手入れラクラク
- 表面が傷ついても自然に再生する耐久性の高いステンレスワークトップ
- コンロはガラストップ・グリルステンレス・IHの三種類から選べる
- ボタン一つで吊戸棚の収納庫が自動で昇降するオプション選択可能
◆シエラ【リクシル】

【特徴】
- シンク・コンロ・扉のカラーがカスタマイズ可能
- 水流が広がるシャワー搭載の水栓で洗い物ラクラク
- 洗う量で選べる食器洗い乾燥機付き
- ステンレスor人工大理石のきれいに片付くシンク
4-2.グレード【スタンダード】の L字型キッチン2選
◆STEDIA(ステディア)【クリナップ】

【特徴】
- 特殊セラミックコーティングを施したワークトップが水の力で汚れを浮かす
- 水を流すだけで汚れが排水口に集めるシンク
- フィルターとファンは2カ月に一度ボタンを押すだけで自動洗浄
- 作業台はステンレス素材でカビ・ニオイに強い
- ワークトップは4シリーズ20色展開で素材もデザインも種類豊富
◆ベリー【トクラス】
【特徴】
- ワークトライアングルを意識したレイアウト
- 衝撃・汚れ・キズ・熱に強い自社製造の人造大理石カウンター
- 扉は114色の豊富なラインナップから選択可能
- センサーで水の出し止めが可能(浄水器付き)
- お手入れのしやすい独自の形状のレンジフード
4-3.グレード【ハイクラス】のおすすめL字型キッチン2選
◆リシェルSI【リクシル】

【特徴】
- 熱やキズに強くお手入れが簡単なセラミックワークトップ
- 衝撃や熱に強く調味料や洗剤が浸透しにくいシンク
- ハンズフリー水栓で作業がスムーズに
- 10年間ファンとフード内部の清掃が不要なレンジフード
- 19の扉シリーズと53色のカラーを自由に組み合わせ可能
◆CENTRO(セントロ)【クリナップ】

【特徴】
- 深い鍋や大きなフライパンも置ける大容量シンク
- 特殊セラミックコーティングを施したワークトップが水の力で汚れを浮かす
- 伝統技法「叩き染め」をモチーフとした扉面材をカスタマイズ可能
- ガスとIHが一台になったハイブリッドコンロが選べる
- フラットな形状でお掃除しやすいレンジフード
5.L字型キッチンの施工事例4選
ここからは、L字型キッチンを実際にリフォームした施工事例をご紹介します。
事例の中には、他の種類のキッチンからL字型キッチンに交換した例もありますので、ビフォーアフターでサイズ感や設備の配置などを詳しくご確認いただけます。
ぜひご自身の理想のリフォームの参考にしてください。
5-1.開放感な間取りを実現したL字型オープンキッチン
建物形態 | 戸建て |
---|---|
築年数 | 22年 |
施工費 | 168万円 |
I字型キッチンから一部対面のL字型キッチンに変更したことにより、ダイニング・リビングがキッチンから見渡せるようになり、開放感が生まれました。床やテーブルの雰囲気に合うように、キッチンも木目調の塗装が施されています。
シンクをダイニング側に配置し、食後の片付けがスムーズになるよう工夫しました。天井からランプを吊り下げ、おしゃれな雰囲気に仕上がっています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/255
5-2.コンパクトで扉がきれいな木目調のキッチン
建物形態 | 戸建て |
---|---|
施工費 | 100~300万円 |
施工期間 | 1カ月程度 |
キッチンに使えるスペースが限られているため、キッチンの角を収納スペースとしてしっかり活用できる構造の製品を採用しました。扉が木目調のデザインで、落ち着きのある空間に仕上がっています。
出典:https://freshhouse.co.jp/case/21605/
5-3.素材にこだわったクラシックなスタイルキッチン
建物形態 | マンション |
---|---|
築年数 | 18年 |
施工費 | 168万円 |
設備の老朽化に伴い、交換工事を行いました。面材には贅沢な無垢材を採用し、お客様お好みの色でペインティングしました。
シンプルなタイルと石目調でアクセントのあるクッションフロアを合わせ、唯一無二のオリジナルな空間になりました。設備も最新のものに取り換えたため、機能性も向上しています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/919
5-4.シンプルでも収納力のあるカウンターつきキッチン
※5-4は一部リフォーム情報に不足がありますが、リフォームプランを検討する際デザインの参考にしてみてください。
建物形態 | マンション |
---|
【キッチン】
キッチン本体交換のみを予定していましたが、壁を抜き、動線を見直しました。シンプルなデザインでありながら収納力の高いキッチンに仕上がっています。
【カウンター】
キッチンの外側にはカウンターを設置しました。出来上がった料理がすぐに食べられるほか、作業スペースとしても活用できそうです。
出典:https://www.yutoriform.com/products/water/kitchen/case/01/
6.L型キッチンがおすすめな人
L型キッチンがおすすめな人の特徴として、以下が挙げられます。
- 効率良く料理をしたい方
- 家族や友達と料理を楽しみたい方
- 収納スペースを確保したい方
それぞれ詳しく見ていきましょう。
6-1.効率良く料理をしたい方
メリットでも触れたように、L型キッチンは、ワークトライアングルの作業動線が短く無駄のないキッチンレイアウトのため、効率重視で料理をしたい方におすすめです。
共働き世帯や子育て世帯など、日々忙しく時短で家事をこなしたい方々に良いでしょう。
6-2.家族や友達と料理を楽しみたい方
L型キッチンは作業動線が短く設計されていますが、作業スペースには余裕があります。そのため、家族や友人など複数人で料理を楽しみたい方にもおすすめです。L型キッチンは通路幅が確保しやすい分、数人がキッチン内を行き来しても狭く感じることもありません。
家族が一緒にキッチンに立つことが多い、ホームパーティーなどで友人と一緒に料理する機会が多いという方は、L型キッチンを検討してみると良いでしょう。
6-3.収納スペースを確保したい方
L型キッチンは収納スペースが豊富です。コンロ側とシンク側にそれぞれキャビネットが設置されているほか、記事内で触れたようにコーナー部分にも奥行きがあり、収納スペースとして活用できます。また、コーナー部分に回転式の引き出しが付いているデザインのキッチンならば、奥にしまったものも取り出しやすいでしょう。
L型キッチンには十分な収納スペースがある分、普段の生活で使うもの以外に災害時の備蓄食品や飲料をしまっておくこともできます。収納を重視したい方にもL型キッチンはおすすめです。
5.まとめ
L字型キッチンとは、名前の通りアルファベットの「L」の形をしたキッチンで、コンロとシンクの部分が90度で向かい合っています。
L字型キッチンのメリット/デメリットは、それぞれ以下の通りです。
また、L字型キッチンとI字型キッチン・対面式キッチンのグレード別費用は、以下の通りです。
【グレード別/種類別キッチン費用】(単位:万円)
シンプル | スタンダード | ハイグレード | |
---|---|---|---|
I字型キッチン | 50~80 | 60~90 | 70~120 |
L字型キッチン | 65~90 | 75~120 | 85~130 |
対面式キッチン | 70~100 | 80~130 | 90~160 |
L字型キッチンは各メーカーからたくさんの種類が登場しており、ご自身の希望に合わせてカスタマイズすることも可能です。
以上で解説したことを参考に、L字型キッチンへの交換を検討してみてください。
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