
浴室乾燥機は、天候に左右されず洗濯物を干せる点でメリットの大きい設備です。
しかし、浴室全体で稼働するため、電気代が気になり設置すべきか迷っている方は多いのではないでしょうか。もしくは、すでに設置されているものの、利用を懸念している方もいるかもしれません。
今回は浴室乾燥機の電気代をテーマに、1ヶ月あたりの電気代の目安や、洗濯乾燥機との電気代の差を解説します。
また、電気代を抑えるポイントも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.浴室乾燥機の電気代は?
各メーカーの商品ごとの消費電力やお風呂場の広さ、電気の契約プランによって異なりますが、浴室乾燥機の1時間あたりの電気代は、40円前後です。
<計算式>
1時間あたりの浴室乾燥機の電気代
1250W÷1,000×1h×31円/kWh=38.75円
※計算には以下の消費電力と電気代の目安単価を使用しています。
一般的なヒーター式の浴室乾燥機の消費電力:1250W
全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気代の目安単価:31円/kWh(税込)(※2022年7月22日改定)
洗濯物1kgの乾燥目安時間は1時間です。また、大人1回あたりの洗濯物の量は平均1.5kgと言われています。
洗濯物の重さごとの1回あたり・1ヶ月あたりの電気代を以下の表にまとめました。
1人あたりの洗濯物の量 |
乾燥時間目安 |
1回あたりの電気代 |
1ヶ月あたりの電気代 |
4人家族の場合 |
---|---|---|---|---|
少なめ(1kg) |
1時間 |
38.75円 |
1,162.5円 |
4,650円 |
ふつう(1.5kg) |
1.5時間 |
58.125円 |
1,743.75円 |
6,975円 |
多め(2kg) |
2時間 |
77.5円 |
2,325円 |
9.300円 |
※1か月は30日として計算しています。
4人家族で、毎日ひとりあたり2kgの洗濯物を浴室乾燥機にかけた場合、1ヶ月あたりの電気代はおよそ9,300円です。
約1万円かかるので、洗濯物の多いファミリー世帯の方は高いと感じるかもしれません。
2.【浴室乾燥機vs洗濯乾燥機】どちらの電気代が安い?
室内で洗濯物を乾かす方法として、浴室乾燥機のほかにドラム式や縦型の洗濯乾燥機があります。
毎日2時間使用した場合の浴室乾燥機と洗濯乾燥機の1ヶ月あたりの電気代を表でまとめました。
乾燥機の種類 |
消費電力目安 |
2時間あたりの電気代 |
1ヶ月あたりの電気代 |
---|---|---|---|
浴室乾燥機 |
1,250W |
77.5円 |
2,325円 |
ドラム式洗濯乾燥機 |
1,812W |
112.3円 |
3,370円 |
ドラム式洗濯乾燥機 |
830W |
51.5円 |
1,544円 |
縦型洗濯乾燥機 |
1,752W |
108.6円 |
3,529円 |
※1か月は30日として計算しています。
浴室乾燥機は高いイメージがありますが、洗濯乾燥機と比べてみるとドラム式・縦型洗濯乾燥機よりも安いことがわかります。
省エネタイプのヒートポンプ式よりは高いものの、浴室乾燥機は乾燥時に衣類にシワがつく心配がなく、浴室暖房として使えるというメリットもあります。自宅に両方ある方は使い分けをし、これからどちらかを選ばれる方は、電気代だけでなく利便性も考慮して最適なものを選ぶことをおすすめします。
また、コインランドリーの相場は10分あたり100円で、1時間乾燥にかけると600円かかります。非常に割高なので、日常使いにはあまりおすすめできません。
3.浴室乾燥機の電気代を節約する6つのポイント
浴室乾燥機の電気代を節約するポイントは、主に以下の6つです。
①洗濯物同士の間隔を開けて干す
洗濯物同士の間隔が狭いと、乾燥に時間がかかるだけでなく、部屋干し特有の臭いが発生しやすくなります。
間隔を開けて風通りを良くすることで、余分な時間をかけずに洗濯物を乾かすことができます。乾きにくいズボンやパーカーは、温風が当たりやすい場所に配置しましょう。
②扇風機と浴室乾燥機を併用する
浴室乾燥機と扇風機を併用することで、効率良く温風を循環させることができます。
洗濯物にまんべんなく風が当たるようになるので、浴室乾燥機単体のときよりも短い時間で洗濯物を乾かすことができ、電気代の節約にもつながります。
③夜間など電気代の安い時間帯に使う
電力会社の料金プランによっては、夜間の電気料金が安く設定されている場合があります。
電気代の安い時間帯に集中的に浴室乾燥機を稼働させれば、電気代を節約できます。
ただし、夜間の電気代が安いプランは多くの場合、昼間の料金が従量電灯プランよりも高く設定されているため注意が必要です。
④室内である程度部屋干ししてから浴室乾燥機を使う
浴室乾燥機の稼働時間を短縮するには、ある程度洗濯物を部屋干ししてから浴室乾燥機にかける方法も有効です。
部屋干しである程度水分を飛ばしたあとなら、そうでない場合に比べて短い時間で洗濯物を乾かせます。先に部屋干しで少し乾かしてから、浴室乾燥機にかけても良いでしょう。
⑤浴室内の水分を拭き取ってから洗濯物を干す
浴室内の水分を拭き取り湿度を下げてから乾燥機能を使うことで、効率良く洗濯物を乾かすことが可能です。
浴室内に水気が多いと、洗濯物が乾ききるまでに余計な時間がかかっていまいます。
しばらく換気モードにして、浴室内の湿度を下げてから乾燥機能を使用しましょう。浴槽にお湯が残っている場合は、蓋をしっかり閉めることも忘れてはいけません。
⑥フィルターをこまめに清掃する
浴室乾燥機のフィルターがほこりなどで目詰まりを起こすと、乾燥効率が悪くなり、余計な電気代がかかってしまいます。そのため、フィルターはこまめに掃除しましょう。
お手入れ方法は、フィルターを乾いた状態で取り出し、掃除機で埃を吸い取ります。水洗いしてしっかり乾かしてから再度取り付けるだけです。
使用頻度や浴室乾燥機のメーカーによって異なりますが、だいたい3ケ月~半年に1度を目安に清掃すると良いでしょう。
浴室乾燥機の電気代を抑えるにはさまざまな方法があり、すべて実践するのは難しいかもしれません。無理なくできそうなものから取り入れてみましょう。
4.浴室乾燥機は後付けできる?
浴室乾燥機を後付けできるかどうかは、浴室の広さや設備によって異なります。
まずはリフォーム業者に実際に現場を見てもらい、後付けできるかどうか判断してもらいましょう。
後付けができる場合とそうでない場合については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご自宅が後付けできるかどうか確認してみてください。


5.まとめ
浴室乾燥機の電気代は1時間あたり約40円です。
電気代だけでみれば省エネ効果がある洗濯乾燥機より若干高くなりますが、浴室乾燥機には、洗濯物がシワになりにくい、暖房としても使えるといったメリットもあります。使い方を工夫することで、電気代の節約も可能です。
また、浴室乾燥機は設置条件が揃えば後付けもできます。後付けする際は、リフォーム業者に実際に見てもらって判断を仰ぎましょう。
リフォーム業者を探す際は、ぜひリフォームガイドをご活用ください。
お風呂周りのリフォームに詳しい会社を紹介することができますので、浴室乾燥機の後付けに関するお悩みにもご対応可能です。