
「屋根の点検にかかる費用を知りたい」
「屋根の点検詐欺に引っかからないための対策を知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、屋根の点検にかかる費用や詐欺対策などを紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
- 屋根で点検しておきたい部位
- 修理にかかる費用の相場
- 屋根の点検をする場合のポイント
- 点検する業者選びのコツ
- 屋根点検での詐欺事例と対策法
記事を読めば屋根の点検しておきたい場所や費用相場がわかり、点検時の不安を解消できるでしょう。
目次
1.屋根で点検したい部位と修理にかかる費用の相場
屋根で点検しておきたい状況には以下があります。
- 雨漏り
- 棟板金や漆喰の破損
- 屋根材の破損や剥がれ
- 塗装の剥がれやコケの発生
各状況の点検費用と、修理にかかる工事代金の相場を具体的に解説していきます。
1-1.雨漏り
既に雨漏りしている部位がある場合は、点検と補修が早急に必要です。
雨漏りの点検にかかる費用は1〜30万円と幅広いです。
多くの場合は、目視検査と簡易的な調査だけで1〜10万円程度で済むでしょう。
雨漏りの修理にかかる費用は破損状況と範囲によって異なります。
目安としては1箇所あたり1〜30万円程度となるでしょう。
1箇所だけの雨漏りで室内がほとんど汚れていない場合は工事費は安く済みます。
しかし、複数箇所が雨漏りしていたり、室内が破損していて補修工事が必要だったりすると高額な工事費が必要となるでしょう。
1-2.棟板金や漆喰の破損
屋根の劣化が心配になったら棟板金や漆喰の点検も必要でしょう。
棟板金とは、屋根の頭頂部にある金属板です。
漆喰とは屋根の頭頂部などに雨が侵入しないようにする白い建築材のことです。
棟板金や漆喰の点検にかかる費用は無料が多いでしょう。
修理にかかる費用は以下のようになります。
- 棟板金:1平方メートルあたり5,000円
- 漆喰:1平方メートルあたり1万円
状況に応じて 費用は変動するでしょう。
漆喰の一部だけを補修する場合なら安いですが、棟板金と漆喰全体が破損している場合は高額な費用がかかります。
1-3.屋根材の破損や剥がれ
棟板金や漆喰を調査する際は、屋根材の破損や剥がれも点検したほうがよいでしょう。
瓦が剥がれていたり、スレートが割れていたりする場合は補修が必要です。
屋根材の点検にかかる費用は無料が多いでしょう。
修理にかかる費用は以下のようになります。
- 瓦のひび割れ補修:1枚あたり5,000円
- 瓦の交換:1枚あたり9,000円
- スレート材のひび割れ補修:1平方メートルあたり5,000円
- スレート材の交換:1平方メートルあたり8,000円
上記はおおよその目安ですので参考程度にしてください。
工事費は瓦が1枚だけズレていた場合などは安いですが、屋根の大半の瓦を交換するとなれば100万円以上が必要です。
1-4.塗装の剥がれやコケの発生
屋根の見た目が悪くなってきた場合は塗装の点検を検討しましょう。
塗装が剥がれていたり、苔で見栄えが悪くなっていたりしてきれいにしたい場合は補修が必要です。
塗装やコケの点検にかかる費用は無料が多いでしょう。
修理にかかる費用は以下のようになります。
- 屋根の洗浄:1平方メートルあたり300〜500円
- 屋根の塗装:1平方メートルあたり5,000〜8,000円
30坪程度の住宅の屋根であれば全面塗装でかかる費用は40〜70万円程度となります。
一部だけ塗装する場合は安価ですが、大抵は全面塗装が必要なため上記の金額がかかるでしょう。
以下では状況ごとにかかる費用の相場をまとめています。
参考にしてみてください。
2.屋根の点検をする場合のポイント
屋根を点検しようと考えた時、3つの注意点があります。
- 自分で点検はしない
- 点検期間は3〜5年
- 詐欺業者に注意する
上記を守らないと無駄な費用を支払ったり症状を悪化させたりする恐れがあるでしょう。
以下で具体的にチェックしてみてください。
2-1.自分で点検はしない
屋根の点検は自分で行うことは推奨していません。
なぜなら、屋根から落下したり、余計な部位を壊してしまったりする恐れがあるからです。
また、雨漏りなどは専門家以外が屋根にのぼっても原因部位を特定するのが困難です。
自分で屋根にのぼって点検はリスクが高い行為なので行わないようにしましょう。
2-2.点検期間は3〜5年
屋根の点検は3〜5年ごとに行うことを推奨しています。
可能なら、台風が過ぎ去った後に毎年行うと安心できるでしょう。
定期的な点検を行うことでひび割れといった劣化を防ぎ、雨漏りが起こりにくくなります。
点検をせずに放置し続けると、破損などによって屋根内部が腐食して最悪の場合は屋根や建物全体の修理が必要になるでしょう。
2-3.詐欺業者に注意する
屋根の点検業者には詐欺が多いです。
詐欺業者に依頼してしまうと高額な工事費を請求されたり、破損した部位を直さないまま作業を終了したりする危険性があります。
どのような業者を選ぶとよいかは、次の章で詳しく解説していきます。
3.屋根の点検詐欺に注意!業者選びのコツ
屋根の点検詐欺を避けるためには以下の2つのポイントを意識しましょう。
- いきなり訪問してきた業者には依頼しない
- 相見積もりで業者を探す
詳しくは以下で説明していきます。
3-1.いきなり訪問してきた業者には依頼しない
家にいきなり訪問してきて「無料で点検します!」と語る業者には注意してください。
多くの業者は、点検をしたら「今すぐ修理しないと雨漏りの危険があります」などと不安を煽ってきます。
なかには、屋根の点検時に自ら破壊して工事を受注しようとする業者さえいます。
いきなり家に訪問してきた業者が「修理が必要です」と語る場合は詐欺の可能性が高いため、信用してはいけません。
3-2.相見積もりで業者を探す
点検詐欺を回避するための有効な方法に相見積もりがあります。
相見積もりとは、同じ工事条件で2社以上の業者に見積もりを作ってもらう手法です。
相見積もりをすることで比較対象ができ、工事が必要かどうかを判断しやすくなるでしょう。
相見積もりでのポイントは3つあります。
- 「一式」とばかり表記するなら注意する
- 他社より高すぎる工事額なら詳細を尋ねる
- 職人が資格を所持しているか確認する
具体的には以下をチェックしていきましょう。
「一式」とばかり表記するなら注意する
見積書に「一式」とばかり表記する業者は危険です。
なぜなら、優良業者であれば工事内容は詳しく記載してくれるためです。
「一式」を多用する業者は、工事の詳細を隠して具体的な金額をわからなくさせる目的があります。
工事をする範囲もよくわからないため、雨漏り修理を依頼したのに調査だけをしてメインとなる修理が作業内容に含まれていなかったなんてことも起こるでしょう。
他社より高すぎる工事額なら詳細を尋ねる
相見積もりをして他社よりも極端に高価格な工事費を提示してくる業者な注意が必要です。
一般的に、同じ工事条件であれば価格は大きく変わりません。
極端に価格が高い業者がある場合は、費用を水増ししているおそれがあります。
職人が資格を所持しているか確認する
業者が雇っている職人が工事に関する資格を所持しているかを見積もり時に尋ねてみましょう。
屋根修理で信用できる工事資格の例としては以下があります。
- 建築士
- 建築塗装技能士
- 土木施工管理技士
- かわらぶき技能士
このような国家資格・民間資格を所持している職人が多数在籍している業者ほど信頼性が高まります。
4.よくある屋根点検での詐欺事例と対策法
具体的な屋根点検での詐欺事例をと対策法を3つ紹介します。
よくある詐欺事例としては以下があります。
- 無料で点検しますと言ってくる
- 親切心で破損を伝えたように見せかける
- 屋根工事の直後に「不備があります」と語る
具体的な内容と対策をチェックしていきましょう。
4-1.無料で点検しますと言ってくる
いきなり訪問してきて無料点検を提案し、検査後に「破損しているので修理が必要です」と言ってくる業者です。
対策としては、インターネットなどで別の業者を探して、修理が本当に必要かどうかを確認することです。
詐欺業者だった場合は、他社に「修理は不要」と判断される可能性が高いです。
4-2.親切心で破損を伝えたように見せかける
「釘が抜けているのが見えたので伝えなければと思って」と親切心を装って営業してくる業者もいます。
アドバイスだけなら受けてもいいのですが、「点検します」と言ってきた場合は断りましょう。
修理が必要ではないかと心配な場合は、他の業者に調査を依頼して確認することを推奨します。
4-3.屋根工事の直後に「不備があります」と語る
別の業者に屋根工事を依頼した後、「施工不良があります」と語って再工事しようとする業者がいます。
そう言ってやってきた業者に依頼してはいけません。
多くの場合、リフォーム直後の家を見て「あの家はリフォームをする資金的余裕がある」と判断して訪問してきているからです。
工事直後の屋根に不安がある場合は、屋根工事をした業者に「他業者に指摘された」と事情を説明して、問題がないかを確認してもらいましょう。
5.まとめ
屋根の点検商法には詐欺が多いです。
訪問してきたとしてもすぐに依頼せず、他の業者に確認するよう意識しておきましょう。
また、屋根修理は火災保険で無料になるケースがあります。
詳しくは「屋根工事に保険が使える理由や適用条件、手続きをチェック!」で確認してみてください。
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