屋根業者を選ぶ6つのポイントと悪徳業者の手法・対策を解説

「屋根の工事をしたいけれど悪徳業者にだまされるのは嫌だ」
「自分の地域の屋根業者はどうやって選べばいいの?」
こういった悩みを抱えてはいませんか。
この記事では、屋根工事をする際に業者を選ぶポイントや、悪徳業者の手法を紹介します。
主に、以下の点について解説しています。
- 屋根業者を選ぶ際の6つのポイント
- 屋根の悪徳業者が使う7つの手法と対策
- あなたの地域で利用できる屋根業者の探しかた
屋根業者の選びかたや悪徳業者の対策を知ることで、無駄な費用や労力、トラブルを防止できるでしょう。
1.屋根工事業者を選ぶ際の6つのポイント
屋根業者を選ぶポイントは以下の6つです。
- 相見積もりをする
- 見積書が具体的な業者を選ぶ
- 自社施工の会社を選ぶ
- 担当者が親切な業者を選ぶ
- 施工実績を確認する
- 保証内容を確認する
具体的にどのような行動を取ればよいか詳しくチェックしていきましょう。
1-1.相見積もりをする
相見積もりは、2社以上の屋根業者に同時に見積もりを依頼する手法です。
複数の会社の見積もりを比較することで、費用が極端に高いとか工事内容に足場が含まれていなくておかしいといった場合に気づきやすくなります。また「相見積もりで安い業者に工事を依頼します」と伝えると、競合他社に勝つために価格を抑えようとする業者も現れるでしょう。
工事費用を安くするための手法としても有効です。
1-2.見積書が具体的な業者を選ぶ
見積書の内容が具体的な業者ほど信頼できます。
例としては、「屋根塗装工事」と「足場設置」しか書かれていない業者よりも、「下塗り」「中塗り・上塗り」といったように工程ごとに細かく記載している業者のほうが信用できるでしょう。
悪徳業者は、トラブルの発生を前提としています。
工事内容を抽象的にして、トラブル時に「そんな工事は見積書や契約書に記載されていない」と主張するのです。
1-3.自社施工の会社を選ぶ
屋根業者には、依頼だけを受けて工事は下請けに任せる「営業会社」と、依頼から工事まですべて自社でおこなう「自社施工の会社」の2種類があります。
工事品質はどちらを選んでも変わりませんが、価格は営業会社のほうが1〜3割程度高額となります。
理由は、営業会社は下請けに工事を依頼する際に仲介料をとっているからです。
あなたは、工事品質が同じなら価格を安くしたいでしょう。
費用を抑えたいのなら自社施工をしている会社を探しましょう。
営業会社の例としては、ゼネコン、ホームセンター、ハウスメーカーがあります。
一方で、自社施工の会社は見抜くのが難しいです。
見分けるためには会社のホームページが参考になります。
会社のホームページに職人の写真を掲載している場合は自社で工事をしている可能性が高まります。
他にも、Googleマップで事務所の所在地を調べる方法があります。
自社施工をしている会社は工事のための機械や塗料を保管する倉庫が必要です。
多くの場合、倉庫は事務所と同じ建物にあるか隣接しているためGoogleマップで該当する場所が見つかれば自社施工をしていると考えられるでしょう。
1-4.担当者が親切な業者を選ぶ
屋根業者を選ぶ際に指標となるのが、営業担当者の態度です。
あなたの疑問に細かく答えてくれて、要望を伝えると提案してくれる営業マンなら信用できるでしょう。
営業マンが親切な会社は社員の教育が行き届いている可能性が高いため職人の技術力も期待できます。
1-5.施工実績を確認する
屋根業者を選ぶ際には実績を確認することも重要です。
施工実績が10,000件以上あるような会社なら信頼できるでしょう。
他にも、大手塗料メーカーに認定された施工店であったり、地域売上NO.1の業者なら優良店の可能性が高いです。
1-6.保証内容を確認する
屋根工事は、施工して終わりではありません。
工事完了後に短期間で欠陥が見つかった場合にどのような保証をしてくれるかもチェックしましょう。
保証がない業者には依頼してはいけませんが、30年保証をかかげている会社も信用できません。
なぜなら、屋根素材は20年以上たてば劣化するのが一般的なため、30年を超えるような長期保証は業者にとって損しかないからです。
他にも、会社の創業年数より長い保証期間を設定している会社は倒産の危険性があるため避けるようにしましょう。
一般的に塗装の保証は10年が限度です。長くても15年程度でしょう。
保証内容も「色あせに対応」など細かい劣化症状まで記載している企業のほうが信用できます。
2.屋根工事の悪徳業者が使う7つの手法と対策
屋根の悪徳業者が使う手法を7つ紹介します。
屋根の悪徳業者が使う手法を覚えておくとだまされにくくなりますので事前にチェックしましょう。
2-1.訪問営業をしてくる
自宅に突然訪問してくる業者は高確率で悪徳業者です。
なぜなら、優良業者にはリピーターがいるため仕事が十分にあり、個人住宅に営業を直接かける必要がないからです。
多くの場合、企業にまず営業をかけますし、個人住宅にアプローチする場合でもチラシや広告など間接的な手段を使います。
直接的な訪問をいきなりしてくる業者はリピーターがいない未熟な一人親方や、悪徳業者だと考えられるでしょう。
訪問営業にだまされない対策は、訪問営業をしている業者に依頼しないことです。
訪問営業の業者は、唐突にやってきて「無料で屋根の調査をしています」と話します。
調査を依頼すると「屋根が壊れている。今すぐ修理しないと雨漏りが起こる」と言って、今すぐ工事をさせようとしてきます。
訪問営業の業者が来て調査を提案されたとしても、依頼しないようにすることが予防策となります。
2-2.中塗りをしない
屋根の塗装工事の場合、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本です。
このうち中塗りと上塗りは同じ塗料を使うため塗っているかどうかを判別するのが難しいです。判別が難しいことを利用して、悪徳業者は中塗りをしないことがあります。
中塗りをしなければ材料費や人件費が浮くため利益が増すのです。対策は、工事を監視したり写真を撮影したりすることです。
しかし、工事をずっと監視するのは現実的ではないでしょう。
次善策としては、中塗り塗料と上塗り塗料の色を少しだけ変えて、塗り替えるタイミングで写真を撮影してもらうことです。
こうすることであなたがその場にいなくても中塗りをしているかどうかを確認しやすくなります。
また、撮影を依頼すると悪徳業者は「この依頼主は中塗りの手抜き工事を知っている」と警戒して正常な手順に切り替える可能性があります。
2-3.契約内容の不履行が発生する
悪徳業者の場合、契約を遂行しないケースがあります。
例としては「劣化したから交換する」と言っていた部位を対処しないといった状況です。
対策は、契約内容を口頭ではなく書面で残すことです。
悪徳業者は工事内容をできるだけ口頭にして後で曖昧にはぐらかせるようにしています。
工事後に契約不履行とならないよう、契約の際には工事をする部位や材料などを詳しく契約書に記載することをオススメします。記載された契約書は控えとして必ず工事が完了し確認するまで保管しておいてください。
2-4.契約した保証をしない
悪徳な屋根業者は事前に決めていた保証内容を守らないケースがあります。
これは契約書を書面で残していたとしても起こる問題です。
原因は、保証内容が曖昧なことにあります。
「経年劣化を除く屋根素材の欠陥を保証」と記載されていた場合に、台風で屋根の瓦が割れたとします。
台風による破損であるにも関わらず、悪徳業者は「経年劣化です」と主張して対応してくれないでしょう。
対策は、保証条件を事前に細かく確認することです。
「経年劣化の見分けかたはどうなりますか」といったように条件を問いただし、できるかぎり書面を残しておくとよいでしょう。
2-5.音信不通になる
契約の不履行や保証詐欺以外に起こる問題として、音信不通があります。
工事後に、保証内容に含まれる欠陥が発生したため悪徳業者に連絡したが繋がらないというものです。
対策は「住まいるダイヤル」に相談することです。
住まいるダイヤルは、正式名称を「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」と呼びます。
住宅リフォームに関する相談事例や問い合わせを受け付けている組織で、屋根リフォームでの主な相談窓口となっています。
2-6.塗料を偽装する
屋根の塗装リフォームに限られますが、悪徳業者は塗料を偽装する場合があります。
高品質な塗料を使うと契約しておきながら、実際には低品質で耐久性が低い材料を使うのです。
対策は、塗装前に塗料を確認させてもらったり写真を撮影してもらったりすることです。
塗料の場合は缶に種類や商品名が細かく記載されているため、違う塗料を使っていればひと目で分かります。
2-7.工事をしない
屋根の悪徳業者は工事をしないことがあります。
これは、屋根工事の費用を全額前払いした場合に起こりやすいです。
対策は、料金を全額前払いにしないことです。
一般的な業者が工事料金の全額を前払いにすることはありません。
最高でも総工事費の3〜5割程度ですので、それ以上の金額を前払いで請求してくる業者には依頼しないようにしましょう。
3.あなたの地域で利用できる屋根業者の探しかた
悪質な屋根業者の見分けかたがわかったところで、実際に業者をどのように探せばよいのかを解説します。
3-1.電話帳で探す
屋根業者を探す方法として古くからあるのが電話帳で探す手法です。
電話帳は各地域に配布されるため、あなたの自治体に適した業者を見つけられるでしょう。
3-2.屋根業者のホームページを探す
最も手軽に業者を見つけられる方法はインターネットを利用することです。屋根業者の多くはホームページを公開しています。
特に、職人の顔写真が公開されている業者であれば自社施工をしている可能性が高いため、費用を抑えやすいでしょう。
また電話帳からも選ぶ理由は業歴の長く古くからある会社はホームページを持っていないということやインターネットで調べても出てこない可能性があります。しかし外壁業者は地場密着型の業態なので、評判の悪い業者はすぐにその評判が地域に回り長く営業ができません。
なので電話帳のときからある会社やホームページを持っていない会社は実績が豊富の可能性が高いので、相見積もりに入れるのは有効でしょう。
3-3.リフォームガイドを利用する
相見積もりをするためにホームページを1社ずつチェックしていくのは手間だと感じる人が多いでしょう。
そんなときに役立つのが見積もりサイトです。見積もりサイトでは1回の申し込みで複数の会社に見積り依頼ができます。
なかでも「リフォームガイド」は厳格な審査を通過した優良業者のみを登録しています。
下手な見積もりサイトで依頼すると悪徳業者ばかりがやってくるなんてこともありえるため、業者登録数が多く審査があるリフォームガイドを利用しましょう。
4.まとめ
屋根工事は業者の選定が最も重要です。
業者によって工事の品質が決まるため、見積もりや契約書のチェックには時間をかけてください。
業者の見積もりが適正価格かどうかを見抜くには費用相場を知る必要があります。
詳しい費用相場は屋根リフォーム費用の相場と価格を安くする方法をチェック!で解説しています。気になる人は確認してみましょう。