
「洗面所を歩くたびに床がベコベコとする」「バスマットの下に黒カビが生えていた」
湿気の多い洗面所の床は、家の中でも傷みやすい場所のひとつです。このような症状が現れ、不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、洗面所の床材の寿命は一般的に10〜15年といわれています。症状がなくても10年を超えていたり、古さが気になっていたりすれば、張替えを検討しても良いでしょう。
この記事では、洗面所の床の張替えサインを症状別に解説。工事内容や費用相場はもちろん、DIYか業者依頼かの判断基準まで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
1.【症状別】あなたの洗面所は「張替え」だけで済む?
一口に床の張替えといっても、床の状態によって適切な工法は変わります。
この章では、代表的な症状と必要な工事について解説します。
レベル1:表面の汚れ、わずかな傷
【症状例】
- 表面的な浅い傷、部分的な汚れ
- 床が軋んだり、沈んだりする症状はない
- 張替えてから年数が浅い
床下地に問題がなく、床材の表面的な傷や汚れが気になる程度であれば、「重ね張り」という方法でリフォームすることができます。
重ね張りは、既存の床材を剥がさずに新しい床材を上張りする方法で、DIYでも施工可能です。
ただし、下地に問題がないことが前提になるので、床の状態を確認する必要があります。
レベル2:ひび割れ・剥がれ、広範囲に及ぶ黒ずみ・変色
【症状例】
- 床材表面にひび割れや剥がれがある
- 広範囲に黒ずみや変色が見られる
床材のひび割れや剥がれは、経年変化や接着剤の劣化などで起こります。放置すると、その隙間から水が入り込んで下地が傷む原因になるので、業者による適切な補修工事が必要です。
黒ずみや変色が広範囲に見られる場合は、カビや水アカ、経年変化が原因と考えられます。
表面的な問題だけでなく、下地の劣化が進行している可能性もあるので、業者に現地調査を依頼しましょう。
いずれの症状も、基本的に重ね張りは難しく、既存の床材を剥がす「張替え」が前提になります。また、床材を剥がしてから下地の損傷が判明する場合もあるので、下地補修の予算もみておくと安心です。
レベル3:踏むと沈む・フカフカする
【症状例】
- 洗面所を歩くと床が沈む
- 床がフワフワ、フカフカするような感覚がある
- 歩くと軋む音や異音がする
このような症状は、下地の劣化や腐食が起きている恐れがあります。床の強度が落ちているサインでもあり、床が抜ける事故やシロアリ被害につながることも。
床材の張替えだけでは症状は改善されず、早急に下地補修を行う必要があります。
2.【工事内容別】洗面所の床張替え費用相場
洗面所の床張替えの費用相場は、商品代と工事費で3万円~8万円程度が目安になります。
洗面所の広さや床材の種類、工事方法、下地補修の有無で費用に差が出ます。
できるだけ費用は抑えたいものですが、必要な工事を省くと後々トラブルになることもあるので、適切な工事をしっかりと行うことが大切です。
① 重ね張り
重ね張りとは、既存の床材をそのまま残した状態で、上から新しい床材を直接貼る工法です。
古い床材を剥がす作業費や廃材処分費がかからないので、工事費用を抑えることができます。振動や音の発生が少ないこともメリットです。
一方で、注意すべき点もあります。
重ね張りは新しい床材の分だけ床面が高くなるので、床材の厚みによっては段差が生じることも。他にも、下地の状態を確認できないので、下地の損傷を見逃してしまうリスクもあります。
| 費用の目安 | 工期の目安 | |
|---|---|---|
| 業者依頼 | 3万円~4万円程度 | 1日 |
| DIYによる施工 | 7,000円〜3万円程度(材料費のみ) | 1〜2日 |
※一般的な洗面所の広さ(2畳程度)の場合
② 張替え
張替えとは、既存の床材を剥がしてから新しい床材を施工する方法です。
古い床材を剥がすことで下地の状態を確認できるので、必要に応じた調整や補修を行えるというメリットがあります。
張替えはDIYによる施工もできないわけではありませんが、重ね張りよりも難易度が上がります。床材を剥がしてから下地の損傷やカビに気付き、対処に困る可能性も否定できません。
また、剥がした床材が普通ごみでは回収されない自治体もあります。
このような点を考慮すると、張替えは業者に依頼したほうが安心です。
| 費用の目安 | 工期の目安 | |
|---|---|---|
| 業者依頼 | 3万円~8万円程度 | 1日(下地補修がない場合) |
| DIYによる施工 | 7,000円〜3万円程度(材料費のみ) | 2〜3日 |
※一般的な洗面所の広さ(2畳程度)の場合
③下地補修+張替え
床を踏んだときにフワフワとした感触があったり、軋んだり沈んだりといった症状がある場合は、表面の床材だけでなく下地や根太(土台)が腐食している可能性が高くなります。
このような状況で、重ね張りや張替えだけを行っても症状は改善しません。業者が現場を見た上で、必要な修繕と張替えを行う必要があります。
床抜けのような事故を防ぐためにも、自己判断による施工はしないようにしましょう。
| 費用の目安 | 工期の目安 | |
|---|---|---|
| 業者依頼 | 6万円~13万円程度(軽度の補修+張替え) 13万円~38万円程度(重度の補修+張替え) |
3〜5日 |
※一般的な洗面所の広さ(2畳程度)の場合
④追加費用が掛かるケース
洗面所の床張替えでは、工事内容によって以下のような追加費用が発生することがあります。
洗濯機の移動・洗面台の脱着
洗面台や洗濯機が設置されたままでは、床材を全面的に張り替えることはできません。基本的には、洗面台や洗濯機は一時的に移動し、床を張替えたら戻すという工程が必要になります。
費用の目安は、洗濯機の移動が3,000円〜1万円程度、洗面台の脱着が2〜3.5万円程度です。工事費に含まれているケースもあるので、業者に確認しておきましょう。
廃材処分・点検口・見切り材
剥がした古い床材は産業廃棄物に当たるため、見積もりには基本的に廃材処分費が計上されます。費用の目安は5,000円程度です。
点検口は給排水管の将来的なメンテナンスに必要なため、ない場合は工事の際に設置しておくと良いでしょう。設置費用の目安は3万円~5万円程です。
他にも、廊下と洗面所の床材が異なる場合は、境目に「見切り材」を設置することがあります。見切り材の設置費用は3,000〜1万円程度が目安です。
防水パンの交換
洗濯機下に設置されている防水パン(洗濯機パン)の老朽化や破損がある場合は、床張替えのタイミングで交換するのがおすすめです。洗濯機の移動時なら交換しやすく、作業費も抑えられます。費用の目安は、防水パンの本体代と工事費用で2万円~3万円程度です。
「DIYか業者に依頼」その境界線は?
リフォームで後悔しないためには、DIYでも可能なケースと業者に依頼すべきケースの判断を誤らないことが大切。判断に迷う場合は、以下の表を参考にしてみましょう。
| DIYでも可能(重ね張り) | リフォーム会社へ依頼 |
|---|---|
| ・床材を張替えて洗面所の雰囲気を変えたい ・費用を抑えたい ・床の軋みや沈みがない |
・10年以上持つ耐久性が欲しい ・洗面台や洗濯機を取り外してしっかり施工したい ・床が軋む、沈みがある ・床材の広範囲に黒ずみがある |
特に床に問題がなく、雰囲気や見た目を変えたいだけであれば、DIYでも施工できます。
一方で、床の沈みや黒ずみがある場合は、床材の張替えだけでは根本的な解決になりません。
業者による下地補修や土台の修繕を行った上で、新しい床材を施工することが大切です。
3.失敗しない洗面所の床材の選び方
洗面所は脱衣所を兼ねているケースが多く、床が濡れやすい環境です。一定の耐水性がある床材の中から好みのものを選びましょう。
| 床材 | 費用相場 |
|---|---|
| クッションフロア | 2,000円~4,500円/㎡ |
| フロアタイル | 6,000円~12,000円/㎡ |
| 複合フローリング | 8,000円~11,000円/㎡ |
| コルク | 6,000円~9,000円/㎡ |
①クッションフロア
洗面所の床材として最もよく使われているのが「クッションフロア」です。
塩化ビニール製のシート素材で、価格が安く、耐水性に優れています。木目・石目・テラコッタなど、様々なデザインを気軽に取り入れられることが大きな魅力です。
一方で、傷や凹み跡がつきやすく、経年に伴って変色しやすいのがデメリットといえます。
費用相場は、1㎡あたり2,000円~4,500円です。
②フロアタイル
フロアタイルは塩化ビニール製のタイル状の素材で、耐水性はもちろん、耐久性や高級感もある素材です。汚れやカビにも強く、水まわりに適した床材といえます。部分的な交換ができることもメリットでしょう。
ただし、クッションフロアのようなクッション性はないため、足元の硬さを感じることも。吸音性がなく音が響くこともあるので、下地材で遮音するなどの配慮が必要になることもあります。
費用相場は、1㎡あたり6,000円~12,000円です。
③複合フローリング
複合フローリングは、他の部屋と床材を揃えることで、ナチュラルで統一感のある住まいになります。
しかし、木質系素材は水に弱いため、洗面所で使用する場合は防水性のあるフローリングを選ぶことがポイントです。
また、防水性のあるフローリングでも、こまめに水を拭き取り、長時間濡れた状態で放置しないようにしましょう。
費用相場は、1㎡あたり8,000円~11,000円になります。
④コルク
コルクはクッション性に優れ、素足で踏んでも冷たさを感じにくく、滑りにくいのが特長。
足への負担が少なく、転倒を防げるので、小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭におすすめの素材です。
一方で、変色したり、傷ついたりするというデメリットもあるので、導入には注意も必要です。
費用相場は、1㎡あたり6,000円~9,000円になります。
4.洗面所の床を張替える際の注意点
洗面所の床の張替えは、比較的小規模な工事ですが注意点もあります。特に、マンションにお住まいの方は、管理規約を確認しておきましょう。
4-1.マンションの場合は管理規約を確認する
マンションのリフォームでは、階下の住人に対する音の配慮が欠かせません。そのため、多くのマンションでは管理規約で防音規定を定めており、以下のような方法で遮音性能を確保する必要があります。
- 管理規約で定められた遮音等級に適合する床材の中から選ぶ
- 遮音等級に適合しない床材の場合は、下地材で遮音性を確保する
また、マンションでは工事可能な時間帯が制限されることも多いため、あらかじめ管理組合に確認しておきましょう。
4-2.現地調査の際、下地に問題がないか確認してもらう
業者の現地調査の際には、必ず下地の状態をチェックしてもらいましょう。調査の段階で問題が見つかれば、事前に補修費用を見込んだ予算計画を立てられます。
ただし、既存の床材を剥がしてはじめて下地の劣化が判明するケースも少なくありません。想定外の追加費用が発生することも考慮して、予算には10〜20%程度の余裕を持たせておくと安心です。
4-3.相見積もりで費用相場を把握し、信頼できる業者を選ぶ
適正価格でリフォームするためには、2〜3社から相見積もりをとって比較すると、相場が分かり判断しやすくなります。
工事費用の総額で比較しがちですが、現地調査時の丁寧さや説明の分かりやすさ、工事後の保証内容などを比較することも重要です。総合的な判断で依頼する業者を決めましょう。
5.よくある質問
洗面所の床の張替えリフォームでよくある質問をまとめました。
Q.洗面所の一部分だけの張替えはできる?
一方、クッションフロアの場合は、全面の張替えをおすすめします。クッションフロアは同じシートで張替えても、変色で色が合わなかったり、全面張替えと費用がさほど変わらなかったりするからです。
また、下地に損傷がある場合も部分的な張替えはできず、下地補修した上で全面張替えとなります。
Q.洗面台や洗濯機を動かさず、見える場所だけ張替えはできる?
移動せずに周囲を切り取って張替えることもできない訳ではありませんが、納まりによっては見た目が悪くなってしまうことがあります。
また、後々洗面台を交換する際に、張替えたクッションフロアが途切れてしまう可能性もあるので、業者のアドバイスを参考に慎重に判断しましょう。
Q.踏むとベコベコする場合、DIYで上から補強できる?
踏むとベコベコするのは下地が傷んでいる可能性が高いと考えられます。上から補強をしても、下地の強度がなければ荷重を支えることができません。
床抜け事故が起きる可能性もあるので、できるだけ速やかに業者に補修を依頼しましょう。
Q.洗面所の床張替えは、どこに頼むの?
洗面所の床張替えは、水回りリフォームを得意とする会社や地元の工務店に依頼するのがおすすめです。水回りの床の状態を見慣れている業者なら、必要な修繕を確実に行ってくれます。
水回りの施工実績が豊富な2〜3社から相見積もりをとり、業者を選定しましょう。
6.まとめ
洗面所の床の張替えは、下地の劣化がなければDIYによる「重ね張り」が可能です。
ただし、基本的には既存の床材を剥がして行う「張替え」をおすすめします。床材を剥がして下地補修や調整を行った方が、結果的に長持ちするからです。
また、床がベコベコしたり、異音がしたりする場合は、下地が傷んでいる可能性が高く、床材の張替えだけでは改善できません。下地や土台の修繕が必要になると考えておきましょう。
床の状態を正しく見極め、適切な工事をするには多くの経験と実績が必要です。
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