
ご自宅のベランダやバルコニーの床に、塗装の剥がれやひび割れを見つけて、気になっていませんか?ベランダの塗装の劣化は単なる美観の問題だけでなく、雨漏りを引き起こし、お住まい全体の寿命を縮めてしまう危険なサインです。「見た目が少し悪いだけ」と軽く考えて放置してしまうと、後々大変なことになりかねません。
この記事では、ベランダのメンテナンスを検討している方が抱える、次のような疑問や不安をすべて解消します。
- なぜベランダ塗装が必要なの?放置するとどうなる?
- 塗装くらいならDIYでできる?プロに頼むべき?
- ベランダ塗装にかかる費用はいくらくらい?
- どんな状態になったら塗り替えの時期?
- マンションに住んでいるけど、勝手に工事していいの?
この記事を最後まで読めば、ベランダ塗装の必要性を深く理解し、ご自身の状況に合った最適なメンテナンス方法と、その費用感を把握できるようになるでしょう。
目次
ベランダ塗装でDIYは可能?プロに頼むべきこれだけの理由
休日にはご自身で家の補修を楽しまれるようなDIY志向の方なら、「ベランダの床塗装くらいなら自分でできるのでは?」と思われるかもしれません。確かに、ホームセンターなどでもベランダ用の塗料が販売されており、費用を抑えられるDIYは非常に魅力的に映ります。
しかし、ベランダ塗装、特に防水に関わる部分のDIYは、専門的な知識と技術がない限り非常にリスクが高いため推奨できません。
ご自身で対応できる可能性があるのは、防水層に全く問題がない場合の「トップコートの塗り替え」のみです。
ここでは、DIYに潜む5つのリスクを詳しく解説します。
ベランダ塗装DIYのリスク①下地処理の難しさ
ベランダ塗装の寿命は、「下地処理」で9割決まると言っても過言ではありません。プロの業者は、塗装を始める前にまず現在の劣化状況を的確に診断し、高圧洗浄機で長年の汚れやコケ、古い塗膜を徹底的に除去します。
さらに、ひび割れがあれば専用の補修材で埋め、塗料の密着を妨げる脆弱な部分を工具で削り取る作業を行います。こうした地道で丁寧な下地処理を行って初めて、新しい塗料が下地にしっかりと密着し、長期間その性能を発揮できるのです。
DIYでは、この最も重要な工程が不十分になりがちです。家庭用の高圧洗浄機ではパワーが足りず、汚れを落としきれなかったり、どこまで古い塗膜を剥がすべきかの判断が難しかったりします。結果として、せっかく時間と費用をかけて塗装しても、1年も経たずに再び塗膜が膨れたり、ペラペラと剥がれてきたりするケースが後を絶ちません。
ベランダ塗装DIYのリスク②防水層を傷つける恐れ
ベランダの床は、表面の塗装膜(トップコート)の下に、雨水の侵入を防ぐ「防水層」があります。この防水層は、建物を雨漏りから守る最後の砦ともいえる非常にデリケートな部分です。
下地処理の際に、知識がないまま電動工具を使ったり、力加減を間違えて削り作業を行ったりすると、この重要な防水層を傷つけてしまうリスクがあります。
良かれと思って行った作業が、かえって深刻な雨漏りを引き起こす原因になってしまっては元も子もありません。一度傷ついた防水層の補修は、トップコートの塗り替えとは比較にならないほど大掛かりな工事となり、費用も高額になってしまいます。
ベランダ塗装DIYのリスク③不適合な塗料を選定する恐れ
ベランダの床塗装には、既存の防水層の種類(ウレタン防水、FRP防水など)に適合したトップコート材を選ぶ必要があります。「ベランダ床用」と書かれた塗料なら何でも良いわけではありません。塗料の選定ミスは、失敗に直結する大きな落とし穴です。
例えば、FRP防水の上にウレタン系のトップコートを塗る場合、密着性を高めるための特殊な下塗り材(プライマー)が必要です。こうした専門知識なしに間違った塗料を選んでしまうと、塗料が下地に密着せず、すぐに剥がれてきたり、硬化不良を起こしてベタベタになったり、本来の防水保護性能を発揮できなかったりします。
ベランダ塗装DIYのリスク④作業の安全性が確保できない
2階以上のベランダでの作業には、身を乗り出す際の転落の危険が伴います。また、塗料、特に溶剤系のものには特有の強い臭いがあり、長時間吸い込むと健康を害する恐れもあります。
近隣住宅との距離が近い場合は、臭いに関する配慮は欠かせません。さらに、作業前の養生(塗料がついてはいけない場所をビニールなどで覆うこと)が不十分で、風にあおられた塗料が隣家や車に飛散してしまうトラブルも考えられます。こうした安全や近隣への配慮まで含めて可能なのが、プロの仕事なのです。
ベランダ塗装DIYのリスク⑤費用対効果が悪い
DIYの最大の目的は費用を抑えることかもしれませんが、本当にそうでしょうか?
慣れない作業は、あなたが想像する以上に時間がかかります。貴重な休日を何日も費やし、塗料やローラー、刷毛、高圧洗浄機などの道具を一から揃える費用もかさみます。
そして何より、もし失敗してしまった場合、その労力と時間はすべて無駄になり、結局プロにやり直しを依頼することになれば、当初のDIY費用が無駄になるだけでなく、余計な出費が発生してしまいます。
最初からプロに任せれば、確実な施工品質が保証され、工事後の保証(通常10年程度)が付く場合がほとんどです。長期的な視点で見れば、時間、労力、そして仕上がりの満足度や安心感を総合的に考えると、プロに依頼する方が結果的にコストパフォーマンスは高くなると言えるでしょう。
ベランダ塗装が建物の寿命を左右する理由
定期的なベランダ塗装は、お住まいの寿命を延ばし、資産価値を守るために欠かせない重要なメンテナンスです。
①防水層を守り雨漏りを防ぐ
ベランダの防水塗装は、二重構造で建物を守っています。木造住宅の場合は合板やケイカル版などの下地の上に、雨水の侵入をシャットアウトする膜状の「防水層」があり、そのさらに上を「トップコート」と呼ばれる塗装で保護しています。
- 防水層:雨水の侵入を防ぐ最重要部分
- トップコート:防水層を紫外線や雨風、人が歩くことによる摩耗から守る保護膜
通常「ベランダの塗装」と呼ばれるのは、主にこの「トップコート」の塗り替えを指します。トップコートが劣化して剥がれてしまうと、デリケートな防水層がむき出しになり、直接ダメージを受けることになります。
やがて防水層が破れたり、ひびが入ったりすると、そこから雨水が建物内部に浸入し、階下の天井にシミができるといった雨漏りや、建物の構造部分の腐食に繋がってしまうのです。
②建物躯体の保護と劣化の防止
もしトップコートの劣化を放置し、防水層が機能しなくなると、雨水はベランダの床下にある合板や、建物を支える梁、柱といった構造躯体にまで達してしまいます。
木材は常時水分を含むようになると、いずれは腐食してしまいます。その結果、建物の耐久性が著しく低下してしまい、修復にはベランダを一度解体するような大規模な工事と、数百万円単位の高額な費用が必要になることも珍しくありません。
5年〜10年に一度の定期的なトップコートの塗り替えは、こうした深刻な事態を防ぎ、大切なお住まいの資産価値を長く維持するためにも不可欠なのです。
③安全の確保
機能面だけでなく、安全面でもトップコートの再塗装は重要です。塗装の剥がれやひび割れは、思わぬ段差となってつまずきの原因になったり、雨の日に水が溜まって滑りやすくなったりと、ご家族の思わぬ事故につながる危険性も潜んでいます。
トップコートの表面を滑らかに再塗装することで、小さなお子様からご高齢の方まで、誰もが安心して歩行できる安全なベランダを確保できます。
④美観の維持
もちろん、ベランダトップコートの塗装で見た目の美しさを取り戻せるのも大きなメリットです。長年の雨風で色褪せ、汚れてしまったベランダも、再塗装によって新築時のような美しい姿を取り戻すことができます。
また、ベランダには床以外にも腰壁や手すりの塗装が必要になります。
腰壁は外壁の一部ですので、外壁全体の塗装リフォームを行うタイミングで同時に施工するのが最も効率的でコストも抑えられます。
手すりは素材によってメンテナンス方法が異なります。アルミ製やステンレス製の場合は基本的に塗装は不要ですが、スチール(鉄)製の場合は、錆が進行する前に定期的な錆止め塗装が必要です。
このサインが出たら要注意!ベランダ塗装が必要な劣化症状
では、具体的にどのような状態になったらメンテナンスを検討すべきなのでしょうか。以下のようなサインが見られたら、塗り替えの時期が近づいている、あるいはすでに限界に達している可能性があります。
このような目に見える劣化が確認できる場合には、下地防水の劣化も進行していると考えられます。必ずプロの点検を受けるようにしましょう。
色褪せや汚れ
新築時や前回の塗装時と比べて、明らかに色が薄くなったり、全体的にくすんで見えたりする場合は、トップコートの塗料が紫外線によって劣化し始めている初期サインです。
その場合は表面の撥水性も落ちてきている可能性があります。すぐに雨漏りに繋がるわけではありませんが、メンテナンスの計画を立て始める時期と捉えましょう。
コケ・カビ・藻の発生や水たまり
ベランダの表面に緑色のコケや黒いカビが発生しているのは、トップコートの防水機能が低下し、床の表面が常に湿った状態になっている証拠です。コケやカビは、その根が塗膜を侵食し、さらに劣化を促進させる原因にもなります。
また、雨が降った後、なかなか水が引かずに水たまりができる場合も要注意です。床の排水勾配に問題があるか、防水機能が低下している可能性が考えられます。
ひび割れ(クラック)
塗装表面に、髪の毛のような細いひび割れ(ヘアクラック)や、それ以上に深いひび割れが見られる場合は注意が必要です。どんなに小さなひび割れでも、毛細管現象によって雨水を吸い上げてしまいます。
最初はトップコート表面だけのひび割れでも、放置すれば内部の防水層にまで達し、雨漏りの直接的な原因となるため、非常に危険なサインです。早急に専門家による診断をおすすめします。
塗膜の膨れや剥がれ
塗装の一部が水ぶくれのようにプクッと膨れていたり、パリパリと剥がれていたりする状態は、危険な劣化兆候です。このケースは、塗膜と下地の間に湿気が入り込んでいるか、経年劣化により塗膜の密着性が失われていることが疑われます。
剥がれた部分からは防水層が直接紫外線や雨風に晒されるため、劣化が一気に加速します。さらに、膨れや剥がれがトップコートだけでなく、その下の防水層から起きている可能性もあります。この場合、すでに内部で雨漏りが始まっている危険性が高く、放置は絶対に禁物です。
ベランダ塗装の費用相場
実際にプロに依頼する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。ベランダ塗装の費用は、劣化状況によって「トップコートの塗り替えのみで済む場合」と、「防水層からやり直す防水工事が必要な場合」とで大きく変わります。
トップコートの種類と特徴、平米単価
まず、ベランダのトップコートに使われる主な塗料の種類と、1平方メートルあたりの単価の目安を見てみましょう。
塗料の種類 | 特徴 | 耐用年数目安 | ㎡単価 |
---|---|---|---|
ウレタントップコート | 弾性があり、下地のひび割れに追従しやすい。 比較的安価で、複雑な形状のベランダにも塗りやすい。 |
5~7年 | 2,000円~2,500円 |
シリコントップコート | 耐久性、防水性、防汚性に優れる。 ウレタンより高価だが、その分長持ちする。 |
7~10年 | 3,000円~3,500円 |
FRPトップコート | 硬度が高く、耐摩耗性に優れる。 多くの戸建て住宅で採用されているFRP防水の保護に最適。 |
5~7年 | 1,500円~2,000円 |
トップコート塗り替えの費用目安
防水層に大きな問題がなく、トップコートの塗り替えのみを行う場合の費用相場です。
これには、高圧洗浄、下地処理、材料費、人件費などが含まれます。
ベランダの広さ(目安) | 費用相場 |
---|---|
一般的な戸建てのベランダ (5㎡/約3畳) |
3~5万円 |
少し広めのベランダ (10㎡/約6畳) |
5~10万円 |
ルーフバルコニーなど (15㎡/約9畳) |
10~15万円 |
※ あくまで目安です。ひび割れの補修箇所が多いなど、下地処理の内容によって費用は変動します。
※ 防水層からのやり直し(防水工事)が必要と判断された場合は、下記の通り10〜30万円以上の費用がかかることもあります。
ベランダ防水改修の場合の費用目安
劣化が進み、トップコートの塗り替えだけでは対応不可能な場合は、ベランダ防水そのものを改修する工事が必要です。
代表的な防水工事の種類と5㎡(約3畳)程度のベランダを想定した費用目安は以下の通りです。
種類 | 防水工事の費用 | 耐用年数 | 特徴 |
---|---|---|---|
FRP防水 | 10~15万円 | 10〜13年 | 軽量で耐久性が高い。 複雑な形状にも対応可能だが、費用はやや高め。 |
ウレタン防水 | 8~10万円 | 10〜13年 | 液体状のウレタンを塗るため、複雑な形状にも対応しやすい。 定期的なトップコートの塗り替えが必須。 |
シート防水 | 7~9万円 | 12〜15年 | 塩ビやゴムのシートを貼り付ける工法。 比較的安価で丈夫だが、複雑な形状には不向き。 |
アスファルト防水 | 20~30万円 | 15~20年 | 防水性が非常に高いが、施工に火気を使用するのと重量があるため木造住宅には不向き。 工期が長く費用も高額。 |
※ ベランダの広さや既存防水層の撤去が必要かなど、補修状況によって価格は大きく変動します。
ベランダの防水工事については下記の記事でより詳しく解説していますので、併せてお読みください。


見積書でチェックすべき項目
業者から見積もりを取った際には、金額だけでなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。工事後に別途工事として請求が来てトラブルになることを避けるために、以下の項目が含まれているかチェックしましょう。
また、「〇㎡」「〇人工」という実数量でなく、数量が「一式」とまとめられている項目が多い見積書は要注意です。正確な現地調査の上で、根拠のある詳細な工事内訳を提示してくれる、誠実な業者を選びましょう。
- 仮設工事費:足場の設置・解体費用など
- 高圧洗浄費:汚れや古い塗膜を除去する費用
- 下地処理費:ひび割れ補修や旧塗膜除去作業など
- 材料費:プライマー(下塗り)、トップコート(中塗り・上塗り)などの塗料代
- 作業費(人件費):職人の工賃
- 廃材処理費:剥がした古い塗膜などの処分費用
- 諸経費:現場管理費や交通費、駐車場代など
より正確な費用を知り、信頼できる業者を見つけるためには、複数の会社から見積もりを取ることが不可欠です。リフォームガイドでは、リフォーム内容のご相談から複数業者への見積もり依頼まで、あなた専任のコンシェルジュが中立的な立場でサポートいたします。
知って得する!ベランダ塗装の費用を賢く抑えるコツ
大切な住まいを守るためのメンテナンスとはいえ、出費はできるだけ抑えたいものです。ここでは、ベランダ塗装の費用を賢く抑えるための3つのコツをご紹介します。
①外壁・屋根の塗装とセットで依頼
最大の節約ポイントは、外壁や屋根の塗装リフォームと同時に行うことです。外壁や屋根の塗装には、安全に作業するための「足場」の設置が必須となります。この足場設置費用は、一般的な30坪の戸建て住宅で15万円〜20万円ほどかかりますが、ベランダ塗装を同時に依頼すれば、この足場を有効活用できるため、足場代がまるごと節約できるのです。
また、現場管理費などの諸経費もまとめられるため、個別に頼むよりもトータルの費用を大幅に抑えることが可能です。外壁や屋根も築10年以上経過している場合は、同時にメンテナンスを検討するのが最も経済的で賢い選択と言えるでしょう。
②火災保険が適用できないか確認
「塗装の劣化に火災保険?」と意外に思われるかもしれませんが、劣化の原因によっては適用される可能性があります。
例えば、台風による飛来物の衝突でベランダの床や手すりが破損した場合や、大雪の重みで防水層がダメージを受けた場合など、「自然災害」による損害であると認定されれば、ご加入の火災保険が適用されるケースがあります。
経年劣化は対象外ですが、思い当たる節がある場合は、まずご自身の保険契約内容を確認し、保険会社に連絡して相談してみましょう。


③複数社から相見積もりを取得
同じ工事内容であっても、リフォーム会社によって見積もり金額は異なります。これは、提案する塗料のグレード、自社職人か外注か、会社運営に必要な経費などが異なるためです。だからこそ、最低でも2~3社以上から見積もり(相見積もり)を取り、内容と金額をじっくり比較検討することが、適正価格を知り、不当に高い費用を支払うのを防ぐための鉄則です。
ただし、単に一番安い業者を選ぶのは危険です。安さには理由があり、必要な下地処理の工程を省いていたり、耐久性の低い塗料を使っていたりする可能性も考えられます。
見積もりの内訳をよく確認し、各社の担当者の説明をしっかり聞いて、価格だけでなく、工事内容や保証、そして信頼性もあわせて総合的に判断することが重要です。
「どの会社に相談すればいいかわからない…」そんな時は、リフォームガイドの無料一括見積もりサービスをご利用ください。厳しい審査基準をクリアした優良リフォーム会社の中から、減築リフォームの実績が豊富な会社を複数ご紹介します。
各社の提案をじっくり比較して、あなたにぴったりのパートナーを見つけましょう。
【マンションにお住いの方】ベランダ塗装で知っておくべきルールと注意点
築年数が経過したマンションにお住まいで、ベランダの床の劣化が気になっている方も多いでしょう。しかし、戸建て住宅とは異なり、マンションには特有のルールがあるため注意が必要です。
マンションのベランダは居住者が勝手に塗装できない
原則として、区分所有マンションの所有者や居住者は勝手に工事を行うことはできません。
マンションのベランダやバルコニーは、火災時などの避難経路としても使われる「共用部分」にあたります。各部屋の居住者には、その部屋に付属するベランダを独占的に使える「専用使用権」が認められているだけで、所有権はマンションの区分所有者全員で共有しているのです。
そのため、共用部分であるベランダに手を入れるリフォームは、多くのマンションで個人の判断で行うことはできない管理規約になっており、管理組合の許可が必要になります。
それでも塗装したい場合は管理組合に相談
まず行うべきは、マンションの管理規約を確認し、管理組合に相談することです。
管理規約には、リフォームに関するルールが細かく定められています。ベランダに関しても、「防水層を傷つける工事の禁止」といった基本的なルールのほか、使用できる塗料の色や種類に制限があったり、工事は管理組合が指定する業者で行うよう決められていたりする場合があります。
自己判断で工事を進めてしまうと、管理規約違反として他の居住者とのトラブルに発展したり、最悪の場合は管理組合から原状回復を求められたりするなど、深刻な事態になりかねません。どのような工事であれ、必ず事前に管理組合に相談・申請を行うようにしてください。
一般的に、ベランダ塗装は大規模修繕で対応
多くの場合は、大規模修繕工事の範囲に含まれます。
分譲マンションでは、一般的に12年〜15年に一度の周期で、外壁補修、屋上防水、鉄部塗装といった建物全体を維持するための「大規模修繕工事」が計画的に実施されます。この際に、各戸のベランダの床防水(トップコートの塗り替え含む)も同時に行われることがほとんどです。
まずは、お住いのマンションの「長期修繕計画」を確認し、大規模修繕が近い将来に予定されていないかチェックしてみましょう。もし数年以内に計画されているのであれば、個人で費用を負担して工事を行う前に、まずは管理組合に現在の劣化状況を報告し、対応を相談してみるのが賢明です。
ベランダ塗装の施工事例5選
リフォームガイドが提携する優良リフォーム会社が手掛けた、ベランダ塗装・防水工事の施工事例をいくつかご紹介します。費用や工事内容の参考にしてください。
【費用21万円】防水塗装で雨漏り防止
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築年数 | 18年 |
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工期 | 2日 |
施工面積 | 8.7㎡ |
総費用 | 21万円 |
築18年の住宅で、ベランダ下の軒天井に雨染みが発生しました。原因となっていたベランダドレン周りの防水処置を実施したうえで、床の防水塗装を行いました。
既存の下地を活かしつつトップコートを丁寧に塗り重ね、雨漏りをしっかりと防いでいます。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/197
【費用60万円】陸屋根防水工事
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築年数 | 17年 |
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工期 | 4日 |
施工面積 | ー |
総費用 | 60万円 |
陸屋根(屋上)の防水工事事例です。高圧洗浄と下地補修を徹底した後、ウレタン防水を施しました。
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1752
【費用85万円】ツヤツヤの極み ~ウレタン密着防水~
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築年数 | 40年 |
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工期 | 5日 |
施工面積 | ー |
総費用 | 85万円 |
屋上全体の防水メンテナンスを行った事例です。下地との接着力の高いウレタン防水で、新築時のようなツヤと輝きを取り戻しました。
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1448
【費用150万円】忘れがちな屋根・屋上のメンテナンス
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築年数 | 17年 |
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工期 | 4日 |
施工面積 | ー |
総費用 | 150万円 |
水たまりができるようになってしまった屋上の陸屋根を、ウレタンシート防水で改修した事例です。
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1460
【費用420万円】大規模な外装リフォームの一環として行ったベランダ防水
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築年数 | 40年 |
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工期 | 6日 |
施工面積 | ー |
総費用 | 420万円 |
こちらは外壁を含む大規模な外装リフォームの一環としてベランダ防水工事を行った事例です。建物全体の耐久性と美観を一度に向上させることに成功しました。
出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-11248/?ref_cat=gaiheki
まとめ
今回は、ベランダ塗装の必要性からDIYのリスク、費用相場、そして業者選びのコツまで、幅広く解説しました。ベランダの劣化は、放置していても自然に直ることはありません。むしろ、時間が経つほど症状は悪化し、修理費用もかさんでしまいます。
「うちのベランダは大丈夫かな?」と少しでも感じたら、まずは専門家の目で状態を診断してもらうことが、問題を解決するための第一歩です。
リフォームガイドでは、ベランダ塗装や防水工事の実績が豊富な優良リフォーム会社を無料でご紹介しています。専任のコンシェルジュが、あなたの悩みやご希望を丁寧にお伺いし、複数のリフォーム会社から見積もりを取って比較検討するまで、しっかりとサポートいたします。大切なお住まいを長く、安心して使い続けるために、ぜひお気軽にご相談ください。