
黒で外壁塗装すると、スタイリッシュでおしゃれな仕上がりになります。しかし日本では黒い家は少なく塗装経験がある業者も多くはないため、黒で塗り替える際にはあらかじめポイントを押さえておくことが大切です。
この記事では、外壁塗装に黒を取り入れカッコよく仕上げた実際の事例を紹介し、さらに黒に塗り替えるときに知っておくべき注意点、失敗を防ぐためのポイントなどを解説します。
1.黒を取り入れたカッコいい外壁塗装の事例
まずは、外壁塗装を黒で仕上げたカッコいい家の事例を紹介します。
1-1.漆黒の外壁にブラウンのドアがおしゃれな事例
画像出典:株式会社ウェルスリフォーム
漆黒の外壁にメタリック調のブラウンのドアがマッチしています。黒い外壁はブラウンのドアとの相性がいいのが特徴です。
1-2.サンルームのメタリックなシルバーとの対比が印象的な家
画像出典:株式会社ウェルスリフォーム
全面ブラックで塗装された家は、サンルームのメタリックなシルバーがアクセントとなりインダストリアルな雰囲気を演出しています。
1-3.サイディングの模様が浮き出る黒い家
画像出典:株式会社ウェルスリフォーム
タイル調のサイディングの上に艶ありの黒い塗装を施しました。同じ黒でも艶の有無や塗装する外壁材のデザインにより、与える印象が異なります。
1-4.スチールトタンを黒に塗装
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
もともと茶色だったスチールトタンを黒に塗装しました。トタンの縦のラインが浮き出て印影を付けることで、のっぺりした印象を与えません。
1-5. 墨色が周囲の景観となじむ家
画像出典:株式会社ウェルスリフォーム
同じブラックでもグレーに近い色になると、周囲の景観になじみやすくなります。さらに木目のドアをあわせることで、柔らかい雰囲気となりました。
1-6. 黒の外壁をタイルと合わせたシンプルモダンの二世帯住宅
画像出典:株式会社ウェルスリフォーム
切妻屋根の二世帯住宅を黒に塗装。玄関周りのタイルが高級感を演出しています。かわいい印象になりがちな切妻屋根の家も、黒に塗装するとスタイリッシュに仕上がります。
1-7.陸屋根のシンプルな外観が黒にマッチ
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
陸屋根の四角い形状の家を黒で塗装しました。シンプルモダンな形状は、黒を選ぶとよりおしゃれな印象を与えやすくなります。
2.「黒」を使う外壁塗装で失敗しない5つのポイント
外壁を黒で塗装するときに、失敗を防ぐためのポイントを5つ紹介します。
2-1.ワンポイントで別の色を使う
黒一色だとシンプルすぎると感じる場合、ワンポイントで別の色を差し色的に使うとオシャレ度が上がります。
2-1-1.白
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
黒×白の組み合わせ例です。黒と白のモノトーンの組み合わせは、コントラストが強いにもかかわらずなじみがよく、スタイリッシュな仕上がりになります。
2-1-2.グレー
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
黒い外壁にグレーを組み合わせると、どことなく落ち着いた印象を与えられます。
2-1-3.茶色
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
黒は茶色との相性が良いのも特徴です。とくにレンガや木目と組み合わせると、インダストリアルな印象を与えがちな黒い家に、ナチュラルな雰囲気を加えられます。
2-1-4.オレンジ
画像出典:ユーコーコミュニティー株式会社
黒にオレンジを差し色として使った事例です。この家は窓サッシも黒であったため、すべてを黒で塗ってしまうと沈んでしまうところですが、ビビッドなオレンジを差し色で加えたことで個性的な仕上がりになりました。
2-2.艶消しタイプや薄目の黒にすると周囲となじみやすい
同じ黒でも艶が出てピカピカするタイプではなく、艶消しタイプや濃いグレーに近い墨色のような薄めの黒を選ぶと周囲になじみやすくなります。
「外壁は黒にしたいけれども、周囲から浮くのは避けたい」と考えるときには検討してみるとよいでしょう。
2-3.カラーシミュレーションで仕上がりをイメージする
塗装業者のなかには、今の家の写真をパソコンに取り込んで、実際に塗り替えたときにどのような仕上がりになるかをシミュレーションして見せてくれるところが増えています。
カラーサンプルを見るだけでは分からない、窓枠やドア、家全体の雰囲気、隣接する家との調和なども確認できるので、ぜひ試してもらいましょう。
ただしカラーシミュレーションは、モニター上や印刷されたもので色を確認するため、実際の色とは異なる場合があります。色の組み合せや相性を見るのには役立ちますが、過信しすぎないことも大切です。
2-4.できるだけ大きいサンプルを見せてもらう
塗料を決めるときには、できるだけ大きいカラーサンプルをもらうことも重要です。一口に黒といっても濃淡がありますが、面積が小さいとどれも同じに見えてしまいます。A4サイズ程度のサンプルで比較すると違いが分かりやすくなるので、後悔を防ぐためにもできるだけ大きなものをリクエストしましょう。
またサンプルは室内で見ると、蛍光灯や電球の色の影響を受けて違った色に見えることがあります。そのため実際に外に持ち出し、自然光の下で外壁に当ててみることも大切です。
2-5.業者の施工実績はできるだけ調べておく
家を黒で塗装したい場合は、施工業者の実績をよく調べることも重要です。黒い家は日本ではまだ少ないため、黒で塗装した経験があまりない塗装会社も少なくありません。黒は普通の塗料では耐久性が弱いものもあるので、塗料に詳しく黒での塗装経験が豊富な会社だと安心して任せられます。
さらにデザインが得意な会社であれば、サッシやドアとの相性や、ワンポイントでの差し色の入れ方などを考えて、よりおしゃれな仕上がりになることも期待できるでしょう。
リフォームガイドでは、登録している業者の特徴や実績を把握しているので、黒での塗装が得意な業者をピンポイントでご紹介が可能です。まずは気軽にお問い合わせください。
実際に「黒」の外壁にした人の声
新築時に黒い外壁にこだわったという方に、お話を聞いてみました。黒の外壁にしたいけど実際のところどうなんだろう・・・?と迷っている方はぜひ参考にしてください。
Q.外壁を黒にしてみて、どうですか?
とても気に入ってます。黒はスマートに見えますし、飽きもきていません。
Q.黒の外壁にするにあたって、こだわったポイントはありますか?
サイコロ状の形で、外壁面をフラットにすることです。外壁一面の面積が増えると、色映えがして建物の存在感も感じられるためです。外壁材はガルバリウムです。
Q.外壁を黒にするデメリットは何ですか?
「夏場が暑い」「経年劣化が分かりやすい」ことだと思います。私は新築時に黒を選んだので、夏場が暑いことも考慮して工務店が断熱はしっかりしてくれていると思います。生活に支障が出るということは、今のところありません。
(取材後の一言)
塗り替えで黒を選ばれる方は、塗装と同時に断熱対策もしっかり行うといいかもしれません