
「一軒家の外壁塗装にかかる費用を知りたい」
「一軒家の外壁塗装だとどのくらいの工期がかかるのか」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
この記事では、一軒家の外壁を塗装する場合に必要な費用相場や、依頼までの手順を紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
- 一軒家の外壁塗装にかかる費用相場
- 一軒家の外壁塗装にかかる工期
- 外壁塗装をする時期
- 外壁塗装を依頼するまでの手順
- 一軒家の外壁塗装をする際の注意点
この記事を読むことで、一軒家の外壁塗装における疑問が解消するでしょう。


目次
1.一軒家の外壁塗装にかかる費用の相場は60〜100万円が目安
一軒家の外壁を塗装する場合の費用相場は、30坪程度の住宅で60〜100万円程度です。
外壁塗装の費用は住宅の坪数や使う塗料によって変動します。
一軒家の坪数ごとの工事費用は以下を参考にしてください。
上記は目安でしかありません。
隣家との隙間が狭くて工事の難易度が高いときや、特殊塗料を利用する場合などは費用が変動します。
工事費用のおおよその内訳は以下のようになります。
費用が変動する金額としては、塗料による差が5〜30万円程度、下地の劣化の度合いによって3〜20万円程度のほか、塗装が難しい構造をしている場合は5〜20万円程度が増える可能性があります。
2.一軒家の外壁塗装にかかる工期の目安は2週間〜1ヶ月
一軒家の外壁塗装にかかる工期は2週間〜1ヶ月が目安となります。
外壁のみを塗装するのなら2〜3週間、屋根も同時に塗る場合は追加で2〜5日程度がかかるでしょう。
作業内容ごとの工期は以下を参考にしてください。
外壁の劣化が激しくて下地処理に時間がかかる場合もあります。
また、強風や雨の日は工事が中断されるため、梅雨どきや台風が来る時期は工期が延びやすくなるでしょう。
3.一軒家の住宅を外壁塗装するのに適した時期は前回の塗装から10年
一軒家の外壁塗装をするタイミングは築10〜20年です。
あるいは前回のリフォームから10年後が適しているでしょう。
塗装の寿命である「耐用年数」が10〜15年程度であることが多いため、年数で考えると上記が目安となるのです。
ただし、年数は塗り替えのおおよその目安でしかありません。
正確な塗り替え時期は、外壁の劣化状態によって判断する必要があります。
台風がよく来る、潮風が当たりやすいと地域だと10年未満で塗装が必要となることもあるでしょう。
以下では、塗り替えの目安となる劣化症状と、対応策を解説します。
3-1.「色あせ」は塗装を検討
紫外線や雨によって外壁や屋根の塗装が薄くなってくる現象が「色あせ」です。
色あせは、見た目こそ悪いですがすぐに問題が起こるわけではありません。
しかし、色あせは塗装の性能が低下している証拠のため、放置をすれば塗膜がはがれ始めます。
色あせが見受けられた外壁は数年以内に塗り替えしたほうがよいでしょう。
3-2.「チョーキング」は塗装が必要
外壁の塗装が紫外線や雨によって劣化し、粉末状になってはがれる現象です。
塗料に色をつける「顔料」が樹脂の劣化によって露出しているために起こります。
チョーキングが発生している外壁は塗装の機能がほとんど失われているため、塗り替えが必要です。
放置をすると塗装がはがれやすくなるでしょう。
塗装がはがれてしまうと外壁材の寿命が短くなったり、雨漏りする危険性が高まります。
3-3.「塗膜のはがれ」は塗装が必要
塗装の膜を「塗膜」と呼びます。
塗膜がはがれている場合、外壁材が紫外線や雨に直接さらされてしまうため早急に塗り替えをしなくてはいけません。
放置すれば外壁材が劣化して補修費用の増加や雨漏りの原因となります。
3-4.「ひび割れ」は補修と塗装が必要
塗膜の表面や外壁材がひび割れしている現象です。
外壁材まで割れている場合は、雨漏りのリスクがあるため早急に補修をしなくてはいけません。
外壁材のひび割れは塗料だけでは対応ができず、塗装をする前にコーキングやモルタルなどの補修材で隙間を埋める必要があります。
3-5.「シーリングの破損」は補修と塗装が必要
シーリングとは、サイディングの目地やサッシの隙間を埋めるゴム状の外壁材です。
年月の経過とともにシーリングはひび割れたりはがれたりします。
シーリングが破損していると雨漏りの危険性が高まるため、早急に補修が必要です。
外壁の劣化症状を以下で一覧にしましたので参考にしてみてください。
4.一軒家の外壁塗装を依頼する手順
一軒家の外壁塗装をする場合、以下の手順で工事を依頼します。
- 相見積もりで業者を探す
- 価格が近い業者から選ぶ
- 色や材料の相談をする
- 契約書を作る
それぞれの手順を具体的に把握すれば、一軒家の外壁塗装で迷うことは少なくなるでしょう。
4-1.相見積もりで業者を探す
複数の業者に同じ工事条件で見積もりを依頼する手法を「相見積もり」と呼びます。
相見積もりをすることで「工事内容は正しいのか」や「価格がボッタクリではないか」などを調べられます。
インターネットや電話帳から外壁塗装業者を3社ほど選んで比較するとよいでしょう。
インターネットから探す場合は職人の顔が写っている企業がおすすめです。
職人の写真がある場合は自社で施工している企業のため、仲介料がかからず費用が安くなりやすいです。
4-2.価格が近い業者から選ぶ
相見積もりの際に価格が高すぎたり安すぎたりする業者は、手抜き工事や詐欺の心配があります。3社で比較した場合に、他の2社から価格が50%以上離れている業者があるのなら依頼は避けたほうがよいでしょう。
例として、2社の総工事費が100万円近くであるにもかかわらず、1社だけ150万円の工事費用を提示してきたら金額が高い理由を尋ねたほうがよいでしょう。
4-3.色や材料の相談をする
見積もりの際には色の相談も行います。一軒家の外壁色を決める場合は「カラーシミュレーション」や「色サンプル」を使います。
「カラーシミュレーション」は、コンピューターで住宅のモデルを作成し、色を重ねることで全体イメージを把握する手法です。
「色サンプル」は、実際の外壁に近い板に塗料を塗ったサンプルです。
片方だけではなく、両方の手法を駆使することでイメージに近い外壁にできるでしょう。
色選びの方法を知りたい場合は「外壁や屋根における色選びで失敗しないための方法」で紹介していますので参考にしてみてください。
4-4.契約書を確認する
相見積もりで業者を決めたら、保証内容もしっかり確認してから書面で契約しましょう。細かい内容でも口約束で決めてはいけません。
事前に了解していたはずが、工事完了後に「そんな話は契約書に書いていない」と断られるケースがあるためです。
確認する項目としては以下があります。
- 工事費が全額前払いとなっていないか
- 塗装する場所を明確にしてあるか
- 施工後の保証はあるのか
工事費が全額前払いだと支払い後に放置される危険性があります。
前払い自体は問題ありませんが、最高でも工事費の半額までにしましょう。
契約書では、塗装場所も明確に決めておきましょう。
特に、破風板や軒天井といった「付帯部」と呼ばれる部分は、塗装場所を明確にしておかないと塗ってもらえない可能性があります。
付帯部を追加で塗るために追加で工事費が必要となり、思わぬ出費となるでしょう。
施工保証がない業者は避けたほうがよいでしょう。
優良業者であれば施工保証は必ずあります。
5.一軒家の外壁塗装をする際に気をつけるべきポイント
一軒家の外壁塗装をする場合、気をつけないと費用が増えるポイントが3つあります。
- DIYをすると費用が余計にかかりやすい
- 一軒家は塗装後でも詐欺業者に狙われやすい
- 屋根塗装も検討する
上記を無視して工事をおこなうと失敗しやすいでしょう。
5-1.DIYをすると費用が余計にかかりやすい
外壁塗装をDIYしようとする人がいますが、推奨しません。
なぜなら、DIYを1人でおこなうと工期が3ヶ月以上かかることが多く、素人が塗装するため塗膜がはがれやすいからです。
塗膜がはがれたら業者に再塗装を依頼するため、最終的にはDIYをした分だけ費用が余計にかかります。
5-2.一軒家は塗装後でも詐欺業者に狙われやすい
塗装が終わった直後でも安心はできません。
いきなり訪問してきて「塗装した場所が失敗しているので再塗装が必要だ」と伝えてくる業者がいます。
こういった訪問業者は、塗装直後の住宅を見つけると手当たりしだいに営業をかけています。
本当に塗装が失敗していたとしても、いきなり訪問してきた業者に依頼する必要はありません。
心配になったら工事を依頼した業者に仕上がりを確認してもらいましょう。
5-3.屋根塗装も検討する
外壁塗装では、屋根と外壁を同時に工事したほうが費用を節約できます。
屋根と外壁を別々のタイミングで塗装すると、いちいち足場を組み立てなくてはいけません。
しかし、屋根と外壁を同時に塗装すれば、足場は1回の組み立てで済むため10〜20万円を節約できるのです。長期的な視点で費用を節約したいのなら外壁と屋根は同時に塗装するようにしましょう。
6.まとめ
一軒家を外壁塗装する費用は60〜100万円が目安となります。工期としては2〜3週間がかかるでしょう。
ただし、費用や工期は使う塗料によって変わります。
外壁塗装に使う塗料は多種多様ですので壁の塗り替えに使う塗料の特徴を知って効果的に工事しようをチェックして、自宅に最適な塗料を選ぶようにしましょう。