
「減築リフォームの費用相場を知りたい」「自分の家で減築できるか確認したい」という方のために、この記事では以下をまとめて解説します。
ぜひ参考にしてください。
- 6種類の減築方法と費用目安(㎡単価)
- 費用を左右する4つの要因
- 使える補助金・住宅ローン
- よくある質問(登記・確認申請・固定資産税など)
1.6種類の減築リフォームとそれぞれの費用を解説
減築には大きく分けて以下の6種類があります。
- ①2階建てを平屋化

- ②2階建ての1,2階の一部除去

- ③平屋の一部除去

- ④2階建ての1階の一部除去

- ⑤2階建ての2階の一部除去

- ⑥2階建てを吹き抜け化

それぞれ減築の目的が異なりますので、自分の悩みに適した方法でリフォームを行いましょう。
1章では主な6種類の減築リフォーム方法と費用を解説致します。1㎡あたりの金額はリフォーム方法によって大きく異なります。

減築予定箇所の構造・屋根・外装・内部の種類や状態によって費用は表とは異なりますが、大体の目安にしてください。
自分の中で考えている予算や、減築によって自分の家をどうしたいのか想像しながら読み進めてください。
①2階建てを平屋化
2階解体費+屋根設置費 約10万円/㎡

ライフスタイルの変化に合わせて、2階建ての家を平屋に減築するリフォームです。最もメジャーな減築方法で、人気度が高いプランです。
こちらのリフォームは、
- 家族が減り2階をあまり使わなくなった
- 階段の上り下りがつらくなってきた
- 介護生活を楽にしたい
- 1階に天窓をつけて明るくしたい
- 家の耐震性を向上させたい
という方におすすめです。建物全体の重量が減るため、耐震性の向上も期待することができます。
実際にこの減築リフォームを行った事例を見てみましょう。



※間取り図は1階部分のみ
ご結婚と出産を機に、長らく空き家だったご実家への転居を決められた施主様のご意向に沿って、2階建てを平屋化しました。家の骨組みごと解体後、耐震基礎をしっかりと兼ね備えた安心した住まいになりました。


階段がなくなり、広すぎた廊下を必要最小限にとどめることで住みやすい家になりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/1012
2階を平屋にするリフォームについてはこちらで詳しく解説しています。
②2階建ての1、2階の一部除去
解体費+屋根補修費+壁補修費 約13万円/㎡

2階建ての場合も1階と2階を合わせて取り壊すリフォームです。あまりメジャーな減築方法ではありませんが、平屋の場合と同様に
- 駐車場を広げたい
- ガーデニングを楽しみたい
- 隣家との間隔を広げたい
- 掃除の手間を減らしたい
- 防犯上の死角を減らしたい
という方におすすめです。
こちらも、実際にリフォームを行った方の例を見てみましょう。



築50年で木造とブロック造の混合構造の建物の耐震補強と間取り改修を行いました。もともと賃貸物件と併設した構造で、施主様は今回のリフォームを機に一つの戸建へ改築をお望みでした。外壁も含めて解体するフルスケルトンリフォームをしました。減築によって、2台分の駐車スペースが確保できました。

全面改築ですので、家の中の雰囲気も大きく変わっています。ふすまや障子を取り払い明るいフローリングにすることで、今どきのおしゃれな内装に変化しています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/381
③平屋の一部除去
解体費+壁補修費 約9万円/㎡

平屋の一部を取り壊すリフォームです。昭和以前に建てられた築古の物件には、平屋で部屋数が多いという特徴がよく見られますので、そのようなお家にお住いの方は必見です。
こちらのリフォームは、
- 駐車場を広げたい
- ガーデニングを楽しみたい
- 隣家との間隔を広げたい
- 掃除の手間を減らしたい
- 防犯上の死角を減らしたい
という方におすすめです。
④2階建ての1階の一部除去
解体費+壁補修費 約8万円/㎡

2階建ての1階部分のみを取り壊すリフォームです。こちらのリフォームも平屋と同様、
- 駐車場を広げたい
- ガーデニングを楽しみたい
- 隣家との間隔を広げたい
- 掃除の手間を減らしたい
- 防犯上の死角を減らしたい
という方におすすめです。
⑤2階建ての2階の一部除去
解体費+屋根補修費+壁補修費 14万円/㎡

2階で使っていない部屋を取り壊すリフォームです。こちらのリフォームは、
- 子供部屋やトイレなど、不要となった部屋を減らしたい
- 日当たりを良くしたい
- ルーフバルコニーを設置したい
という方におすすめです。
⑥2階建てを吹き抜け化
解体費等 約10万円/㎡

部屋をつなげて吹き抜けをつくることで、ゆとりのある空間を作ることができます。デザイン性の高い減築方法です。吹き抜けにリフォームすると床面積が減るため、こちらも減築の一つと考えられます。こちらのリフォームは、
- 明るく開放感のある空間を作りたい
- 夏を涼しく過ごしたい
- 家全体の温度差をなくしたい
という方におすすめです。
2.減築費用を左右する4つの要因
1章の㎡単価はあくまで目安です。同じ工事内容でも業者によって見積もり金額が大きく異なるのはよくあることです。費用感を正しくつかむために、金額を左右する主な要因を整理しておきましょう。
① 建物の構造(木造・鉄骨・RC)
解体のしやすさが構造によって異なるため、費用に直結します。木造が最も安く、鉄骨造・RC造の順に高くなる傾向があります。
② 築年数・建物の状態
築年数が古いほど、解体時に腐食・シロアリ被害・想定外の補修が見つかるリスクが高まります。また、旧耐震基準(1981年以前)の住宅は耐震補強工事が同時に必要になるケースが多く、追加費用が発生しがちです。
③ 工事の規模・同時施工の有無
減築単体で工事するより、内装リフォームや設備更新と同時施工するほうが足場代・諸経費を共有できるため割安になる場合があります。一方で工事範囲が広がるほど総額は増えるため、「どこまでやるか」の線引きが重要です。
④ 補修・仕上げの範囲
減築後に残った外壁・屋根・内装をどこまで仕上げるかによって費用が変わります。既存の外壁と新設部分の色を合わせる「色合わせ塗装」や、内装を全面リフォームする場合は追加費用が発生します。
【減築で得られる3つの効果】
- 固定資産税の軽減:床面積が減ることで家屋の評価額が下がり、年間数万円単位の節税につながるケースがあります。(※同時におこなう内装リフォームの内容や、解体規模によっては下がらない場合もあります)
- 維持費の削減:外壁や屋根の面積が物理的に減るため、10〜15年周期でやってくる外壁塗装や屋根修理などのメンテナンスコストを将来的に大きく抑えられます。
- 耐震性の向上:重い2階部分を取り除くことで建物全体の重量が軽くなり、地震時の揺れの影響を小さくできます。適切な耐震補強と組み合わせることで、住まいの安全性が大きく高まります。
3.減築の費用を抑えるために検討したい補助金・住宅ローン
減築は高額な費用がかかるリフォームです。補助金や住宅ローンを上手に活用することで、自己負担を大きく減らせる可能性があります。
3-1.減築で利用できる補助金
耐震補助金
減築リフォームで最もよく活用される補助金が、各自治体の耐震補助金です。
補助対象は1981年(昭和56年)5月31日以前に着工された住宅に限られており、旧耐震基準の住宅を現行基準まで引き上げる工事に対して補助が出る仕組みになっています。
築年数が経った建物で減築を検討している場合は、耐震補強と合わせて申請できないか確認しましょう。
なお、補助金の金額・対象・申請期限は自治体ごとに異なりますので、必ずお住まいの市区町村に確認してください。
省エネリフォームの補助金
断熱性能の向上や省エネ設備の設置を伴う減築には、以下のような国の補助金が活用できる場合があります。
補助金の詳細は制度ごとに異なりますので、リフォーム会社と相談しながら申請できるものを確認しましょう。
▼ 断熱リフォームの補助金について詳しくはこちら
>>【2026年度最新版】断熱リフォームで使える補助金4種類をすべて解説!
▼リフォームの補助金制度一覧についてはこちら
>>【2026年度最新版】リフォームで使える補助金を一覧で紹介!申請方法も解説
3-2.低金利で借りられる住宅ローン
減築リフォームの費用は、「住宅ローン」と「リフォームローン」の2種類で借りることができます。この2つには大きな違いがあります。
| 住宅ローン | リフォームローン | |
|---|---|---|
| 金利 | 低い(0.5〜2%程度) | 高め(2〜5%程度) |
| 返済期間 | 最長35年 | 最長15年程度 |
| 月々の返済額 | 少ない | 多くなりやすい |
| 借入上限 | 数千万円〜1億円程度 | 1,000万円程度まで |
| 担保 | 必要(不動産に抵当権設定) | 無担保型あり(少額の場合) |
| 審査 | 厳しめ・時間がかかる | 比較的通りやすい |
▼住宅ローンでのリフォーム資金調達について詳しくはこちら
>>住宅ローンでリフォームはできる?|住宅ローンでのリフォーム資金調達の注意点を解説
▼ リフォームの減税制度について詳しくはこちら
>>【2026年最新版】リフォームの減税(控除)制度を分かりやすく解説!
※住宅ローンとしてリフォーム費用を借りる際には、「リフォームの見積書」「間取り図面」などが住宅ローン審査に必要になります。住宅ローンを借りる金融機関によって融資基準や必要な書類は異なりますが、見積書を作成するためにはリフォーム業者に建物を見てもらう必要がありますので、早めに業者の方に伝えておくとよいでしょう。
4.減築リフォームのよくある質問(Q&A)
Q.減築したら登記の変更は必要ですか?
登記変更にかかる費用は、土地家屋調査士に依頼する場合で5〜10万円程度が相場です。
自分で手続きすることも可能ですが、書類の作成が複雑なため、専門家への依頼をおすすめします。リフォーム会社が土地家屋調査士を紹介してくれるケースも多いので、工事と合わせて相談してみましょう。
Q. 確認申請は必要ですか?
減築のみを行う場合は、原則として建築確認申請は不要です。ただし、以下のようなケースでは申請が必要になることがあるため、事前に確認しましょう。
- 減築と同時に10㎡を超える増築を行う場合(「増築部分」に対して確認申請が必要)
- 3階建てを2階建てに減築するなど、屋根材の葺き替えを含む主要構造部の過半を修繕・模様替えする場合
- 防火地域・準防火地域に指定されているエリアで増築を伴う場合
なお、確認申請が不要な場合でも、構造バランスが変わる場合や主要構造部の性能に影響する場合は、耐力壁量・水平耐力・接合部などの構造チェックを行うことが重要です。
判断が難しい場合は、工事を依頼するリフォーム会社や建築士に相談してください。
Q. 減築後、固定資産税はどう変わりますか?
固定資産税は床面積をもとに評価額が算出されるため、減築によって面積が減るほど税負担は軽くなります。
ただし、減築後に登記変更(建物表題変更登記)を行わないと、自治体が床面積の変更を把握できず、税額が見直されないケースがあります。工事完了後は速やかに登記変更を行いましょう。
具体的な税額の変化は建物の評価額や自治体によって異なるため、詳しくはお住まいの市区町村の税務担当窓口にご確認ください。
Q. 減築工事の工期はどのくらいかかりますか?
- 大規模な工事(平屋化など):仮設工事、解体、補修、内装仕上げまで含めて3〜6ヶ月程度かかることが多いです。
- 小規模な工事(一部のみ除去):1〜2ヶ月程度で完了するケースもあります。
注意点として、工事中は住み続けることが難しいケースがほとんどなため、ホテルやウィークリーマンション、賃貸物件などの仮住まいの手配やスケジュール・費用の事前計画が必要になります。
地域密着型の業者の中には、仮住まいの手配を支援してくれるところもあります。
5.まとめ
ここまでで、減築の費用や費用が変動する要因、活用できる補助金とローンについて解説しました。

減築は大きく6種類の方法がありましたが、リフォームとしてはどれも高額の費用がかかってしまいます。今回ご紹介した補助金や住宅ローン等を組み合わせて負担を軽減させることも可能ですので、ぜひ利用してみてください。
減築を検討する際には、高額な費用を上回るメリットがあるかどうか、慎重に検討するようにしましょう。








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