
「最近リビングで家族みんなが過ごす機会が減った…」
その原因はリビングの狭さかもしれません。子供が成長して、リビングを窮屈に感じているご家庭も多いのではないでしょうか?
そのようなご家庭はそろそろリビングを増築する時期かも。リビングを増築して家族みんなが過ごしやすいリビングをつくりましょう。
この記事ではリビングを広くする方法や費用、リフォームにかかる工期や注意点などをご紹介します。
実際にリフォームを通して開放的なリビングを手に入れたご家庭の事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.リビングを広くする方法。増築以外の方法も
リビングを広くするための方法には、増築以外にもさまざまな選択肢があります。
例えば、部屋の間仕切りを取り払って一体化する方法や、家具の配置を工夫してスペースを有効に使う方法などです。
1-1.庭などの外部スペースを利用して増築する
自宅に広い庭がある家庭であれば、庭を利用してリビングを増築することを考えてみてはいかがでしょうか。庭の一部をリビングに組み込むことで、リビングが広くなり、日当たりも良くなるなど、明るく開放的な生活空間を作れます。
注意点として、10㎡以上の増築には建築確認申請(建物が法や条例に違反していないかチェックしてもらうこと)が必要なことに気をつけておきましょう。敷地の容積率や建ぺい率がエリアの規定を超えていると建築許可がおりません。また、増築後に床面積が増えることで固定資産税が増える可能性もあるということも押さえておきましょう。


1-2.間取り変更リフォームをする
リビングを広くするためには、間取り変更リフォームで別の部屋からスペースを捻出することも考えられます。
近年は、あまり使っていない和室を洋室に変えて、隣のリビングとつなげるリフォームが人気です。また、リビング、ダイニング、キッチンがそれぞれ独立している場合は、間仕切りをなくして1つの空間にすることで、床面積は変わらなくてもリビングの開放感がアップします。
注意点としては、部屋数が少なくなることや、照明位置の変更で費用がかかることなどが挙げられます。また、壁が少なくなることで、テレビや収納などを置くスペースが減ることも考慮する必要があるでしょう。


1-3.サンルームを設置する
サンルームというのは、屋内と屋外の中間に位置するガラス張りの部屋のことです。サンルームを設置することで、手軽にリビングを広げられるのと同時に、太陽光がたっぷりと差し込む明るい生活空間を作れます。
サンルームの設置は、リビングの増築に比べて工期が短く、費用も安く済みます。独立型の製品なら家の壁に穴を開けずに設置できるため、建物に大きな負担もかかりません。
注意点としては、建築基準法を考慮する必要がある点や、湿気が溜まりやすく、ガラスの汚れが目立ちやすい点などが挙げられます。


2.リビングの増築リフォーム|費用相場と施工期間
リビングの増築には大規模な工事が必要になる場合もあるため、費用や施工期間が気になるという方も多いでしょう。
工事内容 | 費用相場 | 工事期間 |
---|---|---|
庭などを利用して増築 (6畳程度の場合) |
300万~400万円 | 1ヶ月程度 |
サンルームの設置 |
200万~250万円 | 1週間程度 |
間取り変更 |
50万円~ | 1週間~2週間 |
以下で各工事の費用相場や施工期間の考え方について解説します。
2-1.庭などを利用して増築する場合
庭を利用してリビングを増築する場合、6畳程度の広さで費用は300~400万円が相場です。工期は約1ヶ月程度を見込んでおきましょう。
ただし、増築したい部屋の性能(防音性や断熱性など)や施工規模、現在の建物がどんな状況かによって費用は変わります。リフォーム会社に現地を見てもらって、必要になる工事を洗い出してもらいましょう。
また、リビング増築は生活に大きな影響が出るため、工事期間も確認しておきましょう。
2-2.サンルームを設置する場合
サンルームを設置すると家の間取りを変えずにリビングを広く活用することが可能です。サンルームの設置費用はグレードによって変わります。スタンダードグレードで50~90万円程度、ハイグレードで80~110万円程度が目安です。
グレード | スタンダード | ハイグレード |
---|---|---|
イメージ | ![]() |
![]() |
主な商品 | サニージュ(LIXIL) ソラリア(YKKAP) 晴れもようwith(三協アルミ) |
ココマ(LIXIL) ジーマ(LIXIL) ソラリア(YKKAP) |
費用相場 | 50~90万円 | 80~110万円 |
イメージ画像出典:LIXIL「サニージュ」「ルームトラス」
サンルームの大きさは家の窓に合わせて調整もできます。また、ガラスの素材や開閉の仕方などによって、たくさんの種類があるので、グレードだけでなくオプション等もよく吟味して、ご自宅にあったサンルームを選びましょう。
工事期間は1週間程度が目安ですが、規模が大きいものや、床暖房などの追加設備を設置する場合は、1ヶ月程度かかる場合もあります。
2-3.間取り変更リフォームをする場合
間取り変更リフォームは、既存の部屋や求める仕上がりの状態によって、費用が大きく変動します。
和室とリビングをつなげるリフォームで、壁のクロス貼り換えを行わない場合は、約55万円~が工事費用の目安になります。一方、壁や天井まですべて貼り換え、リビングと完全に一体化させる場合は、合計で150万円近くかかることもあります。
工期は、最低限の間取り撤去であれば1週間もあれば終わりますが、完全に一体化させる工事は2週間以上を想定しておきましょう。
3.リビングの増築リフォーム|増築の制限と注意点
リビングの増築を検討する際には、事前に確認すべき事項がいくつかあります。増築には場合によっては法律による制限がかかる場合もあるため、直前になって内容変更を余儀なくされることがないよう、事前にこれらのポイントを押さえるておきましょう。
3-1.家の外部に増築する場合は建築基準法を確認する
建築基準法では、敷地面積に対する建築面積・延べ床面積の割合が決められています。建築基準法に違反した工事はできないので、リフォーム会社の方にしっかりと確認しましょう。
3-2.増築の面積が10㎡以上の場合は確認申請が必要となる
家の外部に10㎡以上増築する場合は工事を始める前に自治体に確認申請をして審査をしてもらわなければなりません。確認申請は、専門家に依頼する方がスムーズですので、外部に増築をお考えの際は確認申請をサポートしてくれるリフォーム会社を選ぶと良いでしょう。
3-3.通し柱などがあると壁を取り壊すことができない
家の構造上、なくてはならない柱や壁があるため、希望通りの工事ができないことがあります。
見積もりのために現地調査に入ってもらうときに、リフォーム会社にチェックしてもらいましょう。


4.リビングの増築リフォーム|事例
リビングを増築するリフォームにはさまざまなパターンがあり、どのような工事をすべきか迷う方も多いでしょう。
ここでは実際にリビングの増築リフォームを行った2つの事例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
4-1.増築&間取り変更でより広さを増したLDKに
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建物種別 | 戸建て |
---|---|
築年数 | 20年 |
費用 | 955万円(玄関拡張・キッチン交換を含む) |
工期 | 1ヶ月半(玄関拡張・キッチン交換を含む) |
ダイニングと隣の部屋を一体化し、更に増築をすることで、広々としたLDKを作り上げた事例がこちら。元々はキッチンを一新して使いやすくしたいというご要望のみでしたが、理想の住まいへのイメージが膨らんだ結果、リビングの増築や外装塗装も含めた、大規模なリフォームとなりました。
間取り変更により広さを増したリビングは、より明るく開放的な心からくつろげる空間へと生まれ変わりました。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/138
4-2.ムダのない間取りでLDKを居心地の良い空間に
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建物種別 | 戸建て |
---|---|
築年数 | 30年 |
費用 | 1,727万円(外壁・水回りリフォーム等、家全体のリフォームを含む) |
工期 | 3ヶ月(外壁・水回りリフォーム等、家全体のリフォームを含む) |
築30年を超えるご実家を受け継いだ依頼者様が、不便に感じていた家事導線を改善し、できる限り室内を広く見せることを目指して実現したリフォームがこちら。細かく仕切られていた1階の間取りを整理し、開放感と利便性を両立したLDKにしました。
元は2階にあったバルコニーを1階に移設したのも大きな変化です。洗濯物を干しやすくなっただけでなく、子どもの遊び場や家族団らんのスペースとしても活用できるようになりました。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/987
5.リビングを広くみせるためのコツ
リフォームで実際にリビングスペースを広げても、使い方次第では変わらず狭さを感じてしまうことになります。
ここではリビングスペースを最大限に活かすため、広く見せるコツをご紹介します。
5-1.家具は背が低いものにする
視界を広くするために家具は背の低いものを選びましょう。背の高い家具は影を作りやすく圧迫感のある空間に見せてしまうので控えるようにしましょう。
5-2.生活動線を確保する
普段生活する時に通る動線上に障害物を置かないようにしましょう。なるべく物は壁に寄せてオープンスペースをつくるように意識するとより広く見せることができます。
5-3.シンプルな色で統一する
色によって認識する広さは大きく変わります。部屋を広くみせるなら白やベージュなどの薄い色がを選びましょう。差し色で何か別の色を入れたい場合は寒色をお勧めします。寒色は引き締まって見えますのでメリハリがつきます。
6.まとめ
リビングを広くすることで、家族が集まる機会が増え、家族の笑顔が今以上に増えることでしょう。
理想のリビングスペースを作るためにリビングの増築リフォームは有効ですが、特に庭などに向けて増築するときは、建築違反のリフォームプランになってしまわないよう、法律に詳しく、増築リフォームに慣れたリフォーム会社選びが必要になってきます。
リフォームガイドでは、リフォーム会社の特徴を熟知したコンシェルジュが、増築リフォームを任せられる会社を選んで紹介することができます。
ぜひお気軽にご相談ください。