窓リフォームで実現できる10のこと!費用や失敗例・補助金も解説

窓は家の快適さや省エネに大きな影響を与える重要な場所です。

古くなった窓は、冷暖房の効率を下げたり、結露や騒音の原因になったりすることがありますが、新しい窓にリフォームすることで断熱性や防音性の向上、結露防止に繋げることができます。

他にも、防犯性や風通しの向上も叶うなど多くのメリットがあります。

そこで今回は、目的別の窓リフォームの方法や費用相場について詳しく解説します。使える補助金や窓リフォームの失敗例と対策も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。


1.【目的別】安全性を高める窓リフォーム

窓をリフォームすると、以下のように住まいの安全性を高める効果が期待できます。

それぞれのリフォーム方法と、費用相場について解説します。

①防犯

防犯性を高める窓リフォームは以下のような方法があります。

リフォーム方法 費用相場
防犯ガラスへの交換 4万円~/箇所
内窓(二重窓)の設置 5~30万円/箇所
防犯フィルムを貼る 1.5~3万円/㎡

ひとつずつ解説していきます。

(1)防犯ガラスへの交換|4万円~/箇所

防犯のために、特殊加工された割れにくいガラスや外からの目線をカットできるガラスに交換する方法です。

防犯以外にも、強風時の飛来物対策や震災時の安全性、紫外線カット、防音効果があります。

ただし、割れにくいガラスは、火災や地震時に避難経路として使えなくなる可能性があるので注意が必要です。すべての窓を防犯ガラスに変更するのではなく、一部を一般的なガラスにしておくなどの方法を検討しましょう。

(2)内窓(二重窓)の設置|5~30万円/箇所

既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付ける方法です。ガラスも鍵も2つに増えるので、その分侵入の難易度があがり防犯対策になります。

また、断熱効果・結露防止効果もあるので、同時に対策したい場合におすすめの方法です。

(3)防犯フィルムを貼る|1.5~3万円/㎡

既存の窓ガラスに防犯フィルムを貼り付ける方法です。

業者に施工までしてもらう場合は1㎡あたり1.5~3万円の費用がかかりますが、市販のフィルムを購入してDIYで施工することも可能です。

ただし、DIYは業者に比べると費用を抑えられるメリットがある反面、うまく貼り付けられなかったり、フィルムの防犯性能が保証されていない市販の製品もあるというデメリットがあることも理解しておきましょう。

②地震対策

地震対策のための窓リフォームは以下のような方法があります。

リフォーム方法 費用相場
ガラスの交換 強化ガラス:2〜7万円/カ所
防災(防犯)ガラス:3〜9万円/カ所
耐震補強 100万円/カ所

ひとつずつ解説していきます。

(1)ガラスの交換|2~9万円/カ所

割れにくい・とがった破片にならないガラスに交換することで、地震で窓ガラスが割れて危ないという状況をつくりにくくできます。

震災時の振動で窓ガラスが割れるのが怖い、という方は、「強化ガラス」か「防災(防犯)ガラス」の窓を選びましょう。

■強化ガラス
高温で加熱したガラスを急激に冷やすことで表面の強度を高めたガラスです。
地震の衝撃に強く、万が一割れても破片は鋭利にならないため、体に降りかかってもケガをしにくいという特徴があります。
■防災(防犯)ガラス
2枚のガラスの間にフィルムを挟み込んだ合わせガラスです。
防犯対策としても使われるガラスなので割れにくいという性質があります。
強化ガラスは1点集中の衝撃には弱いのに対し、防災(防犯)ガラスは衝撃があってもなかなか破損しません。ひびが入っても破片が飛散しにくいのが魅力です。

    (2)耐震補強|100万円前後

    家全体の耐震性を上げたいという場合は、窓の耐震補強リフォームがおすすめです。
    特に大きな窓がある場合、耐震上の弱点になっている可能性があります。この窓に耐震補強フレームを取り付けることで耐震性を高められます。

    ③転落防止

    窓から転落を防ぐための窓リフォームには、以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    手すりの取り付け 2〜5万円/カ所
    面格子の取り付け 1~10万円/カ所
    内倒し窓への交換 10〜20万円/カ所

    (1)手すりの取り付け|2〜5万円/カ所

    窓の転落防止策として、窓の内側に手すりを設置する方法があります。手すりの素材には、子どもが乗り掛かっても強度が保てるよう、アルミなどの金属を選ぶのがおすすめです。

    また、手すりの高さは、床から1.1m以上を基準とするのがよいとされていますので、設置するときの参考にしてください。

    (2)面格子の取り付け|4〜8万円/カ所

    窓際の子どもの転落事故を防ぐためには、面格子の取り付けが効果的です。
    網戸では子どもが体重をかけると外れてしまう可能性がありますが、面格子であれば頑丈な金属製で窓枠にしっかり固定するため、安全性を高められます。

    また、デザイン性の高い面格子も多いため、外観を損なわずに転落防止の対策ができるでしょう。

    (3)内倒し窓への変更|10〜20万円/カ所

    子どもが転落するのが心配という方は、「内倒し窓」など、完全に開き切らない、風通し用の窓に交換する方法があります。

    これは、窓のサイズが比較的小さい場合に有効な方法です。

    床まである大きい窓の場合は、窓の開閉を制限するストッパーを取り付ける方法もあります。転落防止をしたい場合には、完全に開ききらない内倒し窓も検討してみてください。

    ④防火性

    防火窓にリフォームするには以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    防火ガラスに交換 2〜3万円/カ所

    防火窓へのリフォームの効果は以下の通りです。

    1. 火事が起きた際、熱による膨張を抑えてくれる
    2. 建物内に炎を閉じ込められるため、二次被害を抑えられる

    国に防火地域や準防火地域に指定されているエリアの建物は、窓ガラスを「防火ガラス」にする必要があります。

    防火ガラスには、網入りの鉄ワイヤーが入っているガラスが使用されているのが一般的です。

    防火窓

    火災時、このワイヤーがあることによりガラスが割れても崩れ落ちず、火の拡大が防げます。

    ⑤台風対策

    暴風暴雨に強い窓にリフォームするには以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    シャッターの取り付け 10~45万円
    雨戸の取り付け 2~15万円
    面格子の取り付け 1~10万円
    防災・防犯ガラスへの変更 3〜9万円/カ所

    (1)シャッターの取り付け|10~45万円

    台風対策で一番効果的なのは、窓のガラス部分をカバーしておくことです。大きい窓であれば、シャッターを取り付けることをおすすめします。

    費用は手動か電動かによって変わります。

    (2)雨戸の取り付け|2~15万円

    台風や暴風雨対策では、雨戸をつけるのも有効です。雨戸は、シャッターよりもコストを抑えられる方法です。

    (3)面格子の取り付け|1~10万円

    台風対策には、窓に取り付ける面格子もあります。シャッターや雨戸よりも費用を抑えられます。

    格子と格子の間隔もさまざまあり、間隔の狭い面格子のほうが、飛来物から窓ガラスを守る効果は高いでしょう。

    (4)防災・防犯ガラスへの変更|3〜9万円/カ所

    強い風圧にも耐えられ、雨が浸入しにくい防災・防犯ガラスに交換すると、台風時に窓ガラスが破損するリスクを低減できます。


    2.【目的別】機能性を高める窓リフォーム

    窓リフォームをすると、以下のような住まいの機能性を高める効果が期待できます。

    それぞれのリフォーム方法と、費用相場について解説します。

    ①断熱性の向上

    窓リフォームで一番効果が実感できるのは、「断熱性」を高めるリフォームです。

    最近では、熱を伝えにくくする樹脂サッシやガラスを2枚以上重ねて保温・保冷効果を高めた複層ガラスの登場により、窓をリフォームするだけでも断熱性を向上させることができるようになりました。

    断熱・遮熱窓の効果は以下の通りです。

    1. 夏の室内の気温上昇が抑えられ熱中症のリスクが減る
    2. 冬の室内の温度差が少なくなるためヒートショック防止に
    3. 結露しにくいため掃除がラク
    4. エアコンの効きがよくなり光熱費が減る

    断熱のための窓リフォームは光熱費の節約につながるだけでなく、気温が一定に保たれるので快適に暮らすことができます。

    また、「窓リフォームで適用できる補助金」でも解説している通り、さまざまなリフォーム補助金の対象となります。

    窓のリフォームを考えるなら、断熱性の向上も考慮に入れておくといいでしょう。

    リフォーム方法 費用相場
    窓交換(カバー工法) 5~20万円
    窓交換(はつり工法) 10~50万円
    ガラスのみの交換 0.8~5万円
    内窓(二重窓)の設置 5~30万円

    (1)窓の交換|5~50万円/カ所

    窓の断熱化リフォームの場合、サッシとガラスを断熱性の高いものにすることで高い断熱効果が期待できます。

    ただし、サッシまで交換する場合、他の方法よりも費用が高くなります。特に、今のサッシを壁から取り外し、新しいサッシに入れ替える工法(はつり工法)の場合は1カ所10~50万円と高額になります。

    また、現在の窓タイプが、「引き違い窓」や「上げ下げ窓」などスライドさせて開閉するタイプの窓であれば、外側に向かって開く「滑り出し窓」にすることによって密閉性が上がり断熱性がさらに高まります。

    サッシ交換について詳しくは以下をご覧ください。

    サッシの交換リフォームの費用相場。断熱や防音対策にも!
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    (2)ガラスのみの交換|0.8~5万円/カ所

    今のサッシはそのままでガラスだけを断熱ガラスに交換する方法です。

    断熱ガラスは二重構造になっており、そのままでは既存サッシに収まらないため、アタッチメントという枠をはめることで調整します。

    費用はサッシも交換するよりも安く済みますが、サッシの断熱性能は変わらないため、他の2種類の方法に比べ、効果は低いでしょう。

    (3)内窓を設置 | 5~30万円/カ所

    二重窓ともいわれ、既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付ける方法です。
    今の窓を取り外す必要がないため、工期も比較的短く費用も抑えられる点がメリットです。断熱性能以外にも防音性、防犯性なども高められる上に、マンションでも実施しやすい方法です。

    ただし、窓を二重にできるだけの奥行き(レール幅)がなければなりません。また、二重になることで開け閉めに手間がかかるというデメリットもあります。

    内窓を取り付けるリフォームに関して詳しくは、以下の記事も参考にしてください。

    内窓を設置することによる効果とは?光熱費を抑えて固定費を減らそう
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    ②日差し対策

    直射日光や紫外線をカットするための窓リフォームは、以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    紫外線カットガラス(Low-E複層)に交換 2〜8万円/カ所
    紫外線カットフィルムを貼る 1〜2万円/㎡

    ひとつずつ解説していきます。

    (1)紫外線カットガラスへの交換|2〜8万円/カ所

    紫外線カット効果のあるガラスに交換することで紫外線カットや直射日光を遮ることができます。
    おすすめのガラスは紫外線をカットする機能を持つLow-E複層ガラス。遮熱タイプと断熱タイプがあり、遮熱タイプの方が紫外線カット率が高いです。

    各メーカーが公表している紫外線カット率によると、Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)は7割以上の紫外線カット効果があります。
    また、ガラスの間に特殊なフィルムを挟み割れにくくした防災・防犯効果のあるガラスには、99%以上の紫外線カット率がある商品もあります。

    紫外線カット窓は、他にも以下のような効果が期待できます。

    1. 紫外線による肌への負担など、健康被害を減少
    2. 家具や畳の日焼けや色あせを防止
    3. 強い日差しによる部屋の温度上昇を防ぐ
    4. 家の断熱性能も高めてくれる
    5. 割れてもガラスが飛散しにくく安心(防災・防犯ガラスの場合)

     

    (2)既存窓に紫外線カットフィルムを貼る|1〜2万円/㎡

    窓に紫外線カットフィルムを貼ることでLow-Eガラスと同様、紫外線を遮断し、肌や家具、床材を紫外線のダメージから守る効果が期待できます。

    また、紫外線だけでなく日射の熱も反射・吸収するため、光熱費の削減にも効果的です。紫外線による日焼けが気になる方や、家具の色あせを防ぎたい方におすすめです。

    ③風通しの改善

    部屋の風通しをよくするには、サッシを交換して窓の開閉方式を変更する方法と、窓を大きくする、新しく作る方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    サッシ交換で窓の開閉方式を変更する 15〜40万円
    窓を大きくする・窓を新しく作る 30〜50万円

    風通しの良い窓の効果は以下の通りです。

    1. 湿気がこもらず、家がかびにくい
    2. ペットなどの匂いがこもりにくい

    (1)サッシ交換で窓の開閉方式を変更する|3〜5万円

    窓の開閉方式を変更すること効果的に風を取り込むことができるようになります。
    風を取り込みやすい窓の代表例として、外に向かって押し出して開閉する「縦滑り出し窓」が挙げられます。

    縦滑り出し窓は、上下の窓枠の溝に沿ってガラス部分が滑り出しながら開く窓です。窓が90度開くため、風を取り込みやすく、換気がしやすいというメリットがあります。

    (2)窓を大きくする・窓を新しくつくる|30~40万円

    窓を大きくする、または窓がなかった壁に新しく窓をつくるリフォームです。壁を開口するため、費用は高くなります。また、家の構造上、開口できない場合もあります。

    風の通り道を考えるときには、今ついている窓の対角線側に新設しましょう。部屋全体の空気が循環しやすくなります。

    また、窓の高低差をつけるのも効果的です。暖かい空気は上に、冷たい空気は下に流れる性質を利用して、部屋の高い部分と低い部分に窓をつけるのもよいでしょう。

    詳しくは以下の記事で解説しています。

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    ④防音性

    防音性を高める窓リフォームは以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    内窓(二重窓)の設置 5~30万円
    防音ガラスへの交換 6〜10万円/カ所

    ひとつずつ解説していきます。

    (1)内窓の設置|5~30万円

    内窓を設置することで、既存の窓と内窓の間に空気層ができ、窓が二重構造になります。この空気層が音の伝わりを抑える役割を果たすため、防音に効果的です。

    特に、道路の騒音や近隣の話し声など外の音が聞こえにくくなるため、室内を静かな空間にできるでしょう。さらに、二重窓にすると断熱性も向上し、省エネ効果も期待できます。防音と断熱の両方を手軽に実現したい方におすすめの方法です。

    (2)防音ガラスへの交換|6~10万円

    2枚のガラスを合わせた防音タイプの窓ガラスに交換することで、防音効果が期待できます。外からの雑音を入りにくくしたい場合や、楽器を演奏する場合におすすめです。

    防音・遮音のための窓交換であれば、以下の3種類の窓のいずれかを選びましょう。

    ■防音ガラスの窓
    2枚のガラスを合わせ、その間に防音効果のある特殊フィルムを挟んだ合わせガラスです。
    防音窓は、この合わせガラスにさらに1枚ガラスを追加した複層ガラスとなっていることが多いです。
    ■異厚複層ガラスの窓
    異なる厚さのガラスを組み合わせたガラスです。
    普通のペアガラスは同じ厚みのガラスの間に空気の層があります。音はこの間の空気を振動させ共鳴現象を起こします。
    異厚複層ガラスは2枚のガラスの厚みを変えることで、この共鳴現象を起こしにくくし、防音効果を発揮します。
    ■真空ガラスの窓
    2枚のガラスの間を真空にしたガラスです。
    音は空気を振動させて伝わるため、真空によって音の伝達を防止できます。

    3.【目的別】用途を変える窓リフォーム

    窓のリフォームでは、窓を大きくして出入りができるようにしたり、つぶして壁にするなど、用途ごと変更するリフォームも可能です。

    ただし、構造や条件によってはサイズを変えられないこともあるため、まずは工事ができるかどうか、リフォーム会社に相談してみましょう。

    用途変更のための窓リフォームは、以下のような方法があります。

    リフォーム方法 費用相場
    腰高窓を掃き出し窓にする
    (大きくする)
    30~40万円
    窓を小さくする 20~60万円
    窓をなくして壁にする 5~25万円

    それぞれ解説していきます。

    ①腰高窓を掃き出し窓にする(大きくする)|30~40万円

    腰高窓を、ベランダや庭に出られるように窓を大きくする場合など、窓のサイズを変えるリフォームです。
    窓を大きくするとなると、外壁をさわることになるので、費用がかかります。

    窓を大きくするリフォームについては以下で詳しく解説しています。

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    ②窓を小さくする|20~60万円

    大きい掃き出し窓が必要なくなり、小さい窓にリフォームしたい場合など、窓を小さくするリフォームです。

    費用に幅があるのは、外壁工事を伴う方法か、外壁工事は必要ない方法でリフォームするのかで、大きく費用が違うためです。

    詳しくは以下の記事をお読みください。

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    ③窓をなくして壁にする|5~25万円

    開口部をふさいだ後、室内側の壁と外壁の仕上げをするリフォームです。

    室内側のみをふさぐ場合と、室内側・屋内側どちらもふさぐ場合で費用が異なります。2階以上の窓の場合は足場が必要になり、追加で10万円程度がかかります。

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    4.窓リフォームで適用できる補助金

    窓のリフォームは、「断熱」や「住宅性能向上」目的のリフォームであれば、補助金が使える可能性があります。

    住宅の窓リフォームで使える補助金は以下の5つです。

    ①長期優良住宅化リフォーム推進事業

    既存住宅の長寿命化・省エネ化など、性能を向上させるリフォームや、子育て世帯向けリフォームに対する補助金制度です。

    対象となる工事

    • 劣化対策や耐震性、省エネ対策など特定の性能項目を一定の基準まで向上させる工事
    • 上記以外の性能向上工事(バリアフリー改修工事・インスペクションで指摘を受けた箇所の補修工事・テレワーク環境設備改工事・高齢期に備えた住まいへの改修工事)

    リフォーム後の住宅性能によって補助額は異なります。 長期優良住宅(増改築)認定を取得したり、さらに省エネルギー性能を高めたりすると補助額上限が上がるという特徴があります。

    長期優良住宅化リフォームについては以下の記事でも詳しく解説しています。

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    ②子育てエコホーム支援事業(住宅省エネ2024キャンペーン)

    ※2024年度の制度のため、申請受付は終了しています。2025年度は子育てグリーン住宅支援事業として事業が行われることが発表されています。

    子育てエコホーム支援事業は、子育て支援および2050年カーボンニュートラルの実現の観点から、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ改修などに対して補助する制度です。

    対象となる工事

    • 開口部の断熱改修
    • 外壁、屋根・天井または床の断熱改修
    • エコ住宅設備の設置

    のいずれかの工事を行うと対象となります。

    原則1戸当たり20万円(工事の内容や属性に応じて最大60万円)の補助額を受け取ることができ、子育て世帯などは補助上限が引き上げられる場合があります。

    子育てエコホーム支援事業については以下の記事でも詳しく解説しています。

    【2024年補助金】子育てエコホーム支援事業|2025年の後継事業は?
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    ③先進的窓リノベ事業(住宅省エネ2025キャンペーン)

    住宅省エネ2025キャンペーンの1つの補助金で、窓の省エネリフォームを行った場合に費用の一部が補助される制度です。

    対象となる工事

    • 窓(ガラス)を交換
    • 内窓設置
    • 外窓交換
    • ドア交換(窓と一緒にリフォームする場合のみ対象)

    補助上限額は一戸当たり200万円ですが、窓のグレードや大きさによって金額は異なりますので、詳しくは以下の記事をご覧ください。

    先進的窓リノベ2025事業を詳しく解説|補助金額・対象工事・申請方法は?
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    ④既存住宅における断熱リフォーム支援事業

    既存住宅で高性能建材を用いた断熱改修工事をおこなった場合に補助金を受けられる制度です。

    対象となる工事

    • 高性能建材(断熱材・窓・ガラス)を使用した断熱リフォーム
    • 居間を中心に高性能建材(窓)を用いた断熱リフォーム

    補助上限額は集合住宅と戸建て住宅によって異なります。

    戸建て住宅であれば1住戸当たり120万円、集合住宅であれば1住戸当たり15万円ほどです。

    断熱リフォーム支援事業については以下の記事でも詳しく解説しています。

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    ⑤各自治体独自の補助金

    都道府県や市区町村独自の補助金にも窓のリフォームに関するものがあります。

    以下は自治体で設けられている補助金の一例です。

    ■東京都台東区|窓・外壁などの遮熱・断熱改修助成制度

    ■対象工事
    ・窓の遮熱・断熱改修
    ・外壁、天井、床、屋根、屋上の遮熱・断熱改修
    ■補助率
    工事費用(税抜)×20%(上限額15万円)
    ■公式HP
    台東区ホームページ

    お住いの自治体でも適用できる補助金があるかもしれないので、リフォームする前に一度ホームページや窓口などで確認してみると良いでしょう。

    補助金に関しては以下の記事でも詳しく解説していますので、併せて確認してみてください。

    【2025年の情報も解説】窓の断熱リフォームに使える補助金を解説
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    補助金の併用はできる?

    基本的に国の補助金同士、自治体の補助金同士の併用はできません。国の補助金と自治体の補助金であれば併用できることもありますので、併用を検討されている方は要件をよく確認しておきましょう。

    併用できない場合は、事前に適用要件や補助額を確認し、補助額が高い方を選ぶのが良いでしょう。


    5.窓リフォームの失敗例と対策

    最後に、窓リフォームでよくある失敗例と対策を紹介します。窓リフォームを失敗したくない方は、ぜひ参考にしてみてください。

    ①窓を価格のみで選んでしまう

    価格の安さを重視して、好みや内装に合わないものを選んでしまって後悔するケースです。

    窓リフォームは通常、カタログを見て窓を選ぶことになります。紙面上で見てもあまり違いが分からないと思う方が多いかもしれません。価格だけ見て決めてしまうと、「デザインが好みじゃなかった」「家の内装やイメージに合わなかった」と後悔することになりかねません。

    サッシのカラーについては、サンプルを見せてもらうことは可能です。アルミ製のサッシだけでもいろいろなカラーがあり、木製や木目模様のサッシもあります。デザインを重視する場合は、リフォーム会社にその旨を伝えて相談するようにしましょう。

    ②バランスを考慮せずに出窓を設置してしまう

    憧れだけで窓の形を出窓に変えたら使い勝手が悪くなってしまい、後悔するケースです。

    出窓は室内側から棚のように活用できるのが魅力ですが、設置場所が高過ぎると利便性が悪くなるため注意が必要です。また、一般的な窓に比べてデザインの主張が強いため、圧迫感が出てしまったり外観のバランスが悪くなってしまうことも。

    一般的な窓から出窓に交換する際は、設置する場所や位置をしっかり考慮しておきましょう。不安な方はぜひリフォーム会社にも一度相談してみてください。

    ③リフォーム費用の確認を怠ってしまう

    リフォームの作業項目にカーテンレールの設置費用も含まれていると勘違いし、工事が終わってからカーテンレール分が追加料金となり、予算オーバーしてしまうケースです。

    リフォームを依頼する際は、どこまでの工事が含まれるのか内訳も確認するようにしましょう。見積書に「一式」とある場合は、特に注意が必要です。

    窓には、カーテンレールが付いているものだと思う方が多いかもしれません。しかし、カーテンではなくブラインドを選ぶ人もいます。窓リフォームの打ち合わせでカーテンレールを依頼しなければ、基本的には付いてきません。

    窓リフォームとカーテンレールを取り付ける日が別日になれば、人件費も別にかかってしまいます。追加費用がかかる可能性がないか、一度にした方がよい工事はないか、事前に確認しておくとよいでしょう。

    こんな失敗を防ぐためには?

    このような失敗を防ぐためにも、窓のリフォームは信頼できる業者に依頼することが大切です。
    業者を選ぶ際には、業者のホームページなどで実績を確認してください。

    また、お近くのリフォーム会社2、3社から相見積もりを取って、比較するのも大切です。複数社から見積もりを取ることで、費用感や工事内容の妥当性がつかめます。

    「自分ではどの会社がいいか分からない」という場合はリフォームガイドに相談してみてはいかがでしょうか。
    あなたに合ったリフォーム会社を厳選してご紹介する「リフォームガイド」では、目的に沿ったリフォーム会社のみを紹介するので、安心して窓リフォームを進められます。

    また、リフォームガイドを使えば複数の会社に一括で見積もりを取ることができます。窓のリフォーム会社選びに迷っている方は、ぜひお気軽にご活用ください。


    6.まとめ

    今回は、「窓リフォームで実現できること10選」について解説しました。

    窓リフォームは、大きな工事をしなくても断熱性能を高めることで結露や冬の寒さを改善でき、日当たりや風通しの改善も期待できます。

    他にも耐震性や防犯、日差し対策など、目的別にいろいろな窓のリフォーム方法が考えられますので、本記事を参考に、ご自身の住まいのお悩みが解決できそうな窓リフォームを見つけてみてください。

    やりたいリフォームが決まったら、まずはリフォーム会社に相談して実際にリフォームできるかどうか現地調査してもらいましょう。

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