
住んでいるマンションが築20年を迎え、部屋の所々で老朽化が気になってきたという方は多いのではないでしょうか。
しかし同時に、「築20年ってリフォームするべき?」「どこからリフォームしたらいいの?」とお考えの方もいらっしゃるはず。
今回は築20年前後のマンションのリフォームをテーマに、リフォーム箇所ごとの費用相場や事例、マンションリフォームの注意点を紹介します。
築20年のマンションリフォームを検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
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目次
1.築20年のマンションにリフォームは必要?
築20年ほどを迎えるマンションは、内装や設備の老朽化が少しずつ気になってくる頃合いです。
一般的にフルリフォームを考えるのが大体築30年以降といわれているので、築20年のマンションはリフォームすべきかどうか、悩む方も多いでしょう。
築20年のマンションをリフォームする場合全体的な再生リフォームではなく、水回りや壁紙、フローリングなど気になる箇所を部分的にリフォームすることをおすすめします。
参考:住まいのメンテナンスサイクル|株式会社あなぶきハウジングサービス
2.築20年のマンションで検討したいリフォーム内容と費用
築20年ほどでリフォームの検討が必要になる箇所と、費用相場、メンテナンスサイクルの目安を表でまとめました。
住まいの安心・安全・快適を保つためには交換時期(メンテナンスサイクル)を確認しておくことが大切です。そのうえで、事前にリフォーム箇所ごとの費用相場や工事内容を確認しておきましょう。
リフォーム検討箇所・内容 | 費用相場 | メンテナンスサイクル(目安) | |
---|---|---|---|
キッチン |
|
63.7万円 ~ 110.4万円 |
|
浴室 |
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62.6万円 ~ 96.4万円 |
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トイレ |
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21.4万円 ~ 32.6万円 |
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洗面室 |
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21.2万円 ~ 35.7万円 |
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フローリング |
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9.6万円 ~ 44.4万円 |
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壁紙(クロス) |
|
22.2万円 ~ 42.2万円 |
|
費用参考:https://www.reform-guide.jp/mansion-hiyou/
参考:住まいのメンテナンスサイクル(株式会社あなぶきハウジングサービス)
トイレや洗面所のリフォームであれば20万円程度からリフォーム可能です。水回り設備をすべて交換する場合は200万円前後、住まい全体をリフォームする場合は700万円以上の費用が必要です。
どのリフォームも、具体的な工事内容や選ぶ素材によってリフォームにかかる費用は変わります。また、電気設備や水回りの移動などの大がかりなリフォームは、合わせて床や壁紙を張り替えるといった追加工事が必要になるため、別途費用が発生することも念頭に入れておきましょう。
また、現状やリフォーム会社によっても工事費用は変わります。必ず実際に現地調査をしてもらい、複数の会社から見積もりを取って適正価格で施工してくれる会社を探すことも重要です。
3.【場所別】マンションのリフォーム事例
ここからは実際に築20年前後のマンションをリフォームした際の事例を、かかった費用と共に細かく見ていきましょう。
3-1.キッチン
キッチンはリフォームの需要が高く、またリフォーム内容によって費用が大きく変わる箇所です。費用ごとに2つの事例を紹介します。
【120万円】使い勝手の悪かったキッチンを明るくおしゃれに
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暗くて狭く使い勝手の悪かったキッチンを、LDとの壁を取り払い開放感のあるキッチンへとリフォームしました。ハイバックカウンター仕様の物を取り入れることでつなぎ目がなくなり、お手入れもしやすくなっています。壁にモザイクタイルを施工して、デザイン性もアップしました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/333
【71万円】キッチン交換で収納力UP!
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元のキッチンは開き扉タイプのため、デッドスペースが多くありましたが、扉を引出タイプへリフォームすることで、収納スペースをさらに多く確保できるようになりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/115
3-2.浴室
浴室は設備の老朽化が特に気になる箇所のひとつです。費用別に2つのリフォーム事例を紹介します。
【88万円】品質を保ちつつ価格を抑えた浴室リフォーム
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品質を保ちつつ価格を抑えてリフォームしたいの要望に応えるため、断熱浴槽や乾きやすい床を備えたTOTOのバスルームを取り入れました。比較的安価なタイプを採用したため、コストパフォーマンスの高いリフォームが実現しました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/299
【125万円】明るく清潔感のあるユニットバスへ
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元の高さのある浴槽から、またぎやすい低い浴槽へとリフォーム。また、浴室内の色を青に統一することで、明るく清潔感のある雰囲気を実現しました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/125
3-3.トイレ
トイレはキッチンや浴室同様、リフォームの需要が高い箇所のひとつです。費用別にリフォーム事例を見ていきましょう。
【21万円】トイレの交換と必要最低限の内装リフォーム
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既存の便器を節水型の便器へと交換しました。同時にトイレットペーパーホルダーの交換や床をフロアタイルに張り替えるといったリフォームも施工。最低限の内装リフォームですが、高級感が出て雰囲気も変わりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/95
【55万円】両親の高齢化でバリアフリーに
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高齢の両親が使いやすいようにと、手すりの設置や個室内に手洗い器を取り付けるなど、バリアフリーを意識しリフォームしました。タンクのないタイプの便器を設置することで、その分のスペースをゆったり過ごせるようになりました。築20年ほど経つと設備の老朽化のほかに、住まう人の年齢を考慮したバリアフリー化のリフォームも選択肢に入ってきます。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/130
3-4.洗面室
次は洗面室のバリアフリー事例を見ていきましょう。
【16万円】洗面台のボウル交換とともに鏡やキャビネットを刷新
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洗面台のボウルの交換のほか、鏡やキャビネットもリフォームしました。洗面台を同系統の商材でまとめることで、コストも抑えられます。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/607
【29万円】三面鏡の洗面化粧台に交換し、収納不足を解消
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全体的な劣化と収納の少なさが悩みの種でしたが、引き出しタイプの洗面化粧台へリフォームすることで収納スペースを大幅に増やすことができました。また、水平な面が少ないボウルを採用することで、水垢ができにくくお手入れもしやすくなっています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/100
3-5.フローリング
耐久性が高くメンテナンスしやすいフローリングは、リフォームで使われる床材としてポピュラーです。フローリングのリフォーム事例を見ていきましょう。
【13万円】愛犬のため、ペットに優しいクッションフロアに
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ペットのいるご家庭のリフォームでは、既存のフローリングの上からペット対応のクッションフロアを貼りました。クッションフロアは滑りにくく、耐久性が高いというメリットがあります。また、消臭機能のついたものもあるので、ペットを飼っている方にもおすすめです。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/818
【150万円】冬の寒さに備え床暖房を設置
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床暖房を設置するリフォームを行いました。落ち着いた色合いのフローリングで室内の雰囲気も変わりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/305
3-6.壁紙(クロス)
壁紙(クロス)は築年数を経るごとに汚れや傷が気になってくる箇所です。壁紙(クロス)のリフォーム事例を見ていきましょう。
【11.4万円】洗面所のクロスを一新して明るい洗面所に
汚れが目立っていたクロスをすべて張り替えることで、洗面所全体の雰囲気が明るく変わりました。
出典:https://www.reform-guide.jp/mansion-hiyou/cloth/
【27万円】調湿性と消臭性を持つエコカラットを施工
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リビングの壁に、調湿機能と消臭機能を持つエコカラットを施工しました。すべての壁ではなく特に汚れが気になる箇所のみのクロスリフォームでしたが、アクセントとして映える仕上がりになりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/220
3-7.和室(畳)
和室は畳の張り替えなど、リフォームの候補に挙がりやすい箇所です。リフォーム事例をそれぞれ見ていきましょう。
【18万円】畳をフローリングに変え、和洋折衷な部屋へリフォーム
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経年劣化が気なる畳をフローリングへリフォームし、壁や天井はそのままで和洋折衷な部屋へと生まれ変わりました、フローリングの色を暗めにすることで、和モダンな雰囲気が出来上がっています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/312
【97万円】和室の趣を残した洋室へ
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畳をすべてフローリングへ張り替え、建具は引き戸から開き戸へ変更しました。押入れはクローゼットへリフォームし、収納しやすさにもこだわっています。和のテイストを残した落ち着いた雰囲気の洋室へ変身しました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/110
4.マンションリフォームの注意点
築20年のマンションをリフォームする際に気を付けたい点は、主に以下の4点です。
-
- リフォームできる場所が決まっている
- 管理組合への申請、近隣への挨拶を忘れずに
- 複数のリフォーム会社を検討する
- マンションリフォームの実績が豊富な会社に依頼する
4-1.リフォームできる場所が決まっている
マンションの場合、自分に所有権がある専有部分はリフォームができますが、それ以外の共有部分はリフォームができません。
専有部分として、天井・壁・床からなる居住スペースが挙げられます。ベランダやバルコニー、窓、玄関扉の外側などは共有部分にあたりリフォームができないので注意が必要です。
4-2.管理組合への申請、近隣への挨拶を忘れずに
マンションのリフォームを行う際は事前に管理組合へ連絡リフォームの許可を得なければなりません。勝手にリフォームをしてしまうと、後々規約違反などのトラブルに発展する恐れがあります。
また、リフォーム中は工事音や工事車両の駐車などで近隣住民へ迷惑をかけてしまう場合があります。事前に近隣へ挨拶をしておくことで、後々のトラブルの種を取り除くことができます。
4-3.複数のリフォーム会社を検討する
リフォームを依頼する際は、複数のリフォーム会社に見積りを出してもらい、納得した業者へ依頼するようにしましょう。
なかには必要以上に費用を請求するリフォーム会社もあるため、信頼できる業者選びはとても大切です。
4-4.マンションリフォームの実績が豊富な会社に依頼する
先にも説明した通り、リフォーム工事中に近隣住戸を始めとするマンション住人に迷惑をかけっぱなしにしてしまうと、工事後の生活に支障をきたしかねません。
マンションでのリフォーム実績が豊富で、マンションでの工事の振る舞いを熟知した会社に依頼すれば、マンション住人とのトラブルは避けられます。また、マンションでできる工事・できない工事のことや管理組合とのやり取りも、マンションでの工事に慣れていれば会社側が配慮してくれます。
マンションリフォームの会社を選ぶときは、マンションでの施工実績が多い会社かどうかというポイントも考慮しましょう。
リフォームガイドでは、マンションでの実績豊富な優良会社をご紹介しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
その他、マンションのリフォームでの注意点はこちらの記事をご覧ください。


5.まとめ
今回は築20年ほど経ったマンションのリフォームについて、リフォーム箇所ごとの費用相場や注意点を紹介しました。
築20年のマンションの場合、部分的なリフォームがメインとなるため、使う素材やリフォームする範囲によって価格帯は大きく異なります。
希望を汲み取り実現してくれる信頼できるリフォーム会社を選んで、後悔のないリフォームをしましょう。