お庭にドッグランをつくろう!工事方法と費用、注意点やDIYを解説

愛犬との暮らしは、日々に癒やしや楽しさをもたらしてくれます。愛犬が健康で快適に過ごせる環境をつくることは飼い主の大切な役割。

愛犬のためにも、今ある庭にドッグランをつくりたい、とお考えの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、庭をドッグランにするための具体的な方法や注意点、DIYでドッグランがつくれるかについてご紹介します。

愛犬が思い切り走り回れる空間をつくるヒントが満載です。ぜひ参考にしてください。


1.庭にドッグランをつくるメリット・デメリット

ドッグランとは、愛犬がリードを外して自由に遊べる場所のこと。自宅にドッグランをつくる場合のメリット・デメリットを見てみましょう。

1-1.メリット

自宅の庭をドッグランにすることで、愛犬にも飼い主さんにも嬉しいメリットが生まれます。

1-1-1.愛犬のストレスや運動不足解消になる

おうちのなかで大切に飼っている愛犬も、ずっと室内にいてはストレスがたまります。また、犬には人間より多くの運動量が必要です。

自宅にドッグランがあれば、散歩に連れていけない日も、愛犬は外の空気を吸って思い切り遊ぶことが可能。体を動かすことで運動不足が解消し、ストレスなく毎日を過ごすことができます。

1-1-2.ドッグランの利用料節約、通う手間の削減ができる

外部のドッグラン施設を利用するとき、多くの場合は使用料がかかります。入会金が必要な場合や、予防接種の細かい取り決めがある施設も。

都度、営業時間をチェックして連れて行かなければならず、使用料やその手間は軽視できません。

自宅のドッグランならば、往復の手間も、毎回の使用料の心配も不要です。

1-1-3.愛犬のペースで楽しめる

外部のドッグランに行くのは、当然ながら飼い主の予定次第。また、複数を飼っている場合、それぞれの愛犬の体調に合わせることも難しくなります。

せっかく連れて行っても、知らない犬がいることで愛犬が警戒することもあるでしょう。

自宅のドッグランであれば、愛犬が遊びたいときに出してあげたり、複数いる愛犬のそれぞれのペースにあわせたりすることができます。知らない犬に行動を邪魔されることもありません。

1-2.デメリット

庭をドッグランにすることで生じるデメリットについても、確認しましょう。

1-2-1.好きな植物を植えられないことがある

一般的な植物の中にも、毒性があり犬が口にしてはいけないものがあります。緑や花が多い庭はすてきですが、犬に有害なものがないか確認が必要です。

また、ガーデニングでせっかく育てた植物が愛犬にいたずらされて台無しになることも。

ガーデニングエリアに柵を設けたり、プランターを台に乗せたりして、ガーデニングや植栽とドッグランを両立できる工夫をしましょう。

1-2-2.設備の定期的なメンテナンスが必要になる

地面の仕上げが天然芝の場合、水やりや雑草の除去などこまめなメンテナンスは欠かせません。

その他の材料で地面を仕上げた場合も、材料の特性に応じて掃除や入れ替えなどが必要になります。

特にフェンスや扉については劣化で壊れ、犬が道路に飛び出すことなどがあっては大変です。設備は定期的にメンテナンスすることが必要です。


2.狭い庭でもドッグランはつくれる?

自宅の庭はそんなに広くないけれど、ドッグランはつくれるのかなとお考えの方も多いはず。
ドッグランに必要なスペースは、犬種の大きさによって異なります。

理想のドッグランスペースの目安は以下のとおりです。

【ドッグランスペースの理想の広さ目安】
愛犬の大きさ 面積
小型犬 100㎡ (30坪程度)
中型犬 100~500㎡
大型犬 500㎡ (150坪程度)

自宅の狭い庭では、こんな広さは取れないという方でも、以下のようなスペースがあると、ちょっとしたドッグランが叶えられます。

【狭い庭にドッグランを作るために必要な広さ目安】
愛犬の大きさ 面積
小型犬 5㎡〜
中型犬 5~10㎡
大型犬 10㎡〜

また、まとまった一面の広さが取れない場合でも、建物の周囲の通路と庭をつなげることで、愛犬が動き回れるスペースを作れることもあります。


3.ドッグランをつくる方法と費用相場

ここからは、ドッグランをつくるための材料の種類やその費用について解説します。

3-1.庭材(人工芝・天然芝・ウッドチップなど)

地面の仕上材選びは、快適にドッグランを使うための重要なポイントです。

以下の庭材に分けて、それぞれのメリットデメリットや注意点、費用の相場を解説します。

  • 人工芝
  • 天然芝
  • ウッドチップ・バークチップ
  • 真砂土
  • ウッドデッキ・タイルデッキ

3-1-1.人工芝

人工芝のドッグラン

出典:https://freshhouse.co.jp/case/20713/

人工芝は、ドッグランにおすすめの材料です。

水やりや芝刈りなどの日常的なメンテナンスは不要。年間を通して青々とした緑の庭を保つことができます。

雨あがりも愛犬が泥で汚れる心配がなく、クッション性があるものを採用すれば足腰への負担を軽減する効果もあります。

初期費用は他の仕上材に比べて高額ですが、メンテナンス費用がほとんど発生しないため、長期的に見ると経済的になる場合も。

注意したいのは、夏場に表面温度が高くなることです。遮熱機能のある商品もあり、検討するのもよいでしょう。

また、クッション性は芝葉の長さで異なるため、愛犬に合わせて適切なタイプを選ぶことが大切です。

人工芝の施工費用 0.5~1.2万円/m²

3-1-2.天然芝

天然芝の庭

自然の植物で作る天然芝は、夏場に地面の温度上昇を抑えてくれるのが特徴。四季による芝の表情の変化も楽しめます。

また、芝はふわふわとした感触でクッション性があり、愛犬の足腰に優しい点もメリットです。

初期費用は安く抑えられますが、一方でメンテナンスには手間と費用が必要です。定期的な芝刈り、水やり、除草は欠かせません。芝刈り機や散水機、肥料代などの維持費用もかかります。

注意点としては、愛犬が穴掘りをすると枯れたり、芝がはげて愛犬の足が泥だらけになるなどの心配があります。掃き出し窓や玄関の出入り口付近に立水栓を設け、愛犬の足を洗ってから家に上がれるようにすると良いでしょう

天然芝の施工費用 0.2~0.9万円/㎡

3-1-3.ウッドチップ・バークチップ

パークチップ

ウッドチップは、木材を丸ごと粉砕して細かく加工したものです。
使用する木材によっては、防カビ効果、防虫効果が期待できます。温かみとおしゃれな雰囲気が好まれる素材です。

一方、バークチップは木材の樹皮のみを砕いてつくられた素材です。
硬く耐久性があり、高級感があります。割れやトゲが発生しにくいため、ウッドチップと比べると愛犬が傷つくリスクは低いといえます。

費用はウッドチップのほうが安価ですが、風に飛ばされやすく、数年で土に還るため頻繁な補充が必要。バークチップも補充が必要ですが、ウッドチップに比べると耐久性に優れており補充の頻度を抑えることができます。

ウッドチップの施工費用 0.2~0.9万円/㎡
バークチップの施工費用  1~1.5万円/㎡

3-1-4.真砂土(まさつち)

真砂土

柔らかな温かみのある色合いで、庭の敷土に用いられることが多い真砂土(まさつち)。学校のグラウンドでもよく使用されます。

植物の栄養分が含まれておらず、雑草が生えづらい特徴があります。気温が上昇しても表面温度が高くなりにくい、という効果もあります。

初期費用が安く、定期的なメンテナンスも不要です。

ただし、粘土質ゆえに時間経過とともに水はけが悪くなり、雨のあとに水たまりができやすくなります。そのような場合、愛犬が遊ぶたびに汚れてしまうこともあるので注意が必要です。

真砂土の施工費用 0.8~1.2万円/㎡

3-1-5.ウッドデッキ・タイルデッキ

ウッドデッキ

ウッドデッキをつくることで、愛犬が部屋から庭へ出るためのステップ(=階段)にすることができます。

一般的に室内と庭の高低差は約50cm。大型犬には1段、小型犬には2段のステップがあれば、庭への出入りがスムーズです。

また、庭を作る面積がない場合、広めのデッキをフェンスで囲めば、デッキ自体をドッグランにすることもできます

ウッドデッキの他にタイルで仕上げるデッキもあります。タイルデッキは掃除がしやすく経年劣化が少ないのが特徴です。

ウッドデッキの施工費用 2~4万円/㎡
タイルデッキの施工費用  1.5~2万円/㎡
タイルデッキの費用相場|手間いらずで長持ち&高級感のあるデッキに
タイルデッキの費用相場|手間いらずで長持ち&高級感のあるデッキに
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3-2.フェンス・柵

ドッグランに設置されたフェンス

出典:https://freshhouse.co.jp/case/20713/

ドッグランをつくる際、愛犬を守るためしっかりとしたフェンスをつくることが大切。ご近所や通行人の安全の確保にもつながります。

フェンスの高さは、愛犬の大きさに合わせて設置します。運動能力の高い犬などはこれ以上の高さが必要なこともあるため注意が必要。
必要な高さのおおよその目安は以下のとおりです。

【ドッグランのフェンスの高さ目安】
愛犬の大きさ フェンスの高さ
小型犬 80~120㎝
中型犬 120~150㎝
大型犬 180㎝以上

フェンスと地面のすき間は愛犬がすり抜けないよう、中型犬以上は70mm以下、小型犬の場合50mm以下に抑えましょう。

また、フェンスの素材にはアルミ製、スチール製、樹脂(人工木)、鋳物などがあります。

【ドッグランのフェンス設置費用の相場(フェンスの種類別)】
フェンスの種類 費用相場
アルミ製フェンス 1〜6万円 / m
スチール製フェンス 0.5〜1万円 / m
樹脂製フェンス 1〜3万円 / m
鋳物製フェンス 2〜3万円 / m

アルミ製は軽量で錆びにくくメンテナンスが簡単。スチール製は強度が高く、防犯性にも優れています。

樹脂(人工木)製は見た目が木材に似ていて温かみがあり、耐候性も良好です。鋳物製は装飾性が高く、エレガントな雰囲気を演出できます。

3-3.その他の設備

ベースとして必要な材料の他に、あると便利な設備についてもご紹介します。

3-3-1.立水栓

ガーデンパン付きの立水栓

ドッグランに水栓があれば、遊んでいる最中に愛犬にすぐに新鮮な水を飲ませてあげられます

またシャワーヘッドやガーデンパン(立水栓下の水受け)を備えると、遊んだ後の足を洗うだけでなく、愛犬の体を洗うときにも便利です。

水栓を設置する場所は、室内への動線を考えて掃き出し窓の近くや玄関のそばがおすすめです。

立水栓の設置費用 2~8万円

3-3-2.日除け

 

日よけのシェード

ドッグラン内に日陰になる場所があれば、愛犬がより過ごしやすくなります。

オーニング(サンシェード)であれば、屋根工事を行うよりも簡単に取り付け可能。さらに簡易的な方法として、ガーデンパラソルでスポット的に日陰を作ることもできます。

オーニング(サンシェード)の設置費用 5〜20万円
パラソルの設置費用  0.5〜6万円

3-3-3.アジリティー用品

アジリティ用品で遊ぶ犬

アジリティー用品とは、ジャンパーなどの障害物で犬が遊べる道具のこと。アジリティートレーニングは愛犬のよい運動になると同時に、愛犬と飼い主との絆を深めるのにも効果的です。

ジャンパーのほかにチューブトンネルやタイヤとよばれる輪くぐりなど、アジリティー用品の種類は多数。愛犬にあったアイテムを取り入れてみましょう。

アジリティ用品(単品)の費用 0.4万円〜
アジリティ用品(セット)の費用 1万円〜

4.ドッグランをつくるときの注意点

快適でストレスのないドッグランにするため、注意点も抑えておきましょう。

4-1.日陰の休憩スペースを設ける

ドッグランには休憩する場所も必要です。愛犬の体温調節のために、日陰で風通しが良い場所に休憩スペースを作りましょう

近くに水栓があれば水分補給もできて、より便利です。

屋外用の椅子を置けば、愛犬と飼い主が一緒にリラックスできる空間にもなります。

4-2.愛犬にとって危険なものをきちんと管理する

ドッグラン内に、愛犬にとって危険なものはないか気をつけましょう。

庭に植えた植物の中に有害なものがないか、除草剤や殺虫剤など危険なものを置いていないかなどの確認が必要です。

除草剤や殺虫剤は、放置しないのはもちろん、それらを使用した土壌に愛犬が触れないかにも要注意。工具や肥料などのガーデニング用品は愛犬の届かない場所に保管し、安全性を保つよう心がけましょう

4-3.近隣への騒音に注意する

犬の鳴き声は思ったより遠くへ届きます。知らない人によく吠える場合、目隠しのフェンスが有効です。鳴き声を吸収しやすい素材のフェンスを採用することもできます。

スペースに余裕があれば、隣家から距離をおいた場所にドッグランを設置できないか検討してみましょう。

4-4.トイレスペースを確保する

ドッグランの一画にトイレスペースを設けると、ほかの場所を汚さず快適な環境を保てます

トイレスペースの設置には石やレンガで囲む、砂利を敷く、またトイレパンを置くなどの方法があります。

消臭砂利を使用すると、臭い対策に効果的。また、清潔な状態を保つため、定期的な掃除を心がけましょう。


5.ドッグランはDIYでつくれる?

ドッグランをDIYで手づくりしたい、さらに100均の材料を使ってリーズナブルにつくりたいとお考えの方も多いのではないでしょうか?

簡易的なドッグランであれば、DIYでつくることもできます。

DIYに慣れている方なら、ホームセンターなどで購入したフェンスを立てたり人工芝を敷くなど、ご自身でできる部分もあります。

100均でも、ワイヤーネット、ワイヤースタンド、連結ジョイント、結束バンドを使用してフェンスの作成が可能です。ネットが倒れないよう見守りが必要ですが、超小型犬であれば、ワイヤーネットで囲まれたスペースで走り回れます。

しかし、安全性を確保したフェンスや、給排水の設備を含む庭の整地などは、専門知識を持つ業者に依頼したほうが安心です。安全で本格的なドッグランをつくりたい場合は、業者に相談してみましょう。


6.まとめ

自宅の庭にドッグランがあれば、いつでも自由に愛犬を遊ばせることができます。
小型犬の場合、約30坪のスペースがあれば十分に設置可能。ただし、設備は定期的なメンテナンスが必要です。また、庭に植える植物の中には犬に有害なものがあることも知っておきましょう。

地面の仕上げ材やフェンスは、素材の特徴や予算に応じて選ぶことがポイント。さらに水栓や日除け、トイレエリアを設置すれば、より便利で機能的なドッグランになります。

簡易的なドックランであればDIYで費用を抑えてつくることもできますが、安全性や耐久性の高い本格的なドッグランを求めるなら、業者に依頼するのがおすすめ。

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