
リフォームで損をしないためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が欠かせません。実際に相見積もりを活用して、50万円以上も費用を抑えられたケースもあります。
ところが、リフォームガイドの調査では「費用の相場がわからない」と悩む人の約6割が、相見積もりを取っていないことがわかりました。理由として多いのが「時間がかかる」「断るのが申し訳ない」といった心理的ハードルです。結果的に1社の見積もりだけで契約してしまい、あとになって「高かった」と悔やむケースも少なくありません。
この記事では、相見積もりの必要性と進め方、マナーや注意点までをわかりやすく解説します。
1.リフォームの相見積もりは必ず取ったほうがいい理由
リフォーム費用を適正に抑えたいなら、相見積もりは避けて通れません。ここでは、なぜ相見積もりが重要なのか、調査結果や実際の事例をもとに解説します。
「費用の相場がわからなかった」と困った人の約6割が相見積もりを取っていない
リフォームの費用感がつかめず、不安を抱える人は少なくありません。それにもかかわらず、リフォームガイドの調査では、相場がわからずに困った人のうち約6割が「見積もりを取ったのは1社のみ」と回答しています。

背景には、「急いでいた」「面倒だった」といった事情があるようです。その結果、「もっと業者を比較すればよかった」と後悔する声も寄せられています。
後悔しないリフォームを実現するためには、少なくとも2〜3社から見積もりを取ることが大切です。
リフォームの相見積もりは何十万円の差がでることも
リフォームでは、同じ内容の工事でも業者によって数十万円単位の差が出ることも少なくありません。実際に、相見積もりを取ったことで50万円以上も費用を抑えられた以下のような事例もあります。


価格差が生じるのには、設備のグレード選定や工法の違い、下地補修の有無といったさまざまな要素が関係します。
金額だけでなくプランも比較できる
リフォーム会社は、それぞれ得意分野や提案力に違いがあります。そのため、同じ内容を依頼しても、提案されるプランの内容や視点が異なることは珍しくありません。
とくに大規模なリフォームでは、住まい全体のデザインや動線設計も考慮し、自分たちのライフスタイルに合った提案をしてくれる会社を選ぶことが重要です。
2.リフォーム相見積もりの進め方
リフォームの相見積もりを取るときには、主に以下2通りの方法があります。
- 自分で依頼する
- 一括サービスを使う
ここでは、それぞれの進め方と特徴を具体的にご紹介します。
2-1.自分でリフォーム会社に依頼し、相見積もりを進める場合
自分で相見積もりを取る場合には、次のような流れで進めます。
- 近くのリフォーム会社をいくつか探す
- 店舗を訪れる/ホームページの問い合わせフォーム・電話で見積もり依頼
- 現地調査
- 見積もりが提出される
- 比較・契約(断り)
- 工事着工
リフォーム会社は、工事中の連絡やアフターフォローの面でも近隣の会社を選ぶと便利です。ネット検索などで候補を調べ、気になる会社に問い合わせて見積もりを依頼しましょう。
見積書を出すには「現地調査」が必要になるため、日程を調整して立ち会いが必要です。


2-2.一括見積もりサービスを利用する場合
一括見積もりサービスとは、リフォームの希望条件をもとに複数の会社を紹介してくれる仕組みです。
サービスを使って相見積もりを取る場合、主な流れは以下のとおりです。
- サービスに登録(一括見積もり依頼する)
- リフォーム会社の紹介を受ける
- 現地調査
- 見積もり提出される
- 比較・契約(断り)
- 工事着工
まずはサービスに登録し、希望の工事内容やエリアなどを入力します。そうすると条件に合った会社がピックアップされ、複数社の紹介を受けたうえで見積もりの手配が進みます。登録・紹介・見積もり依頼までは基本的に無料で利用できるのも、一括見積もりサービスの安心ポイントです。
現地調査以降は、自分で会社を探す場合と同じ流れで進みますが、契約しなかった会社へのお断りをサービス提供側が代行してくれることもあり、心理的な負担が軽減されるのもメリットです。


3.リフォーム相見積もりで知っておきたいマナー
相見積もりは価格を比較するための手段ですが、進め方によってはトラブルや誤解を招くこともあります。
ここでは、相見積もりをスムーズかつ気持ちよく進めるための基本マナーを押さえておきましょう。
3-1.値下げ交渉はOK!ただし他社の見積書を引き合いに出すのはやめよう
相見積もりを取ったうえでの値下げ交渉は、決してマナー違反ではありません。価格に不安がある場合は、率直に相談してみるのもひとつの手です。
ただしその際、見積書そのものを提示し、「他社ではもっと安かった」と交渉するのは避けましょう。事業者によっては不快に感じ、信頼関係に影響するおそれがあるためです。
それよりも、「複数社に見積もりをお願いしています」と前もって伝えたうえで、どうしたら納得できる金額まで落とし込めるか話し合うのがスマートです。
3-2.他社で決まったらお断りの連絡をする
相見積もりを取ったうえで契約しなかった会社には、必ずお断りの連絡を入れましょう。放置したままだと、先方はまだ検討中だと考えて連絡を待っている可能性があります。
伝え方はシンプルで構いません。たとえば「今回は他社にお願いすることにしました。丁寧に対応いただきありがとうございました」とメールするだけでも十分です。また、事前に「◯日までにご連絡がなければ辞退と受け取ってください」と伝えておくのも、断る負担を減らす方法のひとつです。
3-3.現地調査は1社ずつ時間を確保する
相見積もりを取る際は、現地調査の日程を1社ずつ分けて調整することが基本です。
同じ日にまとめても大丈夫ですが、ゆとりを持って1社ずつの時間を確保しましょう。
同じ時間帯に複数の業者を呼んでしまうと、業者側が他社の目を気にして十分なヒアリングができず、見本来の提案力を発揮できないリスクがあります。
さらに業者側としても「他社に提案や質問への受け答えを聞かれている」と感じると、本音での提案がしづらくなる、あるいは不快に思うこともあるでしょう。
4.リフォームの相見積もりのポイント
ここからは、相見積もりによる比較の精度を高めるためのポイントを紹介します。
4-1.相見積もりは2~3社にする
相見積もりを取る際は、2〜3社を目安にするのが適切です。これより少ないと比較材料が不足し、逆に4社以上になると情報量が多すぎて判断に迷いやすくなります。
リフォームガイドの調査でも、見積もり社数が2〜3社だった人は不満に感じた割合が低いのに対し、4社以上になるとその割合が高くなる結果が出ています。

満足度の高いリフォームを実現するためには、信頼できそうな会社を2〜3社に絞り込み、プランや金額の違いを見極めることが重要です。
4-2.比較検討のため【同じ条件】で見積もりを取る
相見積もりを取る際は、できるだけ同じ条件で依頼することが大切です。キッチンやお風呂などの設備、フローリングやドアといった建材は、グレードによって価格が大きく異なり、条件がばらつくと比較が難しくなってしまいます。
たとえば「食洗機付きのミドルグレードのシステムキッチン」「ワックス不要で傷がつきにくい合板フローリング」など、現地調査の段階で具体的な希望を伝えましょう。
そうすると見積もりの精度が高まり、より公平な比較がしやすくなります。
4-3.各社の見積書は中身を必ず確認。金額だけで判断しない
各社の見積書は、金額だけで判断せず、必ず中身まで確認したうえで比較することが大切です。
たとえば、配管や床下などの目に見えない部分の修繕費が見積もりに含まれているかどうかは会社によって異なります。
必要な工事が最初から含まれている会社の見積もりは一見高く見えますが、あとから追加費用が発生しにくいというメリットがあります。反対に、含まれていない会社は安く見えても、工事後に別途費用がかかる可能性があるのです。
細部まで丁寧に確認することが、見落としや誤解による後悔を防ぐポイントです。
4-4.見積書の提出日を確認しておく
相見積もりを依頼したあと、なかなか見積書が提出されないというケースは少なくありません。なかには現地調査から1〜2週間以上たっても連絡がないままということもあるため、提出予定日を事前に確認しておくことが大切です。
提出日を明確にしておけば、過ぎても届かない場合に催促しやすくなり、比較検討のスケジュールも立てやすくなります。「何日までにいただけますか?」「◯日までにお願いできますか?」と確認することが、トラブル回避につながります。


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5.まとめ
リフォームで後悔しないためには、複数社に見積もりを取り、費用やプランの違いを比較する「相見積もり」が重要です。金額だけでなく提案内容や対応の丁寧さなども確認することで、納得のいく会社選びにつながります。
また、進め方やマナーを押さえることで、トラブルやストレスを避けながらスムーズに比較検討を進められます。相見積もりをもっと手軽に進めたい方は、リフォームガイドの一括見積もりサービスの活用を、ぜひ検討してみてください。