屋根の雨樋の役割や種類、費用、耐用年数を解説!

「屋根の雨樋(あまどい)の役割って何?」
「雨樋を取り付けないと何が起こるの?」

こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、屋根に取り付ける「雨樋」の特徴や設置費用などを紹介します。

具体的には以下の内容を解説します。

  • 屋根の雨樋の役割
  • 雨樋の種類
  • 雨樋の設置にかかる費用相場
  • 屋根の雨樋の耐用年数

雨樋の役割や耐用年数を知って適切な時期にメンテナンスをすることで、外壁や基礎部分を保護して劣化を防止しやすくなるでしょう。


1.屋根の雨樋の役割とは?

屋根の雨樋とは、雨水を地面に逃がすためのパイプ状の部分を指します。屋根から落ちる雨水を受け止めて、特定の場所にまとめて流す効果があります。

雨樋には4つの役割があります。

  1. 雨漏りを防止する
  2. 外壁や基礎部分の保護をする
  3. 雨で地面がえぐれないようにする
  4. シロアリの発生を抑制する

具体的にチェックしていきましょう。

1-1.雨漏りを防止する

雨樋がないと、雨が外壁と屋根の隙間に侵入しやすくなって雨漏りが起こる危険性があります。

外壁と屋根の接合部は他の部位に比べて耐久性が低いため、雨樋で雨水を誘導しなければ隙間から水が侵入してしまうのです。

1-2.外壁や基礎部分の保護をする

雨樋を設置しないと雨が地面に落ちた際に水がはねて外壁や基礎を劣化させてしまいます。同じ場所に何度も水しぶきが飛ぶため、頑丈な外壁や基礎部分であっても徐々に削られるおそれがあるでしょう。

1-3.雨で地面がえぐれないようにする

もし雨樋がなかったら、屋根から落ちた雨が地面を削ってしまいデコボコになります。地面がデコボコになると歩く際に転びやすくなるおそれがあるでしょう。

雨樋があれば雨水を下水道まで一直線に流すことが可能なため、土が削れる心配がありません。

1-4.シロアリの発生を抑制する

屋根から落ちてきた雨水が地面を削りながら湿らせてしまい、家のまわりにシロアリが発生しやすい環境を作ってしまいます。

シロアリが増えると家の木材が食い荒らされ、最悪の場合は建て替えが必要になるため、広範囲の地面のなかまで湿らせないためにも雨樋は必要です。

 


2.屋根の雨樋の種類と選び方

屋根に設置する雨樋は形状と材質によって3種類に分かれます。以下では、形状と材質による種類の違いをそれぞれ解説します。

自宅の環境に応じて適切な形状と材質を選びましょう。

2-1.形状の種類

形状は以下の3種類です。

  1. 半円型
  2. 角型
  3. 特殊型

以下ではそれぞれの形状の特徴を紹介していきます。

半円型

円柱を縦に半分に割ってから、横向きに設置するタイプが半円型です一般的な形状で、多くの住宅で利用されています。価格が安いため、雨樋にこだわりがないのであれば半円型を選べば問題ないでしょう

角型

四角形の雨樋が角型です。半円型に比べて処理できる雨水の量が多いため、水が一箇所に集まりやすい「片流れ屋根」に適しています。

また、短時間での降水量が多い地域に適しているでしょう。

特殊型

雨樋の上に小さな屋根がついた形状です。夏場は雨を処理して、冬場は雪が積もっても破損しないよう小さな屋根がついています。

積雪がある地域では雨樋に雪が積もって重さに耐えきれずに破損するケースが多いです。また、屋根の雪を地面に落とす「雪おろし」の作業によって雨樋に負荷がかかる場合もあるでしょう。

そういった場合に、特殊型の雨樋は役立ちます。難点としては、特殊な形状のために価格は高額となることでしょう。特殊型の雨樋は、北海道や東北地方などの雪が積もる地域に適しています。

2-2.材質の種類

材質は以下の6種類です。

  1. 塩化ビニル樹脂
  2. 他の合成樹脂
  3. ガルバリウム鋼板
  4. アルミニウム
  5. ステンレス

以下では材質について具体的に記載していきます。

塩化ビニル樹脂

「塩ビ」とも呼ばれる樹脂素材で、多くの住宅の雨樋で利用されている素材です。安価というメリットがありますが、耐久性が低いデメリットもあります。特にこだわりがなければ塩化ビニル樹脂で雨樋を作りましょう。

他の合成樹脂

「塩ビ」以外の合成樹脂を利用した雨樋です。「塩ビ」よりも耐久性が高いというメリットがありますが、価格が高いというデメリットもあります。金属製よりも安く、「塩ビ」よりも耐久性が高い素材を求める人に適しています。

ガルバリウム鋼板

錆びにくく耐久性が確保できる金属素材です。雨樋に使う金属素材のなかでは特に普及している素材です。

金属製の材料としては安いメリットがありますが、錆びるデメリットがあります。金属製の雨樋を作りたい人におすすめです。

神社や寺の雨樋に使われている素材です。耐久性が非常に高いメリットがありますが、価格が特に高いデメリットもあります。デザイン性が高く、見た目を重視する場合には利用を検討してみてもよいでしょう。

アルミニウム

アルミニウムは雨で錆びにくく反りが発生しにくいメリットがありますが、流通量が少なく価格が非常に高額というデメリットもあります。

また、他の素材に比べて接合部を少なくすることが可能なため、劣化しにくい点もメリットでしょう。アルミニウムは、錆を絶対に避けたいと考える人に向いています。

ステンレス

ステンレスは雨で錆びにくく接合部が目立たないメリットがありますが、流通量が少なく価格が高額というデメリットもあります。アルミニウムに比べると価格が安いです。

アルミニウムは高すぎて手が出ないけれどステンレスなら支払えるという場合に適しています。

 

各素材のメリットとデメリットを以下にまとめたので参考にしてください。

 


3.屋根の雨樋設置にかかる費用と耐用年数

屋根の雨樋は種類によって価格が異なります。以下では、屋根の雨樋を設置にかかる費用と耐用年数を紹介します。

3-1.屋根の雨樋工事にかかる費用相場

雨樋の設置工事にかかる費用は、30坪の住宅で30〜50万円程度です。ただし、銅やアルミニウム、ステンレスを材質に使った場合は50万円を超えるおそれがあります。

また、部分交換をする場合は1箇所に付き1〜3万円が必要となるでしょう。

雨樋の設置後には10年に1回程度の塗装メンテナンスが必要です。塗装メンテナンスにかかる費用は1メートルあたり600〜1,000円程度です。

3-2.雨樋の耐用年数

雨樋の耐用年数は20〜30年程度です。ただし、劣化を防ぐために10年に1度は塗装メンテナンスが必要です。

塗装をしないで放置する場合は20年ともたずに穴があく危険があります。

 


4.まとめ

一般的な雨樋は、半円型で塩化ビニル樹脂製です。金属ならガルバリウム鋼板を使っているケースもあるでしょう。特にこだわりがないのであれば上記のいずれかから選ぶことをおすすめします。

また、雨樋の修理が必要なときは屋根も劣化しているケースが多いです。屋根のメンテナンスについては屋根のメンテナンス費用から工事が必要な時期までチェック!を確認すると具体的な内容がわかるでしょう。

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