【事例付】カバー工法のすべて!屋根材・費用などプロが徹底解説

「カバー工法って、どんな工事方法?」
「自分の家の屋根がカバー工法に適しているかわからない」

このようにお考えではありませんか?

カバー工法とは、既存の屋根の上に新たな屋根をかぶせる工事方法です。
カバー工法はすべての屋根に適応する工事ではなく、屋根の特徴や築年数によって向き・不向きがあります。

この記事では、カバー工法に適した屋根や費用相場、実際に行われた施工事例もご紹介し、カバー工法について完全解説しています。

あなたのリフォームしたい屋根がカバー工法に合っているかどうか判断できるほか、工事に用いる屋根材の比較検討も可能となっていますので、ぜひ参考にしてください。


1.カバー工法とは?

ここでは、カバー工法の工事方法や特徴について解説していきます。

カバー工法とは、既存の屋根の上に新たな屋根をかぶせる工事方法です。「重ね葺き」と呼ばれることもあります。

既存の屋根をはがして新しい屋根を張り替える「葺き替え」という方法に比べて費用を抑えることができるほか、短期間で工事が完了できます。

屋根が二重になるため断熱性や遮音性の向上が期待できます。

【カバー工法のビフォーアフター】

出典:金属屋根を重ね葺きし劣化箇所を改善|リフォーム施工事例 (8044.co.jp)


2.カバー工法に向いている屋根/向いていない屋根

【カバー工法をする前のチェック事項】

 カバー工法に向いている屋根カバー工法に向いていない屋根
築年数の目安築15~30年未満築30年以上の屋根
元の屋根の状態退色や割れ・欠け、コケやカビの繁殖が目立つ(下地の傷みはなし)下地の劣化が激しい
元の屋根の種類フラットな屋根凹凸のある瓦屋根
屋根の工事歴過去にカバー工法の工事をしていない過去にカバー工法の工事をしている

ここからは、カバー工法に向いている屋根・向いていない屋根について解説していきます。

一般的にカバー工法に向いている屋根は、築15~30年未満の屋根です。
しかし、屋根のリフォームを成功させるためには、それぞれの屋根に合わせて適切な工事方法を選ばなければいけません。
不適切な工事方法で屋根をリフォームすると、かえって倒壊や破損のおそれがあり、危険です。

ご自身のリフォームしたい屋根がカバー工法に適しているか、以下の内容を参考に確認してみてください。

2-1.カバー工法に向いている屋根

カバー工法に向いている屋根は、築15~30年未満の屋根が基本となります。
築15年を超えた家の屋根は退色や割れ・欠け、コケやカビの繁殖が目立つようになるため、カバー工法での工事に適しているといえます。
築15年未満の家の屋根は一部のひび割れや色褪せ程度の劣化であることが多いため、塗装工事で修繕ができるケースがほとんどです。

また、築30年を超える家の屋根の場合は下地の激しい劣化が考えられますので、葺き替え工事の方が適している可能性が高いです。

上記で解説した条件のほか、「フラットな屋根であること」、「過去にカバー工法の工事経験がないこと」の2つを満たしていれば、カバー工法の工事は実現可能です。

2-2.カバー工法に向いていない屋根

一方、カバー工法に向いていない屋根の特徴として、まず「下地の劣化が激しいもの」が挙げられます。築年数が15~30年の屋根であっても、元の屋根の下地が激しく劣化していた場合にはカバー工法での工事は向きません。

下地が激しく劣化した屋根の場合、新しい屋根を固定できず、無理矢理工事をしたとしても、数年ほどで再び工事が必要になってしまいます。

下地の劣化具合はご自身で判断せず、リフォーム会社に直接確認してもらうようにしましょう。

次に、凹凸のある瓦屋根の場合はカバー工法の工事ができません。
凹凸のある屋根だと上から新たに屋根材を被せることが出来ません。

また、瓦屋根は屋根材の中でも特に重く、重ねると耐震性・耐久性が非常に低くなってしまうため、工事は不可能です。

さらに、カバー工法の工事を過去に行ったことのある屋根の場合は再び工事ができず、葺き替え工事となります。

カバー工法で工事をした経験がない方も、リフォームしてから20年以上同じ場所に住み続ける場合、再度屋根のメンテナンス周期を迎える可能性があるため、工事方法は慎重に選ぶようにしましょう。