屋根をコーキングで補修するデメリットと、施工時の注意点

「屋根の雨漏りをコーキングで補修するメリットやデメリットを知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、屋根をコーキングで補修するメリットや、施工時の注意点を紹介します。

具体的には以下の内容を解説します。

  • 屋根をコーキングで補修するメリットとデメリット
  • コーキングで屋根を補修する場合の注意点
  • 屋根の雨漏りをDIYでコーキング補修する手順
  • コーキングで屋根を補修する場合の費用と耐用年数

記事を読めば、屋根をコーキングで補修する注意点や方法を把握して、失敗しないようにできるでしょう。


1.屋根をコーキングで補修するメリットとデメリット

屋根をコーキングするメリットやデメリットを知っておくと、無駄な作業が必要なくなります。
必要がない工事を行うと逆に雨漏りを悪化させる場合があるため、補修前にメリットとデメリットを把握しておきましょう。

1-1.メリット

屋根をコーキングで補修するメリットは、2つあります。

  1. 軽度のひび割れなどを補修できる
  2. 雨漏りを防止できる

屋根材の軽度のひび割れであればコーキングで埋めることで補修が可能です。
また、雨漏りが起こっていた場合も、コーキングで防止できる場合があります。
小さな傷などから雨漏りが起こっている場合はコーキングでの補修を検討する余地があるでしょう。

1-2.デメリット

屋根をコーキングで補修するデメリットは、以下の2つです。

  1. 重度の劣化は補修できない
  2. 雨漏りを悪化させるおそれがある

大きな亀裂や、屋根材の変形などはコーキングだけでは補修しきれません。
その場合は交換や塗装などが必要となるでしょう。

また、雨漏りの症状や原因によってはコーキングをすると悪化するおそれがあります。
なぜなら、雨が逃げる道をコーキングが塞いでしまい、違う場所へ水が流れてしまうためです。

1-3.屋根補修でコーキングを使うのに向いている人とは

コーキングで屋根補修をするのに向いている状況は以下の2つです。

  1. 軽度の傷を安く補修したいとき
  2. 雨漏りの原因箇所と補修方法を熟知しているとき

軽度の傷であればコーキングで補修できます。
また、雨漏りに関する深い知識があれば漏れ出す水をコーキングで防止できるでしょう。


2.屋根をコーキングで補修する場合の注意点

屋根の雨漏りをコーキングで補修する場合、3つの注意点があります。

  1. DIYは危険
  2. 施工業者は専門性で選ぶ
  3. 雨の日は避ける

注意点を意識せずにコーキング補修を行うと失敗して症状が悪化するおそれがあります。
具体的な内容をチェックしてみましょう。

2-1.DIYは危険

屋根をコーキングで補修する作業をDIYで行うことはおすすめできません。
なぜなら、屋根は職人以外がのぼると滑って落下する恐れがあるからです。

また、DIYで補修をしても適切な処理ができずに劣化や雨漏りが悪化するおそれがあります。
屋根のコーキング補修は基本的に業者に依頼しましょう。 
適切な知識や経験がある場合に限り、DIYで補修することも検討してみてください。

2-2.施工業者は専門性で選ぶ

屋根のコーキング補修を依頼する業者は専門性の高さで選びましょう。
コーキングを専門で扱う業者とは「防水会社」です。
インターネットや電話帳で「防水」や「シーリング」を扱っている会社 があれば専門業者の可能性があります。
主に、雨漏りに対応している防水業者が挙げられます。

特に、シーリング関連の国家資格を所持した職人がいる企業なら信頼できるでしょう。
業者のホームページを確認すれば、職人が保有している資格を確認できる場合があります。

2-3.雨の日は避ける

コーキングは雨の日に工事をすると施工不良を起こします。
施工不良が起こると、コーキングが剥がれやすくなり短期間で再補修が必要となるでしょう。
業者に依頼する場合は、「雨の日でも施工が可能かどうか?」と見積もり段階で尋ねてみて「まったく問題ありません」と答えるような会社は避けたほうが無難です。


3.屋根の雨漏りをDIYでコーキング補修する手順

屋根の雨漏りコーキング補修をどうしてもDIYで行いたいという人もいるでしょう。
おすすめしてはいませんが、全体的な流れを解説します。

具体的には以下のような流れで工事します。

  1. 雨漏りの原因部位を特定する
  2. 材料や道具を揃える
  3. 補修部位を洗浄する
  4. 養生する
  5. 下地処理をする
  6. コーキングを充填する

工程を知っておけば業者に任せる際にも詐欺に騙されにくくなるため覚えておいて損はないでしょう。

3-1.業者に雨漏りの原因部位を特定してもらう 

最初に雨漏りの原因部位を特定しなければいけません。
DIYで補修する場合でも原因部位の特定は業者に依頼しましょう。
原因がわからなければ見当違いの場所を補修してしまい、雨漏りは直らないからです。

雨漏りの原因特定方法は主に4つあります。

  1. 目視検査
  2. 散水検査
  3. 発光検査
  4. 赤外線検査

目視検査は、目で見てチェックする方法です。
費用は0〜5万円程度で、基本的にどの業者も行います。
雨が漏れている場所が明らかにわかる場合は目視検査だけで十分です。

散水検査は、雨漏りしていると疑われる場所にわざと水を流して原因部位を特定する方法です。
目視で雨漏りの場所がわかりにくい場合に行います。
費用は5〜10万円程度です。
「風が強いときにしか雨漏りしない」といった特殊な状況下で起こる雨漏りは見つかりにくいです。 こういった場合には散水検査で水を流して検査する必要があるでしょう。

発光検査は、紫外線を当てると光る液体を雨漏りしている場所に流して、複数の水漏れ部位を特定します。
費用は15〜20万円程度です。
複数の場所から雨漏りがしていると考えられる場合に行います。

赤外線検査は、雨漏りで温度変化を起こした建築材を調べる方法です。
費用は18〜30万円程度です。
液体を流す必要がない検査方法で、建築材の痛みなどを調べる際に利用します。
赤外線検査は、建物を傷めることなく内部を調査したい場合 に行います。

他の調査方法で内部を探る場合は水や液体を流すため痛めてしまう恐れがあります。
一方で、赤外線検査なら建築材を痛めずに内部を調査できるため、劣化が気になる人に適しているでしょう。

3-2.材料や道具を揃える

雨漏りの部位を特定したら、補修に必要な道具を揃えます。
補修に使う材料や道具の例としては以下があります。

  • コーキング
  • ヘラ(コーキングの厚み調節用)
  • 高圧洗浄機
  • 養生道具
  • 足場やハシゴなど高所作業用の道具
  • ヘルメットや安全帯などの安全対策の道具

最低でもこれだけ必要です。
この他に、塗装する場合は塗装道具や塗料、屋根材も修理する場合は瓦やスレートといった屋根素材が必要です。

3-3.補修部位を洗浄する

コーキングで雨漏り部位を補修する前に、高圧洗浄機で屋根を洗います。
洗浄をしないで施工をすると、コーキングが数年で剥がれてしまうおそれがあるでしょう。

洗浄したら完全に乾燥させる必要があるため、1〜2日は作業ができません。
業者に依頼する場合も乾燥で半日以上は必要なため、高圧洗浄とコーキング作業を1日で完了する会社は手抜き工事のおそれがあります。

3-4.養生する

洗浄後はマスキングテープやビニルシート、メッシュシートを使って周辺を養生します。
養生をしないとコーキングやホコリなどが周囲に飛び散って汚れてしまうでしょう。

3-5.下地処理をする

コーキングを使う前に、プライマーで下塗りをします。
既にコーキング処理をしている部位を補修する場合は、既存のコーキングを撤去する場合もあります。
劣化が激しい場合は撤去が必要となるでしょう。

3-6.コーキングを充填する

プライ−マーを塗ったらコーキングを充填します。
コーキングした部分が目立つようなら充填後に塗装作業も行います。


4.屋根をコーキングで補修する場合の費用と耐用年数

屋根をコーキングで補修する場合にかかる費用と、耐用年数を紹介します。
特に耐用年数はメンテナンス周期の目安となるため覚えておきましょう。

4-1.費用の目安

屋根のコーキング補修にかかる費用の相場は、DIYであれば1〜10万円、業者に依頼する場合は5〜30万円がかかります。
このほかに、雨漏り修理が加わる場合は10〜30万円が追加でかかるでしょう。
また、足場を組み立てるのであれば10〜15万円程度がさらにかかります。
補修場所が多い場合や、業者に依頼するケースでは足場が必要です。

補修範囲や劣化状況によって費用は変わります。

軽度なひび割れ程度であれば業者でも5万円で済むこともありますが、屋根の全面的な補修となればコーキングだけでも30万円かかるおそれがあるでしょう。

4-2.耐用年数の目安

コーキングの耐用年数は7〜15年程度です。
おおよそ10年に1度はメンテナンスすることを推奨しています。

コーキングが劣化したまま放置すれば、雨漏りや屋根材の破損に繋がります。
また、スレートや金属屋根は10年ごとに塗装メンテナンスをすることで劣化の速度を抑えることができるでしょう。


5.まとめ

屋根のコーキング補修は、主に軽度の劣化と雨漏り防止を目的として行います。
ただし、一時的な補修に過ぎないため、劣化が進行するとコーキングだけでは対処できなくなるでしょう。

また、コーキングは屋根よりも外壁で活躍します。
外壁のコーキング補修については外壁にコーキングが必要な理由や補修時期、費用、寿命を解説をご確認ください。

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