屋根修理の費用や注意点、トラブル例、業者の選びかたを解説

「屋根修理をしたいけれど費用はどのくらいなのか」
「屋根修理をするときに気をつけるポイントはあるのか」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。

この記事では、屋根修理をする際のポイントや費用相場などを紹介します。

具体的には以下の内容を解説します。

  • 屋根修理をする際にかかる費用相場
  • 屋根の修理をする際に気をつけるべき3つの注意点
  • 屋根修理をしないと起こるトラブル例と対策
  • 屋根修理の費用を安くするコツ

上記を知っておくだけで屋根修理にかかる費用を格段に安くできる可能性があります。


1.屋根修理をする際にかかる費用相場

屋根修理にかかる費用相場は工事内容によって変わります。部分的な修理であれば1〜30万円、全面補修であれば40万円以上が必要となるでしょう。
以下では補修方法ごとの費用相場を詳しく解説していきます。

1-1.瓦の補修

瓦の補修

瓦の補修にかかる費用相場は以下のようになります。

  • ひび割れ補修 5,000円
  • 瓦の交換 9,000円

上記は、瓦1枚に対する手間賃を含めた補修費用です。 足場を設置する場合はさらに数万円が追加で必要です。複数の瓦を補修する場合は相場が安くなる可能性があります。

1-2.スレート材の補修

スレート材

スレート材の補修にかかる費用相場は以下のようになります。

  • ひび割れ補修 5,000円
  • スレート材の交換 8,000円

上記は1平方メートルあたりの手間賃を含めた補修費用です。足場を設置する場合はさらに数万円が必要です。補修範囲が広い場合は相場が安くなる可能性があります。

1-3.漆喰の補修

漆喰の補修

漆喰の補修に必要な費用の相場は1平方メートルあたり1万円です。上記は、手間賃を含めた補修費用です。足場を設置する場合はさらに数万円が必要です。

漆喰とは、屋根の隙間を埋めて雨漏りなどを防止する白い材料を指します。補修範囲が広い場合は相場が安くなる可能性があります。

1-4.棟板金の補修

棟板金の補修

棟板金の交換は1平方メートルあたり5,000円が相場です。これは、手間賃を含めた補修費用です。足場を設置する場合はさらに数万円が必要です。

棟板金とは、屋根の面が交差する部分(棟)に取り付けられている金属板を指します。価格は補修内容によって変動する可能性があります。 

たとえば、棟板金の簡単な交換だけであれば5,000円程度ですが、周辺も錆びていてケレンなどの下地処理が必要となれば6,000円以上かかることもあります。

1-5.全面塗装

全面塗装

屋根の全面塗装にかかる総工費は30坪程度の住宅だと40〜70万円程度です。使う塗料によって費用は10〜20万円程度の差が生まれるでしょう。
この価格は一般的に使う屋根用の「シリコン塗料」で計算しています。

1-6.カバー工法

カバー工法

カバー工法とは、既存の屋根材の上から新しい材料を重ねる工法です。 屋根のカバー工法にかかる総工費は30坪程度の住宅で170〜240万円です。

既存の屋根材の種類によっては施工できません。 施工できない例としては、凹凸が多い「瓦屋根」があります。

また、屋根材内部の劣化が激しい場合には次に説明する「葺き替え」工事が必要です。

1-7.葺き替え

葺き替え

葺き替えとは、既存の屋根材を撤去して新しい材料を張る工法です。 葺き替え工事にかかる総工費は30坪程度の住宅で180〜260万円です。屋根材の種類によって価格は変動します。

屋根修理に必要な費用の相場を以下でまとめました。修理の際の参考にしてみましょう。

補修内容費用相場補修単位
瓦のひび割れ補修5,000円1枚
瓦の交換9,000円1枚
スレート材のひび割れ補修5,000円1㎡
スレート材の交換8,000円1㎡
漆喰の補修1万円1㎡
棟板金の補修5,000円1㎡
全面塗装40~70万円30坪の住宅
カバー工法170~240万円30坪の住宅
葺き替え180~260万円30坪の住宅
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2.屋根の修理をする際に気をつけるべき3つの注意点

屋根の修理をする際には3つの注意点があります。

  1. DIYではなく業者に修理を依頼する
  2. 部位や修理方法ごとに適した業者に依頼する 
  3. 悪徳業者は避ける

上記を考えずに工事を依頼すると無駄な費用がかかったり、工事に失敗したりするでしょう。

2-1.DIYではなく業者に修理を依頼する

屋根修理はDIYでおこなってはいけません。理由としては、誤って正常な部分を破壊してしまい雨漏りを引き起こす危険があるからです。

屋根補修は専門性が高い作業が多く、プロ以外が工事をすると状況を悪化させるケースもあります。

DIYで修理をしたら1年で剥がれたという自体も起きやすいため、屋根修理は業者に依頼しましょう。

2-2.部位や修理方法ごとに適した業者に依頼する 

屋根修理は補修方法や部位によって依頼する業者が異なります。依頼する業者としては以下が目安となります。

  • 雨漏りが発生した場合は「雨漏り補修・防水業者」
  • 屋根塗装なら「塗装業者」
  • 棟板金の補修なら「板金業者」
  • 屋根の構造部分を補修するなら「大工」

選ぶのが面倒な場合は、少し価格が高くなりますが上記を一括で引き受けているリフォーム会社に依頼しましょう。

2-3.悪徳業者は避ける

屋根修理で費用が高額となる最大の原因が悪徳業者です。悪徳業者に依頼すると手抜きをされてしまい費用が無駄にかかるでしょう。

悪徳業者を見抜くには以下の3つを考えることが重要です。

  1. 相見積もりで業者を探す
  2. 訪問営業をしてくる業者は危険
  3. 屋根修理の施工実績が多い業者を探す

具体的にどのように対処するのでしょうか。

相見積もりで業者を探す

相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼する手法です。価格が高すぎたり安すぎたりしないか、工事内容は具体的に記載されているかを確認しましょう。 

価格が高すぎる場合は詐欺の危険性が、安すぎる場合は手抜き工事のおそれがあります。見積書の内容が「屋根修理一式」としか記載されていない場合も注意が必要です。

最低でも屋根に使う素材の商品名やメーカー名、工程ごとの単価は記載していなければ信用できません。

訪問営業をしてくる業者は危険

自宅にいきなり訪問してくる業者は多くが詐欺です。通常の営業方法では仕事が取れない悪徳業者だからこそ訪問営業をしているのです。

優良業者は訪問営業をしませんので、いきなり自宅に営業マンがやってきたら依頼しないようにしましょう。 

訪問営業の業者は以下のように、親切心を装ったり、工事を急かす傾向があります。

「お宅の屋根が破損していて危険なので相談に来ました」
「今すぐ工事をしないと倒壊の危険があります」

いきなり訪問してきた業者の話は真に受けないようにしましょう。心配なら、他の業者にも相談してみて事実かどうかを確認してみてください。

屋根修理の施工実績が多い業者を探す

屋根修理の施工実績が豊富な業者に依頼してください。具体的には1,000件以上の実績を目安にすると良いでしょう。実績がない業者に依頼すると、工事に失敗して施工不良による雨漏りが起こりやすくなります。


3.屋根修理をしないと起こるトラブル例と対策

屋根修理はしなくてもよいのではないかと考える人もいるでしょう。屋根修理をしないと起こるトラブルの例として以下の4つを紹介します。

  1. 雨漏りが起こる
  2. 見栄えが悪くなる
  3. 破損した屋根材が落下する
  4. 強風で屋根が吹き飛ぶ 

お金がないからと屋根修理を放置すると、のちのちの被害額が高額となるおそれがあります。

3-1.雨漏りが起こる

屋根修理をせずに破損箇所を放置すると、雨水が侵入して雨漏りが発生します。雨漏りの対策としては、早急に破損箇所を直すことが重要です。年に1回は目視でよいので屋根をチェックして、破損箇所がないかを調べておきましょう。

3-2.見栄えが悪くなる

屋根の塗装や補修をせずに放置すると見栄えが悪化します。具体的には、塗装を10年以上放置すればボロボロになるでしょう。

長寿命の「フッ素塗料」を使っていれば20年程度は耐えられるケースもありますが、20年を超えて放置した場合は高確率で色あせや塗膜剥がれが発生します。屋根のデザインを気にする人は10年に1度は塗装メンテナンスをおこなってください。

3-3.破損した屋根材が落下する

屋根の破損を放置すると、屋根材が落下して人や物に当たるおそれがあります。特に瓦の場合は、1枚が外れて落下しただけでも非常に危険です。瓦のズレを見つけた場合は業者に補修してもらいましょう。

3-4.強風で屋根が吹き飛ぶ

屋根の補修をおこたると、強風が発生した際に天井ごと吹き飛ぶおそれがあります。特に屋根の構造部分や重要な部位が劣化している場合は、台風が来ただけで簡単に吹き飛んでしまいます。

屋根材は20〜30年程度で寿命を迎える事が多いです。少なくとも30年に1度は屋根材の交換をして、十分な耐久性を維持するようにしましょう。


4.屋根修理の費用を安くするコツ

屋根の修理費用を安くするには3つの方法があります。

  1. 自社施工の会社に依頼する
  2. 余計な工事をしない
  3. 火災保険を利用する

それぞれを具体的に解説していきます。

4-1.自社で工事をしている会社に依頼する

屋根修理業者には、「依頼だけ受けて作業は下請けに任せる会社」と「自社で作業もおこなう会社」の2種類があります。

下請けに任せる会社は別の業者に再依頼をしているため工事費の1〜3割程度の仲介料がかかります。一方で、自社施工をしている会社なら仲介料は必要ありません。

工事費用を安く抑えたいのであれば自社施工の会社に依頼しましょう。自社施工の会社はホームページで職人の顔写真を掲載しているケースが多いです。念のため、見積もりの際に自社施工しているかどうか尋ねてみましょう。

4-2.必要最低限の工事だけを依頼する

屋根のデザインを変えたいから屋根材を交換するといったように、補修とは関係ない工事にお金を使うと費用が高くなります。

デザインにこだわらず、最低限の補修だけをおこなえば工事費を安くしやすいでしょう。業者によっては、デザイン性にしか影響がない高額な工事を提案してくるケースもあります。

「最低限必要な補修はなにか」を常に考えて業者と工事の相談をしてください。

不要な工事の例としては、「塗装で十分なのに葺き替え工事をする」といったケースがあります。

屋根材の表面しか劣化していないのであれば葺き替えは不要で、塗装メンテナンスで十分でしょう。

4-3.火災保険を利用する

屋根の補修には住宅の火災保険が適用できる可能性があります。屋根補修で適用するのは「風災」という保険適用条件です。

風災は風によって破損した場合に保険料が受け取れる項目です。屋根工事で利用できる可能性が非常に高い適用条件と言えます。

火災保険で受け取れる保険料は状況によって異なります。契約内容によっては工事費用の全額を受け取れるケースもあるでしょう。

保険の適用実績がある業者 に見積もりを依頼し、保険が適用できるかどうかを相談してみてください。

保険の適用実績は、相見積もりの際に確認するとよいでしょう。

「過去に保険適用した事例を教えて下さい」と伝えてみて、公開できないような業者なら避けてください。


5.まとめ

屋根修理に必要な費用は1〜30万円程度です。全面的な補修が必要な場合は40万円以上かかるでしょう。

また、屋根補修では業者選びが特に重要です。実績が豊富な業者を相見積もりによって見つけましょう。

屋根の補修方法の1つに塗装があります。屋根を塗装で補修する方法を詳しく知りたい人は屋根塗装は不要と考える人のために問題や費用、注意点を解説をチェックしてみてください。

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