
毎日使用する水回りでのトラブルのうち、水道の蛇口など目につく箇所は気づきやすいのですが、覗かないとわからない洗面化粧台下の漏水は発見が遅れ、収納スペースの傷みやにつながることもあります。
特にシャンプードレッサーの収納式シャワーホースからの水漏れは、シャワーヘッドからホースを伝って漏れる水に紛れて発見が遅くなりがちです。水受けタンクを定期的にチェックして異常な量の水漏れが発生していないか確認し、問題が起きたら自分で交換するなどの対処を行いましょう。
こちらではシャワーホース交換のプロセスから気になる費用まで、徹底的に解説していきます。
目次
1.まずシャワーホースのタイプを確認
シャワーホースには、自分で交換できるタイプとそうでないタイプがあります。漏水が起こる前に、自分で交換できるタイプかどうかを確認しておきましょう。
カラン本体とシャワーホースとのつなぎ目がチェックポイント
まず洗面台の下の扉を開き、奥の上部にあるカラン本体とシャワーホースのつなぎ目を確認してください。

つなぎ目は「ワンタッチジョイントタイプ」と「ナット閉めタイプ」の2種類があります。
このうち、「ワンタッチジョイントタイプ」が近年では一般的で、このタイプであれば簡単に交換することができます。以降は、この「ワンタッチジョイントタイプ」の交換方法を解説していきます。
自分で交換するのが不安な場合や、自分で交換してみても不具合が改善されない場合、自宅の洗面台が「ナット閉めタイプ」だった場合は、もちろん業者を手配して交換してもらえば大丈夫です。
業者の選び方については5章を参考にしてください。
2.洗面台のシャワーホース交換にかかるおおよその費用
シャワーホースの交換はおおよそいくらくらいかかるのでしょうか。
業者に頼む場合と自分で行う場合に分けて見てみましょう。
- 業者に頼む場合:8,000~10,000円+材料費(3,000~9,000円程度)
- 自分で行う場合:材料費のみ(3,000~9,000円程度)
業者にお願いすると工費として1万円程度高くなります。
ワンポイント💡
業者に頼む場合でも、シャワーホースをネット通販などで安く買って自分で用意しておけばその分安くなります。お願いする業者さんに伝えてみてください。
シャワーホースの選び方に関しては3章を参考にしてください。
3.水栓の型に合ったシャワーホースの選び方
シャワーホースを交換するときには、新しいシャワーホースを購入することになりますが、なんでも良いというわけではありません。
ここでは、自分の家の水栓に合う商品を購入する方法を解説します。
方法①水栓・キャビネットのメーカーと品番を確認して電話で聞いてみる
シャワーホースは、水栓やキャビネットに対応したものを探すことになります。
まずは水栓やキャビネットのメーカーと品番を確認しましょう。一般的には、水栓の根本やキャビネットの内側に、メーカーと品番が書かれたシールが貼られています。
メーカーが確認できたら、相談窓口などに品番を伝えれば水栓の型にあったシャワーホースを教えてくれます。
そのシャワーホースがネット通販などで売られていれば、通常より安く買えることが多いです。教えてもらったシャワーホースの商品番号を検索して探してみましょう。無い場合はメーカーに相談してみましょう。
方法②シャワーホースを取り外してホームセンターに持っていき、聞いてみる
シャワーホースを外してホームセンターに持っていくと教えてもらえます。手っ取り早い方法ですが、あまり広く普及していないタイプのものだと取り扱っていない可能性もあります。
シャワーホースはメーカーごと、水栓タイプごとに使えるものが違うので、適合タイプ以外のホースを無理に合わせるのは高リスクです。ホームセンターで型番を確認した後に同じものを取り寄せてもらうか、改めてネット通販などで同じ型番のものを探すようにしましょう。
シャワーホースの外し方は次章の「シャワーホースの交換手順」を参考にして下さい。
4.シャワーホースの交換手順
シャワーホースを手に入れたら、交換作業に入ります。
シャワーホースの交換手順を確認していきましょう。
<用いる道具>
- シャワーホース
- ウォーターポンププライヤー(ペンチのような工具です。1,000円程度で購入可能)
- 洗面器・バケツなどとタオル(水受けのため)
- マイナスドライバー(止水栓がマイナス溝の人のみ)
①止水栓を閉める
止水栓にはハンドルタイプとマイナス溝と、二つの形状があります。
ハンドルタイプの場合は蛇口を閉めるときと同じです。時計回りに捻りましょう。
マイナス溝の場合はマイナスドライバーで時計回りにまわします。
②水受けタンクを外す

写真の白い部分が水受けタンクです。
水が溜まっているので、キャビネット内に漏らしてしまわないよう気をつけましょう。タオルを敷いて、洗面器やバケツで水を受けられるようにしておくと良いでしょう。
③シャワーホースをカラン本体から取り外す

この画像のオレンジ色がジョイントです。この部分を下にスライドさせ、そのまま下に引っ張ると簡単に抜けます。
※このとき水がこぼれるのでバケツやタオルを用意しておきましょう。
④ワンタッチジョイントをシャワーホースから外す

ジョイントを時計回りに回してシャワーホースから外します。
※固くて外れない場合はプライヤーでホースの金属部分をつかんで外してみましょう。
※ホースにアダプターがついている場合はプライヤーでホースの金属部分をつかみ、外します。
⑤シャワーホースを引き抜く

シャワーホースを、シャワーヘッドごと引き抜きます。
このとき、シャワーベースの形状によってはホースが引っかかることがあります。水栓の取扱説明書なども参考に作業しましょう。
⑥シャワーヘッドをシャワーホースから取り外す
引き抜けたら、水栓の取扱説明書などを参考に、シャワーヘッドをホースから取り外します。
~ここから先はこれまでと逆の手順を行います~
⑦新しいシャワーホースにシャワーヘッドを取り付け、シャワーベースに挿入する
前述した⑤~⑥を逆の手順で行っていきます。
⑧シャワーホースにワンタッチジョイントを取り付ける
前述の④を逆の手順で行います。※ホースとワンタッチジョイントの径が合わない場合はアダプターを取り付けましょう。
⑨シャワーホースをカラン本体へ取り付ける
③の逆の手順で行います。ジョイント部分を下にスライドさせ、カランに差し込んだら戻します。
※しっかり取り付けられたかどうか、必ず確認しましょう。
⑩止水栓を開ける
作業開始時に止めた止水栓を開けたらシャワーホースの交換は完了です。
5.修繕工事会社選びにおける注意点
ここまでの作業手順を見て不安に感じる場合や、そもそも自分では交換できないナット閉めタイプのシャワーホースだった場合は、工事会社に依頼しましょう。
業者はどこでもいいというわけではありません。中には悪質な業者もあり、納得のいかない工事に、高額な料金を取られてしまうこともあります。ではどんなことに注意して業者を選べばいいのか見ていきましょう。
<業者選びのポイント>
- テレビCMなど大々的に広告を打っているところは避ける
宣伝コストがかかっている分、水道工事料金が高めな傾向にあります。 - 近所の水道屋さんを選ぶ
近場だと出張費が安くなります。地元の水道局に紹介してもらいましょう。 - 法人企業である
個人事業の業者は、真面目にやっているところもある一方、細かな手続きをしなくて済むので悪質な業者が多い傾向があります。法人企業の方が安心です。 - 地元に本社がある
万一業績悪化などで地方の支店が閉鎖しても、本店が閉鎖になるケースは少ないので、アフターフォローの面でも安心です。
<確認すべきこと>
- 基本料金の他、出張費など追加料金も含めたトータルコスト
基本料金を安く設定しておいて、高額な出張費などが上乗せを確認されるケースがあります。 - おおよその見積もり
事前に電話でおおよその見積もりを聞きましょう。
おおまかでいいと言ってもやたらと拒む、現場に来てから電話で言われた値段を大きく上回る料金を提示してきた、という場合は要注意です。業者選びのポイントを参考に選んでみてください。さらに確認すべきことはしっかり確認し、請求額を見てびっくり、どといったことにならないように慎重に検討しましょう。
6.まとめ
シャワーホースの交換は簡単にできることが多いので、これを参考にぜひトライしてみてください。
また、業者に頼む場合も業者選びは大切です。中には悪質な業者も居るので、こちらを参考にしながら選んでみてください。
そのほか、洗面台関係の記事を以下にまとめておりますので、是非とも参考にしてください。