浴室暖房の電気代は1ヶ月いくら?ほかの暖房器具との比較や設置費用を解説

冬場のお風呂が寒いときには、浴室暖房を後付けするのが効果的です。
しかし、設置には製品代や工事費がかかるので、「本当に電気代が安くなる?」「毎日使うと結局電気代が高くなるのでは?」と、不安に感じる方も多いはず。

そこで本記事では、浴室暖房の1回あたり・1か月あたりの電気代の目安や計算方法を、わかりやすく解説します。
ほかの暖房器具との比較や設置費用、電気代を抑えるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてください。


1. 浴室暖房の電気代はいくら?1回・1ヶ月のシミュレーション

まずは、浴室暖房の電気代の目安を見てみましょう。
浴室暖房の電気代は、使用時間や運転モードによって変わりますが、一般的な浴室暖房乾燥機を30分間使ったときの電気代は以下のとおりです。

【30分間稼働したときの電気代】
運転モード 消費電力/時間 電気代 1か月の電気代(※)
暖房(強) 約1.2kW 約18~20円 約1,140円
暖房(弱) 約1.0kW 約15~19円 約930円

(※)1回あたり30分、1日2回使用した場合
・電力量料金は燃料費調整額・再エネ賦課金込みで約31円/kWhと仮定

上記を見ると、4人家族で毎日使用したとしても、電気代は月2,000円前後が目安です。
より詳しい電気代を知りたいときは、次の計算式でおおよその電気量料金を算出できます。

電気代 = 消費電力(W)÷ 1,000×1日の使用時間 × 1kWhあたりの電力量料金(円/kWh)

たとえば、1時間あたりの消費電力が1.2kWの浴室暖房機を30分使ったとき、電力量料金単価を31円/kWhとして計算すると、

「1.2kW × 0.5時間 × 31円 = 約19円」

となります。
実際の電気代は契約している電気会社や使用する機種、使用時間、回数などによって異なりますが、1回あたりの電気代は数十円程度です。
1日数回、数時間程度の使用なら、家計への負担はそれほど大きくありません。

【大切なのは電気代だけでなく、健康面のメリット】

浴室暖房を導入する目的は、単に浴室を暖かくすることだけではありません。
浴室と脱衣所、リビング廊下などとの温度差を小さくすることで、冬場のヒートショックや湯冷め対策につながります。

光熱費ももちろん気になるポイントではありますが、1回あたり数十円で快適な環境づくりや健康リスクのを軽減できることを考えると、決して費用対効果の低い設備ではありません。


2. どれがお得?浴室暖房と他の方法との電気代比較

お風呂の寒さ対策の選択肢は、浴室暖房だけではありません。
たとえば、脱衣所に小型ヒーターを設置する方法や、浴室の窓に内窓を追加する方法、浴室全体を高断熱仕様のユニットバスへリフォームする方法もあります。

それぞれ初期費用やランニングコスト、暖房効果が異なるので、比較しながら自宅に合う方法を考えることが大切です。

初期費用の目安 月の電気代 暖房効果
浴室暖房 9万~26万円 月1,000円前後
置き型ヒーター 4,000円~1万円 月600円前後(※1)
内窓の設置 6万~20万円 不要
高断熱ユニットバスへの交換 70万~150万円 月1,000円前後(※2)

(※1)セラミックヒーター弱モード(1時間あたりの消費電力0.3kW)で算出
(※2)高断熱ユニットバスでも浴室暖房を使用した場合

最も手軽に始められるのは、セラミックヒーターのような置き型ヒーターの設置です。初期費用は数千円程度と安く、電気代も抑えられます。
ただし、暖められるのは脱衣所だけなので、浴室の寒さ対策にはなりません。

手軽に浴室の断熱性を高めたいなら、内窓を設置するのがおすすめです。
窓から伝わる冷気を軽減できます。

一方、長期的な快適性や省エネ性を重視するなら、ユニットバスごと交換するのも一案です。
初期費用は高くなりますが、床や壁、浴槽など浴室全体が冷えにくい構造になるため、暖房効率もよくなります。

費用だけを見ると置き型ヒーターが最も安価ですが、「浴室そのものの寒さを改善したい」「ヒートショック対策をしたい」という方は、浴室暖房や断熱リフォームも含めて検討しましょう。
回答

>>【お風呂・浴室・ユニットバス】リフォーム費用相場|事例や補助金情報も紹介
>>お風呂・浴室の窓リフォームは何ができる?防寒・防犯などの目的別に詳しく解説


3.浴室暖房を設置する費用

浴室暖房を後付けするときの費用は、本体と工事費用を合わせて9万〜26万円程度が目安です。
内訳を見てみましょう。

種類 費用目安
浴室暖房本体 5万~20万円
設置工事費用 4万~6万円
追加工事費用 1万~5万円

基本的には本体代と設置工事費のみで済みますが、天井の補強工事や回線の新設、換気ダクトの新設などが必要になると、追加費用がかかります。

【自宅の状態によっては浴室暖房が後付けできないこともある】

浴室暖房は、すべての住宅で後付けできるわけではありません。
たとえば次のような場合、設置が難しいことがあります。

  • 天井裏に設置スペースがない
  • 天井裏の形状が複雑で機器を設置できない
  • 浴室に換気扇が付いていない
  • 電気容量や配線環境が不足している

ただし、実際に設置できるかどうかは、専門的な知識がなければ判断できません。
「我が家にも設置できるだろうか」と気になったら、まずはリフォーム会社に現地調査を依頼してみてください。

浴室や配線状況を確認してもらうことで、設置可否はもちろん、必要な工事内容や費用の目安についても説明を受けられます。

>>浴室乾燥機・暖房機は後付けできる?設置できない場合と費用を確認


4.電気式?ガス式?浴室暖房の選び方

浴室暖房には、大きく分けて「電気式」と「ガス式」の2種類あります。
どちらも浴室を暖めたり衣類を乾燥させたりする目的は同じですが、初期費用やランニングコスト、暖房・乾燥能力に違いがあります。

それぞれの特徴は以下のとおりです。

メリット デメリット
ガス式
  • 暖房や乾燥が速い
  • 光熱費を抑えやすい
  • 電気式より本体価格が高い
  • 専用給湯器が必要になる場合がある
電気式
  • ガス式より初期費用が安い
  • 温度調節がしやすい
  • 衣類乾燥に時間がかかる
  • 光熱費が高くなりやすい

4-1.光熱費を抑えたいなら【ガス式】がおすすめ

長期的なランニングコストを抑えたい方や、衣類乾燥機能を頻繁に使いたい方には、ガス式がおすすめです。
ガス代の目安は、以下のとおりです。

ガス代の目安
浴室暖房(6分運転) 約8円
衣類乾燥(1回あたり) 約100円

※導入する機種・契約するガス会社・お風呂場の広さ・外気温などの条件により費用は変動します。

ガス式は電気式よりパワーがあるため、暖房や衣類乾燥にかかる時間が短く、光熱費を抑えやすいのが特徴です。
6分程度の暖房運転でも、十分に浴室を暖められるでしょう。

ただし、ガス式は本体価格が電気式より高く、場合によっては専用の給湯器や温水配管が必要になるため、工事費用も高くなる傾向があります。
そのため、できるだけ初期費用を抑えたい方には不向きです。

【ガス式が向いている人】

  • 冬場に毎日浴室暖房を使いたい
  • 衣類乾燥機を頻繁に使いたい
  • ガス温水式の設備が備わっている
  • ランニングコストをできるだけ抑えたい

4-2.初期費用を抑えたいなら【電気式】がおすすめ

初期費用をできるだけ抑えたい人には、電気式がおすすめです。
電気式は温水配管の新設が不要なシンプル構造なため、工事費用も抑えられます。
また、設置工事自体も比較的簡単なので、戸建て住宅だけでなく、マンションにも設置しやすい点がメリットです。

ただし、電源容量が不足している場合は、分電盤から新たに配線を引いたり、契約アンペア数を見直したりする工事や手続きが必要になります。

【電気式が向いている人】

  • 初期費用を抑えたい
  • マンションに住んでいる
  • 大がかりな工事を避けたい

【設置方法も3種類ある】

浴室暖房は熱源だけでなく、設置方法にも違いがあります。

特徴
天井設置
  • 浴室の天井に直接取り付けるタイプ
  • 天井裏に十分なスペースがない場合でも取り付け可能
  • 圧迫感が出やすい
天井埋め込み
  • 浴室の天井に埋め込むタイプ
  • 薄型で見た目がすっきりしている
  • 天井裏にスペースが必要
壁面設置
  • 浴室の壁面に設置するタイプ
  • 比較的後付けしやすい
  • 屋外に面した壁が必要(マンションでは要注意)

このように浴室暖房にはいろいろな種類がありますが、実際には住宅の設備状況によって選べる製品や工事内容が変わります。

後悔のないリフォームにするためにも、まずはリフォーム会社に現地調査を依頼して、アドバイスを受けながら方法を検討しましょう。


5.浴室暖房の電気代を抑える賢い使い方も抑えておこう

浴室暖房は、日々の使い方を工夫すれば電気代を抑えられます。
ポイントは、「浴室内を効率よく暖めること」と「暖まった空気を逃さないこと」の2つです。

5-1.入浴前に熱めのシャワーを床や壁にかける

シャワーイメージ

浴室が寒く感じるのは、空気だけでなく床や壁が冷え切っていることも大きな原因です。
寒さを軽減するためには、浴室暖房を使う前や入浴前に、40〜50℃程度のお湯を床や壁にかけておきましょう。
床や壁の温度を上げることで浴室内全体の温度も上がり、寒さを感じにくくなります。

ただし、50℃近くあるお湯は直接手や足にかかるとやけどの恐れがあるので、浴室外から床や壁にシャワーをかけるのが安全です。
また、お湯をかけた直後も残り湯でやけどする可能性があるので、温度を確認してから浴室に入りましょう。

5-2.入浴前に浴槽に溜めたお湯の蒸気で浴室を暖める

浴槽にお湯を張ったあと、しばらく浴室のドアを閉めておくと、お湯から発生する蒸気によって浴室内の温度が上がります。
とくに冬場は、お湯張りができたタイミングで浴室暖房を併用するとより効果的です。

ただし、風呂蓋を外すとお湯が冷えやすくなるため、普段より少し熱めの温度に設定しておきましょう。
回答

5-3.入浴前・入浴中の換気を控える

換気扇を回したまま暖房を使うと、せっかく暖めた空気が屋外へ排出されてしまいます。
湿気が気になるかもしれませんが、入浴前や入浴中は換気を停止し、浴室を十分に暖められる環境にしておくのがポイントです。

入浴が終わったら換気を再開し、壁や床に冷水をかけて浴室内の温度を下げておきましょう。
湿気がこもりにくくなるので、カビ対策にもつながります。

5-4.浴室の窓に断熱シートを貼る

窓は、熱損失が最も大きい場所です。
とくにアルミサッシや単板ガラスが使われている住宅では、窓から冷気が入り込みやすく、暖房効率が下がりがち。

手軽にできる対策としては、市販の断熱シートを窓に貼って外部からの冷気をシャットアウトする方法があります。
簡単かつ安価に始められるため、初期対策におすすめです。

【浴室の寒さ対策には、断熱リフォームが有効】

断熱シートはあくまで簡易的な対策なので、浴室の寒さを根本から改善したいなら、内窓の設置などの断熱リフォームを検討しましょう。
浴室暖房とあわせて行うことで暖めた空気が逃げにくくなり、暖房効果を維持しやすくなります。

断熱シートより費用はかかりますが、多くの場合は1日程度で工事が完了するため、工期面の負担は大きくありません。
浴室の寒さに悩んでいる方は、選択肢のひとつとして検討してみてください。

>>内窓を設置することによる効果とは?光熱費を抑えて固定費を減らそう

5-5.フィルターの掃除を定期的に行う

意外と見落とされがちなのが、浴室暖房乾燥機のフィルター掃除です。

フィルターにホコリが溜まると空気の吸い込みや吹き出しが悪くなり、本来の暖房能力を発揮できなくなります。
その結果、稼働時間が長くなり光熱費も高くなってしまいます。

暖房効率を維持するためにも、フィルターのホコリを掃除機で取り除いたり、水洗い可能なら洗浄したりするなど、定期的な掃除を心がけましょう。


6.まとめ

浴室暖房の電気代は、毎日使用した場合でも月900~1,200円前後が目安です。
機種や使い方にもよりますが、電気代が急激に高くなる心配はありません。

ただし、ひとくちに「浴室暖房」と言っても、機種や取り付け方法にも選択肢が複数あるため、設置する目的や使い方、予算、自宅の状況などから選ぶことが大切です。
自宅に浴室暖房の後付けを検討されている方は、まずはリフォーム会社に相談し、現地調査を受けたうえで、自宅に合う方法を検討しましょう。

その際には、ぜひリフォームガイドをご活用ください。
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