
「キッチンの収納扉の表面が剥がれてきてしまった」
「料理や洗い物の時に収納扉の開け閉めがしづらい」
とお悩みの方には、キッチンの収納扉だけの交換がおすすめです。
収納扉だけの交換なら、半日の工事で比較的リーズナブルに行うことができるので手軽にキッチンの印象を変えることができます。
この記事では、キッチンの扉交換にかかる費用の相場や注意点などを紹介しています。キッチンの扉の種類も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.キッチンの扉交換でかかる費用
一般的に、キッチンの扉の交換にかかる費用の相場は9~20万円程度です。
扉1枚当たり単価が6,000~12,000円程度の扉を交換に用いるケースが多いですが、実際にかかる費用は扉の素材やグレード・枚数などによって異なります。
扉の枚数は既存のキッチンに合わせますが、10~14枚程度のキッチンが多くなっています。
グレード別で比較|キッチンの扉交換の見積もり例
ここでは、扉のグレード別にキッチンの扉交換の見積もり例を2つ紹介します。
どちらもキッチンの扉約10枚を交換した見積もり例ですが、それぞれ扉のグレードが違うので、グレードの違いでどのくらい扉交換の費用が変わるのか確認してみてください。
①平均的な扉に交換した場合(18万円)
(写真はイメージ)
※表はスクロールできます。
No. | 項目 | 数量 | 単価 | 費用 |
---|---|---|---|---|
1 | 扉価格 | 11枚 | 10,260 | 112,860 |
2 | 取付け工事費+廃棄処分費 | 一式 | 30,000 | 30,000 |
3 | バー取っ手 | 11個 | 1,600 | 17,600 |
4 | 蝶番 | 8個 | 300 | 2,400 |
小計 | 162,860 | |||
消費税 | 16,286 | |||
合計 | 179,146 |
②高級な扉に交換した場合
(写真はイメージ)
※表はスクロールできます。
No. | 項目 | 数量 | 単価 | 費用 |
---|---|---|---|---|
1 | 扉価格 | 12枚 | 39,400 | 472,800 |
2 | 取付け工事費+廃棄処分費 | 一式 | 30,000 | 30,000 |
3 | レール取っ手 | 12個 | 300 | 3,600 |
小計 | 506,400 | |||
消費税 | 50640 | |||
合計 | 557,040 |
表を見ると、扉のみの価格だけ見ても扉のグレードによって、30万円以上差があることがわかります。ご自身の交換の目的や予算と照らし合わせてどんな扉に交換するかじっくり検討してみるとよいでしょう。
こだわりもなく、最低限の交換だけでよいという方は平均的なグレードの扉がおすすめです。一方で、どうせ交換するならキッチンのイメージを一新したい!といった場合は、高いグレードの扉から交換する商品を選ぶと良いでしょう。
2.キッチン扉の素材と特徴
キッチンの扉に使われている素材には、いろいろな種類があります。
素材によって雰囲気が変わるので各素材の特徴を踏まえた上で、理想のキッチンに合う扉を選んでみてください。
①化粧シート

木目調や石材調などの模様が印刷されたシートのことです。
低価格でバリエーションも豊富なうえに、印刷技術の進歩でまるで本物の素材のように見えるシートもあります。
②メラミン化粧板

メラミン樹脂を加圧・加熱して作った化粧板のことです。
防水性を備え、傷や汚れにも強いので長持ちしやすい素材です。
③塗装

基盤となる素材に塗装を施したものです。
表面が滑らかで光沢のある仕上がりとなり、キッチンに高級感がでるのが特徴です。塗装加工は仕上がりまでに時間がかかる分、強度が増し耐久性があります。
④ステンレス

耐久性、耐水性がともに高い素材です。
汚れが落ちやすいので、お手入れが簡単な点も喜ばれるのがステンレス。メラミン化粧板などと比べると費用が高めです。
⑤木材
木のぬくもりを活かしたデザインが特徴で、温かみのある空間を演出できます。
一般的にウレタン樹脂をコーティングすることで耐水性を高めていますが、他の素材と比べて傷や汚れに弱いため、こまめにお手入れが必要です。
⑥ホーロー

ホーローは、金属の表面にガラス質の素材を焼き付けたものです。
汚れ、熱、傷に強いので、きれいな状態のまま長く使うことができます。高機能のため、他と比べて費用相場はやや高めです。
3.キッチンの扉を交換すべきタイミング
キッチンの新設から10~20年以内で「状態は悪くないが雰囲気を変えたい」といったケースやコンロや食洗器などのキッチン周りの設備を取り替えたばかりといったケースでは扉だけの交換がおすすめです。
逆に、取り付けから20年以上が経過していて、メンテナンスの時期を迎えたキッチンの場合は全体の交換を検討するのが良いでしょう。
10~20年以内であっても、キッチンの劣化具合次第では全体交換をしたほうが良い場合もありますので、自分で判断するのが難しい場合はリフォーム会社に相談してみてください。
▼キッチン全体の交換を検討している方はこちらをご覧ください。


交換しないで扉をきれいにする方法
扉が汚れている程度であれば、交換までしなくても扉を綺麗にする方法があります。
それが、専用のシートを表面に貼る方法です。代表的なものでは、住友スリーエムの「ダイノックシート」や、中川ケミカルの「カッティングシート」などがあります。
出典:https://yokohamahodogaya-nikka.com/works/kitchen/20170814223014.html
扉を交換しないでシートを張り替える場合の費用は4.5~8万円程度です。
交換リフォームよりも安価ですが、この方法はあくまでも扉の表面だけが汚れている場合や見た目の印象を変えたい場合に取れる方法です。
表面に傷や凹みが見られたり、水分による膨張などで扉の変形が見られる場合は交換がおすすめです。
4.キッチンの扉交換は自分でできる?
キッチンの扉交換は自分で行うことも可能です。
自分で行う場合は、交換にかかる費用は材料費と工具代のみで、業者に依頼するより費用を抑えることもできるでしょう。
しかし、DIYで交換する場合は、今のキッチンの扉に合うサイズを探したり交換に必要な工具を用意したりと手間がかかります。
また、ぴったりサイズが合う扉がない場合は、自分でサイズの調整を行う必要もあるでしょう。
DIYに慣れている人にとっては良いかもしれませんが、初心者には難しい工程も多く、うまく取り付けられないと扉の開閉がしづらい、隙間から水が入り込んでカビになってしまうなどのリスクもあります。
手間や仕上がり面を考えると、少しでも不安がある場合は業者に依頼するほうが良いでしょう。
5.キッチンの扉交換の費用を抑えるポイント
キッチンの扉を交換する費用をできるだけ抑えるポイントを解説します。
キッチン扉の素材やデザインにはこだわりすぎない
キッチンの扉を交換する際、費用を抑えるためには、扉の素材やデザインにあまりこだわりすぎないことがポイントです。
扉の素材にはそれぞれ特徴があり、耐久性や高級感のある素材を選ぶと、どうしてもコストが高くなります。
長持ちする素材は長期的にはコストパフォーマンスが良いかもしれませんが、数年後にキッチン全体をリフォームする可能性があるかどうかも考慮して検討すると良いでしょう。
相見積もりを取る
業者に依頼する場合は、複数の業者から見積もりを取ると、なるべく価格の低い業者を選ぶことができます。
ただし業者比較の際は、価格だけでなく、サービス内容やアフターケアについても比較し、後悔のない業者選びをしましょう。


キッチンが古い場合は、キッチン全体の交換も検討する
キッチンが古い場合、扉だけを交換しても、数年後には他の箇所に不具合が生じ、結局キッチン全体をリフォームすることになることも。
キッチンは多くの機器やパーツで構成されており、リフォームのタイミングは10~20年が目安です。10年を超えたキッチンは、一部を修理・交換してもすぐに他の部分を直す必要が出てくる可能性があり、20年以上経過場合はキッチン全体の交換も検討しましょう。


6.キッチンの扉交換における注意点
ここでは、キッチンの扉を交換するときの注意点を解説します。
①1枚だけの交換はできないことが多い
キッチンの扉交換を考えている人の中には「傷がついてしまった1枚だけを交換したい」という方もいるかもしれません。
しかし、一般的には扉の交換を考えるころには、既存のキッチンの製造が終了していて同じ扉が手に入らないケースが多いです。もし手に入ったとしても、経年劣化による微妙な色あせなどで、1枚だけ新品に変えても違和感がでてしまう恐れがあるでしょう。
また、扉1枚の交換でも、キッチンに備え付けられているすべての扉の交換でも、どちらにしてもリフォーム会社の施工費や人件費がかかります。
1枚だけの扉交換の場合、施工費や人件費が乗る分、割高になってしまうこともありますので、扉の交換をお願いする際はまとめてお願いしたほうが良いでしょう。
②こだわりすぎるとキッチンの交換と費用が変わらない場合も
扉の交換はキッチンの交換よりも安く手軽に見た目を変えることができるのが魅力です。
その一方で、あまりに高級な扉を選んだり、色やデザインにこだわりすぎるとキッチン全体を交換するのと値段が変わらないということにもなりかねません。
その点を踏まえて、扉のみの交換とキッチン全体の交換のどちらが良いのかよく検討して決めるようにしましょう。
▼キッチン全体の交換にかかる費用相場はこちら
>>【データで見るキッチンリフォームの費用と相場】はこちら
③色を変えるなら床や壁とのバランスに注意!
キッチンの扉を交換する際、「どうせなら色を変えて印象を変えたい!」とお考えの方も多いと思います。しかし、周りの床や壁とのバランスを考えて決めなければ、「なんだかしっくりこない」「キッチンだけ浮いている」ということになりかねません。
好みの色だけで決めずに、カラーシュミレーションなどで事前に試してみたり、リフォーム会社と相談しながら決めていきましょう。
7.キッチンの扉交換リフォームの会社を選ぶコツ
キッチンの扉交換ではこの手の細やかなリフォームを手掛けているリフォーム会社に頼むのが一般的です。ここでは、良いリフォーム会社を見極めるコツを紹介します。
良いリフォーム会社を選ぶためには、以下の3つのポイントを確認することが大切です。
- キッチン扉交換の業績が豊富かどうか
- 口コミ評価が良いかどうか
- 担当者との相性が合うかどうか
チラシやインターネット、業者のホームページなど様々な情報源を利用して、最後はリフォーム会社を訪ねてみて判断するのもよいでしょう。
一方で、リフォーム会社を1社ずつ調べていくのは手間がかかるというのも事実です。時間が取れない方や手間を減らしたい方はリフォーム会社の紹介サイトを利用してみるのもひとつの手です。
リフォーム会社の紹介サイトでは、インターネット上では調べることが難しい業者に関する口コミや情報を持っていることも多く、それをもとに希望のリフォームに合った会社を紹介してもらえます。また、煩わしい問い合わせ手続きなどを一手に引き受けてくれますので手間を減らすこともできるのです。
紹介サイトの一つであるリフォームガイドでは、会社選びに精通したコンシェルジュが上記でお伝えした3つのポイントを踏まえて、希望のリフォームに合ったリフォーム会社を無料でご紹介しています。
丁寧なヒアリングを通してお客様ひとりひとりに合ったリフォーム会社を紹介できますので、この機会にぜひご利用ください。
8.まとめ
キッチンの扉を交換するリフォームは、キッチン全体を取り替えるよりも手軽で費用も抑えられ、古くなったキッチンを新品同様の見た目にすることができます。
費用相場は約12万~40万円で、選ぶ材質やデザインによって変動します。
ただし古いキッチンは、扉だけを交換しても、数年後には他の箇所に不具合が生じ、キッチン全体をリフォームすることになる可能性があります。20年以上経過場合はキッチン全体の交換も検討してみましょう。