キッチンは何年でリフォームする?耐用年数から見る最適な時期

キッチンに劣化や使いづらさを感じているものの、「まだ壊れたわけではないし」と、リフォームを悩んでいる方もいらっしゃると思います。

キッチンのリフォーム時期の目安は設置から10〜20年です。

新築または前回のリフォームから10年以上経っているのなら、そろそろリフォームを検討し始めましょう。
本記事ではキッチンリフォームのタイミングや、リフォームをしたほうがいい状態、注意点などを説明します。


1.キッチンリフォームの目安|耐用年数は何年?

さっそく本記事の本題である、耐用年数から考えるキッチンリフォームの目安を見ていきましょう。

キッチンリフォームのタイミングは10~20年が目安

冒頭でもお伝えしたように、キッチンリフォームのタイミングは10〜20年が目安になります。キッチンの部品や機器には、耐用年数10〜20年のものが使われているからです。

耐用年数に近づくと、不調や劣化、使いづらさなどを感じ始めるようになるため、耐用年数前後が交換時期の目安とされています。

ただし耐用年数は「寿命」ではなく、「使えるであろう年数」なので、10年以下で交換が必要になることもあれば、20年過ぎても問題なく使えることもあります。

キッチン設備機器別|耐用年数

システムキッチンは、ガスコンロやIHヒーター、レンジフード、水栓、食洗機などの、機器やパーツを組み合わせてつくられています。
リフォーム時期の目安に10年もの幅があるのは、機器やパーツごとの耐用年数に若干差があることが理由です。機器やパーツごとの耐用年数を見てみましょう。

耐用年数 起こりやすい不具合
ガスコンロ、IHヒーター 10~15年 着火、作動不良
レンジフード 異音、作動不良
水栓 10~12年 止水不足、漏水、作動不良
食洗機 12~15年 止水不足、漏水、作動不良
ディスポーザー 7~12年 異音、漏水、作動不良
システムキッチン本体
(天板、扉、引き出しなど)
15~20年 扉や引き出しのがたつき、割れ、漏水、機能劣化

参考:住まいのメンテナンスサイクル

表を見てわかるように、キッチンに使われている機器やパーツの全体的な耐用年数は10〜15年となっています。
耐用年数を超えても使い続けることは可能ですが、故障や機能低下、安全面のリスクがつきものです。
耐用年数を超えてから作動不良が見られるようならば、交換を検討したほうが良いでしょう。


2.【使用年数別】キッチンリフォームのタイミング|最適な時期とは?

リフォームのタイミングは設備の不調や故障のほか、使用年数も目安になります。
どのように対処すべきか悩んだときには、キッチンの使用年数を判断ポイントのひとつにしてください。

10年前後|部分交換も可能

設置から10年ほど経つと、水栓や食洗機の止水不良や作動不良が起こる可能性があります。ガスコンロやIHヒーター、レンジフードもグリルやガラストップの汚れが目立ったり異音がしたり、作動不良を感じ始めることもあるでしょう。

使用年数が10年未満であれば、部分的な修理や交換で様子を見てもいいかもしれません。しかし使用年数が10年を超えているのなら、他の部分の故障や不具合も出始める可能性があるため、キッチン全体の交換を検討したほうが良いでしょう。

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15年前後|キッチン全体のリフォームがおすすめ

使用年数15年を超えると、キッチン本体を除くすべての機器設備が耐用年数を迎えます。「まだ使えそうだけど、うまく動かないときがある」「たまに水の出が悪い」など、明らかな不調が出る機器やパーツが増えてくるでしょう。

扉や天板、シンクなどは比較的きれいな状態なので、リフォームすべきか悩むかもしれませんが、設置から15年を過ぎていると、部分的な修理や交換をしてもすぐに他の機器も故障する恐れがあります。
故障まではいかずとも不調な部分が2か所以上あるのなら、キッチン全体のリフォームを検討しましょう。

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20年前後|キッチン全体・ほかの水回りリフォームも検討する

使用年数20年を超えると、キッチンの扉や天板の変色や劣化、引き出しレールの閉まりづらさなどを感じ始めます。さらにライフスタイルが変化していることも多いので、もし使いづらさを感じているのなら、キッチン全体のリフォームを検討しましょう。

これまでに水まわり設備をリフォームしていないのなら、浴室、トイレ、洗面のリフォームも同時にリフォームするのがおすすめです。他の設備もまとめてリフォームすれば、一箇所ずつ行うよりも費用を抑えられます。

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30年前後|配管交換が必要・内装含むリフォームも検討する

使用年数30年になるとトレンドがすっかりと変わり、劣化が目立つだけではなく、「ひと昔前のキッチン」というイメージを抱くようになります。
キッチンの床下に隠れている排水管や給水管も交換が必要な時期になるので、キッチンに加えて内装リフォームも同時に行うと良いでしょう。

キッチン以外にも家全体のリフォームを考えている場合は、給排水管類を一新できる「スケルトンリフォーム」がおすすめです。内装を一度解体して間取りを作り変えるので、30年の間に変わったであろうトレンドやライフスタイルに合わせた室内へと一新できます。
また、一戸建て住宅ならば、耐震補強工事や断熱工事も同時に行えば、住宅自体の寿命を延ばすことも可能です。

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このように、キッチンの使用年数によって適切なリフォーム内容は変わってきます。
リフォームで悩んだときには、使用年数も指標のひとつにしてください。

>>キッチンリフォームの費用や事例はこちら


3.こんなサインは要注意!キッチンリフォームが必要な兆候

ここまで「キッチンリフォームのタイミングは10〜20年」だとお伝えしてきましたが、使用頻度や使い方などにより不具合がでるタイミングはそれぞれです。
具体的にどのようなときに検討すべきなのか、5つの兆候をお伝えします。

水漏れ、排水口の詰まり

キッチンの水漏れや排水口の詰まりはさまざまな要因で起こり、「掃除や軽微な修理で済む状態」と「リフォームが必要な状態」の2つに分かれます。

【掃除や軽微な修理で済む状態】

  • シンク下の給水管または排水管からの水漏れしている
  • シンクの水が流れにくい
  • 水栓周辺から水漏れしている

給排水管の水漏れの多くは、継ぎ目のゴムパッキンの劣化やナットのゆるみが原因です。
リフォームまでせずとも、部品交換のみ行えば修理費用は数千円〜数万円で済むでしょう。

シンクの流水不良は汚れによるものが多く、パイプクリーナーや重曹を使って自分で解消できる場合がほとんどです。頑固な汚れも水道業者への依頼で解消できるでしょう。
また水栓の劣化が原因の水漏れは、水栓のみを部分的に交換すれば直ります。

一方で、リフォームが必要になるのは次のような状態です。

【リフォームが必要な状態】

  • 食洗機下が水漏れしている
  • 排水口を掃除しても異臭がする、排水が遅い

食洗機からの水漏れは、給排水ホースやゴムパッキンの劣化、または老朽化が考えられます。耐用年数が近づいているのなら、食洗機ごとの交換が必要です。
また、排水口を掃除しても異臭がしたり排水が遅かったりするときには、給排水管が劣化している可能性があるため、交換と同時にリフォームを検討したほうが良いでしょう。

ガスコンロの火力が弱い、換気が悪い

ガスコンロやIHヒーター、レンジフードの不調や故障はとてもわかりやすく、火力が弱かったり温度調節ができなくなったり、異音がしたりします。
作動不良ではなくとも、ガスコンロとIHヒーターのガラストップにヒビが入ったときも交換を検討したほうが良いでしょう。

収納スペース不足、動線が悪い

使いやすいキッチンは人それぞれです。
どれだけショールームでイメージしたりSNSを参考したりしても、実際に使ってみて収納スペースの少なさや動線の悪さなどを感じることは少なくありません。

キッチンは1日に何度も使う場所なので、使いづらさを感じているのならリフォームを検討しましょう。

キッチン設備の老朽化 (サビ、汚れ、破損など)

システムキッチン本体の耐用年数はほかと比べて長く、老朽化しても扉や天板のサビ、汚れ、破損など見た目の問題で、機器のように使えない状態になることはまずありません。
「まだ使えるから」と交換を躊躇するかもしれませんが、キッチンは口に入れるものを扱う場所です。衛生面の観点からも、早めにリフォームしたほうが良いでしょう。

ライフスタイルの変化 (家族構成、調理の頻度など)

ライフスタイルが変わったときも、リフォームに最適のタイミングと言えます。
同居や子の巣立ちなどで世帯人数が変わると、調理の頻度や扱う食品や食器類の量も変わるからです。

たとえばキッチンを使う時間や人数が増えたのなら、広いキッチンにしてカップボードのサイズを大きくしたりパントリーを設置したりして収納量を増やせば、より使いやすくなります。逆に使う時間や人数が減ったのなら、コンパクトなキッチンに交換すればリビング・ダイニングを広く確保し、ゆったりと過ごせるでしょう。

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4.キッチンリフォームを検討するなら知っておきたい注意点・ポイント

最後に、キッチンリフォームで知っておきたい注意点とポイントを説明しますので、しっかりと目を通して、後悔のないリフォームを行いましょう。

ほかの水まわり設備の交換時期も把握しておく

2章の『使用年数数ごとのタイミング』内でお伝えしたように、水まわり設備は1か所ずつ交換するよりも、複数箇所をリフォームしたほうが、現場管理費が一回に抑えられるなどの理由から、費用を抑えられます。
リフォーム時期の目安は浴室と洗面台が15〜20年、トイレは10年前後なので、タイミングを合わせて同時に交換しましょう。

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キッチンリフォームで必要な予算を知っておく

リフォーム会社から見積書をもらったときに慌てないためにも、どのくらいの費用がかかるのか、相場を知っておきましょう。

リフォーム費用の平均額は96万円ですが、実際の費用幅は60〜400万円ととても広くなっています。キッチン本体のグレードやオプション類、移動の有無によって費用に大きな差が出ますので、自分が希望する内容ならばどのくらいかかりそうなのかを、下記記事を参考に考えてみてください。

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交換のみかレイアウトも変更するか、プランを考える

キッチンリフォームといえば本体の交換を思い浮かべるかもしれませんが、交換時に移動ができるケースもあります。
たとえば壁に面しているキッチンをリビングに向く対面キッチンに変更したり、キッチンを移動したりして、室内の印象をがらっと変えることも可能です。
せっかくキッチンを交換するのなら、レイアウトも変えて使いやすさにこだわってみるのもいいかもしれません。

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ただしキッチンの移動ができるのは、配管類を移動できる場合のみです。
マンションではとくに移動が難しかったり、移動距離に制限がでることがあります。移動や配置変えを希望する場合は、まずリフォーム会社に可能かどうかを相談しましょう。

【事例付き】マンションのキッチンリフォームの費用相場・注意点
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キッチンリフォームが得意な会社に依頼する

キッチンリフォームは、ガス・電気・水道とあらゆる専門工事が伴います。特にレイアウト変更を伴うリフォームは排水管類にも触れるため、キッチンリフォームの施工に慣れた業者でなければ、施工後に水漏れが起こるリスクもあります。

安心して依頼するためにも、キッチンリフォームは実績が多く、キッチンを得意とする会社に依頼しましょう。プロの目線で、使いやすい配置や自宅の間取りに合わせたレイアウトの提案もしてくれます。

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5. まとめ

キッチンリフォームのタイミングは、設置から10〜20年が目安です。
しかしキッチンに使われている機器類や部品の耐用年数は10〜15年が多いので、10年前後で不調が出始めることも少なくありません。

設置から数年ならば部分的な交換で良いですが、複数個所に不調が出ているときや、使用年数がある程度経っているときには、キッチン全体を交換しましょう。数年で別の箇所も寿命が来ると予想できるので、結果的に費用を抑えられる可能性があるためです。

部分的な交換と全体の交換で悩んだときや、リフォームを機にレイアウト変更などもしたいときには、キッチンリフォームを得意とする会社に相談するのが1番です。
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