お風呂・浴室の窓リフォームは何ができる?防寒・防犯などの目的別に詳しく解説

冬場のお風呂が寒い、窓の建付けが悪くなってきた、窓が近隣から見えやすくプライバシーや防犯面が気になる…そのようなお風呂の窓のお悩みは、リフォームで解決しましょう。

お風呂の窓リフォームは、防寒や防犯など、どんな目的でリフォームを行うかによって最適なリフォーム方法や適切な窓の種類が変わります。

この記事では、お風呂の窓リフォームで得られる効果から目的別のリフォーム方法と費用相場、補助金やよくある質問などを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。


1.お風呂・浴室の窓リフォームで得られる効果

お風呂の窓をリフォームすることで、さまざまな効果が期待できます。ここでは、主な3つの効果をご紹介します。

1-1.断熱性が向上する

窓は熱が出入りしやすい場所です。特に古い窓は断熱性能が低く、冬場は外の冷気が入り込み、浴室内の暖気も外に逃げてしまいます。
そのため、浴室の窓を断熱性の高い窓にリフォームすると浴室内の温度を快適に保ちやすくなり、冬場の寒さ対策に効果的でしょう。

また、高齢の方がいるご家庭では温度差によるヒートショックを防ぎ、健康を守る重要なリフォームと言えます。

ほかにも、浴室を暖めるためのエネルギー効率も向上するため、光熱費の削減も可能です。
回答

1-2.換気しやすくなる

お風呂の窓は浴室の湿気をすばやく排出し、カビの発生を抑えることに役立ちます。
しかし、古いお風呂の窓でよくある引き違い窓は大きく窓が開くため、防犯面が気になって日常的に換気しづらいというケースも。

そのため、縦すべり出し窓や内倒し窓、上げ下げ窓などへの交換や外側にルーバータイプの面格子を取り付けるリフォームを行うと、防犯性を確保しながら気兼ねなく窓を開けられるため、結果的に換気の頻度が上がり、浴室環境の改善につながります。

防犯性を確保しながら換気改善につながる窓の例

1-3.防犯・プライバシーの保護になる

浴室の窓は、特にプライバシーに配慮したい場所でもあります。隣家との距離が近い場合や、道路に面している場合は、外からの視線がより気になることも。

このような場合は、目隠し効果のある窓ガラスへの交換や窓の大きさ・位置を変更するリフォームを行うと、安心して入浴できる環境を作ることが可能です。

また、防犯ガラス・防犯性の高い窓への交換や面格子の設置により、侵入を防ぐ効果を高めることもできます。
回答

浴室は家の中でも死角になりやすい場所のため、防犯対策は重要でしょう。


2.【目的別】お風呂・浴室の窓リフォームでできること・費用

ここでは目的別にお風呂の窓のリフォーム内容と費用の目安を解説します。

2-1.寒さ対策目的でできる窓リフォーム・費用

お風呂の寒さ対策には、窓の断熱性能を高めることが大切です。

窓の断熱性能を高めるためには、断熱性能の高いガラス・窓への交換、内窓の設置、窓のサイズを小さくする、窓を無くすといった方法があります。

各種リフォームの費用相場は以下をご覧ください。費用は窓のサイズや工法、素材や性能によっても大きく異なります。

リフォーム内容 費用相場
複層ガラスへの交換 3~20万円
窓の交換 カバー工法 10~30万円
はつり工法 15~40万円
内窓(二重窓)の設置 4~15万円
窓を小さくする 20~60万円
窓を無くす 5~30万円

2-2.換気環境の改善目的でできる窓リフォーム・費用

浴室の換気環境を改善するには、防犯面に配慮しつつ日常的に換気しやすい窓への交換がおすすめです。

「縦すべり出し窓」「内倒し窓」「上げ下げ窓」は防犯性を保ちながら換気でき、「横すべり出し窓」「ルーバー窓」「換気框付き窓」は雨の日でも換気がしやすいという特徴があります。

窓の種類

出典:株式会社LIXIL(換気框付き窓のみ)

窓の交換費用は以下をご覧ください。費用は窓のサイズや工法、素材や性能によっても大きく異なります。

リフォーム内容 費用相場
窓の交換 カバー工法 10~30万円
はつり工法 15~40万円

2-3.防犯・目隠し対策目的でできる窓リフォーム・費用

お風呂の窓の防犯性能を高めるには、以下の方法があります。

  • 窓を小さくする・無くす
  • 「FIX窓」「横すべり出し窓」などの防犯性の高い窓に交換する
  • 窓ガラスを目隠し対応のガラスや割れにくいガラスに交換する
  • 窓の外側に取り外しにくい面格子や目隠し効果の高いルーバータイプの面格子をつける

各種リフォームの費用相場は以下をご覧ください。費用は窓のサイズや工法、素材や性能によっても大きく異なります。

リフォーム内容 費用相場
複層ガラスへの交換 3~20万円
窓の交換 カバー工法 10~30万円
はつり工法 15~40万円
窓を小さくする 20~60万円
窓を無くす 5~30万円
面格子をつける 3~15万円

〈窓を無くす・窓のサイズを小さくする場合は、建築基準法に適合するかの確認が必要〉

建築基準法において、浴室には換気設備を設けなければならないと定められています。

窓を無くしたり、小さくしたりすると換気性能が落ちて法律に適合できなくなることもあるため、事前に専門家に確認したうえでリフォームを行いましょう。

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3.お風呂・浴室の窓の種類

お風呂の窓にはさまざまな種類があります。

本章では、それぞれの窓の特徴やメリット・デメリットをご紹介しますので、リフォームの目的に合わせて適切な窓を選びましょう。

3-1.引き違い窓

引き違い窓のイメージ

引き違い窓とは、左右2枚以上の窓ガラスが水平にスライドして開閉する窓です。一般的に浴室で多く採用されています。

■メリット
・サイズ展開が豊富
・換気がしやすい
・採光がとりやすい
・開き幅が自由に調整できる
・ほかの窓よりコストを抑えられる傾向
■デメリット
・ほかの窓より断熱性が低くなる傾向
・大きく開く構造による防犯面の懸念
・室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい

開口部が広いため断熱性の低さが懸念されていましたが、最近では高断熱の製品も多く展開されています。
また、外側に面格子を取り付けることで防犯面を向上させることが可能です。

3-2.縦すべり出し窓

縦すべり出し窓のイメージ

縦すべり出し窓は、縦方向を回転軸に、室外に90度開く窓です。

■メリット
・引き違い窓よりも省スペースで設置可能
・侵入されにくいサイズ
・風を効果的に取り込める
・室内側から室外側のガラスを掃除できる
■デメリット
・外側に窓が開く分のスペースが必要
・外側に面格子を取り付けることができない

防犯面を向上したい場合、内側に面格子を取り付ける方法があります。

3-3.横すべり出し窓

横すべり出し窓のイメージ

横すべり出し窓は、横方向を回転軸に、窓の下部が室外に開く窓です。

■メリット
・引き違い窓よりも省スペースで設置可能
・侵入されにくいサイズ
・窓の開く角度を調整できるため視線を遮りながら開けられる
・雨が吹き込みにくいため雨の日に換気ができる
■デメリット
・外側に窓が開く分のスペースが必要
・外側に面格子を取り付けることができない

防犯面を向上したい場合、縦すべり出し窓と同様に、内側に面格子を取り付ける方法があります。

3-4.内倒し窓

内倒し窓のイメージ

内倒し窓は、窓枠の下部を軸にし、室内に倒して開く窓です。お風呂に設ける場合、小さいサイズを設置することが多くなっています。

■メリット
・防犯性やプライバシー保護の観点で優れている
・外側のスペースを気にせず設置できる
■デメリット
・室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい
・雨が降ると室内に吹き込みやすい
・カーテンやブラインドが設置できない

3-5.上げ下げ窓

上げ下げ窓のイメージ

上げ下げ窓は、2枚の窓ガラスを上下にスライドさせて開閉する窓です。上下とも動かせるタイプ、片方だけ動かすタイプ、上下が連動して動くタイプがあります。

■メリット
・侵入されにくい
・外側のスペースを気にせず設置できる
・開き具合を調整できるため風通しを変えられる
■デメリット
・大きさによっては室内側から室外側のガラスを掃除するのが難しい
・窓の重さによっては開閉しにくいこともある

3-6.ルーバー窓

ルーバー窓のイメージ

ルーバー窓は、複数の細長いガラスやアクリル板を回転させて開閉する窓です。

■メリット
・開く角度を調整できる
・プライバシーを確保しながら換気できる
・雨が吹き込みにくい
■デメリット
・外部から取り外せるため防犯面で弱い
・ほかの窓と比較すると気密性が低い傾向

取り外しやすいルーバー窓からの侵入を防ぐためにも、外側に面格子を設置するのがおすすめです。
また、気密性が低い傾向のある窓ですが、最近では気密性を向上させた製品もあります。

3-7.FIX窓

FIX窓のイメージ

FIX窓は、窓枠にガラスが固定された、開閉できない窓です。はめ殺し窓とも呼ばれます。

■メリット
・眺望や採光がとれ、開放感や明るさが確保できる
・形が豊富でデザイン性が高い
■デメリット
・換気できない
・壁のままの場合と比較すると断熱性能が下がる

3-8.出窓

出窓のイメージ

出窓は、建物から突き出した形状の窓です。窓ガラスの枚数や形状によっていくつかの種類があります。

■メリット
・浴室の使用面積を増やせる
・空間が広く感じられる
・採光性が高い
■デメリット
・窓ガラスが多い出窓の場合、直射日光の入る面積が大きく暑くなりやすい
・窓ガラスが多い出窓の場合、ガラス面が広く外気温の影響を受けやすい

4.お風呂の窓のリフォームで使える補助金

お風呂の窓リフォームでは、国や自治体の補助金制度を利用できる場合があります。
主に活用できる制度としては、住宅の断熱性能を向上させるための「先進的窓リノベ2025事業」や「子育てグリーン住宅支援事業」などがあります。

補助金の対象となるリフォーム内容や条件、申請方法などは制度によって異なるため、公式ホームページやお住いの自治体の窓口等で事前にご確認ください。

詳しい補助金の情報については、別記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

【2025年度版】窓の断熱リフォームに使える補助金を解説
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5.お風呂の窓リフォームでよくある質問

ここでは、お風呂の窓リフォームを検討する際によくある質問にお答えします。

5-1.窓のリフォーム中、お風呂は使えますか?

お風呂を使えるかどうかは、工事内容によって異なります。
内窓の設置などの場合は半日程度で工事が完了するため、当日の夜には使用できることが多いです。
回答

一方、窓の位置やサイズを変更するなどで外壁の工事を伴う場合は、数日間お風呂が使えないことがあります。

お風呂が使えない場合は、工事期間中は銭湯を利用するなどの対策が必要になるため、事前に施工業者に工事期間と浴室の使用可否を確認し、必要に応じて代替手段を準備しておきましょう。

5-2.寒さ対策で浴室暖房の設置も検討しています。窓のリフォームとどちらがいいですか?

どちらかを選ぶなら、まず窓のリフォームを優先することをおすすめします。
回答

浴室暖房は浴室を暖める効果がありますが、窓の断熱性が低いと暖めた空気が逃げてしまうため、熱の出入りが大きい窓の断熱性を高めることが効率的な寒さ対策の第一歩です。

より快適な浴室環境を求める場合は、窓の断熱リフォームを行った上で、浴室暖房を追加すると良いでしょう。

5-3.マンションに住んでいます。お風呂の窓リフォームはできますか?

多くのマンションでは窓は共用部分とされているため、リフォームできない場合が多くなっています。
回答

ただし、内窓(二重窓)の設置に関しては既存の窓に手を加えない方法であるため、管理規約で認められているケースもあります。

リフォームをしたい場合は、必ずマンションの管理規約の確認をしましょう。

5-4.お風呂の窓を無くすか悩んでいます。お風呂の窓はあったほうがいいですか?

お風呂の窓があったほうが良いかどうかは、ライフスタイルや優先したいポイントに合わせて判断しましょう。
回答

たとえば、断熱性や防犯面を考えるのであれば窓をなくしたほうが良いかもしれませんが、明るさや開放感を重視するのであれば窓があったほうが良いと言えます。

また、窓があると換気扇と併用して効率よく換気できますが、掃除のことを考えると窓がある方が手間が増えてしまうのも事実です。

このようにさまざまなメリット・デメリットがあるため、ご自身の生活をイメージしながら検討してみてください。

5-5.お風呂の窓リフォームはどこに依頼したらいいですか?

お風呂の窓リフォームの主な依頼先には、リフォーム業者、ホームセンター・家電量販店、ハウスメーカーがあります。
回答

それぞれの特徴は以下をご覧ください。

リフォーム業者 ・リフォームの知識や経験が豊富。
・浴室の他の箇所のリフォームにも対応できる。
ホームセンター・家電量販店 ・商品を実際に見ることができる場合がある。
・ポイントが付く場合がある。
ハウスメーカー ・知名度などの安心感がある。
・万が一の保証が充実している。

詳しくは以下の記事でもまとめていますので、合わせてご覧ください。

お風呂リフォームの会社選び|おすすめの依頼先やチェックポイントを解説
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<依頼先を決める時は相見積もりで比較しよう>

依頼先を決める際は、複数の業者から見積もりを取って比較検討することが大切です。

相見積もりを取ることで、工事内容が適正か、価格が妥当かを判断しやすくなります。また、業者によって提案内容や対応力に差があるため、複数の業者を比較することで、ご自宅に最適なリフォームプランや会社を見つけられる可能性が高まります。

見積もりを依頼する際は、同じ条件で比較できるよう、希望する窓の種類やリフォームの目的(断熱性向上、防犯対策など)を明確に伝えましょう!
回答

また、補助金の利用を考えている場合は、補助金申請のサポートが可能な業者かどうかも確認ポイントです。

補助金の申請には専門的な書類作成や手続きが必要になるため、対応実績のある業者に依頼すると安心でしょう。


6.まとめ

お風呂の窓リフォームは、どんな目的で行うかによって適切なリフォーム方法や選ぶ窓の種類が変わります。

本記事で紹介した方法や窓の種類を参考に、ご自身の目的に合わせたリフォームを計画してみてくださいね。

プランがある程度決まっていて、依頼する会社を探したいという方はリフォームガイドをご活用ください。

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