
内窓の設置は、部屋の断熱性や防音性、防犯性を上げるのに有効なリフォームです。窓全体を交換する必要がないため、費用が抑えられる点も魅力でしょう。
今回は内窓リフォームを検討中の方に向けて、内窓リフォームの費用相場や施工事例、リフォームの際に活用できる補助金制度を解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
1.内窓(二重窓・二重サッシ)リフォームの費用相場
内窓のリフォーム費用は、「本体価格(材料費)」と「施工費(工賃)」の合計になります。
施工費の相場は一窓あたり約3~7万円といわれています。内窓の設置は窓全体を交換するリフォームに比べ工数が少ないため、費用は一般的な窓交換リフォームよりも安価です。また、一度に複数個所設置すると施工価格が安くなりやすい傾向にあります。
本体価格は窓の大きさやブランド、グレードによって異なります。代表的な3つのサイズの費用相場を以下にまとめました。
窓のサイズ | 費用相場 |
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小窓(トイレや洗面所) | 約4~6万円 |
中窓・腰高窓(ダイニング等) | 約5~7万円 |
大窓・掃き出し窓 | 約8~12万円 |
防音・防犯性能や断熱性能の高いサッシ、複層ガラスといったグレードの高い窓を採用すると、本体価格は上がります。
1-1.マンションと戸建てで費用は変わる?
マンションと戸建てのリフォーム費用は、施工内容によって異なる場合があります。しかし内窓の設置においてはそれほど費用に差はありません。
ただし、エレベーターや出入口の駐車スペースがないマンションは、ぞの分搬入のための人件費や駐車料金が追加でかかるケースがあります。また、マンションによっては内窓の設置が利用規約で禁止されている場合があるので、事前によく確認しておきましょう。


2.【事例】内窓(二重窓・二重サッシ)リフォーム
内窓(二重窓・二重サッシ)のリフォーム事例を3つ紹介します。
2-1.冷暖房効果を高めるインプラスを設置/27万円
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建物 | マンション |
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築年数 | 30年 |
費用 | 27万円 |
工期 | 1日 |
築30年のマンションの内窓リフォーム事例です。角部屋だったため外気温の影響を受けやすく、寒さに悩んでいました。すべての部屋の窓に断熱効果の高い室内サッシを設置することで、より冷暖房が効きやすい部屋になりました。工期は1日で、費用は約27万円です。
出典:https://www.8044.co.jp/gallery/80
2-2.電車の騒音を抑えるため複層ガラスの内窓へ/40万円
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建物 | マンション |
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築年数 | 34年 |
費用 | 40万円 |
工期 | 5日 |
築34年のマンションの内窓リフォームです。線路沿いのマンションで電車の騒音に悩んでいたため。防音効果の高い複層ガラスを取り付けました。内窓に必要な奥行がなかったため、造作のふかし枠を設置して奥行をカバーしています。工期は5日で、費用は約40万円でした。
出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2398
2-3.内窓を設置で暖かい空間に/約50万円
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建物 | 戸建て |
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築年数 | ー |
費用 | ー |
工期 | ー |
寒さ対策で内窓を設置した事例です。既存のサッシに断熱性能の高い内窓を設置しました。窓全体を交換しなくても、内窓を取り付けるだけで外気の侵入を軽減でき、十分な寒さ対策が可能です。サッシの色を白く塗ることで壁紙との一体感が出て、窓が増えても圧迫感を感じません。
出典:https://freshhouse.co.jp/case/14262/
3.内窓(二重窓・二重サッシ)リフォームで使える補助金
省エネ対策として、国や地方自治体はさまざまな補助金事業を実施しています。対象工事には内窓の設置が含まれる場合も多いため、補助金を活用してリフォーム費用を抑えることができます。
補助金に精通しているリフォーム業者であれば、施工費用に対してどれくらい補助を受けられるか試算してくれるでしょう。
3-1.先進的窓リノベ2025事業(環境省)
環境省が実施する「先進的窓リノベ2025年事業」は、住宅の開口部の省エネリフォームに対して助成する補助金制度で、ドアや外窓、ガラスの交換リフォームも対象です。
申請には断熱性能が1.9Uw以下の内窓であること、リフォーム費用が5万円以上であることなどいくつかの条件があります。また、登録されている企業の商品を使用しなければいけません。
補助金額は窓1箇所あたり12,000~106,000円で、内窓のサイズによって金額が異なります。


3-2.子育てグリーン住宅支援事業(国土交通省)
国土交通省が実施する補助金制度で、開口部の断熱リフォームの他、外壁や床の断熱リフォーム、エコ住宅設備の設置も対象工事となっています。また、指定の断熱リフォームを行えば、同時施工したバリアフリー工事や防災性向上を目的とした工事など、省エネに直結しないリフォームも助成されます。
補助金額は内窓1箇所あたり11,000〜17,000円で、こちらもサイズにより金額は異なります。


3-3.既存住宅における断熱リフォーム支援事業(環境省)
環境省が実施する補助金制度で、窓や玄関ドア、断熱材リフォームといった工事が対象となります
補助金額はリフォーム費用の3分の1で、上限は戸建て住宅が120万円/戸、集合住宅が15万円/戸です。15%以上の省エネ効果が見込まれる高性能建材を使用することが条件となっています。


3-4.長期優良住宅化リフォーム推進事業 (国土交通省)
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は国土交通省が実施する補助金制度で、省エネリフォームや耐震リフォーム、劣化対策の工事など、対象となる工事が幅広い点が特徴です。内窓の設置は断熱性の向上(省エネ)に分類されます。
補助金額はインスペクション費用と工事費用の合計額の3分の1です。評価基準型の場合上限は80万円/戸となります。




4. まとめ
内窓の設置リフォームは、内窓のサイズやブランド、グレードによって費用相場が異なります。断熱性や防音性、防犯性など高性能な内窓を設置すれば、その分リフォーム費用が高くなる点に注意が必要です。
内窓リフォームは断熱性の向上にもつながるため、省エネを目的とした補助金事業の対象工事になっているケースが多くあります。リフォーム費用を抑えたいのであれば、補助金の活用を視野に入れておきましょう。
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