外壁にALCを使うメリットや費用相場、工期、注意点を解説

リフォームや新築で外壁の素材をお考えの方、
外壁材のALCってなに?
ALCのメリットやデメリットを知りたい
ALCの外壁って費用はいくらくらいかかるのか?
こういった疑問を持っていませんか?

この記事では、ALCのメリットやデメリット、費用などを紹介します。

具体的には以下の内容を解説します。

ALCが自宅の外壁に適した素材かどうかを知るための重要な情報です。ALCを外壁に利用する前に確認しておきましょう。


1.外壁で使うALC材の特徴

ALCとは、コンクリートの内部に気泡を入れた外壁材です。本来は重量があるコンクリートに空気を入れたことで、軽量になる特徴があります。外壁材としては耐用年数が長く、60年以上の寿命があると考えられています。

1平方メートルあたりの単価は5,500円程度で、30坪の住宅の外壁を張り替える際は150〜250万円が目安となるでしょう。


2.外壁にALCを使うメリットとデメリット

ALCを外壁に使う場合はメリットとデメリットを把握しましょう。

メリットとデメリットを知らずに工事をしてしまうと無駄な費用がかかったり、希望通りの耐久性を得られなかったりする危険があります。

ここでは、ALC以外の主な外壁材は3つ:①サイディング、②モルタル、③タイルと比較したALCのメリット・デメリットを解説します。

    2-1.サイディング外壁と比較した場合のメリットとデメリット

    サイディングとは、窯業製品や金属、木材などを使用した板状の外壁材です。

    以下では、サイディングと比較した場合のALCのメリットやデメリットを紹介します。 

    メリット

    ALCはサイディングに比べて耐用年数が長いです。サイディングの耐用年数は20〜30年ですが、ALCは60年以上と考えられています。

    デメリット

    ALCはサイディングに比べて防水性能が低い傾向にあります。理由としては、内部に気泡があるため水が染み込みやすいからだと考えられます。
    そのため、サイディングも同様ですが、ALCは特に表面の塗装が必要不可欠となります。

    また、サイディング外壁に比べるとALCは1平方メートルあたり500〜1,000円程度、費用が高い傾向にあります。 

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    2-2.モルタル外壁と比較した場合のメリットとデメリット

    モルタルとは、セメントと砂を混ぜ合わせた外壁材です。

    以下では、モルタルと比較した場合のALCのメリットやデメリットを紹介します。

    メリット

    ALCはモルタルに比べて軽量です。モルタルは材料の内部にセメントや砂が詰まっているため住宅全体が重くなり、耐震性が低下します。

    一方で、ALCはセメントを原料としていても内部に気泡があるため、非常に軽量で耐震性が高いです。

    デメリット

    ALCはパネル状の外壁材のため、つなぎ目(目地部分)があり、雨漏りの原因になりやすいです。一方でモルタルは職人が仕上げる塗り壁のため、つなぎ目が一切ありません。

    つなぎ目があるALCなどの外壁の場合、隙間を埋めるためにゴム状の素材「シーリング(コーキング)」の充填をします。このシーリングがALCやサイディングなど外壁材よりも劣化しやすいため、放置してしまうと雨漏りの原因になりやすいのです。

    また、シーリング(コーキング)が劣化すると「打ち替え」や「増し打ち」と呼ばれる補修が必要になるため、メンテナンス頻度が高いということもデメリットと言えるでしょう。

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    2-3.タイル外壁と比較した場合のメリットとデメリット

    タイルとは、粘土を1,000℃以上の高温で焼いた板状の外壁材です。

    以下では、タイルと比較した場合のALCのメリットやデメリットを紹介します。

    メリット

    ALCはタイル外壁と比べると費用が安いというメリットがあります。

    ALCの価格は1平方メートルあたり5,500円程度です。一方で、タイルは10,000〜20,000円が相場となります。工事の際の単価は2倍以上の差があるでしょう。

    デメリット

    タイル外壁はタイルならではの素材感が美しいですが、ALCはデザイン性の面で非常に劣ります。

    ALCは凹凸が少ないうえに素材が平坦なため、外観の美しさはあまり期待できません

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    3.ALC外壁にする場合の費用相場

    ALCの外壁に張り替えする場合の費用相場は30坪程度の住宅で150〜250万円です。

    1平方メートルあたりの材料費は5,500円が目安となるでしょう。 高性能な材料を使う場合は価格が高くなることがあります。

    また、凹凸が多いといった複雑な構造の外壁だと手間賃が通常より余計にかかります。工事費用を安くするためには余計な機能をつけず、材料費を抑えることが重要です。

    このほかに、10年に1度は塗装メンテナンスが必要です。塗装メンテナンスにかかる費用は30坪程度の住宅で70〜100万円程度でしょう。

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    4.ALC外壁に張り替えする工期

    ALCの外壁に張り替えする工事の期間は、1〜2週間が目安となります。

    ほかの外壁材の工期には2週間以上かかるケースが多いため、ALCは短期間で張り替えができると言えます。

    4-1.ALC外壁に張り替えする場合の工期

    ALC外壁に張り替えする場合の工期は1〜2週間です。

    • 足場の設置:1〜2日
    • 撤去・張り替え作業:5〜11日
    • 足場の解体作業:1日

    上記の日数で工事が可能です。ただし、強風や大雨の際は工事が難しくなり工期が延びやすいです。台風が来る時期は工事を避けたほうがよいでしょう。

    4-2.ALC外壁をメンテナンスする場合の工期

    ALC外壁のメンテナンスでは塗装や補修作業をおこないます。全面的な塗装にかかる工期は12〜15日です。

    • 足場の設置:1〜2日
    • 高圧洗浄・下地補修:1日
    • 塗装:9〜11日
    • 足場の解体作業:1日

    上記が目安となります。


    5.ALC外壁に張り替えする際の注意点

    ALC外壁に張り替えする場合には3つの注意点があります。

    1. 防水性が高い塗料を塗る
    2. 定期的な補修が必須
    3. ALCの施工実績が豊富な業者を選ぶ

    上記を守らずに工事をしてしまうと失敗する確率が高くなるでしょう。無駄な費用や労力をかけたくない人は事前にチェックしてください。

    5-1.防水性が高い塗料を塗る

    ALCは防水性が低いため塗装で水の侵入を防がなくてはいけません。

    防水性が高い塗料としてはシリコン塗料やフッ素塗料があります。

    なかでもフッ素塗料は耐用年数が15〜20年と非常に長いです。予算に余裕がある人はフッ素塗料を選べば安心できるでしょう。

    5-2.定期的な補修が必須

    ALCは交換まで60年程度の寿命がありますが、10年に1度は塗装メンテナンスをしなくてはいけません

    塗装メンテナンスをせずに放置するとALCは20年程度でボロボロとなるでしょう。

    塗料により耐用年数が異なるため、塗装が必要な時期は、前回塗った塗料によって変わります。シリコン塗料を使った場合は10〜15年後、フッ素塗料なら15〜20年後を目安に塗り替えをおこなってください。

    5-3.ALCの施工実績が豊富な業者を相見積もりで選ぶ 

    ALCの外壁にする際に最も重要なのが「施工実績が豊富な業者を選ぶこと」です。 

    実績が多いかどうかは、業者のホームページを見たり、見積もり時にALC外壁の施工実績を確認するとよいでしょう。

    施工実績が少ない業者だと、工事に失敗して雨漏りの危険性が高まります。

    雨漏りとまではいかなくても、施工不良によってALCの耐用年数が20年以下となるリスクもあるでしょう。

    業者を選ぶ際には以下の2つに注意してください。

    1. 相見積もりをする
    2. 訪問営業をしている業者は避ける

      複数の業者に工事の見積もりを出してもらう「相見積もり」をしましょう。相見積もりでは金額が高すぎたり安すぎたりする業者は避けてください。詐欺だったり手抜きをされたりする危険性があります。

      また、自宅に訪問してきて営業するタイプの業者も避けたほうが無難です。言葉たくみに誘導して詐欺まがいの契約を結ばせる業者も少なくないため、訪問営業をしている会社は避けるようにしましょう。

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      6.まとめ

      ALCを外壁に使うメリットとデメリットは以下となります。

      メリット

      • 耐用年数が長い
      • 軽い
      • 工期が短い

      デメリット

      • 防水性能が低い
      • つなぎ目がある
      • デザイン性が低い

      メリットとデメリットを検討してALCを使うかどうかを検討してください。

      また、ALCは10年に1度は塗装メンテナンスが必要です。ALC外壁に使う塗料の種類を知りたい人は外壁塗装の種類や費用、塗装する時期、依頼時の注意点を紹介をチェックしてみてください。

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