
毎日のように使うお風呂は、使い勝手が悪くなったり、不便を感じ始めたりしたときにリフォームするのがおすすめです。
しかし、リフォーム中は自宅のお風呂が使用できなくなるため、「工期はどれくらいかかるの?」「お風呂が使えない工事中の入浴はどうすればいいの?」と気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、お風呂のリフォーム工事にかかる具体的な期間を工事の内容別、建物の種類別に解説、あわせてリフォーム工事が延びないようにするコツについて紹介します。さらに、お風呂に入れない期間の対処法についても解説するので、ぜひ今後のリフォームに役立ててください。
目次
1. 【工事の種類別】お風呂・浴室のリフォームにかかる期間
お風呂リフォームの期間は、リフォームの内容によって異なります。工期に最も大きな影響を与える要素はのは現状のお風呂がユニットバスなのか、在来工法のタイル風呂なのかです。
ここでは、以下の3パターンのお風呂・浴室リフォームの工期について解説します。
①ユニットバスからユニットバスへのリフォーム期間
平均:3日間~4日間
短期:1日
長期:5日間
ユニットバスから新しいユニットバスへのリフォームは「3~4日間」が平均的な期間になります。
これは、ユニットバス全体(床、壁、天井、バスタブ)を交換するような、一般的なリフォームの場合の期間であり、次のような流れで行います。
1日目:養生ボード敷き、解体作業
2日目:水道工事、電気工事、商品搬入
3日目:ユニットバス据付
4日目:内装工事、ドア据付、クリーニング、引き渡し
新しいユニットバスに交換する際に、例えばミスト機能のような新しい機能も追加する場合は、その分の工期が長くなると考えればよいでしょう。
マンションやアパートでバスタブだけを交換するのであれば、1日で終わる場合もあります。
②在来浴室からユニットバスへのリフォーム期間
平均:4日間~7日間
短期:3日間
長期:10日間
在来式のタイル風呂からユニットバスへのリフォームは、「4~7日間」が平均的な期間です。
土間のコンクリートの基礎工事などがあるため、ユニットバスからリフォームする場合と比べると時間がかかります。
タイル式のお風呂の床や壁を取り壊して新しいユニット式のお風呂にする工事の流れは、次の通りです。
1日目:養生ボード敷き、解体作業
2日目:土間コンクリート打設工事、木工事、配線配管工事
3日目:商品搬入、バス組み立て、配管工事、断熱工事
4日目:ユニットバス組立工事
5日目:木工事(内壁造作)、外壁工事
6日目:内装工事、電気工事、ドア据付、クリーニング、引き渡し
タイル式のお風呂の場合はどうしてもリフォーム期間が長くなり、リフォームの内容によって工期も変わります。
③在来浴室から在来浴室へのリフォーム期間
平均:10〜14日
短期:2日間
長期:14日以上
在来工法の浴室を新しい在来浴室にリフォームする場合、一般的に工期は、約10日から2週間ほどが目安です。
在来工法の浴室のリフォームでは、ユニットバスのような一体型の設置とは異なり、浴槽・床・壁それぞれ別に施工するため、補修箇所や選ぶ材料によって作業工程が変わります。
そのため、今の浴室の状態やリフォーム内容によっては、工事期間が長くなるケースもあります。
特に、下地部分の劣化がひどく、下地や土台の補修、防水工事が必要な場合は、工期が長くなる傾向があることを理解しておきましょう。
2. 【建物の種類別】お風呂のリフォーム期間
お風呂のリフォーム期間は、戸建てかマンションかによっても異なります。ここでは、建物の種類別のリフォーム工期について確認していきましょう。
戸建ての場合
戸建ての場合、お風呂のリフォームにかかる期間はおよそ3〜7日で、工期が大幅にずれることはほとんどありません。
ただし、古い在来工法のお風呂をリフォームする際、浴室のタイルが割れていたり、基礎が傷んでいたりすると、追加工事が発生する可能性があります。
これらが見つかった場合は、追加費用とリフォーム期間にずれが発生するため、業者に確認し、改めて見積もりを出してもらうと安心です。
マンションの場合
一方、多くの人が暮らすマンションでは、管理規約によって工期が大幅に変わることがあります。例えば、搬入経路の制限やエレベーターの使用承諾、養生の徹底などのルールが定められていれば、工期が延びる可能性は高いでしょう。
また、工事できる時間帯が定められているケースも多く、思うように作業が進まない可能性も考えられます。マンションのお風呂をリフォームする場合は、スケジュールに余裕を持っておくことが大切です。
3. リフォーム期間が延びないようにする8つのコツ
リフォーム中はお風呂を使うことができませんが、お風呂は毎日使うものなので、工期はなるべく短くできたほうがうれしいのではないでしょうか。
工事をなるべく早く終わらせるために、ここではリフォーム期間が延びないようにするためにの8つのコツをご紹介します。
①相見積もりをとる
工期をなるべく短くするためには、複数社に見積もりをとって比較検討し、工期が短い会社に依頼する方法があります。
リフォームは作業項目が多ければ多いほど、完成までの期間が長くなりますが、同じリフォームでも会社によって作業項目、作業人数、作業時間は異なります。
1社に絞らず、複数社の見積もりを比較することで希望の期間と内容でリフォームを行ってくれる会社に出会いやすくなるでしょう。
ただし、一概に作業項目が少ない会社を選べばよいというわけではありません。お風呂全体の大掛かりな工事なのに「1日でリフォームできる」など、極端にリフォーム期間が短い業者はには注意が必要です。
このような業者を選ぶと、作業を急ぐあまり施工が雑になったり、必要な工程を省略する手抜き工事をされたりする恐れがあります。場合によっては工事後に不具合が発生し、予想外の追加工事が必要になることも考えられるでしょう。
そのため、見積もりをとった会社には必ず、なぜその期間で工事が完了するのか、明確な理由や詳細を確認するようにしてください。
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②契約前に工期に関する説明を受ける
リフォームでは職人が手配できないなど、さまざまな理由で工期は変動しがちです。
リフォームが始まってから焦ることのないように、契約を結ぶ前に改めて工期についての説明を受けましょう。その際には、工期が遅れるリスクも聞いておくことをおすすめします。
お風呂のリフォーム工事は既存のお風呂を解体してから分かる問題点もあるので、あらかじめリスクについても説明を受けておくとよいでしょう。
③工程表をもらい工事の進捗を確認する
あらかじめリフォームに関する工程表をもらっておくのもおすすめです。
1日の終わりに工程表通りに進んでいるかどうか確認できれば、仮に工期よりも多少遅れても、見通しが立っていれば慌てることはありません。
④途中で内容を変更しない
リフォームの途中で内容の変更が発生することは意外と多いものです。リフォームが進み、具体的な形になってくると、追加で依頼したいことが出てくることもあるかもしれません。
しかし、期間を短くしたいなら工事の途中での内容変更は、避けた方が無難です。部材の追加注文や到着を待つ必要があり、工程を組み直さなければならず、思った以上に工期が延びてしまうこともあります。
スムーズに工事を終えるためにも、始まる前に決めた内容はあとから変更しないようにしましょう。
⑤契約書をもらって約束を交わす
基本的に、リフォーム工事をするときには、業者と工事請負契約を結びます。契約書には、工期の条項も記載されているため、事前に確認しておきましょう。
その際に、遅延が発生してしまった場合の取り決めに関する内容もあわせて目を通しておくことが大切です。契約書を読み込む中で疑問点が発生したら、必ず契約を結ぶ前にリフォーム会社に確認して解消しておきましょう。
そうしておくことで、仮に工期が遅れてもトラブルになることを防げます。
⑥リフォーム会社の繁忙期を避ける
リフォーム会社は、秋ごろから年末にかけて繁忙期となります。この時期は工事が重なっている会社も多いため、人員が確保できず、工期が延びてしまう可能性があります。また、年度末である3月も比較的忙しい時期です。
リフォーム工期をできるだけ短くするためには、これらの繁忙期を避けて依頼するのが得策でしょう。
⑦マンションの場合は月曜日から工事を開始する
マンションでは、管理規約によって土・日曜日に作業することを禁止されているケースが少なくありません。また、戸建てでも、日曜日に作業することはほとんどありません。そのため、月曜日から工事を開始した方が工期は短縮できます。
例えば、木曜日から作業開始となると、間に作業のできない2日間(土・日曜日)が含まれてしまいます。この2日間も自宅では入浴できないため、生活に不便を感じるでしょう。
したがって、施工スケジュールを確認するときは、土・日曜日が含まれていないか事前にチェックしておくことが大切です。
⑧業者の動線を確保しておく
工事を円滑に進めるためには、業者が作業しやすいよう動線を確保しておくのも1つのポイントです。お風呂をリフォームする場合は、脱衣所や浴室内が作業スペースになります。
新しい浴槽を搬入したり工具を運んだりするため、なるべく脱衣所や浴室の荷物は別の場所に移動させておきましょう。さらに、浴室付近だけではなく、玄関から浴室までの通り道を確保しておくと、よりスムーズです。
4. お風呂に入れない期間はどうする?
リフォーム期間中は、脱衣所やお風呂が使用できないケースが多くあります。また、工事中は音や振動があったり、職人の出入りがあったりするため、何かとストレスを感じることもあるでしょう。
そのため、リフォーム期間中だけ仮住まいを準備する方もいます。仮住まいのパターンとしては、ホテルを利用したり、親族の家に宿泊したりするケースがあります。
なお、工期が短い場合や、あまりコストをかけたくない場合は、近くの銭湯やインターネットカフェを利用する方法がおすすめです。スポーツジムに通っている方は、ジム内のお風呂を使用することもできます。
あらかじめリフォーム会社に「何日間使用できないか」を確認し、親戚に連絡をしたり、銭湯の営業日を確認したりなど、お風呂に入れない期間の対策を考えておいてください。
5. まとめ
今回は、お風呂のリフォームにかかる期間やリフォーム期間が延びないようにするコツなどについて解説しました。
お風呂のリフォーム期間は、工事の種類やマンションか戸建てかによって変動しますが、最低でも3〜7日程度はかかります。
また、現在のご自宅のお風呂の状態などによっては長引く可能性もあるため、スケジュールには余裕を持っておくとよいでしょう。
本記事でご紹介したリフォーム期間が延びないようにするコツも踏まえながら、ぜひ一度ご自身のお風呂のリフォーム計画を立ててみてくださいね。