
古くなったトイレの交換に合わせて、お手洗いの雰囲気全体をリフォームしたいと考える方も多いのではないでしょうか。そんなときは、床もあわせてリフォームすると雰囲気が変わるだけでなく、選ぶ床材によっては掃除のしやすさも向上させることができます。
トイレの床材には、デザイン性・耐久性に優れたものや、消臭機能などの追加機能がついたものもあるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。
そこで今回はトイレの床材を選ぶ際のポイントや、種類別のメリット・デメリットについてご紹介します。お手入れのしやすさやデザイン性など、実際のリフォーム事例も交えながら紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
トイレの床材を選ぶときの5つのポイント
数あるトイレの床材の中から自分にぴったりのものを選ぶためには、下記5つのポイントを意識しましょう。
[1]掃除やお手入れがしやすいか
お手入れしやすい材質であるかは、トイレの床材選びにおいて重要なポイントです。毎日使用するトイレは、知らないうちに汚れが蓄積してしまう場所。たとえトイレマットを敷いていても、広範囲に汚れが広がってしまいます。
凹凸や継ぎ目がないフラットな床材であれば、毎日の拭き掃除も楽にできます。また、汚れが付きにくいようにコーティングされた床材を選べば、お手入れの回数も減らせて便利です。
トイレの汚れは放置していると腐食やにおいの原因にもなるので、ストレスなくお手入れできる床材を選びましょう。
[2]アンモニアや水・洗剤に強いか
トイレで発生する汚れにはアンモニアが含まれており、アンモニアを落とすために使用する水や洗剤に強い素材を選ぶことも重要です。水や洗剤に耐えられない床材を選んでしまうと、汚れの蓄積やシミ・腐敗の原因になってしまうためです。
「耐水」「耐アンモニア」と記載されているクッションフロアやフロアタイルを選べば、日常的な掃除が楽にできるだけでなく、汚れやにおいがつきにくくなります。またフローリングやタイルにする場合は、接合部に防水加工を施してもらうことも大切です。
[3]デザインが壁紙や便器と合っているか
機能性だけを意識して床材を選んでしまうと、トイレ全体の色や柄がチグハグになり落ち着かない空間になる可能性もあります。そのため、トイレ全体のデザイン性も意識して、コーディネートする必要があります。
基準にするのは壁や便器の色と柄。トイレ全体を広く見せたい場合は、明るい色やシンプルな柄の床材を選ぶのがおすすめです。逆に、壁紙がシンプルすぎて物足りない場合や個性を出したい場合には、床材に柄物を取り入れることでお気に入りの空間に仕上がります。
[4]汚れが目立ちにくい色か
トイレはどんなに毎日掃除していても水や汚れが付きやすいため、汚れが目立ちにくい色の床材を選ぶようにしましょう。
汚れが目立ちにくいとされているのは、濃い色の床材です。また柄や模様が入った床材は、落とせなかった汚れも目立ちにくくしてくれるというメリットがあります。ただし、目立ちにくいぶん、汚れを見つけることも難しいため掃除の難易度は上がります。
明るい色の床材は、汚れは目立ちやすい代わりに掃除がしやすいという側面もあります。
[5]消臭効果があるか
トイレのような狭い空間は臭いがこもりやすいため、清潔な空気を保つためには消臭効果のある床材を選ぶのがおすすめです。
特殊コーティングが施された床材・消臭効果のある樹脂でできた床材などさまざまな種類があるため、デザイン性や価格などのバランスも見ながら選びましょう。
ただし、消臭効果のある床材であっても、定期的なお手入れや換気はしなければなりません。また長期間使用すること消臭効果が薄れてくる場合もあるため、メンテナンスが必要ということも念頭に置いておきましょう。
トイレの床材の種類|特徴・お手入れポイント・費用相場
トイレの床材にはさまざまな種類があります。
ここでは4種類の床材についての特徴やメリット・デメリットのほか、快適に使用するためのお手入れのコツ・費用相場について解説します。
[1]クッションフロア|低価格でお手入れもしやすい
クッションフロアは耐水性が高い「塩化ビニール樹脂」の床材で、お手入れしやすいのが大きなメリット。デザインのバリエーションも豊富なので、おしゃれな内装に仕上げたいという人におすすめです。
リフォームにかかる費用も1畳あたり2~4万円とリーズナブルな点も嬉しいポイントです。
ただし素材自体が柔らかいぶん耐久性が低い点がデメリットと言えます。フローリングやタイルと比較すると劣化スピードが早いため、お手入れの状態によってはリフォームまでのスパンが短くなってしまう可能性もあります。
[2]フローリング|洗面所や廊下と揃えたいなら
トイレの床材をフローリングにすると、リビングや廊下との統一感を出せます。しかし、フローリングは木材でできているため耐水性が低く、汚れが付きやすいという点がデメリットとして挙げられます。ほかの床材と比較するとアンモニアやトイレ用洗剤のダメージも受けやすいため、トイレの床材としてはあまり向いていません。
それでもトイレにフローリングを敷きたい場合は、防水加工や特殊コーティングが施されたトイレ用のフローリングを取り入れることをおすすめします。
リフォームにかかる費用は1畳当たり3~6万円程度が相場です。
[3]タイル|耐久性に優れおしゃれな仕上がりに
タイルはトイレの床材の中でも特に耐用年数が長く、水や汚れの影響を受けにくい点が大きなメリットです。
デザインだけでなくタイルの大きさもさまざまなバリエーションがあるため、好みのデザインが見つかりやすい点も嬉しいポイント。大きめのタイルを選べば掃除やお手入れも楽にできます。
一方で、タイルはリフォーム費用が高くなる傾向にある点がデメリットです。相場は1畳あたり4.5~12万円。耐久性が高いため頻繁に交換する必要はありませんが、一度リフォームするとデザインを変えにくいということは頭に入れておきましょう。
また、表面がツルツルしていて濡れると滑りやすくなるため、トイレマットなどを活用することも重要です。
[4]フロアタイル|デザイン豊富で掃除が楽
タイルほど費用は出せないけど、デザイン性の高い床材がいいという人にはフロアタイルがおすすめです。リフォーム費用は1畳あたり3~5万円程度でクッションフロアとほぼ変わらず、コストを抑えてリフォームしたいという人に人気です。
一見タイルのようなデザインですが、素材はクッションフロアと同じ塩化ビニール樹脂。耐水性に優れており汚れも付きにくいので、毎日のお手入れを楽にできる点も魅力です。
ただし、クッションフロアと同様で耐久性はさほど高くなく、タイルよりも早く劣化してしまう点には注意が必要です。
おしゃれなトイレリフォーム事例4選
ここからは実際のリフォーム事例を見ながら、どの床材でどのようなリフォームが叶うのかを見ていきましょう。
[1]クッションフロアのリフォーム事例
施工費用 | 110万円※ユニットバス交換を含む |
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工期 | 2日間 |
築26年のタイミングで内装を一新したこちらのトイレは、落ち着いたピンク色の壁紙とマッチするクッションフロアをチョイス。落ち着いた色味でありながら、どこかかわいらしさもある仕上がりになりました。クッションフロアはお手入れも簡単で常に清潔な状態を保てるのも、ご家族にも気に入っていただけている理由です。
出典:https://www.yutoriform.com/products/water/toilet/case/08/
[2]フローリングのリフォーム事例
施工費用 | 75万円 |
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工期 | 3日間 |
トイレの交換と合わせて内装のリフォームをおこなったこちらのお宅では、「白を基調にしたい」という強いこだわりがあったため、白いフローリングに合うように窓枠の塗装もおこないました。
トイレスペースは0.4坪とコンパクトながら、明るい色合いにすることで窮屈さを感じない空間に仕上がっています。
出典:https://www.yutoriform.com/products/water/toilet/case/01/
[3]タイルのリフォーム事例
施工費用 | ー |
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工期 | 1ヶ月程度 |
タイルの高級感を存分に生かしたこちらの事例では、ダークグレーの30cm角のタイルを床材として採用。壁には光沢のある黒いパネルを組み合わせることで、シックな大人の空間を演出しています。タイルは比較的リフォーム費用がかかる傾向にありますが、こうしたシックで高級感のある質感にしたい場合は積極的に選びたいところです。
出典:https://freshhouse.co.jp/case/20875/
[4]フロアタイルのリフォーム事例
施工費用 | 21万円 |
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工期 | 1日間 |
こちらのリフォーム事例では、床の張替えにフロアタイルをチョイスしました。真っ白な壁に合わせて選んだデザインは石木目調。清潔感の中に上品さもある空間になっています。トイレの交換をきっかけに内装工事も検討されたとのことですが、フロアタイルであれば費用を抑えられるため、「トイレ交換のついで」としてもおすすめのリフォームです。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/95
まとめ
トイレの床材にはさまざまな種類があるため、希望のデザインや性能を考慮しながら慎重に比較することが重要です。そして工事をおこなうリフォーム会社によっても、得意とするデザインや最終的な費用などが異なるため、求めるリフォーム工事をおこなってくれるリフォーム会社を見つけましょう。
リフォームガイドではお客様ひとりひとりのご要望に耳を傾け、理想のプランをご提案できるリフォーム会社をご紹介しています。複数の優良リフォーム会社をプロのコンシェルジュがご案内し、相見積もりでプランを比較してから依頼先を選択できるので、満足度の高いリフォームを実現できます。
トイレは毎日使用するところであり、来客時のおもてなしとしても重要な役割を持つ空間です。ぜひリフォームガイドをご利用いただき、ご自身にぴったりのリフォーム会社を見つけてください。