
毎日使うキッチンは、料理が楽しくなるようなおしゃれな場所にしたいですよね。しかし具体的にどのようにすればおしゃれなキッチンになるのか、イメージできない方も多いのではないでしょうか。そこで今回はおしゃれなキッチンの実例と、おしゃれなキッチンに共通する3つのルールをご紹介します。
目次
1.【テイスト別】おしゃれなキッチン実例集
おしゃれなキッチンと一口に言っても、可愛いものからかっこいいものまで雰囲気はさまざま。まずは色々なテイスト別におしゃれなキッチンの実例を見て、ご自身の好みを探ってみましょう。
ナチュラルなキッチン
北欧スタイルのキッチン
インダストリアルなキッチン
スタイリッシュモダンなキッチン
ナチュラルモダンなキッチン
和モダンなキッチン
1-1.ナチュラルなキッチン
ナチュラルテイストとは、自然素材をたっぷりと取り入れた、温かみのあるテイスト。金属やプラスチックのような人工的な要素は控えめにして、木や漆喰などをたくさん使います。シンプルななかでもほっこりとリラックスできるような落ち着いた雰囲気があるキッチンにしたい方におすすめです。
■築30年のマンションを自然素材たっぷりにリフォームした実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/15909/
壁付けキッチンを、回遊できるアイランドキッチンに変更した実例です。キッチンの正面と左右にはホワイトの腰壁を造作して手元を隠し、すっきりとシンプルにまとめています。LDK全体に無垢の床材を採用し、システムキッチンや背面収納も木目で揃えることで、ナチュラルな空間になりました。
■無垢のキッチンやタイルでナチュラルに仕上げた実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/27395/
ウッドワンの「スイージー」という、無垢の木でできたL型キッチンを採用した実例です。ワークトップは少しレトロなタイル貼り、レンジフードはおしゃれな曲線デザインで、海外のおしゃれなキッチンのようになりました。天井を木目、壁をタイルにするなど、内装もナチュラルにまとめています。
ナチュラルなキッチンのポイント
- 内装はなるべくシンプルにする
- 自然素材をたくさん使う(無垢材・タイル・カゴなど)
- 白や明るいアースカラーを中心にまとめる
1-2.北欧スタイルのキッチン
スウェーデンやフィンランドといった北欧地域で生まれた、日本でも根強い人気がある北欧スタイルのインテリア。自然素材を取り入れるなどナチュラルテイストとも共通点がありますが、カラーやディスプレイで遊び心をプラスするのが特徴です。キッチン空間全体はシンプルにまとめつつ、キッチン本体や壁にカラーを取り入れる、おしゃれな食器や雑貨を飾れる棚をつくる、デザイン性の高い照明を選ぶなど、アクセントを加えてみましょう。
■パステルブルーのアクセントクロスが可愛いキッチンの実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/19870/
和室とLDKをつなげて、広々とした開放的なLDKにリフォーム。壁付けキッチンを対面のペニンシュラキッチンに変更して、リビング側にも収納を設けました。天井に貼られた木や、パステルブルーのアクセントクロスがポイントです。少しデザインの違うペンダントライトを2つ並べたのもおしゃれです。
■鮮やかなブルーの腰壁が素敵な北欧デザインのキッチン実例
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/1097
叔母から相続した築25年のマンションを、夫婦+子供二人のファミリー向けにリフォームした実例です。キッチンは対面式にして、リビングを見ながら家事ができるようにしました。木の温もりたっぷりのLDKに、鮮やかなブルーの腰壁で遊び心をプラス。壁面につけたオープン棚には、おしゃれな雑貨やキッチン用品を飾ることもできます。
北欧スタイルのキッチンのポイント
- 自然素材をたくさん使う(無垢材・タイルなど)
- 明るい色でまとめてアクセントカラーを加える
- おしゃれな照明をポイントにする
1-3.インダストリアルなキッチン
インダストリアルとは「工業的な」という意味。海外の倉庫や工場をイメージさせる無骨な雰囲気で、カフェやバーなどでもよく採用されているテイストです。すべてをきっちり整えるのではなく、天井や壁をコンクリート打ちっぱなしにしたり、ヴィンテージ感のある素材を使ったりと、ほどよく崩してみましょう。
■モールテックスで無骨に仕上げたキッチンの実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/22610/
家事とリモートワークをしながら子育てできるように、マンションをリフォームした実例です。キッチンの腰壁とカウンターを、継ぎ目なくモールテックスで仕上げたのがポイント。背面の壁にはブルックリンの倉庫を思わせる、レンガのデザインを取り入れました。
■コンクリート現しの天井がかっこいいキッチンの実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/28770/
無垢のヘリンボーン床に、コンクリート打ちっぱなしの天井。木のキッチンに、ステンレスのワークトップ。異素材の組み合わせがおしゃれなキッチンです。天井から吊るされた裸電球や、壁に貼ったグリーンのタイルがアクセントになっています。
インダストリアルなキッチンのポイント
- 無機質な素材をたくさん使う(モルタル・アイアンなど)
- 木材は味わいのある古材風を選ぶ
- ダークカラーを中心にまとめる
1-4.スタイリッシュモダンなキッチン
スタイリッシュとは「洗練された」、モダンとは「現代的な」という意味。新しい素材をたくさん取り入れて、美術館や高級ホテルのような洗練されたイメージにまとめたスタイルです。インテリアのノイズを減らすため、キッチンまわりの生活感のあるアイテムをすっきりと片付けられるような収納計画も重要です。
■主役級のフラットキッチンがおしゃれな実例
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/396
築20年の中古住宅を購入し、モダンな雰囲気にリフォームした実例です。開放的なLDKをつくるため、キッチンの吊り戸棚は撤去。白でシンプルにまとめたLDKのなかで、グレーのフルフラットキッチンが存在感を放っています。キッチン側だけでなく、リビング側にも収納があるので、生活感のでやすい日用品などもすっきりと片付けられます。
■高級感のあるスタイリッシュモダンなキッチンの実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/23725/
リビングの上階の床を一部屋分なくし、開放的な吹き抜けのあるLDKをつくった実例です。LDK全体をモノトーン+ブラウンでまとめて、キッチンもシックな雰囲気にしました。システムキッチンはシックなカラーでツヤ感のある面材を使っており、スタイリッシュで高級感があります。
スタイリッシュモダンなキッチンのポイント
- モノトーンなどシックな色使いでまとめる
- 直線的なラインと人工素材を取り入れる(ステンレス・ガラスなど)
- 生活感を排除できる収納計画を立てる
1-5.ナチュラルモダンなキッチン
現代的なモダンテイストに、自然の温もり感をもつナチュラルテイストをミックス。洗練された印象でありながら、無機質すぎずトレンド感もあるのがナチュラルモダンテイストです。おしゃれに見せるには、自然素材と人工素材のバランスがとても大切です。
■築50年の戸建て住宅をおしゃれにリフォームした実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/17051/
築50年の住宅を、耐震や断熱を含めて根本的に再生。細切れの間取りを、おしゃれなキッチンを中心に据えた開放的な空間にリフォームしました。無垢材の床や、漆喰の壁などたっぷりと自然素材を使用。収納の取手や椅子の脚にアイアンをもってくるなど、かっこいい要素をほどよく加えて引き締めました。
■ニッチのあるモルタルの対面カウンターを造作した実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/27622/
正面に立つ無垢の柱が印象的なキッチンです。キッチンのみ木の天井にして、無機質なモルタルの質感を合わせることでおしゃれに仕上がりました。リビング側のニッチにグリーンや小物を飾っているのも素敵です。
ナチュラルモダンなキッチンのポイント
- 人工素材を使う(モルタル・アイアンなど)
- 自然素材を使う(無垢材など)
- 落ち着いたカラーでまとめる
1-6.和モダンなキッチン
和風なデザインと、現代的なデザインをバランスよくミックスしたのが和モダンスタイル。レトロな雰囲気をほどよく残すのがポイントなので、古民家や実家のリフォームにも向いています。
■築60年のレトロな日本家屋を和モダンに仕上げた実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/11757/
築60年超の日本家屋の趣を残しながら、現代風の要素をミックスした実例です。ダイニングとキッチンは無垢の床材、リビングは和室をそのまま残しました。飾り格子の障子など和の意匠は残しながら、キッチンは新しい設備に変更。ホワイトとステンレスのシンプルなキッチンは、和モダンな住まいにしっくりと馴染んでいます。
■明るいカラーでまとめた和モダンなキッチン実例
出典:https://freshhouse.co.jp/case/27677/
リフォーム済みの和室の天井や畳はそのまま残し、リビングやキッチンと一体化するようにリフォームした実例です。床と天井は明るい色の木目で統一し、壁やキッチンの床もライトグレーに。システムキッチンも明るい色を選び、柔らかい空間をつくりました。カウンターに吊るしたシンプルなペンダントライトが洗練された印象です。
和モダンなキッチンのポイント
- 自然素材を使う(木・珪藻土・漆喰など)
- LDKにある立派な梁や和室を残す
- 現代的な要素を加える(直線・ステンレスなど)
ここまでキッチンの実例をたくさん見てきましたが、すべてのおしゃれなキッチンにはいくつかの共通点があります。
ここからはおしゃれなキッチンのルールを「1:レイアウト、2:色・素材の組み合わせ、3:飾る・隠す」の3つに分けて解説していきます。
2.おしゃれなキッチンのルール1:レイアウト
まずはおしゃれに見えるキッチンレイアウトのルールからです。
2-1.オープンキッチンで開放感を演出する
出典:https://freshhouse.co.jp/case/31045/
多くのおしゃれなキッチンは、リビングやダイニングと壁で仕切られていないオープンキッチン。壁がないことで開放的に見え、キッチンをLDKのインテリアの一部としておしゃれに仕上げることができます。リビングやダイニングからキッチン内が丸見えになるのが気になる場合は、正面に「腰壁※」を立ち上げて手元を隠すとすっきり見えるでしょう。
※腰壁を取り付けた例
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/956
2-2.カウンターを付けたらカフェやバーのようなキッチンに
出典:https://freshhouse.co.jp/case/15768/
カフェやバーのようなおしゃれな雰囲気にしたいなら、キッチンとダイニングの間にカウンターを設置するのもよいでしょう。朝食やコーヒータイムに使ったり、来客を招いてカウンターごしに会話をしながら調理をしたりと、人が集まる場をつくることができます。
3.おしゃれなキッチンのルール2:色・素材の組み合わせ
キッチンには壁・床・キッチン扉(面材)・ワークトップ・収納など、色や素材を決めなければならない要素がたくさんあります。
おしゃれなキッチンにするなら、色や素材の組み合わせ方やバランスも重要です。
3-1.王道の配色バランスは「70:25:5」
出典:https://freshhouse.co.jp/case/2875/
色数が多すぎるとごちゃごちゃした印象になるため、使うカラーは3色程度に絞ります。そして3色を同じ分量使うのではなく、「70:25:5」のバランスで使うとまとまりやすくなります。
ベースカラー:70% (床・壁・天井など) |
部屋全体の雰囲気を決める。ホワイトやアイボリーなどベーシックカラーがよく選ばれる。 |
メインカラー:25% (システムキッチン・背面収納・調理家電など) |
部屋の主役になる色。インテリアテイストに合わせて、好きな色を選ぶ。 |
アクセントカラー:5% (雑貨・観葉植物・タイルなど) |
インテリアのポイントになり、空間にメリハリをつける色。 |
3-2.キッチン扉のデザインが印象を決める
出典:https://www.yutoriform.com/products/water/kitchen/case/16/
キッチンのなかで、パッと目に入るのがシステムキッチンの扉に使われている面材です。温かみを出すなら木、シャープな印象にするならステンレスなど、ここに何を使うかによって印象が大きく変わります。目指しているテイストに合うものを選びましょう。
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3-3.ワークトップの素材選びにこだわる
キッチンのワークトップ(天板)も面積の広い部分。ステンレス、人工大理石、セラミックなどの種類があります。デザインはもちろん、清潔な状態が保てるように掃除のしやすさも考えて決めましょう。
3-4.LDK全体のバランスを考えて内装を決める
出典:https://freshhouse.co.jp/case/23725/
キッチンがいくらおしゃれでも、リビングやダイニングが雑多な印象だったり、テイストがまったく違ったりするとちぐはぐな印象に。テイストを揃えて、LDK全体でバランスを見ながらコーディネートしましょう。
3-5.アクセントクロスやタイルでおしゃれ度アップ
出典:https://freshhouse.co.jp/case/16930/
おしゃれなキッチンにしたいなら、壁の一面だけ色柄もののアクセントクロスを使ったり、一部にタイルを貼ったりするのもおすすめです。パッと目を引くフォーカルポイントになり、記憶に残るキッチンになります。
4.おしゃれなキッチンのルール3:飾る・隠す
キッチンは家の中でも非常に物の多い場所のひとつです。せっかくレイアウトや色使いにこだわっても、ごちゃごちゃと散らかってしまうとおしゃれには見えません。「飾る」と「隠す」を意識してコーディネートしましょう。
4-1.生活感の出るアイテムは収納の中に隠す
出典:https://freshhouse.co.jp/case/30085/
たくさんの食器やキッチンツール、ラベルに統一感のない缶詰や調味料、キッチンまわりの掃除道具や災害備蓄品。生活感の出やすいアイテムは、背面の引き出し収納や吊り戸棚、パントリーなどに隠しましょう。
最近のシステムキッチンはキャビネットにたっぷりと収納できるようになっているため、吊り戸棚がなくてもすっきりと片付くことも。収納は多すぎても圧迫感が出るので、物の量に合わせて設置するのがポイントです。
4-2.インテリア雑貨や観葉植物を飾る
出典:https://freshhouse.co.jp/case/17051/
すべてのアイテムを仕舞い込むのではなく、デザイン性の高い食器やカフェ用品、おしゃれな容器に詰め替えた調味料などは、あえて見える場所に置くのもおすすめ。キッチンカウンターや背面のオープン棚など、飾れる場所をつくりましょう。
キッチンで使う道具だけでなく、オブジェや花瓶、観葉植物、ハーブの鉢などをディスプレイすることも。散らかって見えないように、ゆったりと余白をとって飾るのがおしゃれなキッチンをつくるコツです。
4-3.照明選びにこだわる
出典:https://freshhouse.co.jp/case/17051/
照明にはキッチンを作業場として明るく照らすだけでなく、おしゃれにする役割もあります。
例えばキッチンカウンターの上におしゃれなペンダントライトを複数並べて吊り下げたり、天井にダウンライトを埋め込んですっきり見せたりと、いくつかの照明を組み合わせるのがおすすめです。また下がり天井やカウンター下などに間接照明を設置すると、ホテルやレストランのように高級感のあるLDKになります。
5.すぐ真似できる!おしゃれなキッチンDIYアイデア
プロの業者にリフォームを頼む前に、ちょっとだけイメージチェンジしたい。そんなときはDIYを検討するのもよいかもしれません。ここではDIY初心者がおしゃれなキッチンにバージョンアップさせるためのアイデアをご紹介します。
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5-1.キッチン扉にリメイクシートを貼る
キッチンの模様替えで人気なのが、フロアキャビネットの扉にリメイクシートを貼ること。剥がせるタイプなら、賃貸でもチャレンジできます。無地、木目調、大理石調、ステンレス調、タイル調、レンガ調など色柄のバリエーションはたくさんあるので、理想のテイストに合わせて選びましょう。
リメイクシートなどを活用したリフォーム事例
出典:https://www.reform-guide.jp/zentai-hiyou/kitchen/
キッチンパネルの交換や収納扉にシートを貼って既存のキッチンをリメイクした事例です。キッチン周りの壁・天井のクロスも張り替えています。
5-2.壁にアクセントクロスやタイルを貼る
リビングやダイニングからよく見える背面壁にアクセントクロスを貼るのも、手軽な割にイメージをがらっと変えられるDIYです。キッチンでは火を使ったり、水や油が飛んだりするので、不燃素材や防水タイプなど場所に合わせた商品を選びましょう。
壁の一部や、腰壁の上の「笠木」に、タイルを貼ってカスタマイズするのもおすすめです。タイルを1枚ずつ並べて目地を入れるのは大変。好きなサイズに切って貼るだけのタイルシールなら、初心者でも挑戦しやすいでしょう。
5-3.見せる収納を設置する
おしゃれな家でよく見かける、キッチン壁面のオープン棚。壁にアイアンなどの棚受けを固定して、棚をDIYすることもできます。壁に傷をつけたくない場合は、床と天井で突っ張るタイプの支柱を立てて、そこに棚板を固定する方法もあります。
5-4.キッチンカウンターを設置する
壁付けキッチンや対面キッチンのリビング側にカウンターを設置すれば、おしゃれなカウンターキッチン風になります。カラーボックスの上に天板を置くだけなら、手軽で収納力も抜群。天板を好きなカラーに塗装したり、リビング側をリメイクシートでカバーしたりと、アイデア次第でよりおしゃれになります。
6.まとめ
おしゃれなキッチンをつくるには理想のテイストを決めて、「レイアウト・色や素材の組み合わせ・飾ると隠す」という3つのルールを意識しながらコーディネートするのがコツです。DIYで小さく変えるだけでは物足りないという方は、リフォームも検討してみてはいかがでしょうか。デザイン性はもちろん、使い勝手がよくなったり掃除がしやすくなったりと、キッチンリフォームにはたくさんのメリットがあります。
リフォームガイドではキッチンリフォームに関わるお役立ち記事もたくさんご用意しています。気になった方は、ぜひ読んでみてくださいね。
▼リフォームでおしゃれなキッチンにする具体的な手順をこちらの記事で解説しています。

