【2024年度】断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)を全解説!

住宅の断熱リフォームの補助金事業のひとつに、最高120万円(戸建の場合)の補助金を受け取れる「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」、いわゆる「断熱リノベ」があります。

断熱リノベは「冬になると底冷えする」「夏はなかなか冷房が効かない」など、住宅の断熱性能に課題を抱える人におすすめの制度です。

今回はコストを抑えて住宅の快適性を向上したい人に向けて、断熱リノベの概要や要件などを紹介します。実際にどれくらい安くなるのかのシミュレーションもしてみましたので、参考にしてみてくださいね。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業公式サイト


1.事業の概要

「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」(以降:断熱リノベ)は、高性能建材(断熱材・窓・ガラス・ドアなど)を使用して断熱リフォームをした場合に、一定の条件を満たすことで補助金が受け取れる環境省の補助事業です。

事業の概要を確認していきましょう。

1-1.補助金が使える工事と補助額

断熱リノベには「トータル断熱」と「居間だけ断熱」の2種類があり、対象となる工事が異なります。

 トータル断熱居間だけ断熱
対象となる工事15%以上の省エネ効果が見込まれる改修率を満たす高性能建材(断熱材・窓・ガラス・玄関ドア)を用いた断熱リフォーム
※玄関ドアは断熱材・窓・ガラスと同時に改修した場合のみ補助対象となる
日常生活の中心となり家族全員の在室時間がもっとも高い「居間」に高性能建材(窓)を用いた断熱リフォーム
補助率補助対象経費の3分の1以内
補助金額(上限額)戸建住宅①高性能建材を用いた改修:120万円/住戸
②家庭用蓄電システム*1:20万円
③家庭用蓄熱設備*2:20万円
④熱交換型換気設備等*3:5万円
※②〜④は①と同時に導入する場合に限り別途補助されるが、②〜④の補助額合計は①高性能建材を活用した改修にかかる補助金額の合計以下とする
集合住宅(個別)①高性能建材を用いた改修:15万円/住戸(同時に玄関ドアの改修を行う場合は20万円/住戸
②熱交換型換気設備等:5万円
※②は①と同時に導入する場合に限り別途補助されるが、②の補助額合計は①高性能建材を活用した改修にかかる補助金額の合計以下とする

*1:太陽光パネルで発電した電気を一時的にためることができる充電池(太陽光発電システムなどが設置されている必要がある)
*2:自然冷媒を用いた電気ヒートポンプ式給湯器(エコキュートなど)
*3:換気時に熱を回収し、室内に戻す換気扇やエアコンなどの設備

2024年度1月時点では「集合住宅(全体)」の公募はありませんのでご注意ください。

1-2.補助金がもらえる人の条件

補助金がもらえる人の条件は以下のとおりです。※「トータル断熱」・「居間だけ断熱」共通

戸建住宅

個人の所有者または個人の所有予定者
賃貸住宅の所有者(個人・法人どちらでも可)

集合住宅
(個別)

なお対象となるのは、常時居住する専用住宅です。賃貸住宅(社宅を含む)も対象となりますが、店舗・事務所などとの併用住宅は不可とされています。

1-3.その他の要件

その他の要件は以下のとおりです。

1-3-1.トータル断熱・居間だけ断熱共通

交付申請後に所有を予定している場合は、工事完了後、完了実績報告者を提出する際に登記事項証明書の写しを提出し、所有したことを証明する必要があります。

1-3-2.居間だけ断熱

居間だけ断熱においては、居間は必ず改修しなければなりません。

1-4.補助金申請期間

【公募期間】
令和6年1月24日(水)~令和6年3月1日(金)

公募期間は上記の通り定められているため、リフォームの時期に公募をしているかどうかを必ず確認しましょう。

また、公募期間内であっても、予算の上限に達すると判明した時点でそれ以降の公募受付は行われないこともあるので注意が必要です。

補助金の活用を検討している場合は、できるだけ早く手続きを進めることが大切です。


2.実際にいくら得する?補助金活用にシミュレーション

断熱リノベを利用すると、どれくらいお得になるのでしょうか?補助金を活用した場合としなかった場合でシミュレーションしてみましょう。

【Case 1】30坪の戸建住宅をトータル断熱した場合

工事内容費用
(材工費)
補助額
(3分の1)
内窓の取りつけ
(8箇所)
720,000
(90,000円×8箇所)
240,000円
玄関ドアの交換250,000円50,000円
(上限)
床下(66㎡)に
断熱材を施工
300,000円100,000円
天井裏(66㎡)に
断熱材を敷き込み
390,000円130,000円
諸経費(15%)249,000円
小計1,909,000円520,000円
消費税(10%)190,900円
合計2,099,900円520,000円
実際の負担額
(費用-補助額)
1,579,900円

※要件を満たす製品を利用し、十分な省エネ効果が得られたとする

このケースでは全額自費であれば2,099,900円かかるところ、520,000円補助されたため実際の負担額は1,579,900円に抑えられました。

工事費用についてはこちらの記事を参考にしています。
>>冬場だけじゃない!断熱リフォームで年中快適な家に~注意点・費用まで解説

【Case 2】3LDK(70㎡)のマンションを個別に居間だけ断熱した場合

工事内容費用
(材工費)
補助額
(3分の1)
居間に内窓を取りつけ
(2箇所)
180,000円
(90,000円×2箇所)
60,000円
諸経費(10%)18,000円
小計198,000円60,000円
消費税(10%)19,800円
合計217,800円60,000円
実際の負担額
(費用-補助額)
157,800円

※要件を満たす製品を利用し、十分な省エネ効果が得られたとする

このケースでは全額自費であれば217,800円かかるところ、60,000円が補助されたため実際の負担額を157,800円に抑えられました。


3.補助金申請の流れ

断熱リフォーム補助事業の申請の流れを解説します。

1.業者にリフォームを相談する

既存住宅の断熱リフォーム補助事業の申請は、対象となる住宅の所有者がおこないます。多くの場合工事を請け負う業者がサポートもしくは主導してくれますが、補助金事業に不慣れな業者だと申請に消極的だったりスムーズに手続きが進まなかったりすることも。リフォームに補助金を活用したい場合には、補助金事業での工事に慣れた業者を探すことをおすすめします。

2. 公募期間内に申請する

必要書類を集め、公募期間内に申請します。

3. 交付決定通知書の受け取り・請負契約の締結

交付決定通知書を受け取ってから請負契約を結びます。交付決定される前に契約・着工した場合は無効となるため注意しましょう。

4. 工事完了・支払い

工事が完了したら業者に工事費を支払います。

5. 完了実績報告書の提出

完了実績報告書を提出し、審査を受けます。場合によっては現地調査がおこなわれます。

6. 補助金の受け取り

工事に問題がなければ補助金が支払われます。


4.まとめ

既存住宅の断熱リフォーム支援事業は、戸建住宅はもちろんマンションでも活用できます。築年数が古くて断熱性能が低くて悩んでいる人は、活用を検討してみてはいかがでしょうか。

なお断熱リノベは住宅の所有者が申請しますが、書類の作成や実績報告書の提出などにはリフォーム業者のサポートが欠かせません。補助事業の経験豊富な業者に工事を依頼するのが、スムーズに申請を進めるポイントです。

リフォームガイドでは、補助事業に精通した業者を把握しているので希望する条件にあった業者のご紹介が可能です。「断熱リノベの補助金を利用してリフォームしたい」と相談いただければ、補助事業を活用した断熱リノベーションの経験が豊富な業者をご紹介いたします。まずはお問い合わせしてみてくださいね。

その他、断熱リフォームで使える補助金をすべてこちらの記事でまとめています。ぜひ参考にしてください。
>>断熱リフォームで使える補助金5種類をすべて解説!

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