300万円でできるマンションのフルリフォーム全4パターン【費用を抑える方法も】

「中古マンションを購入してフルリフォームしたいけど予算が300万円しかない」
「300万円でフルリフォームはできるのか?」

とお考えではないですか?

結論は、マンションのフルリフォームの定義を「一からすべて新しいものにする」とする場合は、300万円ではまずできません。リノベーションのような間取りからすべて作り変える場合の予算は、約600万円からになります。「間取りは変えなくてもいいけど内装や水回りの設備はすべて新品にしたい」という場合も、約400万円からが一般的な相場です。

ですが、「ここだけは絶対にリフォームしたい」という箇所を軸にすると300万円でも印象はかなり変えることができます。0から変えることは難しいですが、リフォーム箇所を工夫することで快適さを大きく変えられます。

この記事では、300万円で限界まで出来る4つのリフォームパターンを解説します。

①水回り中心
②内装中心
③LDK中心
④ローコストで全面

リフォームするマンションの状態によっては、優先してリフォームするべき箇所もありますので、どのパターンでリフォームするべきかの最終判断はリフォーム会社と相談してください。ここでは一般的な考え方をお伝えします。

そのほか、300万円でマンションリフォームをした事例や、できるだけ費用を抑える方法も解説しますので参考にしてください。

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1.300万円で出来るフルリフォームの全4パターン

予算300万円では、すべてを新しくすることはできませんが、絶対にここだけは!という優先箇所を決めたリフォームをすることで、ある程度満足度の高いリフォームができます。

まだ使えるところ、そこまで気にならない箇所は、今回のリフォームではそのままにし、資金が貯まった後に行いましょう。

ここでは
①水回り中心
②内装中心
③LDK中心
④ローコストで全面
の全4パターンのフルリフォーム内容と費用相場を解説します。

1-1.水回り中心のフルリフォーム

水回りは約15〜25年ほどで交換の時期を迎えます。毎日使うものですので、それ以前でも劣化している場合があり、リフォームをおこなって一新される方が非常に多い箇所です。

水回りの交換時期を迎えていたり、明らかな劣化が見られる人はリフォームをするようにしましょう。

水回りを中心に、壁紙やフローリングをリフォームした場合の費用の一例は以下のとおりです。

リフォーム内容費用
全水回り設備の交換170~250万円
壁紙の全面張替え※40~50万円
LDKの床張替え※35~48万円
合計245~348万円

※広さは3LDK(70㎡)、壁紙はスタンダードクロスを想定。
※LDKは20畳を想定

水回り中心のリフォームは、設備の交換で300万円をほとんど使い切ってしまいます。予算の残りは壁紙の全面的な張り替えや一部の内装リフォームにあてると、ちょうどよく予算内に収まります。

ただし、キッチンやお風呂など水回りの位置を移動するなど間取り変更を伴う水回りリフォームとなると、配管工事や内装工事が別途かかるので300万円では収まらなくなる可能性があります。

水回り中心に300万円以内でリフォームした事例

▼Before

浴室・洗面室・トイレのリフォーム前

▼After

浴室・洗面室・トイレのリフォーム後

出典:http://www.8044.co.jp/gallery/990

【リフォーム費用】約236万円

  • 築年数20年の住宅の浴室・洗面室・トイレをリフォーム
  • 既存のハーフユニットのバスタブを最新のタイプへ。
  • 洗面はモザイクタイルを際立たせたデザインに。
  • トイレは洗面と統一感を出すため、同じモザイクタイルを採用してデザイン。

水回りリフォームについては以下でも解説していますので、あわせて確認してください。

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1-2.内装中心のフルリフォーム

内装はお部屋の見栄えに直結します。内装をリフォームすることでお部屋の雰囲気が大きく変わります。

築年数はそれほど古くない場合や、一度リフォームされた物件で、水回り設備の交換がすぐに必要ない場合におこなうといいでしょう。

内装を中心に、水回り設備を2,3点交換した場合のリフォーム費用の一例は以下のとおりです。

リフォーム内容費用
壁紙の全面張替え40~50万円
床の全面張替え52~75万円
水回り設備の交換2,3点90~200万円
合計182~325万円

※広さは3LDK(70㎡)、壁紙はスタンダードクロスを想定。
※水回り各設備の費用相場はシステムキッチン:約60万~180万、ユニットバス:50~120万、トイレ・洗面台・給湯器:約15~20万を想定。

壁・床の内装を全面的に張り替えるリフォームを行うと100万円前後かかります。フローリングを無垢フローリングにする、クロスをデザイン性のあるものにこだわりたい、など素材にこだわりがある場合はもう少し費用がかかるでしょう。残りの予算で水回り設備を2から3点交換できます。

内装中心に300万円以内でリフォームした事例(内装全面+トイレ交換)

※写真にはないですが、トイレ交換のリフォームもしています。

▼Before

(リフォーム前のリビング、和室、居室)

▼After

(リフォーム後のリビング、和室、居室)

出典:http://www.8044.co.jp/gallery/134

【リフォーム費用】約252万円

  • リビングに隣接した和室をなくし広いひと続きのリビングに。
  • 洋室の床はフロアタイルで仕上げてコスト減&おしゃれなヘリンボーン張りに。
  • トイレはタンクレストイレに変更。

また、内装リフォームについては以下の記事でも解説していますので、あわせて確認してください。

内装リフォームで知っておきたい費用と5つの注意点
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1-3.LDK中心のフルリフォーム

LDKはお家の機能性を担う部分であり、この箇所が充実していることでおうちの利便性は格段に上がります。

キッチンの移動やリビングを広くするなど間取りの変更までしたい場合におすすめです。LDKがオシャレになるため人を呼ぶことが多い方は検討しましょう。

LDKを中心に、キッチンの交換や隣接する壁の撤去、壁紙や床を張替える場合のリフォーム費用の一例は以下のとおりです。

リフォーム内容費用
キッチン交換60万~180万円
キッチンの壁やリビング横の部屋の壁撤去55~100万円
LDKの床張替え※35~48万円
壁紙の全面張替え※40~50万円
合計190~378万円

※LDKは20畳を想定
※広さは3LDK(70㎡)、壁紙はスタンダードクロスを想定。

キッチン本体はグレードやオプションをどれだけ付けるか、などで費用が大幅に変わります。内装は素材や装飾、間取りの変更にどこまでこだわるかで費用が変わります。絶対に実現したいこと、例えば「対面キッチンにしたい」や「タイルの装飾をして高級感を出したい」など、こだわりを取り入れると満足度の高いリフォームができるでしょう。

LDK中心に300万円でリフォームした事例<