
最近では「キッチン」と聞くと「システムキッチン」をイメージするのが一般的です。
しかし、以前は流し台・ガス台・調理台がそれぞれ独立した「セクショナルキッチン」が主流でした。ご自宅で長年愛用しているキッチンが、実はセクショナルキッチンという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、大切に使ってきたセクショナルキッチンの流し台が劣化してきたと感じている方に向けて、交換のサインや考えられる3つのリフォーム方法をわかりやすく解説します。
あわせて、流し台リフォームの依頼先や、業者の選び方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.流し台のリフォームが必要なサイン
日々使う流し台には、経年劣化によるさまざまな不具合が現れてきます。次のような症状が見られる場合は、リフォームを検討するサインかもしれません。
- シンクの大きな傷や凹み
- 金属部分のサビや腐食
- 落ちない汚れや臭いの付着
- 蛇口・配管からの水漏れ
- シンク下の湿気やカビの発生
- 扉のぐらつきや開閉不良
1-1.シンクの大きな傷や凹み
落とした調理器具などの衝撃で、シンクにへこみや傷が生じることがあります。劣化した部分からサビが広がる可能性もあるため、放置は禁物です。
1-2.金属部分のサビや腐食
長年の使用により、金属部分にサビや腐食が発生することがあります。強度が落ちて破損につながるおそれがあるため、早めの対処が望ましいです。
1-3.落ちない汚れや臭いの付着
油汚れやカビがこびりついたり、排水部分に臭いの原因がたまることもあります。こうした汚れや臭いは通常の掃除では改善が難しく、放置していると衛生面への影響が懸念されます。
1-4.蛇口・配管からの水漏れ
接合部の緩みや部品の劣化によって水漏れが発生することがあります。収納内や床の腐食・劣化を招く前に、修理または交換が必要です。
1-5.シンク下の湿気やカビの発生
配管からの微細な漏れや結露が原因で湿気がこもり、シンク下にカビが発生することがあります。悪臭や健康被害につながるリスクもあるので、早めに対処する必要があるでしょう。
1-6.扉のぐらつきや開閉不良
丁番のゆるみや湿気による木部の歪みで、流し台の扉がスムーズに開閉できなくなることがあります。見た目や使い勝手の悪化にもつながるため、修理・交換を検討すべきタイミングです。
流し台の寿命は一般的に15〜20年ほどといわれており、気になる症状がある場合は早めの対処が安心です。
2.流し台だけの交換はできる?
セクショナルキッチンであれば、独立したユニット単位での交換が可能なので、流し台ユニットだけの交換が可能です。
システムキッチンとセクショナルキッチンの違い
出典:https://www.reform-guide.jp/topics/systemkitchentoha/
セクショナルキッチンは、ユニットごとの交換が可能なので経済的です。ただし、流し台と下台は一体構造になっているため、シンク単体での交換は基本的にできず、下台とあわせての交換が求められます。
また、古い型の製品はすでに廃盤になっている場合も少なくありません。そのためリフォームするのであれば、他のユニットと統一感をもたせる意味でも、全体を交換するのが一般的です。
3.流し台リフォーム|3つの方法と費用
セクショナルキッチンの流し台のリフォームには、目的や予算に応じた複数の方法があります。
ここでは、代表的な3パターンと、それぞれの費用目安や特徴、向いている人について解説します。
3-1.流し台だけを交換する
リフォーム費用を抑えたい方は、流し台のみを交換する方法がおすすめです。セクショナルキッチンであれば、劣化や不具合が出ている流し台ユニットだけを交換できます。
流し台ユニットの費用はグレードや素材、そして流し台の幅(間口)などによって異なり、幅75cmで4.5〜5万円程度、幅120cmで5〜7万円程度、幅150cmで7〜9.5万円程度が目安です。
加えて施工費と既存の流し台の処分費を2〜3万円程度見積もっておくとよいでしょう。
3-2.全体を新しいセクショナルキッチンにリフォーム
古くなったセクショナルキッチンを全体的に入れ替えるリフォームは、見た目と機能をまとめて改善できる実用的な方法です。
流し台と調理台、コンロ台が一体となったシステムキッチンと異なり、各ユニットを個別に交換できる構造のため、今後のメンテナンスも柔軟に対応できます。
総費用は製品グレードやキッチンの幅によって異なりますが、15万〜40万円前後から検討可能で、システムキッチンと比較して安価なのもメリットです。
費用の中にはセクショナルキッチン本体代金に加えて、設置と既存のセクショナルキッチンの処分費などが含まれます。
セクショナルキッチンは、LIXILやタカラスタンダード、クリナップなど、大手キッチンメーカーで現在も販売されているので、この機会に全体的な交換も検討してみるとよいでしょう。
3-3.システムキッチンにまるごとリフォーム
機能性とデザイン性を重視する方には、システムキッチンへのまるごとリフォームが最適です。
シンク・コンロ・収納・作業台が一体化しているシステムキッチンは、統一感のある美しい見た目に加え、継ぎ目がないことによる収納量の向上や掃除のしやすさも大きな魅力です。
システムキッチンへの交換にかかる費用の相場は、キッチンの種類やグレードにより60万〜400万円とセクショナルキッチンよりは高額です。しかしその分、最新の設備や耐久性の高い素材を採用でき、さらにデザイン性が高いことがメリットです。
システムキッチンの最新トレンドやおすすめ製品については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。


4.流し台のリフォームはDIYでできる?
セクショナルキッチンであれば、構造がシンプルなため、流し台の交換をDIYで行うことも可能です。実際、ホームセンターで流し台ユニットだけを購入し、必要な部材を揃えたうえで簡単な取り替えを自力でおこなう人もいます。
ただし、水漏れや取り付けのズレといった不具合が生じてしまったり、仕上がりが悪く見た目を損ねてしまったりすることも考えられます。
また、あわせてキッチンの位置を変えるなど、電気・ガスの配線や配管をともなう場合には、資格が必要なため業者への依頼が必須です。
5.流し台リフォームはどこに頼む?
流し台だけの交換であれば、水道工事業者でも対応可能です。
ただ、キッチン全体のリフォームを考えている場合は、対応範囲や保証が充実しているリフォーム専門会社や住宅設備業者に頼むのが安心です。
依頼先は、主に次の7つが考えられます。
- ハウスメーカー
- 工務店
- 大手リフォーム専門店
- 中小リフォーム専門店
- 職人個人店
- ホームセンター
- 家電量販店
それぞれ費用や保証、対応力などに特徴があるため、「コストを抑えたい」「実績で選びたい」など、自分の重視するポイントに合った依頼先を選びましょう。
詳しくは、以下の記事で解説していますのでご覧ください。


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6.まとめ
この記事では、セクショナルキッチンの流し台のリフォームが必要なサインや3つのリフォーム方法・費用を解説しました。
流し台のリフォームには、「部分的な交換」から「キッチン全体の入れ替え」まで、さまざまな選択肢があるので、まずは予算や今後の使い方に合わせて、どこまで手を入れるかを決めることが大切です。
「費用は抑えたいけれど、仕上がりにもこだわりたい」「これを機に最新の機能を取り入れたシステムキッチンに入れ替えたい」など、希望や条件がはっきりしていれば、選択肢も絞りやすくなるでしょう。
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