
「屋根の見積りのコツを知りたい」
「屋根工事の見積りをする手順を知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、屋根工事における見積り工事での注意点などを紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
● 屋根工事の見積りで知らないと損する6つの注意点
● 屋根工事で見積りをする手順
● 屋根工事に必要な費用の目安
屋根工事の見積りの注意点を知ることで、詐欺を回避して費用を抑えることが可能となるでしょう。
目次
1.屋根工事の見積りで知らないと損する6つの注意点
屋根工事の見積りで知っておきたい注意点は以下の6つです。
1. 相見積りで業者を探す
2. 見積書の内容が他社と違いすぎていないか確認する
3. 自社施工の会社で費用を抑える
4. 有資格者がいるかどうかを確認する
5. 保険や補助金が使えるか確認する
6. 訪問営業をする業者は選ばないようにする
それぞれのポイントを詳しくチェックしていきましょう。
1-1.相見積りで業者を探す
屋根工事は相見積りがおすすめです。
相見積りとは、複数の業者に見積りを依頼して比較する手法です。
1社だけの見積りで決めてしまうと、相場より高額な請求をされても気づきません。
複数社を比較することで適切な工事内容や金額がわかるでしょう。
1-2.見積書の内容が他社と違いすぎていないか確認する
相見積りをした際に、他社と内容が違いすぎないかをチェックすることも重要です。
施工面積が極端に大きかったり工事単価が高すぎたりすることも珍しくありません。
金額や工事内容に差がありすぎるのがいけないわけではありませんが、なぜ他社と違うのか明確な理由を業者に確認しておきましょう。
納得できる理由でなければ依頼を避けるのもひとつの手です。
1-3.自社施工の会社で費用を抑える
屋根工事では、自社で職人を抱えて作業をする業者と、下請け会社に作業を委託する業者の2種類があります。
下請けに委託する業者の場合、中間マージンが発生するため工事費用が高くなります。
特に全国規模の大手企業に多いため、費用を抑えたいなら地元に根ざした中小企業で自社施工をしている会社に依頼しましょう。
自社施工をしているかどうかは、ホームページに職人の顔写真があるかで判断すると良いでしょう。
1-4.有資格者がいるかどうかを確認する
業者が抱える職人に有資格者がいるかどうかにも注目してください。
1級建築士や建築塗装技能士といった国家資格の所持者がいる業者は、社員教育を徹底している可能性が高いです。
業者が抱えている職人がどのような資格を所持しているかを確認してみましょう。
1-5.保険や補助金が使えるか確認する
屋根工事の費用を安くするために火災保険や補助金が使えるかを業者に確認しておきましょう。
台風や強風によって破損した屋根であれば火災保険で修理費の全額を支払うことが可能です。
また、経年劣化による破損でも、自治体の補助金を使えば費用を安くできることがあります。
火災保険や補助金を利用するには独自の手続きが必要です。
過去の屋根工事で火災保険や補助金を利用した実績がある業者をインターネットなどで探すと良いでしょう。
1-6.訪問営業をする業者は選ばないようにする
自宅にいきなり訪問してきた業者には依頼しないようにしてください。
なぜなら、優良業者は訪問営業をしないと考えられるからです。
優良業者は過去の顧客や紹介などで依頼に困ることが少ないです。
一方で、技術が未熟だったり詐欺業者だったりした場合は評判が悪いためにリピートがなく、訪問営業をすることで仕事を獲得しようとします。
家に訪問してきて「お宅の屋根の劣化が見えたのでお伝えしようと思って」など語り、無料調査をしようとする業者は詐欺が多いです。
無料だからと調査を依頼したら「劣化が激しいため今すぐ修理が必要です。今ならサービスで半額修理をしています」と工事を急かしてきます。
無料だと思っていたら調査費用を請求してくる悪徳会社もいるため、トラブルを避けたいのなら訪問営業をしてきた業者は断るようにしましょう。
屋根の劣化が心配な場合は他の業者に調査を依頼してください。
2.屋根工事で見積りをする手順
屋根工事の見積りを依頼する手順を詳しく解説していきます。
具体的には以下のような手順で行います。
1. 業者を探す
2. 見積りを依頼する
3. 現地調査をしてもらう
4. 見積書を比較する
それぞれの手順でどんな行動をすれば良いのかを詳しくチェックしてみましょう。
2-1.業者を探す
インターネットや電話帳、チラシなどで業者を探します。
業者を探す際は、相見積りで業者を探しましょう。
前章でふれた6つのポイントを意識すると失敗を避けやすいです。
インターネットの場合は、複数の業者を同時にチェックできる見積り比較サイトなどが良いでしょう。
電話帳の場合は、地元の屋根工事業者に1件1件電話をかける必要があります。
他にも、自宅のポストに屋根工事業者のチラシが入っている場合は、連絡してみても良いでしょう。
2-2.見積りを依頼する
3社程度の業者に見積りを依頼しましょう。
2社以下では工事内容や費用の比較がしにくく、4社以上だと業者の対応で疲れてしまいます。
相見積りをする際は、必ず同じ工事条件で見積りを作ってもらいましょう。
条件が違う見積りでは違いが多すぎて費用や工事内容の比較が難しいです。
2-3.現地調査をしてもらう
業者に見積りの依頼をしたら現地調査をしてもらいます。
自宅に業者が来るので、工事に関する疑問点はすべて質問しておきましょう。
尋ねておきたい内容の例としては、以下があります。
● 外壁の細部や室外機などは塗装するのか
● 自社施工をしているのか
● 職人がどんな資格を所持しているのか
現地調査の時間が他社よりも短すぎる会社があった場合は要注意です。
適切な工事や面積を知るためには細かい調査が必要です。
他社よりも調査時間が極端に短い場合は手抜きをしているおそれがあります。
手抜き調査をする会社は、いい加減な工事をすると考えられるでしょう。
2-4.見積書を比較する
複数の業者に見積りを依頼したら見積書を比較してください。
比較するポイントは以下の3つです。
1. 商品名が記載されているか確認する
2. 面積が記載されているか確認する
3. 工程が記載されているか確認する
具体的な内容を解説していきます。
商品名が記載されているか確認する
屋根工事で使う塗料や材料名と、メーカー名が記載されているかチェックしましょう。
優良業者であれば商品とメーカーの名前は必ず書いています。
「シリコン塗料」といったように商品の種類しか書いていない業者は、手抜きのおそれがあるため信用性が低いでしょう。
面積が記載されているか確認する
工事面積が「一式」と省略されていないかチェックしましょう。
面積が細かく記載されている業者ほど正確な調査をしている可能性が高く、信頼できます。
見積書の面積の大半が「一式」と表記されている場合は依頼を避けたほうが良いでしょう。
工程が記載されているか確認する
「足場の組み立て」や「下地処理」など、細かい工程が記載されているかもチェックしましょう。
適切な工程を記載していれば、最低でも6つ以上の項目があるはずです。
「塗装工事一式」や「屋根工事一式」といったようにすべての工程をまとめている業者は工程を省いて手抜き工事をする危険があるため、依頼しないことをおすすめします。
3.屋根工事に必要な費用の目安
屋根工事に必要な費用の目安は、工事内容によって異なります。
以下の3つの工事費用を紹介していきます。
1. 塗装
2. カバー工法
3. 葺き替え
具体的な費用を知っておけば、見積書の金額が高いかどうかが判別しやすくなるでしょう。
3-1.塗装の場合
30坪の住宅の場合、屋根塗装でかかる費用の相場は40〜70万円です。
屋根の塗装部分が剥がれていたりひび割れていたりする場合に必要な工事です。
面積や屋根の構造、使う塗料によって価格は変動しますが、30坪の住宅なら多くても120万円以内に収まるでしょう。
3-2.カバー工法の場合
カバー工法とは、現在の屋根の上に新しい屋根材を重ねる工事方法です。
30坪の住宅の場合、屋根カバー工法でかかる費用の相場は170〜240万円です。
塗装だけではなく屋根材も少し破損している場合に必要な工事です。
面積や屋根の構造、使う材料によって金額は変わりますが、30坪の住宅なら多くても280万円以内に収まるでしょう。
3-3.葺き替えの場合
葺き替えとは、現在の屋根を解体して新しい屋根材を取り付ける工事方法です。
30坪の住宅の場合、屋根の葺き替えにかかる費用の相場は190〜260万円です。
屋根材が大きく破損している場合に必要な工事です。
面積や屋根の構造、使う材料によって費用は違いますが、30坪の住宅なら多くても300万円以内に収まるでしょう。
4.まとめ
屋根の見積りで知っておきたい注意点は以下の6つです。
1. 相見積りで業者を探す
2. 見積書の内容が他社と違いすぎていないか確認する
3. 自社施工の会社で費用を抑える
4. 有資格者がいるかどうかを確認する
5. 保険や補助金が使えるか確認する
6. 訪問営業をする業者は選ばないようにする
上記を知っておくだけで屋根工事の詐欺にあう確率は格段に下げられるでしょう。
また、自社施工をする会社に依頼したり、補助金を活用したりすることで工事費用を安くできます。
補助金の利用を考える場合は屋根工事で利用できる補助金・助成金の条件や自治体例を紹介でチェックしてみてください。
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