屋根リフォームの3つの方法!費用相場や業者の選び方も解説

住宅の中でも屋根は常に雨風や紫外線にさらされており、劣化しやすい箇所です。屋根が劣化していけば、色あせなどが目立って家全体の見栄えが悪くなるのはもちろん、雨漏りなどのトラブルが起こる可能性もあります。

大切な家を守るためにも、屋根の色あせや劣化が気になったらリフォームを検討してみましょう。

今回は、屋根のリフォーム方法から費用相場、業者の選び方まで詳しく解説していきます。現在屋根のリフォームを考えているものの、どういったリフォーム方法があるのか分からないという方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。


1.屋根リフォームで知っておくべき基礎知識

ここでは、屋根リフォームをするときに知っておきたい屋根の構造や屋根材の種類などを解説します。リフォーム会社に今の屋根の状態を正しく伝えるためにも必要な知識になるため、屋根リフォームが初めてという方はぜひ確認してみてください。

1-1.屋根の基本的な構造を理解しよう

屋根は垂木(たるき)と呼ばれる傾斜をつけるための木材の上に、野地板(多くの場合はコンパネ)、防水シート(ルーフィング)を敷き、その上に瓦などの屋根材が設置されています。

屋根の構造

屋根の構造

1-2.屋根材の種類を理解しよう

屋根材は、大きく4種類に分けることができます。

屋根材の種類

■粘土系

粘土系は、主に粘土を高温で焼いた焼き物(瓦)を屋根材に使っています。他の屋根材に比べて重量があり、耐久性が高いのも特徴です。瓦にもさまざまな種類がありますが、釉薬(ゆうやく)を使わない素焼き瓦と、表面がコーティングされた釉薬瓦の2種類に大きく分けられます。

■セメント系

セメント系は、コンクリート瓦や樹脂繊維セメント屋根材などが含まれる屋根材です。コンクリート瓦は少し前まで多く利用されてきましたが、現在はそのほとんどが廃盤品になっています。一方で、樹脂繊維セメント屋根材はコンクリート瓦よりも新しく登場した屋根材で、瓦のようなデザインでありながら重量は瓦の半分程度しかありません。

■スレート系

スレート系には、主に化粧スレートと天然スレートの2種類があります。化粧スレートはセメントや骨材を繊維素材と混ぜ合わせて加工した屋根材で、初期費用を抑えられるのが大きな特徴です。天然スレートは粘板岩を薄く板状にしたものであり、ヨーロッパなどでは昔から使われています。

■金属系

金属系は、ガルバリウム鋼板やトタン、銅板、ジンカリウム鋼板などが含まれます。中でもガルバリウム鋼板は耐久性があり、デザイン性も高い屋根材です。
屋根材の種類をさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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2.屋根リフォームの3つの方法

屋根のリフォームでは屋根材を決めることも重要ですが、どの方法でリフォームするのか選ぶことも大切です。
屋根リフォームの方法は主に、屋根塗装・重ね葺き・葺き替えの3つがあります。ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

葺き替え・重ね葺き・屋根塗装の違い

出典:屋根の葺き替えリフォーム費用相場|安く抑える方法は?

2-1.屋根塗装

屋根塗装とは、屋根材の上から塗料を塗って保護するリフォーム方法です。スレート系や金属系、セメント系の屋根材は、新築時には工場で塗装処理されたものを現場で施工します。

塗膜の役割は、屋根の表面を覆い、防水や防汚などの保護機能を保つことです。しかし、塗膜は経年劣化によって徐々に保護機能が失われてしまいます。保護機能が失われると、雨水が浸入しやすくなり、コケの発生や雨漏りが起こりやすくなってしまいます。機能を復活させるためにも、屋根塗装でのメンテナンスが欠かせません。

屋根塗装のメリットは、他のリフォーム方法よりもコストを抑えやすい点が挙げられます。屋根塗装の相場は約30坪の建物で約50~80万円です。塗料の種類によって費用は異なります。

デメリットは、屋根塗装を行っても建材自体の傷みは改善されないため、雨漏りのリスクがあることです。また、塗装の耐用年数は10年前後と短く、5〜10年を目安に定期的なメンテナンスが必要となるため、ランニングコストがかさむ可能性もあります。

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2-2.重ね葺き

重ね葺きとは、今ある屋根の上から新しい屋根材を重ねるリフォーム方法です。ガルバリウム鋼板など、軽量でフラットな形状の金属屋根で重ね葺きをします。

費用相場は30坪の建物で約80~180万円です。また、経年劣化による屋根の寿命を超えた場合や、部分補修だけでは対応が難しいほどの破損がある場合は、重ね葺きを行うタイミングといえます。

メリットは、既存屋根の解体費用が不要となるため、葺き替えよりもコストを抑えられる点です。屋根の建材が傷んでいるけれど、葺き替えをすると予算がオーバーするという方にもおすすめです。

デメリットとしては屋根材の下にある野地板や防水シートが劣化している場合、いくら新しい屋根材で覆ったとしても長持ちしない可能性があります。また、屋根が二重になることで重量が重くなり、耐震性に影響を与えることも考えられるでしょう。

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2-3.葺き替え

葺き替えとは、既存の屋根材は全て解体・撤去し、新たに屋根材を設置するリフォーム方法です。下地部分から新しいものに取り換えるため、雨漏りなどのリスクも軽減されます。

重ね葺きはフラットな形状の屋根でしか行えませんが、葺き替えならスレート系や金属系も含めて、瓦などでも行うことが可能です。費用相場は30坪の建物で約100~240万円です。劣化状況や雨漏りなどの有無、築年数なども考慮した上で葺き替えを検討してみましょう。

メリットは、屋根材のみならず下地も新しいものに交換されるため、雨漏りの対策にもつながる点です。また、重ね葺きとは違って耐震性が落ちず、家の外観も一新できます。これまで重量のある屋根材を使っていた場合は軽い屋根材に変えることも可能です。

ただしデメリットとして、屋根の軽量化はできますが、逆に重量が増えてしまう屋根材への葺き替えはできません。例えば軽量な金属系の屋根材から重量のある瓦屋根への葺き替えは難しいでしょう。また、解体費用も追加されるため、屋根リフォームの中では費用が高くなってしまう点も理解しておく必要があります。

屋根の葺き替えとは?費用や事例、メリット・デメリットを解説
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カバー工法 葺き替え
概要 既存の屋根の上に新たな屋根を乗せて二重にする方法 既存の屋根を取り外し、新しい屋根に乗せ換える方法
施工可能な屋根 スレート・金属屋根
(下地の劣化が激しい場合は不可)
日本瓦・セメント瓦・スレート・金属屋根
築年数 20~25年
費用の目安 約80〜180万円 約100~240万円
メリット
  • 費用を抑えられる
  • 工期が短い
  • 断熱性、遮音性が高まる
  • 耐久性が高くなる
  • 防音性が高まる
  • 耐震性が上がる
デメリット
  • 耐震性は高められない
  • 今後の修理費用が高くなる恐れ
  • 費用がかさむ
  • 工期が長く騒音が出やす
  • アスベスト飛散の恐れ

3.どの方法が最適?屋根材の種類・劣化状態から判断

屋根のリフォーム方法について紹介してきましたが、どの方法が適しているか迷ってしまう方も多いでしょう。リフォーム方法を選ぶときは、屋根材の種類と劣化状態から判断してください。

3-1.色あせやコケが発生しているときには「塗装」

屋根塗装をするか見極めるタイミングとして、色あせやコケが発生しているかどうかで見極めるのがおすすめです。こんな場合は塗装が適しています。

  • 屋根材の色あせが出てきている
  • コケや藻が発生している
  • 細かいひび割れが見られる

屋根材の経年劣化が進むと色あせが見られるようになり、また場所によってはコケや藻なども発生してきます。屋根塗装では塗る前に高圧洗浄で表面の汚れを落とすため、コケや藻などもはがして、きれいな状態にします。

また、雨漏りはしていないものの細かいひび割れが見られるようになった場合も、屋根塗装を検討しましょう。

屋根材ごとに塗装時期の目安が異なるため、現在使われている屋根材が最後に塗装(施工)されたタイミングからどれくらいたっているかも考慮して、屋根塗装の時期を検討してみましょう

屋根材 塗装目安時期
粘土系 原則、塗り替え不要
セメント系 5~15年ごと
スレート系 5~15年ごと
金属系 10~25年ごと

3-2.屋根材や下地材が傷んでいるときには「重ね葺き・葺き替え」

まず、屋根材が傷んでいるときには重ね葺きか葺き替えを検討しましょう。屋根材ごとの主な状態は、下記のとおりです。

  • スレート系:色あせやひび割れが出る
  • セメント系:色あせやひび割れが出る
  • 粘土系:コケ・雑草が全体的に発生している、瓦がずれる
  • 金属系:サビが全体的に出る

 

また、重ね葺きか葺き替えのどちらかを判断するときには、屋根材の種類、下地の状況、雨漏りの発生状況の3つを把握する必要があります。判断のポイントは、下表を参考にしてください。

重ね葺き 葺き替え
屋根材 スレート系、金属系 粘土系(瓦など)、セメント系、スレート系、金属系
下地の状況
  • 下地材に腐りがない
  • 防水シートに破れはない
  • 野地板など下地が腐っている
  • 軒が変形している
雨漏りの発生状況
  • 雨漏りは起こっていない
  • 複数箇所で雨漏りが発生している
  • 天井に雨染みの跡がある
  • 雨の後、室内が湿っぽい

野地板や防水シートが経年劣化により、全体的に傷んでしまっているときには、重ね葺きでは十分な補修は難しいことも珍しくありません。その場合は、古い屋根材を取り払い、下地を補修してから新しい屋根材を設置する葺き替えがよいでしょう。

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4.屋根リフォームの事例

実際に屋根塗装や重ね葺き、葺き替えを行うとどのような仕上がりになるのか気になる方もいるはずです。ここでは、屋根リフォームの事例を紹介します。

4-1.屋根塗装の事例

※横にスクロールできます

出典:https://www.8044.co.jp/gallery/133

屋根の表面にコケが発生したため、屋根塗装を依頼した事例です。

屋根の表面にはポツポツとコケが目立っており、美観が損なわれていました。そのため、施工ではまず高圧洗浄を実施し、コケをきれいに洗い流した後、高耐久が魅力の無機塗装を塗っています。また、外壁のコーキングも劣化していたことから、併せて補修も行いました。

リフォーム面積 60㎡
工事内容 屋根塗装、雨樋塗装、シーリングの打ち替え
施工内容 約63万円

4-2.屋根の重ね葺きの事例

※横にスクロールできます

出典:https://www.8044.co.jp/gallery/298

築年数30年の自宅の屋根に経年劣化が目立ってきたことから、重ね葺きでリフォームをした事例です。

母屋部分には、耐久性が高く軽量な金属屋根を重ね葺きでカバーしました。また、母屋に続く比較的新しい増築箇所の屋根は、塗装によって保護機能を高めています。塗料の色は重ね葺きをした金属屋根の色味と合わせ、統一感を持たせています。

リフォーム面積 102㎡
工事内容 重ね葺きと屋根塗装、その他工事
施工内容 143万円(重ね葺き)
123万円(塗装)

4-3.屋根の葺き替えの事例

※横にスクロールできます

出典:https://www.reform-guide.jp/topics/case/osaka-m-whole/

築年数約40年の戸建てを丸ごとリフォームした際に、屋根の葺き替え工事を行った事例です。

元々は重量のある瓦屋根を使用していましたが、大規模な地震が起きることを想定し、万が一に備えて、瓦屋根から軽い素材の屋根に変更しています。色は、外壁の白とグレーのツートンカラーに合わせてグレーに統一しており、モダンな印象に仕上がりました。


5.部分的な屋根の修理・補修工事の内容と費用相場

ここでは、部分的な屋根の修理や補修工事の内容と費用を紹介します。

「屋根が一部めくれている」「雨漏りする」など、早急に対応が必要な場合は、費用相場を把握し、業者から提示される金額が正当かどうかをチェックしましょう。

5-1.屋根の種類別、修理・補修費用

【瓦屋根の場合】
工事内容 費用相場
瓦交換 1枚当たり2~3万円
コーキング剤での補修 5~10万円
漆喰補修 10~50万円
板金交換 1カ所当たり2~5万円
防水シート交換 1㎡当たり6,000~8,000円
くぎの打ち直し 10~40万円

瓦の修理については、以下の記事で詳しく解説しています。

屋根瓦を修理する際の注意点と費用相場!DIYはできる?
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【スレート屋根の場合】
修理内容 1枚・1㎡単価
スレート材のひび割れ修理・差し替え 5,000〜30,000円
棟の交換 5,000〜8,000円

※「棟」とは屋根の面同士が交差する部分で、最上部などに付いています。

詳しい修理の内容は以下の記事で解説しています。

屋根の修理・補修にかかる費用や注意点、業者の選び方を解説
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5-2.破風の修理・補修費用

屋根には「破風(はふ)」という、屋根の側面に付いている板があります。
破風は屋根を強風で吹き飛びにくくしたり、雨が侵入しないようにする効果があり、破風が劣化していると非常に危険です。

破風は切妻屋根や片流れ屋根のケラバ(三角形状の側面)につく部材で、「風を破る」という字の通り、強風から屋根を保護する重要な役割を担っています。一方、鼻隠しは軒先の端部に取り付けられます。

両者は屋根端部という点で似ていますが、雨樋の有無が大きな違いです。破風には雨樋が付かず、鼻隠しには雨樋が取り付けられるのが特徴です。

いずれも建物の構造と美観を支える重要な部材で、適切なメンテナンスが必要となります。破風や鼻隠しの劣化は、単なる見た目の問題だけではなく、雨漏りや構造的な問題にもつながる可能性があるため、早めにみつけて対処することが大切です。

【破風の補修方法と費用相場】
補修方法 1m単価の目安 補修必要ケース
塗装 800〜1,500円 塗装の剥がれ
金属で覆う 3,500〜4,000円 塗装以外の破損の劣化がある
交換 4,000〜6,000円 破損や腐食がある

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

屋根の「破風」とは? 役割と必要性、補修費用を知ろう!
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5-3.雨漏り修理の費用

雨漏りの修理にかかる費用は、どれほど劣化しているかで必要になる工事が変わり、修理費用も大幅に異なります。

自分で点検するのは難しいため、必ず写真を撮ってもらい、どの程度の劣化具合なのかを見せてもらいましょう。
また、雨漏りの原因がすぐに分からない時は、雨漏りの調査費用がかかる場合があります。

調査費用は以下の通りです。

調査方法 費用相場 検査内容
目視検査 0〜3万 目視でチェックする方法
散水検査 5〜35万円 雨漏りの問題がある部分に水をかけて、
雨漏りを再現して調べる方法
発光検査 5〜25万円 紫外線を当てると発光する特殊な液体を流して調べる方法
赤外線検査 10〜50万円 温度検知器(赤外線サーモグラフィー)を使い、
雨漏りが発生して温度が低くなっている箇所を探す方法

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

【雨漏り修理】原因別の費用相場や業者を選ぶポイントを徹底解説!
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雨漏りの発生箇所は、屋根や外壁、雨樋などさまざまな場所が考えられるため、原因を特定するのは困難を極めます。

雨漏りが起こったときの対処法や修理方法を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

雨漏りの原因はどこ?特定方法や修理費用まで徹底解説
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6.屋根のリフォームの3つの依頼先

屋根のリフォームを依頼する業者は、主に屋根屋・リフォーム会社・ハウスメーカーや工務店の3種類に分けられます。それぞれメリット・デメリットが異なるため、特徴を把握した上でどこに依頼するか選びましょう。

6-1.屋根屋

屋根屋は、屋根の施工を専門に取り扱う業者です。職人に直接依頼できることから、比較的安価に依頼可能です。屋根のリフォームについて分からないことがあれば直接職人に聞けるので、より専門性の高い回答をもらえます。

ただし、職人が対応から施工までを全て担うため、営業や保証がマニュアル化されておらず、仕上がりが職人の腕によって左右される可能性があることはデメリットです。また、補助金の申請手続きなどのサポートを行っていない場合も多く、申請手続きなどは自分で対応するケースもあるでしょう。

6-2.リフォーム会社

リフォーム会社は、家のリフォーム全般を手がけている会社です。会社ごとに得意とする工事の分野が異なるので屋根のリフォーム実績が豊富な会社を選ぶと良いでしょう。

屋根屋に比べて無料見積もりや保証などのサービスが充実しており、品質基準が設けられていることも多いため、品質にムラが出にくいのもポイントです。

デメリットとしては、屋根屋に比べるとコストが高くなる点が挙げられます。また、リフォーム会社の中には営業と職人の間で伝達ミスが発生しやすい点には注意が必要です。

6-3.ハウスメーカー・工務店

家を建てた際のハウスメーカーや工務店に、屋根リフォームを依頼することも可能です。リフォーム会社と同様に、充実したサービスを受けやすい傾向にあります。ハウスメーカーは特に会社規模が中〜大規模となるため、実績が多い点もメリットの1つです。

ただし、中間マージンが発生することで費用は高額になりがちです。施工に関する要望も通りにくく、自分で業者を選べないのもデメリットといえます。


7.屋根リフォーム業者の選び方

納得のいく料金で質にも満足できる屋根リフォームをするには、業者選びが重要です。ここでは、屋根リフォーム業者の選び方や気を付けるべきポイントを解説します。

7-1.訪問販売には注意する

リフォーム業者が突然自宅を訪れ、屋根リフォームなどの訪問販売を受けることもあります。どのリフォーム業者に依頼しようか迷っているときに訪問販売を受けると、「この会社に依頼しよう」とすぐに決めてしまう方もいるかもしれません。

訪問販売自体は特に問題ありませんが、即決してすぐに契約するのはやめた方がよいでしょう。残念ながら、訪問販売を手がけているリフォーム業者の中には、悪質なサービスを提供する業者も存在します。

悪質な業者は飛び込みで営業をかけて不安をあおるような言葉を使い、契約を取ろうとしてくることも少なくありません。相場より費用が安かったとしても、施工品質が悪い恐れもあるため、即決せず冷静に比較して決めることが大切です。

訪問販売を行うすべてのリフォーム業者が悪質というわけではないので、いったん話を聞き、他の業者からも話を聞いた上でどの業者にするか決めるとよいでしょう。

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7-2.屋根や外壁の実績が豊富な業者を選ぶ

屋根リフォームを依頼するときに、実績が豊富かどうかは選ぶ際の重要なポイントです。信頼できる業者かどうかを判断するためにも、ホームページなどから施工実績を確認しましょう。

多くのリフォーム業者は、ホームページに施工事例や顧客の意見を掲載しています。その中で、自分が希望する施工に近い事例がないか探してみてください。例えば屋根の葺き替え工事を検討しているのであれば、葺き替え工事を行った事例がないか探します。

希望工事に近い施工事例があれば、必要な工事の技術があることが分かり、安心して依頼できるでしょう。逆に一度も経験したことがない施工内容であれば、他の経験豊富な業者を選んだ方が失敗もしにくいでしょう。

7-3.担当者がしっかりした会社を選ぶ

屋根リフォーム業者を選ぶときには、担当者の対応がよいかどうかも選ぶポイントの1つです。現地調査時や提案時には以下のような点に気を付けて、担当者を確認しましょう。

■マナー

    • 待ち合わせの時間に遅刻なく来るか
    • 汚れたままの服装ではないか
    • 見積りの提出時期は妥当か(1週間~10日程度)

■知識・経験

  • 屋根に上って状況を確認してくれるか
  • 専門用語を使わずに、素人が分かりやすい形で話してくれるか
  • 施工後の品質を保つために、どのような取り組みをしているか
    例)施工途中の状況を写真に撮り、報告してくれる
    例)使用している塗料のカタログや説明書を渡してくれる
    例)下塗り、中塗り、上塗りの3工程を行う

7-4.アフターフォローや保証がある業者を選ぶ

リフォーム業者によって、保証の有無や保証内容に違いが見られるケースもあります。場合によっては施工に対する保証を用意していないこともあるため、必ず事前に保証の有無と内容を確認しておきましょう。

保証の内容もさまざまで、例えば施工ミスなどが原因でトラブルが発生した場合に適用される施工保証や、使用された製品・材料へのメーカー保証などがあります。「リフォーム瑕疵(かし)保険」に登録している事業者かどうか、確認しておくのもおすすめです。

また、アフターフォローとして定期点検を実施しているところに相談するのもよいでしょう。定期点検を実施することで、美観の維持やトラブルの早期発見などにつながる場合もあります。

7-5.一括紹介サイトを活用する

ここまで、具体的な業者の選び方や注意点について説明しましたが、実際に自分だけで優良店を探すとなると難しいものです。
そのようなときに役立つのが、業者の一括紹介サイトです。

リフォームガイドでは、屋根のリフォームが得意な会社をご紹介しています。紹介する会社は一定の審査基準を満たした優良会社のみ。安心の完成保証付きですので、業者探しにお困りの方はお気軽にご利用ください。

屋根リフォームの業者選びは、こちらの記事でも解説しています。

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8.屋根リフォームの費用を抑える方法

ここでは、屋根のリフォーム費用を抑える方法についていくつか解説します。

8-1.屋根+外壁をセットで行うことで足場代を節約する

屋根のリフォームでは、屋根そのものの工事の他に、足場設置・撤去の費用も必要になります。この費用は、外壁のリフォームをするときも必ず必要になるため、1、2年後など近いうちに外壁もリフォームする予定であれば、一緒に行う方が足場の分だけお得にリフォームができます

その他、以下のリフォームについても足場が必要になるため、屋根をリフォームするときは足場の有効活用のために一度検討するようにしましょう。

  • 太陽光発電システムの設置
  • 高所の窓、雨戸の交換・設置
  • 高所の庇、霧除け工事
  • 破風や軒天の工事
  • 雨どいの交換

8-2.補助金・助成金の活用

以下のような屋根リフォームであれば、補助金や助成金を受け取れる可能性があります。

  • 省エネリフォーム
  • 耐震リフォーム

省エネリフォームとは、環境に優しいエコリフォームを指します。太陽光発電パネルを設置する場合や、断熱塗料を塗装する工事が当てはまります。
耐震リフォームは、基準値を下回る耐震性能の建物を補強する際にお金が支払われます。屋根を軽くするなど、耐震性能の向上を目的とした住宅リフォームで利用が可能です。

詳しくは、以下の記事で解説しています。

屋根工事で利用できる補助金・助成金の条件や自治体例を紹介
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8-3.相見積もりを取る

屋根リフォーム工事を業者に依頼するなら、相見積もりを取りましょう。相見積もりとは、1社に限らず2、3社に見積もりを依頼することを指します。

相見積もりによって見積金額を比較しながら、相場がどれくらいなのかを把握できるでしょう。いろいろな観点から業者を選択できるためミスマッチを回避しやすいです。

相見積もりを取るときは、必ず同じ条件下で見積もりを出してもらうようにしてください。また、見積金額だけで決めてしまうと、施工内容や保証面で不満を抱く可能性もあります。金額を比較することも重要ですが、施工内容や保証面なども考慮した上で、納得のいくリフォーム業者を選びましょう

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9.まとめ

今回は、屋根リフォームの方法や費用相場、業者の選び方について紹介してきました。

屋根リフォームには塗装や重ね葺き、葺き替えの施工方法があり、それぞれメリット・デメリットや行うべきタイミングが異なります。各リフォーム方法の特徴を理解した上で、どの方法でリフォームするのがよいか見極めましょう。

また、屋根リフォームの依頼先には、屋根の施工を専門的に取り扱う屋根屋やリフォーム全般を手がけるリフォーム会社、大手ハウスメーカーや工務店などがあります。リフォーム方法と同様に、依頼先ごとに特徴があるため自分にあった業者を選びましょう。

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