
火が途中で消えたり、点火が悪かったり、ガスの臭いがしたり…。
システムキッチンのガスコンロにこんな症状は出ていませんか?
実は、キッチン全体を変えなくても、コンロだけの交換が可能です。
でも「本当にコンロだけで済むの?」「工事費込みでいくらかかる?」「どんなコンロを選べばいい?」など、初めてだと分からないことばかりですよね。
この記事では、システムキッチンのコンロ交換にかかる費用相場から、失敗しない選び方、さらにおすすめ機種まで、まとめて解説します。
目次
1.システムキッチンのガスコンロのみ交換できる?交換時期は?
システムキッチンのコンロのみの交換は可能です。
一般的にガスコンロの寿命は10年程度。しかし耐用年数に関わらず、以下のような症状が現れた場合、安全性に関わることもあるため早めに交換を検討すると良いでしょう。
- サビや変形
- 異常音
- ガス臭や焦げ臭
- 途中で火が消える
- スイッチを押してもすぐに火がつかない
- 火力の調整ができない
- 炎の色が青色ではない(黄色や赤、オレンジの場合)
2.システムキッチンのコンロ交換の費用相場
ここでは、システムキッチンのコンロのみを交換する場合の費用相場をご紹介します。
ガスコンロだけでなくIHクッキングヒーターに交換する場合の費用もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1.ガスコンロに交換する場合
ガスコンロに交換する場合の費用相場は、6~30万円程度です。
| タイプ | 価格 |
|---|---|
| 低価格タイプ | 6~10万円 |
| バランスタイプ | 10~16万円 |
| ハイスペックタイプ | 16~30万円 |
※設置・撤去費込み価格(約3万円)
※別途諸経費がかかります
価格帯で分けると、「低価格タイプ」「バランスタイプ」「ハイスペックタイプ」の3つに分けられます。

低価格タイプのものは比較的安価でシンプルな機能のものが多く、ハイスペックタイプは高価ですが、アプリと連携した調理機能が充実しているものやデザイン性が高く高級感があるものが多くなっています。
バランスタイプは、機能性も十分で価格も高すぎないためバランスが良く、人気の価格帯です。
2-2.IHクッキングヒーターに交換する場合
システムキッチンのビルトインガスコンロは、IHクッキングヒーターにも交換可能です。
ビルトインガスコンロからIHクッキングヒーターに交換する際の費用相場は、約13~37万円。
| タイプ | 価格 |
|---|---|
| 低価格タイプ | 13~18万円 |
| バランスタイプ | 20~24万円 |
| ハイスペックタイプ | 26~37万円 |
※設置・撤去費、電気工事費、ガス閉栓・撤去費込み価格(約8万円)
※別途諸経費がかかります
IHクッキングヒーターの価格は、対応している鍋の種類や火力の強さ、自動調理機能の有無、操作方法などによって変わります。
ガスコンロから交換する場合は、電気工事費用やガスの閉栓費用も必要となるため念頭に置いておきましょう。
また、ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換するなら、給湯器交換も行ってオール電化にリフォームする選択肢もあります。
オール電化リフォームについては、こちらの記事を参考にしてみてください。


3.システムキッチンのガスコンロの選び方
ガスコンロには多くの選択肢があり、どれを選べばよいか悩んでしまうかもしれません。
ここからはガスコンロのサイズや素材の選択肢、代表的な便利機能などをご紹介しますので、商品を選ぶ際に参考にしてみてください。
3-1.天板のサイズ

システムキッチンのガスコンロの天板のサイズは、60cmまたは75cmのどちらかを選べます。調理スペースの広さを考えて、キッチンに合っている方を選ぶと良いでしょう。
ただし、消防庁の規定で壁からコンロを15㎝以上離す必要があると定められているため、75cmが設置できないケースがあります。また、サイズダウンすると既存コンロの跡が目立つこともあるので注意が必要です。
3-2.天板の素材
ガスコンロの天板の素材は主に、ホーロー、ガラスコート、ガラストップ、アルミ、ステンレスの5種類があります。
コストや掃除のしやすさなどが異なるので、以下の特徴を参考にご自身の希望にあったものを選ぶと良いでしょう。
①ホーロー

■特徴
- 鋼板にガラス質の釉薬でコーティングを施した天板
- 比較的安価
- カラーバリエーションが少ない
- 表面塗装が剥げるとサビが発生することもある
②ガラスコート

■特徴
- ホーローの上にガラス質のコーティングを施した天板
- ガラス特有の光沢があるが、ガラストップほどの透明感はない
- カラーバリエーションが豊富
- ガラストップより安価
- ガラストップと同様に清掃性が高い
③ガラストップ

■特徴
- 強化ガラス製の天板
- ガラスコートよりも透明感や光沢、高級感がある
- 強化ガラスで熱に強い
- 焦げ付きにくくお手入れが簡単
- 一点に強い衝撃が加わると割れることもある
④アルミ

■特徴
- 汚れが焦げ付きにくい
- マットな質感
- 衝撃に強いが、傷つきやすい
⑤ステンレス

■特徴
- 業務用でも使用される天板
- 耐久性が高く、サビにくい
- 価格が高め
3-3.五徳の素材
ガスコンロの五徳の素材は、ホーローまたはステンレスを選ぶことができます。
素材ごとの特徴は以下のとおりです。
①ホーロー

■特徴
- 主にブラックカラー
- 汚れが目立ちにくい
- 塗装が剥がれサビが発生することもある
②ステンレス

■特徴
- 高級感がある
- 耐久性が高く錆びにくい
- ホーローと比較すると熱に弱い
- 専用のクリーナーでのお手入れが必要
3-4.強火力バーナーの位置

ガスコンロには強火力バーナー、標準バーナー、小バーナーがあります。
強火力バーナーは左右どちらかにあることが多いですが、壁から遠い方にあるものを選ぶと安全性が高まるため、選ぶ際の基準にしてみてください。
最近では、左右どちらのバーナーでもトロ火から強火力まで使用できるコンロもあります。料理ごとにバーナーの位置を変える手間を省きたい方は、そのような機能を備えたコンロを選ぶのもおすすめです。
3-5.あると便利なガスコンロの機能
他にもコンロを選ぶ基準として、「便利な機能」に注目するのもおすすめです。
以下のような機能があると、毎日の料理の負担を軽減することができるでしょう。
・オート調理機能付きグリル
メニューや食材、焼き加減を設定するだけでグリルが自動で火力を調整し、焼き上げる機能。自動で消火するため、焼きすぎる心配もありません。
・自動温度調節
設定した温度を保てるように自動で火力調整する機能。自動調節で炊飯や湯沸かしができる機能が付いたものもあります。
・アプリ調理機能
スマートフォンなどのアプリとコンロを連携させ、レシピ検索、調理の設定、調理状況の確認などができる機能。
料理の献立選びから調理までを効率的に行うことができる便利機能です。
4.システムキッチンのガスコンロのおすすめモデル
ここでは、ガスコンロの主なメーカー3社(リンナイ、ノーリツ、パロマ)の代表シリーズを価格帯ごとにご紹介します。
4-1.低価格タイプ
| メーカー名 | リンナイ | ノーリツ | パロマ |
|---|---|---|---|
| 代表シリーズ | マイトーン | ファミ | リプラ |
| 天板の素材 | クリアガラストップ/ パールクリスタル |
ガラストップ | ガラスコート |
| 五徳の素材 | ホーロー | ホーロー | ホーロー |
| 特徴 |
・グリルでココットプレートが使える ・お手入れしやすい排気口カバーと ・6種類のカラーバリエーション |
・お手入れしやすい天板やグリル ・同時調理のしやすいバーナー間 ・熱効率を向上させた省エネ設計 |
・お手入れしやすい「すっきりクリーンゴトク」 ・落下物を防ぐ「グリル排気口周囲カバー」 ・グリル排気口からの炎を |
4-2.バランスタイプ
| メーカー名 | リンナイ | ノーリツ | パロマ |
|---|---|---|---|
| 代表シリーズ | リッセ | オルシェ | ウィズナ |
| 天板の素材 | ガラストップ | ガラストップ/アルミ | ガラストップ/ガラスコート |
| 五徳の素材 | ホーロー | ステンレス/ホーロー | ホーロー |
| 特徴 |
・アプリ連携 ・音声ガイダンス機能や ・お手入れしやすい設計の |
・親水アクアコートの ・調理中の温度が見える ・アプリ連携 |
・清掃性とデザイン性を ・10段階の温度キープ機能が ・コンロ本体の色は |
4-3.ハイスペックタイプ
| メーカー名 | リンナイ | ノーリツ | パロマ |
|---|---|---|---|
| 代表シリーズ | デリシア | プログレ | クレア |
| 天板の素材 | ガラストップ | ガラストップ/アルミ | ガラストップ/ガラスコート |
| 五徳の素材 | ステンレス/ホーロー | ステンレス/ホーロー | ステンレス |
| 特徴 |
・アプリ連携 ・多彩なメニューの自動調理機能 ・汚れにくくお手入れしやすい |
・アプリ連携 ・火加減を自動でコントロールし ・天板のデザインが選べる |
・デザイン性と清掃性の高い天板 ・同梱の「ラ・クックグラン」でグリル自動調理 ・ヒートカットグリル扉や鍋なし検知機能など |
5.システムキッチンのガスコンロ交換はどこに依頼すればよい?
ガスコンロの交換は、リフォーム業者、ガス会社、家電量販店、ガスコンロのメーカーに依頼することができます。
依頼先ごとの特徴は以下のとおりです。
| 依頼先 | 特徴 |
|---|---|
| リフォーム業者 | ・購入から取り付けまで同じ業者が行う ・割引率が高い傾向にある |
| ガス会社 | ・購入から取り付けまで同じ業者が行う ・普段からなじみがあり、安心できる |
| 家電量販店 | ・実物を見ることができる ・ポイントが付くことがある |
| ガスコンロメーカー | ・製品の知識が豊富 ・メーカーにこだわりがある場合は、 確実に希望のコンロを入手できる |
各依頼先によって特徴が異なるため、ご自身の希望や状況に合わせて最適な依頼先を選びましょう。
6.システムキッチンのガスコンロ交換でよくある質問
ここでは、システムキッチンのガスコンロ交換を検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。
6-1.システムキッチンのガスコンロの交換はDIYできる?
ガスの接続は、有資格者による施工が必要になります。不適切な施工はガス漏れによる重大な事故に繋がる危険もあるため、必ず業者に依頼しましょう。
6-2.既存のガスコンロと違うメーカーのガスコンロに交換できる?
しかしコンロ下にあるガスオーブンを残す場合、メーカーごとにコンロとガスオーブンの接続方法が異なるため、同じメーカーのものを選ぶ必要があります。
6-3.IHクッキングヒーターに交換できる?
ただし、IHクッキングヒーターに交換する場合は、電気容量の計算や配線設計などが必要となるため、まずはリフォーム会社に相談することをおすすめします。
6-4.20年以上前のコンロを最新のコンロに交換できますか?
見積もりを取る際に、機種や大きさを業者にしっかり伝えましょう。
6-5.設置工事で追加費用を取られることはありますか?
納得した状態でリフォームを進めるためにも、追加費用に関しては、見積もりの時点でしっかり業者と話し合っておきましょう。
7.まとめ
システムキッチンのビルトインガスコンロの交換について、費用相場や選び方、おすすめ商品、業者選びについてご紹介しました。
現在お使いのガスコンロに不具合が見られる時には、安全性に関わることもあるため早めの交換を検討してみましょう。
業者選びでお困りの際は、リフォームガイドをお役立てください。
お住まいの地域でガスコンロの交換に対応可能な業者を複数ご紹介いたします。










なら