
「古くなった家の外構をきれいにしたい」「庭の使い勝手を良くしたい」けれど、費用はどのくらいかかるのか、どこに相談すればいいのかとお悩みではないでしょうか?
この記事では、外構の工事内容ごとの費用相場や実際の施工事例、予算を抑えるためのポイントを詳しく解説します。
これから外構工事を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.【工事内容別】外構工事の費用相場
はじめに、外構工事の工事内容ごとの費用相場をご紹介します。
リフォームを検討している部分の費用相場を、ぜひチェックしてみてください。
リフォーム箇所 | 費用相場 |
---|---|
門まわり (門柱、門扉) |
10~70万円 |
フェンス・ブロック塀 | 40~80万円(20m) |
駐車場 (舗装、カーポート、ガレージ) |
6.7~300万円 |
玄関アプローチ (舗装、スロープ) |
0.9〜3万円/㎡ |
照明 | 1.7〜6万円/灯 |
ウッドデッキ・タイルデッキ | 1.5~4万円/㎡ |
植栽・庭 (生垣、シンボルツリー、芝生) |
0.5〜10万円 |
物置 | 4〜115万円 |
サンルーム | 30〜110万円 |
既存物の撤去 (門、フェンス・ブロック塀、植栽、物置の撤去) |
1.3〜22.4万円 |
1-1.門まわり
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
門柱を設置する | 15〜40万円 |
門扉を設置する | 10~70万円 |
門まわりに必要なのは、門柱と門扉です。門柱には、表札・ポスト・インターホンなどの機能を備えることができ、メーカーから既製品も販売されています。
門扉の交換のみではなく、門柱や塀を含めた全体のリフォームを行う場合は、費用が高額になります。
また、用いる素材や機能、製品のグレードによっても費用は変わります。
ほかにも、既存の門扉や門柱を撤去してリフォームする場合は、撤去費用が別途かかります。
1-2.フェンス・ブロック塀
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
フェンスを設置する | 40~80万円(20m) |
ブロック塀を設置する | 40~50万円(20m) |
フェンスやブロック塀は、家の敷地の周囲を囲むことで防犯対策になるだけでなく、外部からの視線を遮るためプライバシーの保護にも役立ちます。
しかし一方で、日当たりが悪くなったり、圧迫感が出ることも。そのため、設置する高さには注意しましょう。
工事費用は、設置する長さと採用する素材によって変わります。
また、どちらも設置には土台となる基礎工事が必要です。
既存のフェンスや塀の撤去が必要な場合、撤去費用も予算に組み入れましょう。
1-3.駐車場
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
地面を舗装する | 6.7~37.5万円/台 |
カーポートを設置する | 13~65万円/台 |
ガレージを設置する | 100〜300万円/台 |
駐車場の工事には、地面の舗装、カーポートの設置、ガレージ設置の3種類があります。
地面を舗装する場合は、舗装の種類によって費用が異なり、砂利仕上げが最も安価で、インターロッキングのようなブロック仕上げは高額になります。
カーポートは、屋根と柱のみのシンプルな構造で、雨の日でも濡れずに乗り降りができるため便利です。素材やデザインのバリエーションが豊富で、費用にも幅があります。
ガレージは、屋根と3方向以上の壁で囲まれた構造で、入口にはシャッターなどのゲートを設置するのが一般的です。耐久性があり、車を閉塞的に保護できるのがメリットですが、工期が長く、費用も高額になります。
駐車場の工事は、屋根を設けずに地面を舗装するだけなら比較的費用を抑えられますが、ガレージやカーポートを設置する大掛かりな工事を伴う場合は費用が高額になることは押さえておきましょう。
ほかにも、現状のカーポートやガレージ、コンクリート舗装などを撤去する場合は、撤去費用が必要になります。
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1-4.玄関アプローチ
リフォーム内容 | 費用相場 |
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アプローチを舗装する | 0.9〜1.7万円/㎡ |
スロープを設置する | 6〜15万円 (長さ3~5m×横幅1mの場合) |
玄関アプローチの工事には、アプローチの舗装やスロープの設置などがあります。
敷地入口から玄関までのアプローチをリフォームすると、家の印象をがらりと変えることができるでしょう。
仕上げの舗装材はバリエーションが豊富にあり、石材やタイル、ブロックなどを組み合わせることで、デザインの幅も広がります。
また日常的に歩く場所であるため、安全面への配慮も重要です。ベビーカーや車椅子を普段から利用する場合は、滑りにくい材料を選ぶことでスムーズに出入りできるようになります。
アプローチをリフォームする際は、既存の植栽やコンクリート舗装などの撤去費用が別途必要です。
1-5.照明
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
照明を設置する | 1.7〜6万円/灯 |
屋外の照明は、夜間の安全性・防犯性を高めるだけでなく、光のデザインによって外観の雰囲気を演出することもできます。
照明で樹木や壁を照らせば、陰影や立体感が生まれ、昼間とは違った美しい雰囲気を作ることができるでしょう。
設置できる照明にはいくつか種類があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 柱状のポールライト…広い範囲を明るく照らせるので、玄関アプローチにおすすめ。
- 埋め込み型のグランドライト…アプローチが狭いときやさりげなく照らしたいときにおすすめ。耐荷重性能に優れているので、駐車場にも利用可能。
- 動きに連動して点くセンサーライト…通行した時だけ点灯させたい、セキュリティ対策として取り入れたい方におすすめ。電気代の節約にも◎
工事費用は、採用する照明の種類や、取り付ける数で変わります。
1-6.ウッドデッキ・タイルデッキ
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
ウッドデッキを設置する | 2~4万円/㎡ |
タイルデッキを設置する | 1.5~2万円/㎡ |
部屋と庭をつなぐウッドデッキやタイルデッキは、室内の延長として屋外の雰囲気を楽しめるスペースです。
ウッドデッキの魅力は、ナチュラルな風合いと質感。ただし木材は風雨で劣化しやすいため、木材調の樹脂製のデッキを選ぶ方も増えています。
一方、タイルデッキは耐久性は高く、メンテナンスの手間もかかりません。ただし、濡れると滑りやすいため、雨の日などは注意が必要です。
1-7.植栽・庭
リフォーム内容 | 費用相場 |
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生垣を植える | 0.8〜1.2万円/m |
シンボルツリーを植える | 2〜10万円/本 |
芝生を張る | 0.5~1.2万円/㎡ |
シンボルツリーや家を囲う生垣、庭の芝生など、外構の緑は癒やしを与えてくれます。天然の植栽には遮熱や保温の効果もあり、環境改善に役立つのもメリットです。
費用は、芝生の施工のみであるか、樹木を何本植えるか、生垣の長さはどれくらいかによって変動します。芝は天然芝と人工芝でメンテナンスの手間が異なるため、それぞれの特徴を理解した上で選ぶことが大切です。
リフォームに際して、現状の庭の仕上げや樹木を撤去する場合は、別途撤去費用が発生します。
1-8.物置の設置
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
物置を設置する | 9〜107万円 |
家の中に収納しきれない荷物がある場合、屋外に物置があると便利です。
物置の設置にかかる費用は、大きさやグレードにより異なります。
バイクや自転車も保管できるような防犯性の高い大型のものは、基礎を固める工事も予算に入れておくと良いでしょう。
1-9.サンルーム
リフォーム内容 | 費用相場 |
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サンルームを設置する | 30〜110万円 |
自然光をたっぷり取り入れることができるサンルームは、室内にいながら屋外の開放感を感じられる場所です。
リラックスしたり子どもやペットと遊ぶ時間に活用できるだけでなく、天候を気にせず洗濯物が干せるメリットも。
多目的に使えるため、家の周辺に設置できるだけのスペースがあれば設置を検討してみてもよいでしょう。
また、サンルームを増築することにより、増床した分の固定資産税が追加で発生する点も頭においておきましょう。
詳しくは以下の記事で解説しています。
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1-10.既存物の撤去
外構のリフォームのために既存の物を撤去する場合は、主に以下の費用がかかります。
リフォーム内容 | 費用相場 |
---|---|
門を撤去する | 3〜16万円 |
フェンス・ブロック塀を撤去する | 3.6~22.4万円 |
カーポートを撤去する | 3~4万円/台 |
ガレージを撤去する | 15~20万円/台 |
コンクリート舗装を撤去する | 0.2~1万円/1㎡ |
植栽を撤去する | 1.3〜15万円 |
物置を撤去する | 1.5〜2.6万円 |
いずれも、現状の状態で撤去工事の規模が異なり、費用に大きく幅が生じますので、予算を考える際は撤去費用も合わせて検討しましょう。
2.【価格帯別】外構工事の施工事例
続いて、外構工事の施工事例を予算別に3つの価格帯に分けてご紹介します。
2-1.100万円以下
100万円以下の予算では、駐車場の舗装や、玄関アプローチのリフォーム、シンプルなフェンスの設置などの基本的な外構工事ができます。
事例1:バリアフリーな玄関アプローチへリフォーム
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出典:https://www.8044.co.jp/gallery/114
段差があり危険だった門からの長めのアプローチ。
高齢のご家族のために、手すりを設置し、滑りにくいタイプのタイルを使用したアプローチにリフォームしました。
また、将来車いすでも利用しやすいように、通路幅を広めにとっています。
費用 | 52万円 |
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工期 | 1週間 |
事例2:明るく広い便利な外構へリフォーム
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出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=424
門まわりと駐車場、玄関アプローチをコストを重視してリフォームした事例です。
雨水がたまりやすく滑りやすかったアプローチの階段は、以前よりも安全に使用できる階段になりました。
また、既存の駐車場は屋根を撤去し、カーポートを設置。希望していた駐輪スペースも確保でき、以前はカバーをかけて家の門付近に停めていた自転車を濡れずに置けるようになりました。
費用 | 70万円 |
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工期 | 8日 |
2-2.100~300万円
100〜300万円あれば、門まわりやフェンスなどに、デザイン性や機能性を求めることができます。
規模によっては、外構全体をバランスよくリフォームすることも可能です。
事例1:使いやすい階段と洋風な外観へリフォーム
■階段
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■外観

出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=425
階段が急で上り下りしにくく、塀の汚れも気になるためリフォームを希望された施主様。
階段は解体して緩やかな勾配に作りかえ、手すりもつけて安全性に配慮しました。足元には間接照明を入れて夜も安心です。
安全面だけでなく外装も一新し、洋風のおしゃれな家になりました。
費用 | 170万円 |
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工期 | 14日 |
事例2:車が2台停められるオープン外構へリフォーム
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出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1883
ブロック塀やフェンス、門扉で囲まれたクローズドな外構をオープンタイプへ。門扉や塀などを撤去することで、施主様が希望されていた2台分の駐車スペースを確保しました。
また、カーポートや独立式の門柱も設置しています。
費用 | 180万円 |
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工期 | 4週間 |
事例3:老朽化したウッドデッキとバルコニーのリフォーム
■ウッドデッキ
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■バルコニー
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出典:https://www.8044.co.jp/gallery/307
傷んでいた木製のウッドデッキと2階のバルコニーをリフォームした事例です。
メンテナンス性を重視し、ウッドデッキは樹脂製に、バルコニーはアルミ製のものを採用。
バルコニーには急な雨に備えて屋根も新設しました。
費用 | 170万円 |
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工期 | 1週間 |
2-3.300万円以上
300万円以上の予算では、全面的なリフォームやグレードの高い素材が使用可能。
外構全体で機能性とデザイン性を両立させたプランにすることもできます。
事例1:庭の既存物を撤去し3台分の駐車スペースを確保
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出典:https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=1195
以前は駐車場が無く不便だった自宅に、3台分の駐車スペースを確保した事例です。
既存の植栽や庭石などを撤去し、電動カーゲートやカーポート付きの駐車場をつくりました。
スロープは洗い出しに変更することで、アクセントになっています。
門扉も新しいものに交換しました。
費用 | 360万円 |
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工期 | 70日 |
事例2:BBQも楽しめるおしゃれで暖かい印象の空間へ
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出典:https://www.yutoriform.com/products/outer/exterior/case/01
築2年の自宅の外構をリフォームした事例です。
窓からの出入りには段差があったため、ウッドデッキを設置。サンルームも採用し、リビングと庭につながりを持たせました。
ウッドデッキには、ガーデンパーティーが楽しめるように欧米式のバーベキューコンロも設置。家族や友人が集える素敵な空間が完成しました。
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出典:https://www.yutoriform.com/products/outer/exterior/case/01
また、カーポートから玄関までの無機質なアプローチは、タイル貼りで華やかな印象に。
門扉やウッドデッキ、アプローチなどを柔らかな曲線と明るい色調でまとめることで、暖かみのある表情豊かな空間に生まれ変わりました。
費用 | 600万円 |
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工期 | 15日 |
3.外構工事の費用を抑えるコツ
最後に、外構工事の費用をできるだけ安く抑えるためのポイントを3つご紹介します。
3-1.必要な工事を厳選する
外構工事にはさまざまな種類がありますが、本当に必要な工事を選ぶことが、費用を抑えるポイントです。
たとえば、アプローチや駐車場の舗装では、コンクリートの使用面積を減らすことでコストダウンが可能。必要な部分以外は、砂利敷きや芝生などを活用するのも一案です。
優先度の高い工事を見極め、不要な部分を削減しながら、予算に合わせた計画を立てましょう。
3-2.コストを抑えた素材を使用する
外構工事で使用する素材や製品のグレードには幅があり、選び方次第で費用を抑えることが可能です。
たとえば、天然石材よりコンクリート、コンクリートより砂利というように、予算に応じて素材を調整できます。
また、ブロックやフェンスの代わりに植栽を取り入れることで、コストを抑えられるケースもあります。
素材選びを工夫することが、全体的な予算を抑えるためには有効です。
3-3.複数の業者に相見積もりをとる
外構工事の費用は選ぶ素材や施工範囲によって変わりますが、業者ごとにも異なります。
そのため、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」で金額と内容を比較検討することも大切です。
1社のみの見積もりで決めてしまうと、相場より高額な業者に依頼してしまう可能性も。相見積もりをすることで、適正な費用相場を把握したうえで、納得のいく金額と内容で工事をしてくれる業者を見つけることができます。
さらに、アフターサービスが充実している業者を選べば定期点検などを無料で行ってもらえる場合もあり、問題があった際に早めに対処できる、長く使うことを見据えて施工やメンテナンスをしてくれるなど、将来的なメンテナンスコストを抑えられる場合もあります。
4.まとめ
この記事では、工事内容別に外構工事の費用を紹介しました。
外構工事にかかる費用は、どのような素材や製品を選ぶか、また外構全体のどこまでリフォームするかどうかで、大きく左右されます。
費用を抑えて工事を進めたい場合は、優先順位を考えて必要な工事を絞る、安価な素材を選ぶ、複数社から相見積もりをとるなど本記事で紹介した内容を参考に工夫してみましょう。
どこに依頼したらいいかわからない、1社ずつ問い合わせるのが大変と感じている方はリフォームガイドにご相談ください。
リフォームガイドでは、お住いの地域に対応できる外構工事が得意な業者を複数社ご紹介することができます。
専任のコンシェルジュが相見積もりの取得までサポートいたしますので、予算に合った理想の外構づくりにぜひお役立てください。